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第97話先生が仲間に加わった
「ここでは二人とも、都合が悪いですよね? どうです? 私達の部室で話をしませんか?」
「……わかった行こう」
私、浦島 志乃は龍宮院先生を誘い、職員室からまずは自分のテリトリーに彼女を誘い込んだ。
なんだか見たことある人だなーと思っていたけど、この反応を見ると間違いなさそうだ。
あれは、今は昔の話。好きだった作品の同人誌即売会にやって来ていた私は、一人の女性作家と出会った。
作品も印象的だったが、彼女自身も印象的な人物であったと思う。
「……なんでわかったのかな?」
「何言ってるんです、直接見たからに決まってるでしょう?」
「嘘だ……あの時私は顔を隠していたし」
「え? 美人は顔を隠していたって誰だかわかりません?」
「どんな特殊能力なんだ……っていうか、あの時本を買ってくれたのは少しぽっちゃりした女の子と……」
「あ、それ私ですね」
「本人なのか!?……変わりすぎじゃないか?」
「女は色々あるものですよ。そういう先生だって変わってるじゃないですか。あの時はもっと女の子らしい……そうそうユルフワ系のこう、すごくかわいい……」
「あー! この話は止めよう! すぐにやめよう!」
まぁマスクと伊達メガネの完全武装程度、私に言わせれば美人のオーラをそんなもので隠せるものじゃあない。
やべぇかわよ!っと思わず作品を購入して、スケッチブックに絵まで描いてもらったのはいい思い出だった。
「……此処が同好会の部室かい? ずいぶん大きいんだね」
「ええ。運がよかっただけなんですけど、ああ、そこの椅子をどうぞ? すぐに飲み物を用意しますので」
「あ、ああ……」
私は龍宮院先生が席に座ったのを見計らって、パンパンと手を叩く。
そこで動く気配を察知して、龍宮院先生の警戒が伝わってきた。
「くっ……なるほど、結構な手練れだ。弱みを掴んで数に任せれば私を好きに出来ると? そううまくいくとは思わないで欲しいかな?」
「……」
ただそんな発言を聞くと、私は思わずにやけてしまった。
「どうした?」
「いえ、こう……言葉の端々から自分も通った道を感じると人間ってどこまでも優しい気持ちになれるんだなって」
「……違うからね! いかがわしい意味とかそういうことないから!」
「まぁまぁ、いかがわしいとか言ってないでしょう? 何か勘違いしておられるようですが、私は本当に先生と仲良くしたかっただけなんですよ。それにですね、先生も絶対喜んでくれると思ったんですよね」
「……」
私が改めて目配せすると、待機済みだったスタッフが動き出し龍宮院先生の好みだと小耳に挟んだ紅茶を入れ始めた。
そしてウエイター姿で現れた美少年は、優しい手つきでそっと紅茶を龍宮院先生のテーブルへ持って来た。
「お待たせしました。どうぞお楽しみください」
「ああ……ありが……とぅッッッ!」
雷が直撃したような衝撃に襲われているその顔を見て、私は作戦の第一段階成功を確信した。
今ウエイターをしている美少年こそ、在りし日の先生の推しキャラ。
再現率はかなり勉強させてもらった悪魔の変身体だった。
「か、彼は?」
「私の使い魔です。実はそういうスキルを手に入れてしまいまして、現時点では独占しています。相談相手を探していたんですが……同好の士である先生ならばと思い切って相談したんですよ」
「ど、同好の士……」
「そうですよ? 先生の作品を読んだ時の熱い気持ちは今も昨日のように鮮明に思い出せます。ぶつけどころのない思春期の情動をバシバシ詰め込んだあのエロス……中々作品に出せる物じゃぁ無い」
「そういうんじゃない! 私の本は健全な恋愛ものだ! キスまでしかしていない!」
「……じゃあ、原作に逆輸入できます? 主人公とライバルのイチャイチャを?」
「それとこれとは話が別だよ」
「私どうにも……可能性を感じてしまいましてね」
「感じないで欲しい」
そう言うと先生はジト目で私とウエイターを交互に見比べた後、少しだけ教師としての冷静さを取り戻したようだった。
「これが使い魔……本当に?」
だがそんな彼女に今度は悪魔の方が膝を折って話し始めた。
「ええ。私は志乃様の忠実な使い魔です。主に使える事こそ私の喜び、貴女の要望には可能な限り応える様にと主から申し付かっています。何なりと私をお使いください。主の命令でなくとも、貴女のように美しい方の要望ならいくらでも答えたくなる」
