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第4章「『二頭のクマ亭~ クマとシカ!?』」
第46話「ぽよぽよお尻とクルティカの弱点」
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(UnsplashのOxana Lyashenkoが撮影)
クルティカたちが仕入れた海藻やキノコ、野菜類を酒場『二頭のクマ亭』に運び込んだ時、やけに静かだった。
まず金茶色のモフモフが叫ぶ。
「ロウ! ニキ! シシド!
てめーら、俺さまを仕入れにいかせて、さぼってんな!」
「……バイ・ベア、中庭の様子がおかしい……」
す、とクルティカが背中におさめている長棒に手をやった。
あれ以来、鋭利な槍の穂をはずした柄だけを武器として使っている。
『西の町城』は治安がいいから本来は武器が必要じゃないのだが、そこはクルティカも生粋の騎士である。
全くの丸腰、無防備ではいられない。
「おれが先にいって、様子を見……」
見ましょう、と言いかけた時にはもう、すっぱーん! と金茶色のモフモフに後頭部をけとばされた。
「ゴルァ、クルティカ! 師匠の前を歩くんじゃねーよ!」
「だから、いつあんたの弟子になったんですか!?」
単語同時に、ガギンっ! という重い金属音をクルティカは聞いた。
同時に体が駆け出していく。
「ロウっ!」
がぎっ、ぎぎぎっ、ぎばっ!!
金属音は立て続けに聞こえた。音の間合いがどんどん短くなっている。
音の数からいって、戦っているのは二人。片方の音から聞き覚えのある「刻み」が聞こえてくる。
騎士のクセのようなものだ。
ががっ……キンッッ……ドガガガっ……キキっ……
重音のあいだに軽い音が挟まっている――ロウ=レイの手癖だ。
ロウが戦っている。しかも押されている雰囲気だ……。
クルティカは長棒を構え終わると同時に、酒場の中庭に飛び込んだ。
眼を見張る。
「……なんだ、これ」
無数の石が空中に浮かび、角度と速度を変えてロウ=レイに襲いかかっている。
ロウはレイピアを使ってたくみに石を跳ね飛ばしているが、なにしろ数が多い。
じりじりと下がっていくばかりだ。
ロウが背後で守っているのは、金と銀の瞳を持つ美少女シシド。
「ロウっ!」
クルティカがロウ=レイの死角を埋めようと走り出すのを、後ろから止めるバカがいた。
「まあ待て、クルティカ」
「この状況で、待て?? 意味が分からんが!?」
「若者はなんでも早いからなあ……あっ、ぼくちゃんにはまだよくわからないか? ぬふふ」
「……なんだ、その気持ち悪い笑い方は……とにかくロウを!」
その瞬間、ロウ=レイが跳んだ。
中空で目にもとまらぬ速さでレイピアを走らせる。
間近に迫っていた石がどんどん払い落とされていく。
「ロウ……いつのまに、あれほどの腕に……」
「あのねえちゃん、見どころがあるぜ。身が軽い分だけ速さに乗れるんだな。
あとは、レイピアに自重を乗せる方法を会得すれば怖いもんなしだぜ」
「……自重を、のせる?」
「見ろ」
と、クルティカの隣に来た金茶色のモフモフは前肢の鋭い爪で、ロウ=レイを指さした。
ロウは身体をひねり、空中で次々に石を切り飛ばしているが、十分に飛ばしきれない石がある。
角度を変えきれなかった石は弱いながらもロウ=レイにあたる。そのたびに薄紙を剥がすようにロウの勢いがそがれていくのだった。
