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1章・リン編
その男、マスターである
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拝啓、あの世にいる親父と母ちゃんへ。
天国はどうだ?こっちはなんとか生きてる。
仕事は火の車から離れているつもりだが、まだ楽にさせてくれないから困ったもんだ。
そんな前置きはいいとして、聞きたいことがあるんだ。
ベリッバリバリッバキッ!
「きぁぁぁぁぁぁぁあ‼」
……突然、人が落ちて来た時、どうすりぁいい?
「うおっ!?ゴフッ!」
…なんでこーなったけ?
朝。ナタリーにフライパンを叩かれて起きた。うるさい。眠い。
…少し二度寝。今度は耳の近くで鳴らされた。
普段着に着替え、気だるくドアノブを回し出ていく。二階から一階に続く階段を下ると、途中の窓に水の線が引かれていた。夜の間に雨が降っていたと思う。眠い。
欠伸を噛み殺し、一階の広間に向かう。
依頼受付兼酒場の広間には長椅子やその大きさに沿った机を四台ずつと、バーカウンター風の小さな料理スペースに料理人のナタリーがガキ共の朝飯を作っている。
昔からある椅子に腰掛け、飯を頼む。
「いつものくれ」
ナタリーはため息を吐き、カウンターにパンを乗せた皿を置いた。
「毎回、毎回こんな硬ったいパンを飽きないね。もう少し栄養ある物を…」
「わかった、わかった」
「まだ終わってないよ!」
俺は生返事して話から逃げて部屋に閉じ籠もる。パンを忘れずに。
ったく、ナタリーの話は長いからいけねー。歳は俺より下のくせにお前は俺のおかんか。
パンを食いながら仕事を開始する。
依頼の紙に羽ペンを走らせ、判子を押す。数分後、ナタリーが俺の部屋に来やがった。着ていた渋いエプロンがないからガキの飯は済ましたらしい。
「よくそんなパン一つで持つもんだねぇ」
「嫌味なら出てってくれ」
こっちは仕事があるんだ。用をさっさと言ってくれ。
「そうそう、マスター、お願いなんだけど…」
【力強い血】二代目ギルドマスター、ベル・エリオット
それが俺の肩書きだ。
俺が営んでいるギルドは春の大陸の王国、パロジナ王国の東門の近所を拠点にしている。勿論、国公認のギルドである。
俺のギルドは依頼系ギルドだ。依頼の発注と受付を主に、依頼主の成功報酬金の40%は紹介料としてこちらに流れるという商売である。
しかし、とある事情でここに住んでいる仲間が依頼を勝手に受注して勝手に依頼達成するのでその場合は全て報酬を一旦貰い、平等に給料制にしている。物品等は自由だ。ちなみに従業員募集中。
「それじゃ、よろしくねー♪」
ドアを閉じたナタリーの依頼は従業員部屋の雨漏りを修理して欲しい、というものだった。まぁ、立派な建物も親父の代から続いて五十年経っているから多少のガタはきていた。
ただ、
「忙しいときにくるなよ…」
問題は仕事だけではない、依頼やら用事やらで今、俺とナタリーとガキしか誰もいないのだ。ナタリーは依頼の受付、朝飯を食ったガキは元気に掃除をしている。エライエライ。
だめ押しで今朝の窓を見た時、「…あぁ、ぜってー今日雨降るわ」と思った。伊達に起きてショボショボの目を擦っての観察力は衰えてない。
背筋を伸ばし、気分転換だと自分に言い聞かせて従業員部屋に工具箱を持って行く。
「問題は真ん中か…」
何台か並んで置かれた上下ベッドの部屋の屋根の木目調に染みがあった。今日の雨が長くなれば腐るのは確実だろう。
「これでいいか」
染み込んでいる所は切り取り、応急処置で塞ぐ、少し不安なので簡易魔法をかける。あとは別の日にやるか。そろそろ雨が降る。
後回しにしていた自室での依頼の書類に取り掛かる。この量だと昼過ぎに終わりそうだ。
俺は予想通りに仕事を終わらせ、昼飯にありつく。ナタリーには雨漏り修理の報告をした。
この日の仕事をやり遂げた俺の体を自室のベッドに寝かす。
そして、寝る。
これがいつもの日常だった。
何もなければ、
そして、冒頭に戻る。
「ゴフッ!」
腹に激痛が走り、衝撃で息が漏れ、気絶寸前で目の焦点が合わない。
…何が起きた?俺はただ普通に寝ていて…
「…いったー、くない?なんで?」
知らない女がいる。その上には屋根に穴が空いているのか濁った雨雲が。
霞む目にはそれしか見えないと思ったら、頬に水滴が付いた。
「…きゃぁぁ!不審者!変態!」
バシバシ!