「……」
キラキラと空気が光って甘い空気を出す、推しキャラ。
しかし私は知っている……これは悪手だと。
彼女の推しキャラであるこの美形は主人公のライバルポジションで、誰にもへりくだりはしない。
しかし時折見せるふてくされるようなデレが、中々の破壊力を秘めたキャラだ。
そんなキャラが、こんなチョットずれたホストみたいな接客をするだろうか? いやするはずがない。
何ならお前、美形キャラが媚びたら女が喜ぶと思ってんとちゃうぞ?と煽られ
たとさえ感じても不思議じゃない。
あの握った拳にはやるせない何かが今沢山詰まっているのだと私は知っていた。
つまり解釈が浅い。完全にずれている。
この違和感を新境地と取るか、解釈違いと取るか、その答えは彼女のコメカミに走った青筋を見れば自ずと理解できた。
「……彼がモンスターというのは本当なのかな?」
「本当ですよ?」
「そうか……」
紅茶を受け取って、静かに口をつける彼女の手はカタカタと小刻みに震えていた。
探索者特有の覇気というか、濃密な魔力がにじみ出ているあたり、試みが成功した証なのかもしれない。
「浦島さん……わかっててやったね? 人にはやっていい事と悪いことがあるとは思いませんか?」
「……そうですね。私もそう思います。でも……いいと思いませんか? このクオリティのコンセプトカフェなんて?」
「―――最高に決まってるだろぉ? うおっほん……失礼。……なるほど指導が欲しいと言いましたね? いいでしょう……ならば徹底的に指導してあげようじゃありませんか」
「わーい。先生素敵です♪」
「だけど……まだ顧問の話は保留だよ。君が一体なにをしているのか興味が湧いただけです。場合によっては……本当に指導ですからね?」
「怖いですせんせー」
龍宮院 ハルカいや、桃乙姫が仲間に加わった。
イヤーまさかこんなにうまくいくとは。
でも作戦はここからが本番だった。
次の自慢のダンジョン内ネコカフェという切り札も残っているし、そっちはバッチリ趣味趣向に合わせて沼に落とす計画だ。
その辺に手抜かりをするつもりもないからテイマーというやつも大変である。
悪だくみだと思うかな? いいや、それは心外だ。
口ではなんと言おうとも、我々は今この瞬間を楽しんでいる確信があった。
「……わかった行こう」
私、浦島 志乃は龍宮院先生を誘い、職員室からまずは自分のテリトリーに彼女を誘い込んだ。
なんだか見たことある人だなーと思っていたけど、この反応を見ると間違いなさそうだ。
あれは、今は昔の話。好きだった作品の同人誌即売会にやって来ていた私は、一人の女性作家と出会った。
作品も印象的だったが、彼女自身も印象的な人物であったと思う。
「……なんでわかったのかな?」
「何言ってるんです、直接見たからに決まってるでしょう?」
「嘘だ……あの時私は顔を隠していたし」
「え? 美人は顔を隠していたって誰だかわかりません?」
「どんな特殊能力なんだ……っていうか、あの時本を買ってくれたのは少しぽっちゃりした女の子と……」
「あ、それ私ですね」
「本人なのか!?……変わりすぎじゃないか?」
「女は色々あるものですよ。そういう先生だって変わってるじゃないですか。あの時はもっと女の子らしい……そうそうユルフワ系のこう、すごくかわいい……」
「あー! この話は止めよう! すぐにやめよう!」
まぁマスクと伊達メガネの完全武装程度、私に言わせれば美人のオーラをそんなもので隠せるものじゃあない。
やべぇかわよ!っと思わず作品を購入して、スケッチブックに絵まで描いてもらったのはいい思い出だった。
「……此処が同好会の部室かい? ずいぶん大きいんだね」
「ええ。運がよかっただけなんですけど、ああ、そこの椅子をどうぞ? すぐに飲み物を用意しますので」
「あ、ああ……」
私は龍宮院先生が席に座ったのを見計らって、パンパンと手を叩く。
そこで動く気配を察知して、龍宮院先生の警戒が伝わってきた。
「くっ……なるほど、結構な手練れだ。弱みを掴んで数に任せれば私を好きに出来ると? そううまくいくとは思わないで欲しいかな?」
「……」
ただそんな発言を聞くと、私は思わずにやけてしまった。
「どうした?」
「いえ、こう……言葉の端々から自分も通った道を感じると人間ってどこまでも優しい気持ちになれるんだなって」