体力が尽きていく。その分だけ、ロウ=レイの刃は切れ味を落としていった。
「刃にじゅうぶんな自重を乗せきれねえから、石の勢いが残るんだ。
そいつが体にあたる。レイピアの角度が変わる。余計に払い落としきれなくなるんだ」
「自重……重心移動の問題ですか」
いつのまにか、クルティカは丁寧な言葉を仔グマに向かって使っていた。
ロウ=レイは卓越した騎士だが、どこかに弱点があった。ロウ自身もそれを探していたが、見つけるのは難しかった。それをこの仔グマはあっさりと見抜いたのだ。
「かかか。あいつはここに来てから毎日、あの修練を続けている。
そろそろ自分でも『重心』の問題だって、気がつくだろ」
「あの石は、どこからきているんですか?」
「アレ」
バイ・ベアはぽよぽよのお尻を振って、中庭の石畳に立つ少女を指した。
「……シシド?」
金と銀の眼を持つ美少女は、表情も変えずにぽいぽいと石を放り投げていく。
その狙いは的確で、迷いがない。
「あの子供が? まさか……。大人の男でもよほどの修練をつまないと、相手に確実に当たるとわかっている石を
あれほど大量に投げられませんよ。
どこかで心理的な防衛がかかるはずなんだが……」
ふん、とバイ・ベアは黒玉のような鼻をひくひくさせた。
「そこか、お前の弱点は」
「えっ?」
クルティカが思わずロウ=レイから目をはなす。
「おれの弱点? いま、そんな話をしていましたっけ?」
「視座が、単一なんだよ。目の前で起きていることをひとつの視点から見るな。
視点ってのは、無数にあるんだよ。どの角度からも全く別な世界が見える。
ひとつずつ、別角度から見たものを自分の中で融合する、ひろげる、結論を出さない。
それが柔軟さを産むんだ。
お前の槍、速さは十分にある。だが攻撃が単純なんだよ。
相手が腰を抜かして驚くような要素が足りない。
つまらねえのさ、そういうのは」
どかり、とバイ・ベアはクルティカを蹴とばした。
「そら、行ってこい! あの現場を掻きまわしてくるんだ。
世にもおもしれえ見世物を作り出してこい!
俺が満足しなきゃ、昼めしはねえぞ!」
「昼めしは、どうせおれとリデルが作るんでしょうが!」
叫びつつ、クルティカもかろやかに石の雨へ突っ込んでいった。
「……世にも面白い見世物……やってやるよ!」
あんな金茶色のモフモフに、言われ放題で終われるもんか!
クルティカたちが仕入れた海藻やキノコ、野菜類を酒場『二頭のクマ亭』に運び込んだ時、やけに静かだった。
まず金茶色のモフモフが叫ぶ。
「ロウ! ニキ! シシド!
てめーら、俺さまを仕入れにいかせて、さぼってんな!」
「……バイ・ベア、中庭の様子がおかしい……」
す、とクルティカが背中におさめている長棒に手をやった。
あれ以来、鋭利な槍の穂をはずした柄だけを武器として使っている。
『西の町城』は治安がいいから本来は武器が必要じゃないのだが、そこはクルティカも生粋の騎士である。
全くの丸腰、無防備ではいられない。
「おれが先にいって、様子を見……」
見ましょう、と言いかけた時にはもう、すっぱーん! と金茶色のモフモフに後頭部をけとばされた。
「ゴルァ、クルティカ! 師匠の前を歩くんじゃねーよ!」
「だから、いつあんたの弟子になったんですか!?」
単語同時に、ガギンっ! という重い金属音をクルティカは聞いた。
同時に体が駆け出していく。
「ロウっ!」
がぎっ、ぎぎぎっ、ぎばっ!!