「ぶ!ぶべ!」
今度は頬に痛みが。だんだんと意識がはっきりしてきた。
小雨が雨に変わる。
これ以上はやられるか、とビンタの手を掴む。俺は相手の少女を見る。
女は歳が十の見た目の顔に上半身のブラウスが髪と共に雨に濡れ、瑞々しい肢体をいやらしく透かしていた。
俺はソイツを退かそうと動くと、ドアの向こうに声が飛んできた。
「マスター!どうかしたー‼」
ナタリーではない少年の声、仲間が依頼を達成して帰って来たのだろう。
不味い、この現状を客観的にアレだと思われると面倒だ。
少女も同じ事を思ったのかあわあわしている。だが余計に邪魔。
そうこうしてる内にバンと開かれ、ガキのギルの後ろにあろうことかナタリーと執事のガルドにフード被りのエイリルが付いている。
最悪と頭に浮かぶとナタリーがアラアラ、と呟く。
「これは…お邪魔だったかしら。ギル、戻りましょう♥」
「…そうすっね♥」
「ホッホッホッ」
「……」
「待てお前ら!」
と、回れ右をした四人組を呼び止める。
誤解を残したままだと大変なことになりそうだからだ。特にナタリー。
「なーにー?」
ナタリーがわざとらしくニヤニヤと聞く。
…こいつ、知っててやってやがる。ガルドも微笑みやがって。
「た、」
助けてくれと、言いかけた。変に下手に出ると噂は広がるのは火を見るより明らかだ。
だからこの状況は口止めの方が良い。
まずは、危険人物ナタリー。噂を食い物にするこいつは、
「ナタリー!後でお前の調理器具を新調させっから、取り敢えず……な?」
美味い餌で興味を移し、食い付かせる。料理好きで釣ったことが功を奏したようだ。瞳をキラキラさせながら、親指でサムズアップする。
次は、ギル。
ギルはある事情で住んでいる子供だ。ここに来た時は金の事はギルドが管理していたが、そんなギルも成長したので、給料を渡すことになっている。そこを突く。
「ギル!黙って助けなければ、お前の給料を五割減らす!」
「!?」
ただでさえ従業員が多いせいで少ない給料が減るのだ、すぐにギルの顔が真っ青である。よし、次。
次はギルと同じある事情でギルドに居を構えるエイリル。
ギルドの依頼には討伐系と採集系のどちらなのだが、エイリルは討伐系で他の奴らが腕っぷしで狩るならアイツは速さで獲物を屠る。その実力はギルドのトップに君臨する程だ。
そんな彼女は常に無言の無表情で何を考えてるかは一見すると分からないものだが、感情が態度や行動に表れる節が小さいがよく分かりやすい。
そういえば、エイリルがよくあそこに行ってたな。
「エイリル、こいつを何とかしてくれたら、ガラス屋の好きな物一つ、買ってやろうと思っているが?」
「──!」
エイリルは驚いた様に目を見開くとコクコク、と肯定を示した。目がナタリーと一緒だ。
ある時、エイリルがガラス屋のガラス細工を眺めているのを見かけたことがあったがやっぱりだ。
最後にガルドは……後で何かあげるとする。
さて、
「ナタリー、エイリルはこの女を頼む、ギルは俺の服を、ガルドは屋根の穴をどうにかしてくれ。以上、解散!」
「……」
言うが速く、エイリルが自慢の(本人は自慢してはないが)スピードで女の腕を掴む。
「え?あ、あの、ちょっと…」
「話はあんたの着替えが終わってからね!マスター、分かってますね?」
女を連行する形で反対の腕を掴むナタリーにあぁ、と了解の言葉を入れるとエイリルと共に同等の速さで部屋を出ていった。
ギルは減給がよほど嫌なのか既に部屋から消えている。
屋根から見える空は通り雨だったらしく、あれこれ言う間に雨が止んでいた。
「ガルド、何分で直せる?」
「15分下されば」
「任せた」
承りました、と言葉だけを置いてガルドも部屋から消えた。
ポッカリと空いた屋根を見て嘆息するとドタドタと忙しい音。
「マスター!服!持ってきた!?ハァハァ…」
「おう」
投げやりな返事が気に入らなかったのか、ギルが鼻息荒くして詰め寄る。
「これで良いよな!よな!」
「い、いいぞ」
減給ナシが満足な顔でギルは出ていった。
「…着替えるとするか」
自室で着替えているとガルドの修理する音が聞こえた。
ふと女の顔を思い出したが、ともかく色々と済んでからにしよう。
そう思った俺は中断された昼寝を再開した。
このときは知らなかった。
少女、リンが原因でギルドが解散することになろうとは。
※ ※ ※
どーも、久々こんにちはのリングです。
はー、もう太陽ギラギラの夏休みですよ。早いですねー。
あ、まだスイカ食ってない!どうしよ、金が無い…
え、どうでもいい?1ヶ月更新?
