ダンジョン学園サブカル同好会の日常

くずもち

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第15話緊急会議

 同好会の解散という緊急事態に、ついつい感情的になってしまった。

 この鐘太郎、今年一年で五指に入る不覚である。

「いやぁ……そのぅ……あんまり一方的だったんで、もうしわけないです」

「ちょいちょいちょい! どうするの! これ!」

「どうするんでござるか! あんなこと言って!」

 浦島先輩と桃山君が血相を変えるのは分かっていたが、ついやってしまって。

 しかしあのままでもおそらくは悲しい結末になった気がした。

「いや……言わなくても解散なら、言っちゃったほうがいいかなって」

「そうでござるけど……」

「それに、ここって本当に僕の憩いの場所なんだよ。本もデータもいっぱいあるし、ゲーム機もみんなで持ち寄ったから充実してる。正直卒業までになくなったら、僕の3年は最悪だ」

 今更部室が無くなるなんて、想像するだけでゾッとする。

 僕らに与えられた限られたスペースだけでは、とてもこの満足感は得られそうにない。

「だから何とかしたいなって思うんです。二人だってそう思いませんか?」

 すごく短い間だが二人と遊ぶのはとても楽しかった。

 二人もそう思っていて欲しいと思っていたが、困惑しながらも二人とも少し冗談っぽく笑って、肯定してくれた。

「それは……そうでござるなぁ」

「えぇ……そんなにー? かわいいこと言ってくれんねぇ、ワタヌキ後輩」

「でも成果と言ってもどうするでござる? 何か研究発表でもしてみるとか?」

「そもそも発表する場もないし、サブカル本気で研究しても成果にはならんでしょ? 端的に部員の数を今の二倍にするとか? 物量には勝てんのでは?」

 そして二人は前向きに、この後どうするか案を出してくれる。

 この様子なら、大丈夫だろうか?

 僕はゴクリと生唾を飲み込んで、一か八かの賭けに出ることにした。

 うまくいく根拠はあまりにも希薄だったが、それでもやってみる価値はあるはずだった。

「それで……一つ提案があるんですけど……二人とも協力してくれます?」

 確かに発端こそ衝動的なものだったが、僕もまったく秘策がないわけじゃない。

 そして巻き込むからには是非とも二人に協力してもらいたい。

 これは合理的さなんて欠片もない、僕の我儘だ。

 僕の提案に浦島先輩は眉間に皺を寄せて難しい表情になった。

「やっぱり何か考えがあるんだね? というか、成果の話だよね? やっぱり一週間がネックだよ。ちょっとこのメンバーで出来ることが思いつかないんだけど……」

 やっぱりこの後ゴネにいくか? と腕を組んで考え込む先輩はすごく頼もしいが、今後三年間の安全を確保するためにも、正攻法で行くべきだと僕は思うわけだ。

「ええっとですね。竜桜で一番の成果って言ったらやっぱり……ダンジョンじゃないかと思うんです」

「「え?」」

 キョトンとする二人に、僕は畳みかけるように言った。

「せっかくだから僕達サブカル同好会がここのダンジョンを有効に活用しちゃいませんか?」

「「いや無理でござる《でしょ?》」」

 即答されてしまった。

 ただ、そう思うのは予想している。

 正直信じてもらえるのかは大体無理な気がしていたが、その時は一人ででもまずは出来ると見せつける。

 僕は憩いの場所を守るために、裏技を使うことにした。
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