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些細なことでも腹の立つことはある 1
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「鳥? 鳥ってあの空を飛ぶ奴?」
「はい。出来れば怪我をさせないようにどうにかしてほしいのですが……」
「任せてくださいよ! ええそりゃあもう!」
二つ返事だった。
俺はとてもいい返事になってしまったが、まぁこう言う事もある。
実はあんまり意味が分からなかったが、まぁ問題ない。
要はナイトさんのお願いを聞くかどうか。そんなもの、鳥くらいのことで断るわけがないだろうとそう言う話である。
「さぁ鳥どもよ! 俺の華々しい活躍のために生贄になってもらうぞ!」
「がう……(それはちょっと)」
「いえ……あの、出来る限り穏便に済ませたいので」
「あ、ノリが違う?」
ナイトさんとクマ衛門が控えめに止めるので、俺は少々テンションを押さえた。
それでもいつも以上に張り切ってやって来たのは、ツリーハウスの枝の上だ。
枝の茂った木の上は、最初の頃よりも青々としていて、下手をすれば枝だけで軽い森位あるように見えるのだからさすが世界樹と言ったところだろう。
根付いてからも、ツリーハウスは順調に成長を続けているようだった。
「こんなところまで滅多に上がらないけど、イイネ! ここだけでピクニックが出来そうだ! それで? 鳥がいるって言うのはもう少し上かな?」
周囲を見回してナイトさんに尋ねると、ナイトさんは頷いた。
「はい。この木にたびたび飛んできている様なのですが、ただの鳥ではないんです……」
俺の想像では、夜中の街路樹の様に大量の小鳥が犇めいている図を想像していたのだが、そう言うわけでもないらしい。
ただし確かに鳥の声は聞こえていて、こいつがきっとナイトさんが困っていると言う原因だろうと目星をつけた。
「ふーむふむ。なんだろう? ナイトさんが手こずるって事は魔獣の類?」
「いえ。力を持った獣には違いないのですが、どうにも手が出しづらい鳥でして」
「そうなの?」
「はい。ご案内しますので」
ナイトさんに連れられて案内されはしたものの、目的地にたどり着くと何が問題あるかは丸わかりだった。
木の一角が赤々と燃えていたからである。
「……なにあれ? すごい燃えてない? 消火? 消火だよね?」
たいそうパニックになって俺は特大の水玉を用意したが、クマ衛門とナイトさんに羽交い絞めにされて止められた。
「待ってください! 大丈夫です! 世界樹はただの炎くらいでは燃えませんから! それに、よく見てください! あれは木が燃えているのではないんです!」
「へ?」
ナイトさんが指し示す方向をよく見ると確かに、火災と言うよりはランプの光のように燃え広がる事もなく一か所が明るかった。
光の中に何かいる。
いや、むしろ光源そのものが鳥の形をしていたのである。
長い尾を持った神々しく光り輝く鳥は、心なしか優雅に俺の方に流し目を送って来た。
「な、なんだありゃ?」
思ったよりも圧倒される何かに俺はよろめいた。
ナイトさんはすでに見慣れているのか、全く動じず謎の鳥を指差して解説する。
「はい。あれはフェニックスです」
「フェニックス! 聞いたことある!」
「死の瞬間、炎の中から蘇ると言う伝説があります。その性質から不死鳥とも呼ばれますが」
「なんでそんなのがこんなところに……」
スズメじゃあるまいし、少なくとも道を歩いていて出会える鳥でもあるまい。
奮発してして枝にミカンでも刺していたって、出会えるのは最高で鶯くらいの物だろう。
ナイトさんはあの鳥がここに来た原因に心当たりがあるのか、困り顔で適当な所から実をもいで俺に手渡した。
「それが、最近世界樹の実が生り始めた様でして。実をついばみにやってくるのです。それにこの辺りはエサになる虫も多い様で」
「……あー。確かに」
そう言えばこの木ただの樹じゃないんだった。
その上、エサになりそうな特上の虫も沢山寄ってきている。少々変わった鳥が姿を現してもおかしくはないと言う事なのだろうか?