あー、はい、スルッとヌルッと過ぎてますね。いやーもう今回もごめんなさいと言う他無くてですね。前回の更新後の仕事がもの凄くてですね。またまた、過ぎちゃいました。これは1ヶ月は無理かなーと思っている次第です。今度はもう期日を決めないことにしました。
ころころと変えといて読者の皆さんには本当にすんません…
物話はギルドマスター、エリオットくんの話ですね。今回はですね、視点をリンルートとエリオットルートのどちらかするかのことでは僕はエリオットくんにしました。理由は女性の目線で書いたことがないからです。元々、この物語も書くのが初めての癖に行き当たり張ったりで書いてるので、女性の行動を考えていませんでした。なので書きやすい男のエリオットくんになりました。それにそっちの方が状況が把握しやすいと思ったのも理由の一つです。
今度はリンの方を書いてみましょうか。
さて、これからリンとエリオットはどうなっていくでしょう?楽しみです。
シャ○ーバース辞めて、冷やしモンハン始めました。
リングより
天国はどうだ?こっちはなんとか生きてる。
仕事は火の車から離れているつもりだが、まだ楽にさせてくれないから困ったもんだ。
そんな前置きはいいとして、聞きたいことがあるんだ。
ベリッバリバリッバキッ!
「きぁぁぁぁぁぁぁあ‼」
……突然、人が落ちて来た時、どうすりぁいい?
「うおっ!?ゴフッ!」
…なんでこーなったけ?
朝。ナタリーにフライパンを叩かれて起きた。うるさい。眠い。
…少し二度寝。今度は耳の近くで鳴らされた。
普段着に着替え、気だるくドアノブを回し出ていく。二階から一階に続く階段を下ると、途中の窓に水の線が引かれていた。夜の間に雨が降っていたと思う。眠い。
欠伸を噛み殺し、一階の広間に向かう。
依頼受付兼酒場の広間には長椅子やその大きさに沿った机を四台ずつと、バーカウンター風の小さな料理スペースに料理人のナタリーがガキ共の朝飯を作っている。
昔からある椅子に腰掛け、飯を頼む。
「いつものくれ」
ナタリーはため息を吐き、カウンターにパンを乗せた皿を置いた。
「毎回、毎回こんな硬ったいパンを飽きないね。もう少し栄養ある物を…」
「わかった、わかった」
「まだ終わってないよ!」
俺は生返事して話から逃げて部屋に閉じ籠もる。パンを忘れずに。
ったく、ナタリーの話は長いからいけねー。歳は俺より下のくせにお前は俺のおかんか。
パンを食いながら仕事を開始する。
依頼の紙に羽ペンを走らせ、判子を押す。数分後、ナタリーが俺の部屋に来やがった。着ていた渋いエプロンがないからガキの飯は済ましたらしい。
「よくそんなパン一つで持つもんだねぇ」
「嫌味なら出てってくれ」
こっちは仕事があるんだ。用をさっさと言ってくれ。
「そうそう、マスター、お願いなんだけど…」
【力強い血】二代目ギルドマスター、ベル・エリオット
それが俺の肩書きだ。
俺が営んでいるギルドは春の大陸の王国、パロジナ王国の東門の近所を拠点にしている。勿論、国公認のギルドである。
俺のギルドは依頼系ギルドだ。依頼の発注と受付を主に、依頼主の成功報酬金の40%は紹介料としてこちらに流れるという商売である。
しかし、とある事情でここに住んでいる仲間が依頼を勝手に受注して勝手に依頼達成するのでその場合は全て報酬を一旦貰い、平等に給料制にしている。物品等は自由だ。ちなみに従業員募集中。
「それじゃ、よろしくねー♪」
ドアを閉じたナタリーの依頼は従業員部屋の雨漏りを修理して欲しい、というものだった。まぁ、立派な建物も親父の代から続いて五十年経っているから多少のガタはきていた。
ただ、
