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魔法師団と騎士団①
六、魔法師団と騎士団
半年経つ頃にはレオニス様のことが少しわかってきた気がする。
朝は弱い。というか、夜遅くまで魔法の研究をしてるから起きられない。
今では私は自由にレオニス様の部屋に入ってカーテンを開け、お布団を引き剥がしてる。
ピーマンが苦手。でも細かく切って挽肉に混ぜると気がつかない様子。美味しいと言って食べてくれた。
庭の野菜たちもすくすくと成長中なので、肉だけでなく野菜もとって欲しい。
トマトは好きみたい。
動物が好き。というか猫が好き? この前、庭に猫が迷い込んできた時、優しい目をして撫でていた。その後逃げられて寂しそうにしていた。
レオニス様を知れば知るほど、もっと新しい一面を見たくなってしまう。
レオニス様にもっと喜んでもらいたい。これはあくまで家政婦としてだ。
雇い主と家政婦の距離感は間違えないように気をつけないと。
いくらレオニス様が優しいからといって調子に乗って甘えてしまうのはダメだ。
ある日、レオニス様が仕事中、例の白い魔術の伝書鳩が飛んできて、庭を掃除していた私の持っている箒の先に停まった。
「ティナ、俺だ。レオニスだ。家に忘れ物をしてしまったんだが、あいにく誰も取りに行く時間がなくてな。すまないが届けてほしい」
レオニス様が忘れ物なんて珍しい。
「俺の部屋の机の上に銀色の印章があるからそれを届けてくれるか」
慌ててレオニス様の部屋に向かうと、事務机の上に銀色の立派な印章が置いてある。
「きっとこれだわ」
私は重みのある印章を持ち上げると一階のリビングテーブルに置いた。
部屋から魔法鞄を持ってきて、印章をその中に入れる。
「レオニス様、きっと困ってる。急がなきゃ」
私は魔法鞄を斜めにかけると、家を飛び出して王宮のすぐそばにあると聞く魔法師団に向かった。
幸いレオニス様のお屋敷は王宮から近い。
すぐに届けられるだろう。
そう思っていたのが甘かった…。
「魔法師団……どこ……?」
さっきから高い壁に沿って歩いているが一向にそれらしいものは見つからない。
王宮も近くまで来ているのに近づけば近づくほどその広さに驚く。
王宮の入り口も全くわからないが。
「王宮のすぐ側って言ってたのに……」
完全に迷子だ。泣きそう。
私を信用して印章を待ってるレオニス様に申し訳ない。
「お嬢さん? どうしたの?」
そこに若い騎士が通りかかった。
「あの! 魔法師団に行きたいんですが、どこにあるかご存じですか?」
若い騎士は私の事を上から下まで眺めると、ニヤリと笑った。
「魔法師団に用があるのか。よし、案内してやる。ついてこいよ」
なんて優しい人だ。さすが王国騎士団員。
王国騎士団といえば魔法師団に並びアストリエ王国を守る存在として市民に人気だ。
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
私は助かったとばかりに若い騎士について行った。
「あの……本当にここに入って大丈夫なんですか?」
「ああ、大丈夫。魔法師団はこの門をくぐって行くのが近道なんだ」
何故か王宮の門番さんにも止められず、王宮の門をくぐってしまった。
私のような庶民が本当に王宮の門の中に入って大丈夫なのだろうか?
ほら、ここが王立騎士団だよ。
「え? あの……私は騎士団ではなくて、魔法師団に行きたいんですが」
何故か案内されたのは屈強な男性たちが行き交う騎士団だ。
男性たちは、皆それぞれくつろいでいたようだが、一斉にコチラをみた。
「なんだ? なんでこんなところに女の子がいるんだ?」
ワラワラと私の方に数人が近づいてくる。
「この子魔法師団に用があるみたいだったから、嫌がらせしてやろうと思って連れてきたんだ」
私をさっきまで案内していた騎士が楽しそうに仲間の騎士にいう。
「え? 困ります。私は急いで魔法師団に行かないと」
レオニス様が待っているのに。
「いいじゃん、そんなの放っておけば。君かわいいから、俺たちとゆっくり遊んでいってよ」
これがあの国民に人気の王立騎士団なのか?