「……さすが世界樹。正直名前はすごいけど、他の樹と何が違うのかさっぱり分かんなかったけど」
「……そうだったんですか?」
ナイトさんが呆れた顔で俺を見ていた。
いくら神々しかろうと所詮は木くらいの認識は改めた方がよさそうだ。
「じゃあ、あのフェニックスを捕まえちゃえばいいと?」
確認した俺は、ナイトさんが苦笑いしているのに気が付いた。
「え? 違う?」
「違わないですが……実はあれだけではないんです」
「?」
そう言ってナイトさんが指差した先に、今度はバリバリ青白い光を体に纏う鳥が今まさに顔を出したところだった。
「……何あれ?」
「サンダーバードです。雷を纏う鳥でして、たまに現れます。それにあれもなんですが」
「まだいるの!」
「はい」
更についっと上の方に指が動く。
見つけたものに俺はさらにあんぐりと口を開けた。
そこには世界樹の天辺で、先の二匹よりも遙かにでかくて丸い奴が陣取っていたのである。
あまりに非常識な尻のデカさに、俺は目をこすった。
「気のせいかな? でっかい鶏がいるんだけど……」
「あれは……ヴィゾヴァーニルです。てっぺんがお気に入りでして。朝鳴きます」
「それはうるさそうだ」
「目覚ましには少々大きすぎますね。それにたまに集まって来た鳥が喧嘩をすることがありまして。ああいう鳥ですから大変なことに……」
「……なんかすごい鳥ばっかりですもんね」
ひねりもない感想を呟く俺だった。
だが実際に住んでいれば迷惑どころか局地的な天災だろう。
ナイトさんは眉を潜めて深く頷いていた。
「ええ。なんとなく獲るわけにもいかず。かといって逃げて行ってもくれません」
「ふーむ。なるほど……」
俺でもあのラインナップにおいそれと手出しできる気がしない。主に心理的な理由である。
特に意味もなく危害を加えるには、少々奴らの神秘性は高すぎた。
「それでタロー殿なら何か妙案を思いつくのではないかと思いまして」
ただしそれはナイトさんが心底困り顔をしていなければの話だった。
気が付くと俺はドンと自分の胸を叩いていた。
「いいでしょう。まかされましたよナイトさん!」
「本当ですか! ありがとうございます!」
「いえいえ、まぁ俺に任せてくださいよ」
強気で引き受けてはみたが――実はいい案などまるで閃いていない。
とりあえず手短な所にいた、フェニックスに手を伸ばしてみる。
手が触れられそうな距離に近づいても逃げようとしないとは中々肝の太い奴だ。
こちらに向けた視線は愛嬌があった。
「ほら。チッチッチッチッチッチ」
「がう?……(そんなんで大丈夫でござるか?」」
クマ衛門が心配そうに覗きこむ。だがフェニックスは俺の伸ばした手を興味深げに眺めているし、なんだかいけそうな気がするわけだ。
「何でもかんでも魔法を使わなくても誠意をもって接すればなんとか……」
べちゃっと。
不意にとてつもなく不快な音がして、俺の台詞は遮られた。
何が起こったのかはすぐにわかった。
フェニックスがその場を飛び去り、俺の頭の上に置き土産を残していった、ただそれだけのことだ。
「……」
「が、がう?(タロー殿?)」
「だ、大丈夫ですか!」
クマ衛門とナイトさんが大慌てだが、俺は静かに手を翳して彼らを止める。
「……大丈夫」
俺は頭の辺りに張り付いたべたっとしたものを右手で拭って床に叩きつける。
流石フェニックス……燃えるフンなんて初めて見た。
俺はゆっくりと立ち上がり、クマ衛門とナイトさんににっこり微笑みかけて言った。
「えーっと……今晩のオカズまだ決まってなかったっけ? 焼き鳥なんてどうだろうか?」
「待ってください! ありがたい鳥なんです! どうかご慈悲を」
「がう! (そうでござる!)」
「……はっ! いやぁすんません。あまりに唐突なウンコ爆撃につい怒りで我を忘れてしまって」
俺はあまりにも本気で許しを請われたものだから、逆に正気に戻った。
しまった! ウンコ爆撃とか言ってしまった。小学生じゃあるまいし!
