ダンジョン学園サブカル同好会の日常

くずもち

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第54話さてどうしよう

 お近づきの印に我が同好会の備品をいったん貸し出すと、レイナさんは満足そうに
今日のところは帰っていった。

 ただ僕が思うに、双方に一端時間が必要だった。

 さて彼女が去った後、僕らは顔を突き合わせてこの夢か現かわからない現象をゆっくりと咀嚼することに時間を費やした。

 その結果を最初に口に出したのは浦島先輩である。

「ふっふっふっ。やったな、うちの部活はビジュアル担当を手に入れたぞ」

「僕の感想とちょっと違う。……ビジュアル担当、諦めてなかったんっすね。ああ、でも顔は隠してあげないとダメだから一緒じゃないですか?」

「それはどうかな? 美女のオーラは服程度では隠せんよ」

 妙に自信満々の浦島先輩だが、そんなものだろうか?

 まぁある程度雰囲気で掴めるものなのかもしれないが、僕にはちょっと無理そうである。

 ただ、僕としてはそんなことよりもここ最近驚きポイントが充実しているサブカルチャー同好会に彼女を引き入れて大丈夫かという事が気になった。

「というか彼女……一緒にダンジョン攻略してくれますかね?」

「そこは心配してないよ。あの子うちの学校のエースじゃない。それに……今うちの部活のダンジョン攻略ってさ……言っちゃえば、オタクに結構刺さるんじゃない?」

 断言する浦島先輩は妙に確信があるらしい。

 まぁそう言われれば、僕も前より楽しいダンジョンライフを開拓できてきているとも感じて……いやできてるかな?

「……その域に達してますか? 結構毎回必死なんですけど?」

「適度にスリリングで、なおかつ死なないラインがあるって認識だよ。正直隠しパラメーターと上級職が出て来た辺りから世界が変わったと思ってる」

「そりゃあ……よかった」

 僕からしてみたらまだまだ楽しめるお膳立てができているとはいいがたいが、浦島先輩の琴線には触れているようだ。

 なるほど、他人の意見というのは貴重かもしれない。少なくとも浦島先輩の意見は僕にないものも多かった。

「ところで先輩……彼女うちの学校のエースなんですか?」

 だが僕の発言は、相当に非常識だったようだ。

「……おいおい、同級生にスーパーエースの金髪褐色美少女がいたら名前くらい控えておこうぜ、ワタヌキ後輩」

「すんません……あんまりそういうの興味なくって。それにダメですよ先輩、リアル女子をそういう風に言わないのはオタクの嗜みですよ」

「……なんてこったい。だがこれからは同志だ。仲良くやってくれ給えよ? じゃあ、彼女のビルドを考えようか? まぁ受け入れてくれるかわかんないけどさ」

「それ面白そうですね。魔法使いタイプっぽかったですけど」

「そうだよ。確か……雷神とか言われてたような? たぶん雷属性の魔法使いね」

「……イケてますね雷」

「そういうのはイケてるって思うんかい……」

「はい。え? だってそりゃそうでしょ? 雷属性なんてそんなの浪漫の塊みたいなもんじゃないですか」

「うーむ。否定はせんけれども」

 今度は浦島先輩が困惑顔を浮かべてしまったが、僕の方は楽しくなってきた。

 これまた実に勇者の様で特別感のある魔法を持っている新人が現れたことを、僕は素直に感謝することにした。 
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