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3月14日(土)
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二人ともはあはあと息が乱れた状態で唇が離れる。髪も顔もぐちゃぐちゃなのがわかるがそのまま風凛くんの胸に顔を埋める。
───この温もり、忘れない・・・どんなに離れても、何年経っても。
「申し訳ありませんがそろそろお時間です。」
ドームテントの入り口から白衣の男性の無機質な声がした。顔を上げてゆっくりと風凛くんから離れる。彼は私が離れても私を抱きしめた手の形のままだったが、心を決めたように立ち上がった。私も立ち上がって男性のもとに向かう。
「さようなら、風凛くん。ありがとう。すごく幸せだった。」
「俺もだよ。こっちこそありがとう。元気でな。あっちでも叶未が幸せに暮らせるように祈ってる。」
そう言って頭をぐしゃぐしゃと撫でてくれた。髪が更に乱れたけれど直さずそのままにした。風凛くんに触れられた痕跡を持って行きたかった。
「それでは参りましょう。」
男性がスマホを操作すると、少しずつ自分の体が薄くなっていく。痛くも痒くも暑くも寒くもない、なんとも不思議な感覚だった。
「風凛くん、大好き!愛してる・・・!」
最後に発したその言葉が彼に届いたのかはわからない。
───この温もり、忘れない・・・どんなに離れても、何年経っても。
「申し訳ありませんがそろそろお時間です。」
ドームテントの入り口から白衣の男性の無機質な声がした。顔を上げてゆっくりと風凛くんから離れる。彼は私が離れても私を抱きしめた手の形のままだったが、心を決めたように立ち上がった。私も立ち上がって男性のもとに向かう。
「さようなら、風凛くん。ありがとう。すごく幸せだった。」
「俺もだよ。こっちこそありがとう。元気でな。あっちでも叶未が幸せに暮らせるように祈ってる。」
そう言って頭をぐしゃぐしゃと撫でてくれた。髪が更に乱れたけれど直さずそのままにした。風凛くんに触れられた痕跡を持って行きたかった。
「それでは参りましょう。」
男性がスマホを操作すると、少しずつ自分の体が薄くなっていく。痛くも痒くも暑くも寒くもない、なんとも不思議な感覚だった。
「風凛くん、大好き!愛してる・・・!」
最後に発したその言葉が彼に届いたのかはわからない。
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