ただあの鳥頭共の死角を狙った無慈悲な爆撃は、異様に俺の神経を逆なでするらしい。
落ち着こう。これくらいで本気で怒っていては器が知れると言うものだ。
所詮は鳥のすることだと、俺は深呼吸して今度こそ菩薩のように清らかな笑みを浮かべた。
「そうですよ、このくらい。なんてことはありません。運がついたと、そう思えばいい。離れた所に巣箱でも作ってみましょうか? ちょっと魔法で誘導すれば、どうにかなるで……」
「バリバリバリーキシャーン!」
「クックドゥードゥルドゥー」
べちゃぼちゃ
「あ」
「がう!」
ナイトさんとクマ衛門の声が聞こえる。
「……」
俺は頭の上に遠慮なく盛られたべちゃっとしたものを拭い取った。
片方はピリピリしていて、もう一方は量が半端じゃない。
頭に叩きつけられたそれを見て、蒼白になるナイトさんとクマ衛門の顔が妙に心配そうである。
「あ、あの。タロー殿」
「がう……」
恐る恐る声をかけてきた二人に、俺は極上の笑顔で無事を知らせた。
それを見た二人は青い顔をして一歩引いていたが。
「ふっ……とびきり強力な鳥もちのアイデアを思い付いた。上を取って優位に立ってると思い込んでる勘違い野郎どもに、魔法使いの真の恐怖を教えてやろう」
「待ってください! 彼らに悪気はないんです! たぶん!」
「がうがう!(そうでござる!ここは穏便に!)」
「いい加減にしろよくそ鳥どもめ! 運が付いただ? ふざけるな! それでごまかせるのは一回だけだ!」
一撃で怒りの沸点を超えさせるウンコ爆撃は容易く俺の自制心を取っ払う有効な精神攻撃だった。
「はい。出来れば怪我をさせないようにどうにかしてほしいのですが……」
「任せてくださいよ! ええそりゃあもう!」
二つ返事だった。
俺はとてもいい返事になってしまったが、まぁこう言う事もある。
実はあんまり意味が分からなかったが、まぁ問題ない。
要はナイトさんのお願いを聞くかどうか。そんなもの、鳥くらいのことで断るわけがないだろうとそう言う話である。
「さぁ鳥どもよ! 俺の華々しい活躍のために生贄になってもらうぞ!」
「がう……(それはちょっと)」
「いえ……あの、出来る限り穏便に済ませたいので」
「あ、ノリが違う?」
ナイトさんとクマ衛門が控えめに止めるので、俺は少々テンションを押さえた。
それでもいつも以上に張り切ってやって来たのは、ツリーハウスの枝の上だ。
枝の茂った木の上は、最初の頃よりも青々としていて、下手をすれば枝だけで軽い森位あるように見えるのだからさすが世界樹と言ったところだろう。
根付いてからも、ツリーハウスは順調に成長を続けているようだった。
「こんなところまで滅多に上がらないけど、イイネ! ここだけでピクニックが出来そうだ! それで? 鳥がいるって言うのはもう少し上かな?」
周囲を見回してナイトさんに尋ねると、ナイトさんは頷いた。
「はい。この木にたびたび飛んできている様なのですが、ただの鳥ではないんです……」
俺の想像では、夜中の街路樹の様に大量の小鳥が犇めいている図を想像していたのだが、そう言うわけでもないらしい。
ただし確かに鳥の声は聞こえていて、こいつがきっとナイトさんが困っていると言う原因だろうと目星をつけた。
「ふーむふむ。なんだろう? ナイトさんが手こずるって事は魔獣の類?」
「いえ。力を持った獣には違いないのですが、どうにも手が出しづらい鳥でして」
「そうなの?」
「はい。ご案内しますので」
ナイトさんに連れられて案内されはしたものの、目的地にたどり着くと何が問題あるかは丸わかりだった。
木の一角が赤々と燃えていたからである。
「……なにあれ? すごい燃えてない? 消火? 消火だよね?」
