クズの異世界転生

中二病

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第7章

第69話 母上からの呼び出し

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今日が死刑を執行する日だ……正直な僕の気持ちを言うのであればこんな汚れ役はやりたくない……いや?それ以前の話として言い方が悪いかもしれないが個人的な感情としては人を殺したくはないし、ましてや人殺しの現場責任者なんてやりたくはない……しかし国家の秩序を護るため、何より、あと十数年後くらいに魔王が復活するのだ……正直な話をするのなら、どれだけ遅くとも十年前後くらいに魔族の動きが活発化する気がするんだよ……もしかしたらそれすら持たずに魔族の動きが活発化するかもしれないのに急な政治の変動や内輪揉めなんてしている余裕はないんだよ……僕らには……だからこそ今日僕は誰かがやらなければならない役目をこなすんだ……処刑の現場責任者になることを卑下する必要も、ましてやこの選択肢を選んだことを後悔する必要はないんだ……。





コン コン コン コン




「アレス?開けるわね?」





キーーーーー





そう言って母上が部屋の扉を開けてきた。


「はい…、わかりました…」


母上の言葉に対して僕はそう言ってから扉に向かって歩き始めた。


「アレス……、おじいちゃんとフェルテ様は今、玄関に向かっているから早く玄関に向かいましょう……」


そう言って母上は僕が母上の近くに寄るまで待ってくれた。


「はい、わかりました。……そういうことだからアテナとクーストーディアはこの部屋か自室に……いや……僕がこの部屋に戻るまでの間、この部屋で待機しておいて」


僕は母上の言葉を聞いてアテナとクーストーディアにそう言った。


「うん、わかっ………えっ……?アレス君?もしかして言い間違えたの?さっき私とクーストーディアにアレス君に付いていくんじゃなくて、この部屋で待機しているように言われた気がするんだけど?」


僕の言葉を聞いたアテナは何を言われたのかよくわからないと言いたげな表情をしながら、僕の言ったことを聞き返してきた。

僕の言葉に対してアテナと同じように困惑したような表情を母上やクーストーディアもしていた。


「いいや……僕の言い間違えや君らの聞き間違えでもなく僕はアテナとクーストーディア……君は二人に対してこの部屋での待機を命じた」


僕はアテナの疑問に対して努《つと》めて冷静にそう返答した。

このことに関してはずっと考えていたのだ……僕個人のエゴにアテナやクーストーディアを巻き込んでいいものかと……少なくともフェルテ殿に僕を平民の反乱加担者たちの処刑の現場責任者にしてほしいと頼んだ時から……この十ヶ月程考えに考えた結果僕はこうすることに決めた……。


「な…なぜですか?なぜこんな一大事に貴方は私やクーストーディア殿に自分と同行するように命じてくれないんですか!?そんなに貴方にとって私は信用なりませんか?貴方にとっての一大事だろう今、自分と同行するように言わないほどに……」


僕の言葉に対してアテナは泣きそうになりながらそう聞いてきた。

僕の発言を聞いた母上やクーストーディアもアテナと同じような表情をしながら僕のことを見てきた。


「僕はアテナやクーストーディアを信用しているし大切に思っている……だからこそ今回の処刑執行に君らを同行させないことにしようと決めた……そもそもこの処刑責任者という役割自体、僕のわがままさと愚かさを表すためのものだ……そんなものに大切な配下である君らを連れて行きたくない……この役割は相応の立場にいる僕が一人ですべき役目だ……少なくとも石を投げられて然るべきなこの役割において配下として僕と同罪の者のように君らを連れて行くべき場所ではない……もしも君らが本心から自分が僕の従者……配下だと思っていてくれているのならお願いだからこの僕の命令に従ってほしい、それが僕が僕の責任の下、アテナ、君を救った証明になる、だからこそお願いだから僕の命令に従ってほしい」


僕はアテナに対して今自分が思っていることを率直に話した。


「………それは……卑怯ですよ……それを言われていいえなんて言えるわけがないでしょう……」


アテナは僕の言葉に対して少し涙ぐみながらそう言ってきた。

その反応に対して僕は妥当な反応だと思った。
もしも僕がちゃんとした一人前の人間であればここまで言わずとも配下を納得させられたと思う……こんなことを言われて拒否できる配下がいるわけがないのに……本当に卑怯としか言いようがないな……僕の発言は……。


「………申し訳ない……」


アテナの言葉に対して僕はそう返事した。


「………そ、そんなこと言わないでください!わっ、わかりました。私はこの部屋で待機します!!」


アテナは僕の言葉に対してそう答えてくれた。


「ありがとう……アテナ……」


そんなアテナの言葉に対して僕は罪悪感を押し殺しながらそう言った。


「私もわかりました……この部屋で待機します……」


クーストーディアも僕の言葉に対してそう答えてくれた。


「ありがとう……クーストーディア………」


そんなクーストーディアの言葉に対し僕は心底安堵しながらそう言った。


「………そろそろ玄関まで行くわよ……アレス……」


母上は心底疲れたような声音で僕にそう言ってきた。


「はい、わかりました」


僕は母上の言葉に対してそう答えた。


「それじゃ、玄関に向かうわよ……」





コツ コツ コツ コツ





そんな感じで玄関に着いた、幸いなことにお祖父様やフェルテ殿より早く玄関に着くことが出来た。
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