悪いが全くそうは見えない。
「私……失礼します」
回れ右して部屋を出て行こうとすると、ドンとぶつかった。別の騎士団員だ。
騎士団員の一人が私の前に立って出口を塞いでいる。
「そんな事言わないでくれよ。俺たち暇してるんだ」
周りを四人の騎士に囲まれた。
こ、怖い。レオニス様。
半年経つ頃にはレオニス様のことが少しわかってきた気がする。
朝は弱い。というか、夜遅くまで魔法の研究をしてるから起きられない。
今では私は自由にレオニス様の部屋に入ってカーテンを開け、お布団を引き剥がしてる。
ピーマンが苦手。でも細かく切って挽肉に混ぜると気がつかない様子。美味しいと言って食べてくれた。
庭の野菜たちもすくすくと成長中なので、肉だけでなく野菜もとって欲しい。
トマトは好きみたい。
動物が好き。というか猫が好き? この前、庭に猫が迷い込んできた時、優しい目をして撫でていた。その後逃げられて寂しそうにしていた。
レオニス様を知れば知るほど、もっと新しい一面を見たくなってしまう。
レオニス様にもっと喜んでもらいたい。これはあくまで家政婦としてだ。
雇い主と家政婦の距離感は間違えないように気をつけないと。
いくらレオニス様が優しいからといって調子に乗って甘えてしまうのはダメだ。
ある日、レオニス様が仕事中、例の白い魔術の伝書鳩が飛んできて、庭を掃除していた私の持っている箒の先に停まった。
「ティナ、俺だ。レオニスだ。家に忘れ物をしてしまったんだが、あいにく誰も取りに行く時間がなくてな。すまないが届けてほしい」
レオニス様が忘れ物なんて珍しい。
「俺の部屋の机の上に銀色の印章があるからそれを届けてくれるか」
慌ててレオニス様の部屋に向かうと、事務机の上に銀色の立派な印章が置いてある。
「きっとこれだわ」
私は重みのある印章を持ち上げると一階のリビングテーブルに置いた。
部屋から魔法鞄を持ってきて、印章をその中に入れる。
「レオニス様、きっと困ってる。急がなきゃ」
私は魔法鞄を斜めにかけると、家を飛び出して王宮のすぐそばにあると聞く魔法師団に向かった。
幸いレオニス様のお屋敷は王宮から近い。
すぐに届けられるだろう。
そう思っていたのが甘かった…。
「魔法師団……どこ……?」
さっきから高い壁に沿って歩いているが一向にそれらしいものは見つからない。
王宮も近くまで来ているのに近づけば近づくほどその広さに驚く。
王宮の入り口も全くわからないが。
「王宮のすぐ側って言ってたのに……」
完全に迷子だ。泣きそう。
私を信用して印章を待ってるレオニス様に申し訳ない。
「お嬢さん? どうしたの?」
そこに若い騎士が通りかかった。
「あの! 魔法師団に行きたいんですが、どこにあるかご存じですか?」
若い騎士は私の事を上から下まで眺めると、ニヤリと笑った。
「魔法師団に用があるのか。よし、案内してやる。ついてこいよ」
なんて優しい人だ。さすが王国騎士団員。
王国騎士団といえば魔法師団に並びアストリエ王国を守る存在として市民に人気だ。
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
私は助かったとばかりに若い騎士について行った。
「あの……本当にここに入って大丈夫なんですか?」
「ああ、大丈夫。魔法師団はこの門をくぐって行くのが近道なんだ」
何故か王宮の門番さんにも止められず、王宮の門をくぐってしまった。
私のような庶民が本当に王宮の門の中に入って大丈夫なのだろうか?
ほら、ここが王立騎士団だよ。
「え? あの……私は騎士団ではなくて、魔法師団に行きたいんですが」
何故か案内されたのは屈強な男性たちが行き交う騎士団だ。
男性たちは、皆それぞれくつろいでいたようだが、一斉にコチラをみた。
「なんだ? なんでこんなところに女の子がいるんだ?」
ワラワラと私の方に数人が近づいてくる。
「この子魔法師団に用があるみたいだったから、嫌がらせしてやろうと思って連れてきたんだ」
私をさっきまで案内していた騎士が楽しそうに仲間の騎士にいう。
「え? 困ります。私は急いで魔法師団に行かないと」
レオニス様が待っているのに。
「いいじゃん、そんなの放っておけば。君かわいいから、俺たちとゆっくり遊んでいってよ」
これがあの国民に人気の王立騎士団なのか?
悪いが全くそうは見えない。
「私……失礼します」
回れ右して部屋を出て行こうとすると、ドンとぶつかった。別の騎士団員だ。
騎士団員の一人が私の前に立って出口を塞いでいる。
「そんな事言わないでくれよ。俺たち暇してるんだ」
周りを四人の騎士に囲まれた。
こ、怖い。レオニス様。
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