たいそうパニックになって俺は特大の水玉を用意したが、クマ衛門とナイトさんに羽交い絞めにされて止められた。
「待ってください! 大丈夫です! 世界樹はただの炎くらいでは燃えませんから! それに、よく見てください! あれは木が燃えているのではないんです!」
「へ?」
ナイトさんが指し示す方向をよく見ると確かに、火災と言うよりはランプの光のように燃え広がる事もなく一か所が明るかった。
光の中に何かいる。
いや、むしろ光源そのものが鳥の形をしていたのである。
長い尾を持った神々しく光り輝く鳥は、心なしか優雅に俺の方に流し目を送って来た。
「な、なんだありゃ?」
思ったよりも圧倒される何かに俺はよろめいた。
ナイトさんはすでに見慣れているのか、全く動じず謎の鳥を指差して解説する。
「はい。あれはフェニックスです」
「フェニックス! 聞いたことある!」
「死の瞬間、炎の中から蘇ると言う伝説があります。その性質から不死鳥とも呼ばれますが」
「なんでそんなのがこんなところに……」
スズメじゃあるまいし、少なくとも道を歩いていて出会える鳥でもあるまい。
奮発してして枝にミカンでも刺していたって、出会えるのは最高で鶯くらいの物だろう。
ナイトさんはあの鳥がここに来た原因に心当たりがあるのか、困り顔で適当な所から実をもいで俺に手渡した。
「それが、最近世界樹の実が生り始めた様でして。実をついばみにやってくるのです。それにこの辺りはエサになる虫も多い様で」
「……あー。確かに」
そう言えばこの木ただの樹じゃないんだった。
その上、エサになりそうな特上の虫も沢山寄ってきている。少々変わった鳥が姿を現してもおかしくはないと言う事なのだろうか?
「……さすが世界樹。正直名前はすごいけど、他の樹と何が違うのかさっぱり分かんなかったけど」
「……そうだったんですか?」
ナイトさんが呆れた顔で俺を見ていた。
いくら神々しかろうと所詮は木くらいの認識は改めた方がよさそうだ。
「じゃあ、あのフェニックスを捕まえちゃえばいいと?」
確認した俺は、ナイトさんが苦笑いしているのに気が付いた。
「え? 違う?」
「違わないですが……実はあれだけではないんです」
「?」
そう言ってナイトさんが指差した先に、今度はバリバリ青白い光を体に纏う鳥が今まさに顔を出したところだった。
「……何あれ?」
「サンダーバードです。雷を纏う鳥でして、たまに現れます。それにあれもなんですが」
「まだいるの!」
「はい」
更についっと上の方に指が動く。
見つけたものに俺はさらにあんぐりと口を開けた。
そこには世界樹の天辺で、先の二匹よりも遙かにでかくて丸い奴が陣取っていたのである。
あまりに非常識な尻のデカさに、俺は目をこすった。
「気のせいかな? でっかい鶏がいるんだけど……」
「あれは……ヴィゾヴァーニルです。てっぺんがお気に入りでして。朝鳴きます」
「それはうるさそうだ」
「目覚ましには少々大きすぎますね。それにたまに集まって来た鳥が喧嘩をすることがありまして。ああいう鳥ですから大変なことに……」
「……なんかすごい鳥ばっかりですもんね」
ひねりもない感想を呟く俺だった。
だが実際に住んでいれば迷惑どころか局地的な天災だろう。
ナイトさんは眉を潜めて深く頷いていた。
「ええ。なんとなく獲るわけにもいかず。かといって逃げて行ってもくれません」
「ふーむ。なるほど……」
俺でもあのラインナップにおいそれと手出しできる気がしない。主に心理的な理由である。
特に意味もなく危害を加えるには、少々奴らの神秘性は高すぎた。
「それでタロー殿なら何か妙案を思いつくのではないかと思いまして」
