俺の可愛い皇帝陛下〜けしからんモフらせろ!〜

えの

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もふもふ我慢大会

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「はぁー」


今日、何度目かわからないため息をつく。



「マリッジブルーですか?」



レイモンドが珍しく心配を顔に出している。




「そんなもんかなー」






そう。ため息には理由がある。実は…あの添い寝以来、クロノたんのブラッシングをしていないのだ!これは由々しき事ですよ!!


ハルワさんとのドレスの最終調整も終わった。料理長にオリーブオイルの使い方も指導した。ブライダルエステなるものを施され、ツルッツルーのモーチモチにもなった。


婚儀は明日。そう、明日なんだよぉぉぉ────!!!!!俺も驚いた…時の速さに驚いた!!そして気づいた…ブラッシングを一回しかしていない事に…。もふもふが枯渇している。もふもふロス!!このままでは…このままでは…禁断症状が…他所様のもふもふを堪能してしまいそうだ!!それはクロノたんに対する浮気…でもクロノたんは忙しくて中々会えない…。ここまで症状が進行したらクロノたんJrでは満足出来ない!!


俺は…もふもふちゃんを見つけると、無意識にフラフラと近づいてしまう。そしてレイモンドに引き離される。最近では日課になってしまった。今日のお茶会で久しぶりに会える。その時にお願いするんだ!!どんな手を使ってもブラッシングチャンスを獲得してみせる!!







▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣ ▢ ▣







ウロウロ、ウロウロ、ウロウロ、ウロウロ







「レイ様。目障りです」







はぇ?い、い、い、いっ、今、目障りって…。俺に目障りって言ったよね?!いや、確かに落ち着かなくて、歩き回ってたのは認めるよ!!でも、目障りって…思ってても言っちゃダメ!!せめて心の中でお願いします!!ってか、そもそも主の悪口言ったらダメやん!!お前の中の俺って……。でも優しい俺は許してやるよ!!それよりも今夜の事だよ!!



お茶会でクロノたんにブラッシングのお願いしてみた。案の定ダメでした!でも、めげないよ!!明日の婚儀には、私の手で最高の毛並みになったクロノたんと並びたいとお願いした。ふっ、イチコロよ!!だからね、夜のブラッシングの事を思うとソワソワしちゃうんだよ!!クロノたんの全身を艶っツヤにするには、オリーブオイルは何本必要かな?!


















「はぁー。」




緊張する…。俺は今、正妃の部屋に居ます。何故か?それはクロノたんをブラッシングする為。さすがにクロノたんの部屋はダメなんだってー。



クロノたんはシャワー中。またバスローブ姿を拝めるのかな?!もふもふを我慢した俺へのご褒美だ!!早く出ておいでクロノたーん!!そして…浴室から現れたクロノたんは…パンイチでした!!!!!素敵!!抱いて!!いや、明日抱いてもらうけど!!パンツ素晴らしい!!パンツ大事!!





「クロノ」





クロノたんの手を引いてベットに誘う。ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ────!!!!!俺の頭の中がヤバイ!!




「クロノ。うつ伏せで寝てください」




「これでいいか?」





「はい。始めますね?」





ぐへへ、これは明日の婚儀を乗り切る為のご褒美だ!!オリーブオイルを手に垂らす。手を擦り合わせオイルを手に馴染ませる。それでは遠慮なく…両手の手のひらを使って、背中全体を触る。力を入れすぎずに、腰から首にかけて撫でるように。次は手をクシのようにして毛並みに沿って撫でる。そうです!!今日はクシを使いません!!手ぐしと言うやつですね!!




しかし、体勢が悪いのかやりづらい。うつ伏せになっているクロノたんを跨ぎ、おしりの辺りに座る。よし。これならやりやすい。びっくりしたのか、クロノたんから声が漏れた。任せて!こっちの体勢の方が気持ち良く出来るから!!次は毛だけではなく、下に隠れてる筋肉も摘むようにする。クロノたんからくぐもった声が聞こえる。気持ちいいの我慢してるのかな?俺だって…俺だって我慢してるよ…。











俺だって!!本当は自分の着ている寝間着を脱ぎ捨ててだな!!体全身でクロノたんの素晴らしい筋肉の付いた背中を味わいたいのよ!!そのもふもふの海にダイブしたいのよ!!それをっ、それをっ、我慢して…くぅ────。だからね、クロノたんもどこまで我慢出来るか試してみようね?さぁ、仰向けになってくださいな。




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