自堕落魔女とホットコーヒー

藤枝ゆみ太

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第一章

クリスマスの買い物

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「寒い寒い寒い寒い」

 季節は冬。真冬の十二月中旬だ。

「ガタガタガタガタ」

「み、みいちゃん、大丈夫?」

「寒い寒い寒い寒い寒い」

 みいは歯を打ちならしながらエアコンの温度をグングン上げ、こたつをつけ、靴下を履き直す。

 さらに上着の上から割烹着かっぽうぎを着込んで台所でお湯を沸かす。

「寒い寒い寒い寒い」

 寒いのは本当に苦手だ。くそ暑い夏も苦手だが……

「春は好きだけど花粉がヤバイし、夏は暑すぎて嫌だし、冬は寒くて腰痛くなるし。やっぱ秋だよ。秋が一番だよ」

「確かに。サンマも美味しいしねぇ♪」

「そうだねぇ」

 朝食をとりながら、朝の情報番組を観るのが二人の定番となっていた。

 みいは寒すぎて割烹着のまま食事をし、天気予報に気分まで下がっていた。

「はぁ、ずっとずっと曇りだよ……寒すぎるよ」

「電気代高いけどこうなったら暖房持続的につけといたほうがいいよ。みいちゃんが風邪引いたら一大事だもん」

「うん、ありがとう」

「うん。よし、それじゃあ行きたくないけど会社行こうかな」

「うん、いつも大変だけど無理しないでね」

「うん、ありがとう」

「あ、そうだ。せっかくだし週末にクリスマスのチキン買いに行こうよ」

「あ、良いねぇ!僕もチキン食べたい♪」

「うん、じゃあ決まりね」

 実家にいた頃は大きなホールケーキを家族みんなで食べたものだが、二人暮らしならスーパーやコンビニで好きなケーキを選ぶくらいでちょうど良いかもしれない。

 チキンにケーキ、クリスマスが近付くとそれだけでワクワクしてしまう。

 みいは相方が会社に行ったあと、押し入れにしまいこまれていたツリーを引っ張りだし、組み立てながら鼻唄をうたう。

「よしよし、あとは飾り付け。まあ、光ファイバーだからそれだけでも綺麗なんだよな」

 コンセントにツリーケーブルをつきさせば、パッと美しく輝きだした。

「綺麗だなぁ……」

 みいはしばしその輝きに見とれ、そしてそっとツリーのてっぺんに星をさした。

「よし、完成。やっぱツリーって良いなぁ」





*****





「みてみてみいちゃん、とりももいっぱいだぁ♪」

 週末、みいと相方はスーパーでクリスマスの食材を買っていた。

 とりもも、あとすき焼き用のお肉や野菜等だ。

「あっ、かにだよみいちゃん。いーなぁ」

 蟹好きな相方は物欲しそうに冷凍海鮮コーナーを見つめる。

「とりあえずクリスマスはチキンでいいでしょ。蟹は年末にしようよ」

「うん、そうだねっ」

 二人はチキンや食材を買ってスーパーを後にした。

「それにしても混んでたね。しかもクリスマス前だから、普段並ばないようなオードブルもたくさんあったし。僕の財布の紐も緩んじゃうよ」

「ほんとだよね。ついついピザも買っちゃったし。いやぁ、クリスマス楽しみだねぇ」

 クリスマスまであと少し。

 二人はワクワクしながら帰路へとついたのだった。





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