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第154話生徒会四天王
竜桜学園生徒会室にて、彼らはひそかに集まっていた。
「会長にも困ったものだ……なぜあのような同好会に目を掛けておられるのか」
知的な印象の女、生徒会書記長の氷川 澪はため息交じりに呟き、嘆かわしいと頭を振る。
それを聞いた対面に座る大柄の男、生徒会庶務長の土岐 真也は眉間にしわを寄せたまま力強く頷いた。
「その通りだ。元はただの同好会だったはず……それが生徒会と合同探索とはな」
それというのも突然八坂生徒会長が決めて来た、合同探索の相手についてとても納得のいく相手ではなかったからである。
今回の探索の不満は生徒会の中にぼんやりとだが確実に漂っていて、それ以前からサブカルチャー同好会への不信感は、とある女生徒の離脱によって決定的なものになっていた。
「トーレスさんもトーレスさんだ。海外勢にもアニメファンはいると聞いていましたが……まさか趣味を優先して生徒会を辞めるなんて……流石にどうかしています!」
語気を荒げて、生徒会風紀長。風間 蓮華は悔しそうに手をバタつかせていた。
そもそも生徒会は誰でも入れるようなものではない。
強力なスキルを宿していることはもちろん、中学時代の実績や学校に入学してからの活躍を加味して選抜される、いわば選ばれた一部のための受け皿だ。
あらゆる意味で学園で一番の環境を投げ捨てる感覚は生徒会員という立場に誇りを持っている彼らには理解できないものであった。
口々に不満を漏らす三人に、メガネを上げながらその男、生徒会会計長 烽火 賢治は静かに口を開いた。
「……いや、諸君。今回のあの同好会の絡んだ八坂生徒会長は明らかにおかしい……そうは思わないか?」
そんな指摘に視線が集まる。
訝しげな表情で口を開いたのは書記長だった。
「というと?」
「何か弱みでも握られているんじゃないかと……そういうことだよ」
キラリとメガネを光らせて語る会計長に、全員が息を呑んだ。
「……そんなバカな! 生徒会長に限って!」
「待て。憶測で物を言うものじゃない」
「そうですよ! 生徒会長に弱みなんてあるわけありません!」
声を荒げる三人の言葉が収まるのを待って、会計長は頷いた。
「すまないな。だがそうでもないとおかしいだろう? そしてトーレスさんもまたそうなのではないか? でなければあのサブカル同好会の短期間での部への引き上げや、生徒会脱退後のトーレスさんの動きが説明できない」
「トーレスさんがか……!」
「「……」」
会計長の言葉に書記長が吼え、二人は押し黙る。
事実として、生徒会長はサブカル同好会を部に昇格させるために積極的に動き。
生徒会に所属していた頃にはエキスポの話なんて全くしていなかったトーレスさんは、サブカル同好会の名前で突如としてエキシビジョンマッチに参加するという意味不明の行動をとっている。
「すべては弱みを握られていたからの行動だと? エキスポに出場して知名度を無理やり引き上げた件も含めてか?」
「アレがあったから私の疑念は生まれたんだ。レイナさんが母国のコネまで使ってどうしてサブカル同好会を助けるのか? どう考えても不自然だ」
「アレが海外の技術だって? 確かか?」
ピクリと眉を上げ反応した庶務長に、会計長はそれはそうだろうと肩をすくめた。
「少なくともサブカル同好会の産物よりもまだ説得力がある。そして助っ人のあの二人……アレはなんというか素晴らしかっただろう? 私は部室で部員と顔を合わせたが、似ても似つかない」
サブカル同好会が何らかの形でかかわっているのは間違いないが、レイナさん以外、あそこにいた面子の中にエキスポの怪人という超人的な存在がいたとはとても思えなかった。
「……いや、顔を隠していたしな。燃えていたし」
「そういうアイテムがどこかのダンジョンで発見されていてもおかしくはないけど……」
「いやでも……確かに覇気はなかったですよね?」
「だからこそ、今回の合同探索はチャンスだと考えている」
「チャンス? なんの?」
そんな疑問に、会計長は机をトントンと叩いて言った。
「奴らを見極めるチャンスだ。会長やレイナさんが弱みを握られ騙されているというのなら詳細を明るみにして目を覚まして差し上げよう。それは私達にしかできない事だろう?」
生徒会長を助ける事こそ長たる自分達の使命。
それはここにいる全員共通の認識だった。
だからこそ、会計長の言葉は全員の心にカチリとハマる。
「そういうことだな!」
「その通りだ!」
「……会長の提案に沿う形でというわけですね」
「ああ、そうだとも。我々ならば―――難しい事じゃない」
なぜならばそれが彼らの使命だからである。
