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第171話絶好調なのはアレのおかげ
「これは……すごいわね」
カノンはあれだけ恐怖の対象だった鉄巨人が砕け散る姿に内心の動揺を隠せなかった。
しかもそれをやったのは自分だと思うと、まったくもって現実感がない。
白玉はドヤ顔でぴょんぴょん飛び回っていたが、今回力を貸してくれているのは彼だけではなかった。
放った圧倒的な魔法は、もはや属性を判別することなど不可能なほどに精霊が乱れ飛ぶ混沌の一撃だった。
「すごいな! カノン! 圧倒的じゃないか!」
「鉄巨人を正面から倒した!」
「……!」
「ええ……とても調子がいいみたい」
精霊の馴らしもかねて、カノン達一行はもう何回目かになる鉄巨人との戦いだった。
動画を検証し、精霊を検証し、今は正面から戦っての勝利。
レベルは上がり、なおかつガチャをしてからすこぶる調子がいいカノンはもう自分の変化を自覚しない訳にはいかない。
溢れる魔力は目に見えそうなほどで、強くなりすぎて不安になったくらいだ。
はっきり言って異常と言える変化だったが、カノンは気分が良くてそれどころではなかった。
「どんどん行きましょう。今日は反対しないわ」
「わ、わかった」
「やたらと頼もしいな」
「……でもなんかおかしくない?」
「ああ、ボクもそう思う……ハクジャが怯えて」
「そうか? 俺の方は大丈夫だけどな……でも、なんかパワーをビンビン感じるよな!」
パーティのみんなはコソコソ話しているつもりのようだけど、今のカノンの強化した地獄耳を駆使すれば簡単に聞こえてしまう。
だがその程度の陰口なんて、あえて許そう。
飛び回る精霊達をうっとりと眺めて、カノンは言った。
「当然だわ。絶好調だもの……。これが―――ガチャパワーよ!」
「「「ガチャパワー……」」」
せっかく力の秘密を教えてあげたのに、その胡散臭そうな目はおやめなさい。
パーティメンバーは消極的ながらも、下層への挑戦自体には肯定的のようだった。
やれやれとカノンは肩をすくめて、肩で風を切って歩き出す。
これなら絶対に11階層でも大丈夫。
確信をもってそう思っていたのだけれど、さすがはダンジョン。入って早々にトラブルが向こうの方からやって来た。
「あれは……」
女生徒が一人こちらに走ってきていて、パーティに緊張が走った。
そして彼女を追ってきているのは、見たこともない炎の巨大な化け物だった。
間違いなく緊急事態に、カノンは目を細める。
「……ランダムエンカウント? 初めて見るモンスターだけど……せっかくだわ。いつかの雪辱を晴らしてしまいましょうか?」
ザワリと敗北の記憶がよみがえり、リベンジ戦に口角が持ち上がる。
追ってきているモンスターは強そうだし、今の力を試すにはちょうどいい相手に見えた。
なんにせよ相手がどんな相手だろうと、今のカノンは負ける気が一切しなかった。
カノンはあれだけ恐怖の対象だった鉄巨人が砕け散る姿に内心の動揺を隠せなかった。
しかもそれをやったのは自分だと思うと、まったくもって現実感がない。
白玉はドヤ顔でぴょんぴょん飛び回っていたが、今回力を貸してくれているのは彼だけではなかった。
放った圧倒的な魔法は、もはや属性を判別することなど不可能なほどに精霊が乱れ飛ぶ混沌の一撃だった。
「すごいな! カノン! 圧倒的じゃないか!」
「鉄巨人を正面から倒した!」
「……!」
「ええ……とても調子がいいみたい」
精霊の馴らしもかねて、カノン達一行はもう何回目かになる鉄巨人との戦いだった。
動画を検証し、精霊を検証し、今は正面から戦っての勝利。
レベルは上がり、なおかつガチャをしてからすこぶる調子がいいカノンはもう自分の変化を自覚しない訳にはいかない。
溢れる魔力は目に見えそうなほどで、強くなりすぎて不安になったくらいだ。
はっきり言って異常と言える変化だったが、カノンは気分が良くてそれどころではなかった。
「どんどん行きましょう。今日は反対しないわ」
「わ、わかった」
「やたらと頼もしいな」
「……でもなんかおかしくない?」
「ああ、ボクもそう思う……ハクジャが怯えて」
「そうか? 俺の方は大丈夫だけどな……でも、なんかパワーをビンビン感じるよな!」
パーティのみんなはコソコソ話しているつもりのようだけど、今のカノンの強化した地獄耳を駆使すれば簡単に聞こえてしまう。
だがその程度の陰口なんて、あえて許そう。
飛び回る精霊達をうっとりと眺めて、カノンは言った。
「当然だわ。絶好調だもの……。これが―――ガチャパワーよ!」
「「「ガチャパワー……」」」
せっかく力の秘密を教えてあげたのに、その胡散臭そうな目はおやめなさい。
パーティメンバーは消極的ながらも、下層への挑戦自体には肯定的のようだった。
やれやれとカノンは肩をすくめて、肩で風を切って歩き出す。
これなら絶対に11階層でも大丈夫。
確信をもってそう思っていたのだけれど、さすがはダンジョン。入って早々にトラブルが向こうの方からやって来た。
「あれは……」
女生徒が一人こちらに走ってきていて、パーティに緊張が走った。
そして彼女を追ってきているのは、見たこともない炎の巨大な化け物だった。
間違いなく緊急事態に、カノンは目を細める。
「……ランダムエンカウント? 初めて見るモンスターだけど……せっかくだわ。いつかの雪辱を晴らしてしまいましょうか?」
ザワリと敗北の記憶がよみがえり、リベンジ戦に口角が持ち上がる。
追ってきているモンスターは強そうだし、今の力を試すにはちょうどいい相手に見えた。
なんにせよ相手がどんな相手だろうと、今のカノンは負ける気が一切しなかった。
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