金属音は立て続けに聞こえた。音の間合いがどんどん短くなっている。
音の数からいって、戦っているのは二人。片方の音から聞き覚えのある「刻み」が聞こえてくる。
騎士のクセのようなものだ。
ががっ……キンッッ……ドガガガっ……キキっ……
重音のあいだに軽い音が挟まっている――ロウ=レイの手癖だ。
ロウが戦っている。しかも押されている雰囲気だ……。
クルティカは長棒を構え終わると同時に、酒場の中庭に飛び込んだ。
眼を見張る。
「……なんだ、これ」
無数の石が空中に浮かび、角度と速度を変えてロウ=レイに襲いかかっている。
ロウはレイピアを使ってたくみに石を跳ね飛ばしているが、なにしろ数が多い。
じりじりと下がっていくばかりだ。
ロウが背後で守っているのは、金と銀の瞳を持つ美少女シシド。
「ロウっ!」
クルティカがロウ=レイの死角を埋めようと走り出すのを、後ろから止めるバカがいた。
「まあ待て、クルティカ」
「この状況で、待て?? 意味が分からんが!?」
「若者はなんでも早いからなあ……あっ、ぼくちゃんにはまだよくわからないか? ぬふふ」
「……なんだ、その気持ち悪い笑い方は……とにかくロウを!」
その瞬間、ロウ=レイが跳んだ。
中空で目にもとまらぬ速さでレイピアを走らせる。
間近に迫っていた石がどんどん払い落とされていく。
「ロウ……いつのまに、あれほどの腕に……」
「あのねえちゃん、見どころがあるぜ。身が軽い分だけ速さに乗れるんだな。
あとは、レイピアに自重を乗せる方法を会得すれば怖いもんなしだぜ」
「……自重を、のせる?」
「見ろ」
と、クルティカの隣に来た金茶色のモフモフは前肢の鋭い爪で、ロウ=レイを指さした。
ロウは身体をひねり、空中で次々に石を切り飛ばしているが、十分に飛ばしきれない石がある。
角度を変えきれなかった石は弱いながらもロウ=レイにあたる。そのたびに薄紙を剥がすようにロウの勢いがそがれていくのだった。
体力が尽きていく。その分だけ、ロウ=レイの刃は切れ味を落としていった。
「刃にじゅうぶんな自重を乗せきれねえから、石の勢いが残るんだ。
そいつが体にあたる。レイピアの角度が変わる。余計に払い落としきれなくなるんだ」
「自重……重心移動の問題ですか」
いつのまにか、クルティカは丁寧な言葉を仔グマに向かって使っていた。
ロウ=レイは卓越した騎士だが、どこかに弱点があった。ロウ自身もそれを探していたが、見つけるのは難しかった。それをこの仔グマはあっさりと見抜いたのだ。
「かかか。あいつはここに来てから毎日、あの修練を続けている。
そろそろ自分でも『重心』の問題だって、気がつくだろ」
「あの石は、どこからきているんですか?」
「アレ」
バイ・ベアはぽよぽよのお尻を振って、中庭の石畳に立つ少女を指した。
「……シシド?」
金と銀の眼を持つ美少女は、表情も変えずにぽいぽいと石を放り投げていく。
その狙いは的確で、迷いがない。
「あの子供が? まさか……。大人の男でもよほどの修練をつまないと、相手に確実に当たるとわかっている石を
あれほど大量に投げられませんよ。
どこかで心理的な防衛がかかるはずなんだが……」
ふん、とバイ・ベアは黒玉のような鼻をひくひくさせた。
「そこか、お前の弱点は」
「えっ?」
クルティカが思わずロウ=レイから目をはなす。
「おれの弱点? いま、そんな話をしていましたっけ?」
「視座が、単一なんだよ。目の前で起きていることをひとつの視点から見るな。
視点ってのは、無数にあるんだよ。どの角度からも全く別な世界が見える。
ひとつずつ、別角度から見たものを自分の中で融合する、ひろげる、結論を出さない。
それが柔軟さを産むんだ。
お前の槍、速さは十分にある。だが攻撃が単純なんだよ。
相手が腰を抜かして驚くような要素が足りない。
つまらねえのさ、そういうのは」
どかり、とバイ・ベアはクルティカを蹴とばした。
「そら、行ってこい! あの現場を掻きまわしてくるんだ。
世にもおもしれえ見世物を作り出してこい!
俺が満足しなきゃ、昼めしはねえぞ!」
「昼めしは、どうせおれとリデルが作るんでしょうが!」
叫びつつ、クルティカもかろやかに石の雨へ突っ込んでいった。
「……世にも面白い見世物……やってやるよ!」
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