「我ら生徒会実行委員の目をもってすれば卑しき企みなど取るに足りない」
クックックッと笑う彼らは生徒会のそれぞれの役職の長として強い使命感を持って立ち上がった。
「会長にも困ったものだ……なぜあのような同好会に目を掛けておられるのか」
知的な印象の女、生徒会書記長の氷川 澪はため息交じりに呟き、嘆かわしいと頭を振る。
それを聞いた対面に座る大柄の男、生徒会庶務長の土岐 真也は眉間にしわを寄せたまま力強く頷いた。
「その通りだ。元はただの同好会だったはず……それが生徒会と合同探索とはな」
それというのも突然八坂生徒会長が決めて来た、合同探索の相手についてとても納得のいく相手ではなかったからである。
今回の探索の不満は生徒会の中にぼんやりとだが確実に漂っていて、それ以前からサブカルチャー同好会への不信感は、とある女生徒の離脱によって決定的なものになっていた。
「トーレスさんもトーレスさんだ。海外勢にもアニメファンはいると聞いていましたが……まさか趣味を優先して生徒会を辞めるなんて……流石にどうかしています!」
語気を荒げて、生徒会風紀長。風間 蓮華は悔しそうに手をバタつかせていた。
そもそも生徒会は誰でも入れるようなものではない。
強力なスキルを宿していることはもちろん、中学時代の実績や学校に入学してからの活躍を加味して選抜される、いわば選ばれた一部のための受け皿だ。
あらゆる意味で学園で一番の環境を投げ捨てる感覚は生徒会員という立場に誇りを持っている彼らには理解できないものであった。
口々に不満を漏らす三人に、メガネを上げながらその男、生徒会会計長 烽火 賢治は静かに口を開いた。
「……いや、諸君。今回のあの同好会の絡んだ八坂生徒会長は明らかにおかしい……そうは思わないか?」
そんな指摘に視線が集まる。
訝しげな表情で口を開いたのは書記長だった。
「というと?」
「何か弱みでも握られているんじゃないかと……そういうことだよ」
キラリとメガネを光らせて語る会計長に、全員が息を呑んだ。
「……そんなバカな! 生徒会長に限って!」
「待て。憶測で物を言うものじゃない」
「そうですよ! 生徒会長に弱みなんてあるわけありません!」
声を荒げる三人の言葉が収まるのを待って、会計長は頷いた。
「すまないな。だがそうでもないとおかしいだろう? そしてトーレスさんもまたそうなのではないか? でなければあのサブカル同好会の短期間での部への引き上げや、生徒会脱退後のトーレスさんの動きが説明できない」
「トーレスさんがか……!」
「「……」」
会計長の言葉に書記長が吼え、二人は押し黙る。
事実として、生徒会長はサブカル同好会を部に昇格させるために積極的に動き。
生徒会に所属していた頃にはエキスポの話なんて全くしていなかったトーレスさんは、サブカル同好会の名前で突如としてエキシビジョンマッチに参加するという意味不明の行動をとっている。
「すべては弱みを握られていたからの行動だと? エキスポに出場して知名度を無理やり引き上げた件も含めてか?」
「アレがあったから私の疑念は生まれたんだ。レイナさんが母国のコネまで使ってどうしてサブカル同好会を助けるのか? どう考えても不自然だ」
「アレが海外の技術だって? 確かか?」
ピクリと眉を上げ反応した庶務長に、会計長はそれはそうだろうと肩をすくめた。
「少なくともサブカル同好会の産物よりもまだ説得力がある。そして助っ人のあの二人……アレはなんというか素晴らしかっただろう? 私は部室で部員と顔を合わせたが、似ても似つかない」
サブカル同好会が何らかの形でかかわっているのは間違いないが、レイナさん以外、あそこにいた面子の中にエキスポの怪人という超人的な存在がいたとはとても思えなかった。
「……いや、顔を隠していたしな。燃えていたし」
「そういうアイテムがどこかのダンジョンで発見されていてもおかしくはないけど……」
「いやでも……確かに覇気はなかったですよね?」
「だからこそ、今回の合同探索はチャンスだと考えている」
「チャンス? なんの?」
そんな疑問に、会計長は机をトントンと叩いて言った。
「奴らを見極めるチャンスだ。会長やレイナさんが弱みを握られ騙されているというのなら詳細を明るみにして目を覚まして差し上げよう。それは私達にしかできない事だろう?」
生徒会長を助ける事こそ長たる自分達の使命。
それはここにいる全員共通の認識だった。
だからこそ、会計長の言葉は全員の心にカチリとハマる。
「そういうことだな!」
「その通りだ!」
「……会長の提案に沿う形でというわけですね」
「ああ、そうだとも。我々ならば―――難しい事じゃない」
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