卒業証書は受け取れない!?

11話 天人族！？ (1)

「じゃあ、自己紹介から。改めまして、カシエキです。さっきは助けていただいてありがとうございます。」


僕が助けてもらった後、お礼をする為に、僕達が寝泊まりしている場所に招待した。
今はお互いの、親睦を深めるために自己紹介の時間だ。


「俺はニコ2だ。こいつを助けてくれたようで。助かった。」
「私はアリス(七海)。よろしくね。」
「わたしはレストア（舞花）です。よろしくお願いします。」


　僕達の自己紹介は簡単に終わった。
次は冒険者２人の番だ。出来ればこの世界の情報なんかが聞けるといいな、なんて思ってたりする。


「じゃあ、こっちの番だな。僕は天人族（てんじんぞく）のアルフィ＝ガダンド。一応天人族の族長の子供だ。俺は七人目で、族長なんて継げないからとっとと出てきて、今はラシクスの町で冒険者をやってる。」
「私はマキナ＝タバタ。人族と天人族のハーフなの。よろしく。」


　天人族‼なんかいきなりレアっぽい種族に会ってしまった。
普通最初ってネコミミちゃんとか獣人族とかのありふれてる種族に会うのが普通だと思ってたんだけど。てか、そもそもこの世界って種族って何がいるのか知らないな。


「アルフィ君、僕達凄く田舎から出てきたばかりだから、みんなの常識を殆ど何も知らないんだ。良かったら教えてくれないか？」
「勿論！何から話す？」


とっさに田舎出身ってことにしてしまったが、たぶん大丈夫だろう。
なんとかなるさ。