ただしそれはナイトさんが心底困り顔をしていなければの話だった。
気が付くと俺はドンと自分の胸を叩いていた。
「いいでしょう。まかされましたよナイトさん!」
「本当ですか! ありがとうございます!」
「いえいえ、まぁ俺に任せてくださいよ」
強気で引き受けてはみたが――実はいい案などまるで閃いていない。
とりあえず手短な所にいた、フェニックスに手を伸ばしてみる。
手が触れられそうな距離に近づいても逃げようとしないとは中々肝の太い奴だ。
こちらに向けた視線は愛嬌があった。
「ほら。チッチッチッチッチッチ」
「がう?……(そんなんで大丈夫でござるか?」」
クマ衛門が心配そうに覗きこむ。だがフェニックスは俺の伸ばした手を興味深げに眺めているし、なんだかいけそうな気がするわけだ。
「何でもかんでも魔法を使わなくても誠意をもって接すればなんとか……」
べちゃっと。
不意にとてつもなく不快な音がして、俺の台詞は遮られた。
何が起こったのかはすぐにわかった。
フェニックスがその場を飛び去り、俺の頭の上に置き土産を残していった、ただそれだけのことだ。
「……」
「が、がう?(タロー殿?)」
「だ、大丈夫ですか!」
クマ衛門とナイトさんが大慌てだが、俺は静かに手を翳して彼らを止める。
「……大丈夫」
俺は頭の辺りに張り付いたべたっとしたものを右手で拭って床に叩きつける。
流石フェニックス……燃えるフンなんて初めて見た。
俺はゆっくりと立ち上がり、クマ衛門とナイトさんににっこり微笑みかけて言った。
「えーっと……今晩のオカズまだ決まってなかったっけ? 焼き鳥なんてどうだろうか?」
「待ってください! ありがたい鳥なんです! どうかご慈悲を」
「がう! (そうでござる!)」
「……はっ! いやぁすんません。あまりに唐突なウンコ爆撃につい怒りで我を忘れてしまって」
俺はあまりにも本気で許しを請われたものだから、逆に正気に戻った。
しまった! ウンコ爆撃とか言ってしまった。小学生じゃあるまいし!
ただあの鳥頭共の死角を狙った無慈悲な爆撃は、異様に俺の神経を逆なでするらしい。
落ち着こう。これくらいで本気で怒っていては器が知れると言うものだ。
所詮は鳥のすることだと、俺は深呼吸して今度こそ菩薩のように清らかな笑みを浮かべた。
「そうですよ、このくらい。なんてことはありません。運がついたと、そう思えばいい。離れた所に巣箱でも作ってみましょうか? ちょっと魔法で誘導すれば、どうにかなるで……」
「バリバリバリーキシャーン!」
「クックドゥードゥルドゥー」
べちゃぼちゃ
「あ」
「がう!」
ナイトさんとクマ衛門の声が聞こえる。
「……」
俺は頭の上に遠慮なく盛られたべちゃっとしたものを拭い取った。
片方はピリピリしていて、もう一方は量が半端じゃない。
頭に叩きつけられたそれを見て、蒼白になるナイトさんとクマ衛門の顔が妙に心配そうである。
「あ、あの。タロー殿」
「がう……」
恐る恐る声をかけてきた二人に、俺は極上の笑顔で無事を知らせた。
それを見た二人は青い顔をして一歩引いていたが。
「ふっ……とびきり強力な鳥もちのアイデアを思い付いた。上を取って優位に立ってると思い込んでる勘違い野郎どもに、魔法使いの真の恐怖を教えてやろう」
「待ってください! 彼らに悪気はないんです! たぶん!」
「がうがう!(そうでござる!ここは穏便に!)」
「いい加減にしろよくそ鳥どもめ! 運が付いただ? ふざけるな! それでごまかせるのは一回だけだ!」
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