「忙しいときにくるなよ…」
問題は仕事だけではない、依頼やら用事やらで今、俺とナタリーとガキしか誰もいないのだ。ナタリーは依頼の受付、朝飯を食ったガキは元気に掃除をしている。エライエライ。
だめ押しで今朝の窓を見た時、「…あぁ、ぜってー今日雨降るわ」と思った。伊達に起きてショボショボの目を擦っての観察力は衰えてない。
背筋を伸ばし、気分転換だと自分に言い聞かせて従業員部屋に工具箱を持って行く。
「問題は真ん中か…」
何台か並んで置かれた上下ベッドの部屋の屋根の木目調に染みがあった。今日の雨が長くなれば腐るのは確実だろう。
「これでいいか」
染み込んでいる所は切り取り、応急処置で塞ぐ、少し不安なので簡易魔法をかける。あとは別の日にやるか。そろそろ雨が降る。
後回しにしていた自室での依頼の書類に取り掛かる。この量だと昼過ぎに終わりそうだ。
俺は予想通りに仕事を終わらせ、昼飯にありつく。ナタリーには雨漏り修理の報告をした。
この日の仕事をやり遂げた俺の体を自室のベッドに寝かす。
そして、寝る。
これがいつもの日常だった。
何もなければ、
そして、冒頭に戻る。
「ゴフッ!」
腹に激痛が走り、衝撃で息が漏れ、気絶寸前で目の焦点が合わない。
…何が起きた?俺はただ普通に寝ていて…
「…いったー、くない?なんで?」
知らない女がいる。その上には屋根に穴が空いているのか濁った雨雲が。
霞む目にはそれしか見えないと思ったら、頬に水滴が付いた。
「…きゃぁぁ!不審者!変態!」
バシバシ!
「ぶ!ぶべ!」
今度は頬に痛みが。だんだんと意識がはっきりしてきた。
小雨が雨に変わる。
これ以上はやられるか、とビンタの手を掴む。俺は相手の少女を見る。
女は歳が十の見た目の顔に上半身のブラウスが髪と共に雨に濡れ、瑞々しい肢体をいやらしく透かしていた。
俺はソイツを退かそうと動くと、ドアの向こうに声が飛んできた。
「マスター!どうかしたー‼」
ナタリーではない少年の声、仲間が依頼を達成して帰って来たのだろう。
不味い、この現状を客観的にアレだと思われると面倒だ。
少女も同じ事を思ったのかあわあわしている。だが余計に邪魔。
そうこうしてる内にバンと開かれ、ガキのギルの後ろにあろうことかナタリーと執事のガルドにフード被りのエイリルが付いている。
最悪と頭に浮かぶとナタリーがアラアラ、と呟く。
「これは…お邪魔だったかしら。ギル、戻りましょう♥」
「…そうすっね♥」
「ホッホッホッ」
「……」
「待てお前ら!」
と、回れ右をした四人組を呼び止める。
誤解を残したままだと大変なことになりそうだからだ。特にナタリー。
「なーにー?」
ナタリーがわざとらしくニヤニヤと聞く。
…こいつ、知っててやってやがる。ガルドも微笑みやがって。
「た、」
助けてくれと、言いかけた。変に下手に出ると噂は広がるのは火を見るより明らかだ。
だからこの状況は口止めの方が良い。
まずは、危険人物ナタリー。噂を食い物にするこいつは、
「ナタリー!後でお前の調理器具を新調させっから、取り敢えず……な?」
美味い餌で興味を移し、食い付かせる。料理好きで釣ったことが功を奏したようだ。瞳をキラキラさせながら、親指でサムズアップする。
次は、ギル。
ギルはある事情で住んでいる子供だ。ここに来た時は金の事はギルドが管理していたが、そんなギルも成長したので、給料を渡すことになっている。そこを突く。
「ギル!黙って助けなければ、お前の給料を五割減らす!」
「!?」
ただでさえ従業員が多いせいで少ない給料が減るのだ、すぐにギルの顔が真っ青である。よし、次。
