4 / 4
制作後記 記憶の中の学校
しおりを挟む
不思議な夢を見たのがきっかけで執筆した作品です。
不思議なというのが、その、肉人形の下りでした。
おそらく、私にとって学校というのは”とても不気味な場所”という記憶が、そうさせていたのかもしれません。この物語のきっかけとなった以外にも、不気味な学校の夢を見る事が有ります。
私の覚えている小学校は、湿度の高い場所でした。
中庭には、確かに畑が有りましたが、それ以外の場所も、湿った土に覆われた、日当たりがいいとは言い切れない場所で、学校の裏の土手は粘土質の様な、いつも湿っぽい場所でした。
設備も新しくは有りませんでしたが、錆び付くままに放置され、ドアノブを外して残った扉をコンクリートブロックで抑えて開けっ放しにしている様なトイレは、皆が使うから何とか使えるという代物。雨が降るとトイレットペーパーが湿って、個室の膨張した木製の扉がめり込んで、下からつま先を掛けて引っ張らないと開かなくなる様な、酷い物でした。
普段使っていない理科室なども例外なく薄気味悪くて、図工室も同じ。音楽室には、ジブリ映画作品の一場面を切り取ったちぎり絵が飾られていましたが、やはり何処と無く薄暗くて湿っぽい部屋でしたし、十年単位で掲示されたままの、色褪せかけた音楽年表に染み付いた残留思念の様な薄気味悪さと相まって、となりのトトロはトラウマものです……。
おそらく、音楽室も理科室も、長年使用され、保管されている薬品や楽器が多く、理科室は水も多いので、風水的には大分良くない場所だったのでしょう。
ちなみに、図工室は殆ど使った覚えが無く、使う時は糸鋸を使うなど騒がしかったのもあってか、其処まで不気味な場所とは覚えていません。むしろ、中学校の美術室の、使い込まれた絵の具の染み込んだ木製の机と、部活で使っているのであろう油絵の具の様な油脂の臭いが染みついた空間、そういうイメージが有ります。
……その中学校も酷い場所でした。立地が悪く、山と水に挟まれた場所で、土壇場が在ったという話を父から聞かされた様な記憶も有ります。父方の祖父は郷土史研究をしていたので、あながち間違いでもないでしょうし、流れる水のある場所というと、六条河原を連想します。
その中学校、授業を受けている教室は日当たりもそこそこありましたが、どうにも風水が悪いのか、普段使わない教室にはなんとなく厭な雰囲気が有りました。部活動で使っていた小さな準備室の様な物置部屋も例外なく、普段はあまり感じませんが、古い道具に染み付いた残留思念の様な物はそこはかとなく有りました。
まぁ、敷地を出て少し歩くと、湿った土手と畑に挟まれた、淀んだ厭な空気が抜けない盆地で、ガードレールに容赦なく巻き付くつる草と、何処かそこら辺に転がっているであろう野良犬の糞の臭いが混ざった様な、青く饐えた様な匂いがしていたものです……。まだ明るい時間でも、あまり明るさを感じない場所でした。
今回は実験的に小学生の男の子、幼い少年の視点から一人称で書いてみました。
こういう不気味で不思議な夢はよく見るので、またきっかけがあれば何か作るかもしれません。
普段は年齢制限なしの大人向けな作品を作っているので、機会が有ればまたお会いしましょう……。
不思議なというのが、その、肉人形の下りでした。
おそらく、私にとって学校というのは”とても不気味な場所”という記憶が、そうさせていたのかもしれません。この物語のきっかけとなった以外にも、不気味な学校の夢を見る事が有ります。
私の覚えている小学校は、湿度の高い場所でした。
中庭には、確かに畑が有りましたが、それ以外の場所も、湿った土に覆われた、日当たりがいいとは言い切れない場所で、学校の裏の土手は粘土質の様な、いつも湿っぽい場所でした。
設備も新しくは有りませんでしたが、錆び付くままに放置され、ドアノブを外して残った扉をコンクリートブロックで抑えて開けっ放しにしている様なトイレは、皆が使うから何とか使えるという代物。雨が降るとトイレットペーパーが湿って、個室の膨張した木製の扉がめり込んで、下からつま先を掛けて引っ張らないと開かなくなる様な、酷い物でした。
普段使っていない理科室なども例外なく薄気味悪くて、図工室も同じ。音楽室には、ジブリ映画作品の一場面を切り取ったちぎり絵が飾られていましたが、やはり何処と無く薄暗くて湿っぽい部屋でしたし、十年単位で掲示されたままの、色褪せかけた音楽年表に染み付いた残留思念の様な薄気味悪さと相まって、となりのトトロはトラウマものです……。
おそらく、音楽室も理科室も、長年使用され、保管されている薬品や楽器が多く、理科室は水も多いので、風水的には大分良くない場所だったのでしょう。
ちなみに、図工室は殆ど使った覚えが無く、使う時は糸鋸を使うなど騒がしかったのもあってか、其処まで不気味な場所とは覚えていません。むしろ、中学校の美術室の、使い込まれた絵の具の染み込んだ木製の机と、部活で使っているのであろう油絵の具の様な油脂の臭いが染みついた空間、そういうイメージが有ります。
……その中学校も酷い場所でした。立地が悪く、山と水に挟まれた場所で、土壇場が在ったという話を父から聞かされた様な記憶も有ります。父方の祖父は郷土史研究をしていたので、あながち間違いでもないでしょうし、流れる水のある場所というと、六条河原を連想します。
その中学校、授業を受けている教室は日当たりもそこそこありましたが、どうにも風水が悪いのか、普段使わない教室にはなんとなく厭な雰囲気が有りました。部活動で使っていた小さな準備室の様な物置部屋も例外なく、普段はあまり感じませんが、古い道具に染み付いた残留思念の様な物はそこはかとなく有りました。
まぁ、敷地を出て少し歩くと、湿った土手と畑に挟まれた、淀んだ厭な空気が抜けない盆地で、ガードレールに容赦なく巻き付くつる草と、何処かそこら辺に転がっているであろう野良犬の糞の臭いが混ざった様な、青く饐えた様な匂いがしていたものです……。まだ明るい時間でも、あまり明るさを感じない場所でした。
今回は実験的に小学生の男の子、幼い少年の視点から一人称で書いてみました。
こういう不気味で不思議な夢はよく見るので、またきっかけがあれば何か作るかもしれません。
普段は年齢制限なしの大人向けな作品を作っているので、機会が有ればまたお会いしましょう……。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
《完結》「パパはいますか?」ある日、夫に似た子供が訪ねて来た。
ヴァンドール
恋愛
嫁いですぐに夫は戦地に赴いた。すると突然一人の男の子が訪ねて来た「パパはいますか?」
その子供の顔は戦地に行った夫にそっくりだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる