魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました【完結】

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レオニス視点〜

~レオニス視点~

「陛下! 今すぐに奴らのアジトに乗り込む許可を!」

ティナを家に返すと俺はすぐに陛下のところへ直談判に行った。

もうこれ以上待ってられない。

「気持ちはわかるが、もう少しだけ待て! まもなくこちらの証拠も揃うから」

「もう限界です。ティナの友人まで攫われたんですよ」

陛下は頭を抱えた。

「しかし証拠の書類が揃わないうちに踏み込んで首謀者が逃げてしまったら元も子もないんだ。もう少しだけ待ってくれ」

俺は陛下の執務机を片手で叩く。

「それっていつですか?」

「もう少しはもう少しだ」

堂々巡りだ。

そこへ扉の向こうからカインの声がした。

「団長! 緊急事態です!」

陛下が部屋から叫んだ。

「入れ!」

カインが相当慌てて入ってきた。

「どうした?」

「落ち着いて聞いてください。ティナちゃんが……どうやら奴らに連れ去られたようです」

「なんだって!」

俺は立ち上がった叫んだ。

「もう俺は待ちません。後で処分でもなんでもするといい。ティナの命が最優先だ」

今にも部屋を出て、アジトに向かおうとした時、入室確認もせずドアをバタンと開けて宰相が入ってきた。

「陛下! 証拠が揃いました。これで奴らを捉えられます!」

宰相の言葉を聞いて、陛下も立ち上がって言った。

「よし、魔法師団は誘拐犯の拠点の制圧に向かえ。モンターニュ侯爵はこちらで捕える」

これで心置きなくティナを助けに行ける。

「いくぞ! カイン! ティナに手を出した事を後悔させてやるぞ」

「いいねえ、そうこなくちゃ」

魔法師団の皆もやっと出動できると喜んですぐに馬車でアジトに向かった。

「私の大事なティナに手を出したら絶対許さない」

ノエルは馬車でそう言っていた。ノエルや騎士団の団員はティナのことを大切に思ってくれるようだ。

「お前のティナじゃないけどな」

一応訂正はしておこう。

「大人気ないね~。それにしてもアジトの場所はわかっているんですか?」

「ああ。以前から目星はついていたんだが、決定的な証拠が得られたからな」

ノエルの質問に俺がニヤリと笑って答えると、カインがため息をついた。

「ほとんどストーカーみたいなもんだけどね」

「うるさい。普段は追跡してない」

俺はティナにもしもの時があればすぐ助けに行けるように、ネックレスに防御だけでなく追跡魔法も組み込んでいた。

防御が発動してないところを見ると命の危険には晒されてないと思うが、怖い思いをしているに違いない。

「でも、本人には言ってないんでしょ?」

食い下がるカインはしつこい。いずれちゃんとティナにも言うつもりだ。

「俺には後継人としてティナを守る義務がある。そのうち伝えようと思っている」

「そのうちね。はいはい」

何か含みがある言い方だが今はそれどころではない。

アジトがやっと見えるというところで馬車を止めて、様子を伺う。

夜も更けて、あたりは真っ暗だ。

俺は皆に止まるように指示すると探索魔法をかけた。

「手前の部屋に六人、奥に六人だ。奥はおそらく攫われた女性達だろう」

「火を使う二人は予定通り後方に。極力部屋では使わないように。ザック、ゴードン、バリル、俺と団長の後ろに。くれぐれも女性達には怪我をさせるなよ」

カインの指示に皆頷く。

「わかってますよ」

「了解」

俺は一歩踏み出して言った。

「いくぞ」

そうして俺はアジトのドアを吹き飛ばした。
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