「……違うからね! いかがわしい意味とかそういうことないから!」
「まぁまぁ、いかがわしいとか言ってないでしょう? 何か勘違いしておられるようですが、私は本当に先生と仲良くしたかっただけなんですよ。それにですね、先生も絶対喜んでくれると思ったんですよね」
「……」
私が改めて目配せすると、待機済みだったスタッフが動き出し龍宮院先生の好みだと小耳に挟んだ紅茶を入れ始めた。
そしてウエイター姿で現れた美少年は、優しい手つきでそっと紅茶を龍宮院先生のテーブルへ持って来た。
「お待たせしました。どうぞお楽しみください」
「ああ……ありが……とぅッッッ!」
雷が直撃したような衝撃に襲われているその顔を見て、私は作戦の第一段階成功を確信した。
今ウエイターをしている美少年こそ、在りし日の先生の推しキャラ。
再現率はかなり勉強させてもらった悪魔の変身体だった。
「か、彼は?」
「私の使い魔です。実はそういうスキルを手に入れてしまいまして、現時点では独占しています。相談相手を探していたんですが……同好の士である先生ならばと思い切って相談したんですよ」
「ど、同好の士……」
「そうですよ? 先生の作品を読んだ時の熱い気持ちは今も昨日のように鮮明に思い出せます。ぶつけどころのない思春期の情動をバシバシ詰め込んだあのエロス……中々作品に出せる物じゃぁ無い」
「そういうんじゃない! 私の本は健全な恋愛ものだ! キスまでしかしていない!」
「……じゃあ、原作に逆輸入できます? 主人公とライバルのイチャイチャを?」
「それとこれとは話が別だよ」
「私どうにも……可能性を感じてしまいましてね」
「感じないで欲しい」
そう言うと先生はジト目で私とウエイターを交互に見比べた後、少しだけ教師としての冷静さを取り戻したようだった。
「これが使い魔……本当に?」
だがそんな彼女に今度は悪魔の方が膝を折って話し始めた。
「ええ。私は志乃様の忠実な使い魔です。主に使える事こそ私の喜び、貴女の要望には可能な限り応える様にと主から申し付かっています。何なりと私をお使いください。主の命令でなくとも、貴女のように美しい方の要望ならいくらでも答えたくなる」
「……」
キラキラと空気が光って甘い空気を出す、推しキャラ。
しかし私は知っている……これは悪手だと。
彼女の推しキャラであるこの美形は主人公のライバルポジションで、誰にもへりくだりはしない。
しかし時折見せるふてくされるようなデレが、中々の破壊力を秘めたキャラだ。
そんなキャラが、こんなチョットずれたホストみたいな接客をするだろうか? いやするはずがない。
何ならお前、美形キャラが媚びたら女が喜ぶと思ってんとちゃうぞ?と煽られ
たとさえ感じても不思議じゃない。
あの握った拳にはやるせない何かが今沢山詰まっているのだと私は知っていた。
つまり解釈が浅い。完全にずれている。
この違和感を新境地と取るか、解釈違いと取るか、その答えは彼女のコメカミに走った青筋を見れば自ずと理解できた。
「……彼がモンスターというのは本当なのかな?」
「本当ですよ?」
「そうか……」
紅茶を受け取って、静かに口をつける彼女の手はカタカタと小刻みに震えていた。
探索者特有の覇気というか、濃密な魔力がにじみ出ているあたり、試みが成功した証なのかもしれない。
「浦島さん……わかっててやったね? 人にはやっていい事と悪いことがあるとは思いませんか?」
「……そうですね。私もそう思います。でも……いいと思いませんか? このクオリティのコンセプトカフェなんて?」
「―――最高に決まってるだろぉ? うおっほん……失礼。……なるほど指導が欲しいと言いましたね? いいでしょう……ならば徹底的に指導してあげようじゃありませんか」
「わーい。先生素敵です♪」
「だけど……まだ顧問の話は保留だよ。君が一体なにをしているのか興味が湧いただけです。場合によっては……本当に指導ですからね?」
「怖いですせんせー」
龍宮院 ハルカいや、桃乙姫が仲間に加わった。
イヤーまさかこんなにうまくいくとは。
でも作戦はここからが本番だった。
次の自慢のダンジョン内ネコカフェという切り札も残っているし、そっちはバッチリ趣味趣向に合わせて沼に落とす計画だ。
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