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杖の真価
数値化は大事です
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「まだステッド・ファストじゃ抑えられないんだよな?」
「そうじゃな。先ほどから言われたから試してはおるが時間稼ぎくらいにしかなっておらんのう」
ステッド・ファストで閉じ込められるならそれが一番手っ取り早いのだが、どうやらまだそこまでできるほどには弱っていないらしい。さすがボス。
まず、ボスの全てのパラメータの最大値を100とする。
全てのパラメータが一律で下がっていくらしいので、24時間後にすべてが30になっているはずである。
パラメータ下降の速度が一定なら、戦闘開始から凡そ2時間ほどたった今は94ほどになっているはずである。
こうやって数値にするとわかりやすいが、まだまだなのも同時にわかって嫌だな。
まとめると、あと22時間後にぴったりとどめがさせるようなダメージコントロールが最も省エネというわけだ。その間の時間の消耗を考えなければ。
「しっかし、ちょうどにもってこようとするとリスクが高いよな?」
「そうじゃの。こちらにはあやつの体力など見えぬし、失敗して24時間を過ぎてしまえばまた戻り始めるからの」
そう。24時間を過ぎればまた最大値が回復していくのだ。そうなってしまえば俺の負けだろう。
生き死には逃げればいいからともかく、ボスを倒すことは諦めるしかないかもしれない。
つまり、24時間たつまで待っているわけにもいかないのだ。できれば22時間から23時間たった時に仕留めたい。
「問題はそれまでなんだが……。そろそろ俺本当にやばいぞ!?」
だましだまし頑張ってきていた足が遂に限界を迎えようとしていた。
そもそも部屋から出ることすらほぼなかったニート暮らしからすればこれだけ動けてるだけよくやってる方だとは思うが、体力というのはそう簡単に増えるものでもないのだ。
いくらこっちに来てから動きっぱなしといえどもな。
「しょうがない主じゃのう。そんなこと言われてもわしにはどうしようもないぞ? 考えるのは主の仕事じゃろう?」
そりゃそうなんだけどさ……。
こちとら足を動かすのに必死でそっちに脳のリソースを割けないんだよ!
逃げながら必死に模索する。
「ステッド・ファストで止めることはできない……。ディレクト・シフトは十分にそらせないし、バインドもすぐに破られる」
それに、俺のMPもかなり限界に近い。
アグ・ラグは実際かなり有能な魔法だとは思うが、消費MPが多い。
他の魔法なら魔法の強度自体弱いので連発してもかなりもつのだが、これは1発で限界だ。
「どうにかして休まないと……」
このままじゃMPが0を下回ってHPが減り始めるのもそう遠い未来じゃないぞ。
「オーシリア、思いついたけど、これが通用しなかったら退却せざるを得ないかもしれない」
「主の限界を近いしの。色んな意味で。で、わしはなにをすればいいのじゃ?」
「けっこう細かな魔法発動が必要になるが、できるか?」
「主をわしをなんじゃと思っておる! わしは補助呪文、無系統魔法しかできんのじゃぞ? ならその扱いは必然的に長けておる。他にやることもないからな!」
胸を張って言うなよ……。
「そうじゃな。先ほどから言われたから試してはおるが時間稼ぎくらいにしかなっておらんのう」
ステッド・ファストで閉じ込められるならそれが一番手っ取り早いのだが、どうやらまだそこまでできるほどには弱っていないらしい。さすがボス。
まず、ボスの全てのパラメータの最大値を100とする。
全てのパラメータが一律で下がっていくらしいので、24時間後にすべてが30になっているはずである。
パラメータ下降の速度が一定なら、戦闘開始から凡そ2時間ほどたった今は94ほどになっているはずである。
こうやって数値にするとわかりやすいが、まだまだなのも同時にわかって嫌だな。
まとめると、あと22時間後にぴったりとどめがさせるようなダメージコントロールが最も省エネというわけだ。その間の時間の消耗を考えなければ。
「しっかし、ちょうどにもってこようとするとリスクが高いよな?」
「そうじゃの。こちらにはあやつの体力など見えぬし、失敗して24時間を過ぎてしまえばまた戻り始めるからの」
そう。24時間を過ぎればまた最大値が回復していくのだ。そうなってしまえば俺の負けだろう。
生き死には逃げればいいからともかく、ボスを倒すことは諦めるしかないかもしれない。
つまり、24時間たつまで待っているわけにもいかないのだ。できれば22時間から23時間たった時に仕留めたい。
「問題はそれまでなんだが……。そろそろ俺本当にやばいぞ!?」
だましだまし頑張ってきていた足が遂に限界を迎えようとしていた。
そもそも部屋から出ることすらほぼなかったニート暮らしからすればこれだけ動けてるだけよくやってる方だとは思うが、体力というのはそう簡単に増えるものでもないのだ。
いくらこっちに来てから動きっぱなしといえどもな。
「しょうがない主じゃのう。そんなこと言われてもわしにはどうしようもないぞ? 考えるのは主の仕事じゃろう?」
そりゃそうなんだけどさ……。
こちとら足を動かすのに必死でそっちに脳のリソースを割けないんだよ!
逃げながら必死に模索する。
「ステッド・ファストで止めることはできない……。ディレクト・シフトは十分にそらせないし、バインドもすぐに破られる」
それに、俺のMPもかなり限界に近い。
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他の魔法なら魔法の強度自体弱いので連発してもかなりもつのだが、これは1発で限界だ。
「どうにかして休まないと……」
このままじゃMPが0を下回ってHPが減り始めるのもそう遠い未来じゃないぞ。
「オーシリア、思いついたけど、これが通用しなかったら退却せざるを得ないかもしれない」
「主の限界を近いしの。色んな意味で。で、わしはなにをすればいいのじゃ?」
「けっこう細かな魔法発動が必要になるが、できるか?」
「主をわしをなんじゃと思っておる! わしは補助呪文、無系統魔法しかできんのじゃぞ? ならその扱いは必然的に長けておる。他にやることもないからな!」
胸を張って言うなよ……。
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