次はギルと同じある事情でギルドに居を構えるエイリル。
ギルドの依頼には討伐系と採集系のどちらなのだが、エイリルは討伐系で他の奴らが腕っぷしで狩るならアイツは速さで獲物を屠る。その実力はギルドのトップに君臨する程だ。
そんな彼女は常に無言の無表情で何を考えてるかは一見すると分からないものだが、感情が態度や行動に表れる節が小さいがよく分かりやすい。
そういえば、エイリルがよくあそこに行ってたな。
「エイリル、こいつを何とかしてくれたら、ガラス屋の好きな物一つ、買ってやろうと思っているが?」
「──!」
エイリルは驚いた様に目を見開くとコクコク、と肯定を示した。目がナタリーと一緒だ。
ある時、エイリルがガラス屋のガラス細工を眺めているのを見かけたことがあったがやっぱりだ。
最後にガルドは……後で何かあげるとする。
さて、
「ナタリー、エイリルはこの女を頼む、ギルは俺の服を、ガルドは屋根の穴をどうにかしてくれ。以上、解散!」
「……」
言うが速く、エイリルが自慢の(本人は自慢してはないが)スピードで女の腕を掴む。
「え?あ、あの、ちょっと…」
「話はあんたの着替えが終わってからね!マスター、分かってますね?」
女を連行する形で反対の腕を掴むナタリーにあぁ、と了解の言葉を入れるとエイリルと共に同等の速さで部屋を出ていった。
ギルは減給がよほど嫌なのか既に部屋から消えている。
屋根から見える空は通り雨だったらしく、あれこれ言う間に雨が止んでいた。
「ガルド、何分で直せる?」
「15分下されば」
「任せた」
承りました、と言葉だけを置いてガルドも部屋から消えた。
ポッカリと空いた屋根を見て嘆息するとドタドタと忙しい音。
「マスター!服!持ってきた!?ハァハァ…」
「おう」
投げやりな返事が気に入らなかったのか、ギルが鼻息荒くして詰め寄る。
「これで良いよな!よな!」
「い、いいぞ」
減給ナシが満足な顔でギルは出ていった。
「…着替えるとするか」
自室で着替えているとガルドの修理する音が聞こえた。
ふと女の顔を思い出したが、ともかく色々と済んでからにしよう。
そう思った俺は中断された昼寝を再開した。
このときは知らなかった。
少女、リンが原因でギルドが解散することになろうとは。
※ ※ ※
どーも、久々こんにちはのリングです。
はー、もう太陽ギラギラの夏休みですよ。早いですねー。
あ、まだスイカ食ってない!どうしよ、金が無い…
え、どうでもいい?1ヶ月更新?
あー、はい、スルッとヌルッと過ぎてますね。いやーもう今回もごめんなさいと言う他無くてですね。前回の更新後の仕事がもの凄くてですね。またまた、過ぎちゃいました。これは1ヶ月は無理かなーと思っている次第です。今度はもう期日を決めないことにしました。
ころころと変えといて読者の皆さんには本当にすんません…
物話はギルドマスター、エリオットくんの話ですね。今回はですね、視点をリンルートとエリオットルートのどちらかするかのことでは僕はエリオットくんにしました。理由は女性の目線で書いたことがないからです。元々、この物語も書くのが初めての癖に行き当たり張ったりで書いてるので、女性の行動を考えていませんでした。なので書きやすい男のエリオットくんになりました。それにそっちの方が状況が把握しやすいと思ったのも理由の一つです。
今度はリンの方を書いてみましょうか。
さて、これからリンとエリオットはどうなっていくでしょう?楽しみです。
シャ○ーバース辞めて、冷やしモンハン始めました。
リングより
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