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序章
prologue
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「――というわけだから人間の住む町に行ってもいい?」
玉座と思われる椅子に足を組み座りながら『使徒』アラン=ノルヴェルドは言葉を発した。
玉座の間には陽光を取り入れる窓がなく、明かりは蝋燭の火のみなので薄暗い。
闇より深い漆黒の服を身に纏い、淡い紅に光るその目で射抜かれた者は恐れを抱くであろう。
しかし、例外がここにはいた。
「何言っているのですか。冗談も大概にしてください」
アランの言葉に反応した男、グリムは溜息を吐きながらそう言った。全くたじろぐこともなく普通に会話ができている。
「いやいや、冗談じゃない。お前の言いつけ通り、掃除に洗濯、食器洗いなど家事というものをあらかたこなし、やり続けることおよそ1000年。こんなどことも知らない鬱蒼とした森の中での生活はもう耐えられん」
その言葉を聞いてまたも溜息をもらすグリム。
「もしかして人間界で大暴れして、森を燃やしたこと忘れてるんですか?」
「違う! あれは森が邪魔だって人間が言ってたからやっただけだって何度も言っているだろ?」
アランにそう言われグリムは一拍間をおいてから口を開いた。
「いいですか。何度も言っているようにあなたの行動を私は悪く思っていません。しかし実際に私の子飼いの隠密部隊に情報を探ってみさせたところ、森を焼いたということだけが広まっていたようです。良かれと思ってやったことだと思いますが、もう少し後のことを考えてから行動に移したほうがよいでしょう」
さすがにこれには同意とばかりに、言い返す言葉を失った。少し冷静になり、己の昔の行動を思い返す。
(――ああ、さすがに考えずに行動しすぎた。まあ、そうした行動の結果が1000年間のどこぞと知れぬ森の中での監禁、・・・いや、修行か。)
「――そうだな。俺のためを思って言ってくれているんだな」
「わかってもらえたのなら何よりです」
二人はクスッと笑いあった。
あれから数日が経った。
「もう家事はしなくていいですよ」
グリムがいきなり馬鹿なことを言い出した。
(一体こいつは何を企んでいるんだ?)
アランは内心そう思い、首を傾げてグリムに発言の理由を聞いてみた。
「いきなり、どうしたんだ?」
「さっきふと思ったのですが、この1000年間、あなた私としか喋ってませんよね?」
「なんだ今更、馬鹿にしてんのか? というかまず、話したくても俺のこと知ってるやつの大半は俺のこと避けるからな」
何を当たり前のことをとアランは思った。この建物にはアランとグリムしか住んでいない。グリムの子飼いの隠密部隊とやらの素性はグリムのみぞ知ることなのだ。
「だからですよ。私思ったんです。正体を知られないところに行けばいいんですよ」
「まさか、それが人間の住む町ということか?」
ようやくグリムの言いたいことが伝わったのか、アランは少し思考の海に沈む。
「そういうことです。昔はあまり見なかったですが学園とやらができているらしいです」
「学園? 聞き慣れない言葉だな」
「ええ、300年前ほどから出来始めたらしいですよ」
「300年前からか。というか、それはどういう建物なんだ?」
そうアランが言うと、その質問待ってましたとばかりにグリムはニッコリと笑った。
「なんでも、同年代の子供たちが同じ建物に決められた日、時間に色々と学ぶようです。あなたの容姿は人間でいう10代後半くらいでしょう。学園に行っても問題ないと思いますよ」
そう。アランは1000年の時を生きているが、容姿は10代後半の男子である。使徒は年齢という概念にとらわれないのだ。事実上の不老である。
(なんだか今日は一段とぐいぐい来るな。やはり何か企んでいるのか?)
「他に俺がそこに行くメリットはあるのか?」
あまり期待せずにアランはそう言った。
「まず、教養が身に着けられます。次にあなたにはまだいない友達ができる可能性があります。そして最後にかわいい女の子と一緒に学ぶことができます」
「なんか皮肉言われた気がするけど、最後のでどーでもよくなったわ」
「で、どうされますか」
「行く」
アランはグリムの提案に即乗った。
しかしグリムの胸中は様々な思いが交錯していた。
(私では教えられないものを学園では学べるはず。あなたは力に対して精神が脆弱すぎる。およそ1000年間家事をやり遂げたことは素晴らしいことですが、言動が全く変わっていません。まあ、おそらくは肉体年齢に引っ張られて精神年齢も固定されているのでしょう。私がお手伝いできることはここまでです。)
グリムは自分の限界を悟っていた。どれだけ自分が頑張っても、友人というものはこの環境ではできない。
そのようなことも考えたうえでの提案だったのだ。
「わかりました。私はついていきませんが宜しいですね?」
グリムがそう言った瞬間、場に静寂が訪れた。
「――今、なんて・・・」
何を言っているんだ。そんなことを言いたげな顔だった。
「・・・私はついていかないと言ったのです」
少し間をおいてから、自分の気持ちを押し殺すように、そして絶対に譲らないという確たる思いをその目に宿し、グリムは目の前の主に視線を向けた。
「・・・お前なりの考えがあるということだな」
「さすがは使徒様ですね」
「こういうときだけ使徒呼ばわりするな。まあ、なんだ、お前との付き合いも長い。そのくらいわかって当然だろうが」
アランは恥ずかしいのか、顔を逸らしながらそう言った。心なしか顔が赤いような気もする。
「――そうですか。もう一度お聞きします。私はあなたについていきません。よろしいですか?」
グリムはそんなアランの態度を見てホッとしたのか、先程とは打って変わって自信に満ち溢れていた態度でそう言った。
「ああ、構わない。すぐに行動を起こすが吉と聞いたことがある。早速だが準備をして今日中には出発したい」
「そういわれると思って準備は私がしております。しかし今日の掃除はまだです。終わらすことができたら行ってもよろしいでしょう」
グリムは冗談で言ったつもりだった。とたん、アランは黙り込む。
周囲に再び沈黙が訪れる。
《第一層開放=法則介入》
《介入対象=埃》
「『収束』」
そう言葉を発するや否や、彼の前にどこからかものすごい勢いで埃が集まってきた。握りこぶしくらい。
「これだけのために、使徒の権能を使用するとは・・・」
グリムは呆れていた。
「それでは、掃除も終わったし出発の準備をしてくれ」
「埃以外にも汚れはたくさんあると思いますが?」
「毎日掃除しているからもういいだろ」
「・・・わかりました」
グリムは折れた。こうなったアランは諦めが悪いことを知っているからだ。
その後、彼らはグリムの用意した荷物を手に持ち、屋敷の外の門に移動した。
「お気をつけて。何かあればこの通信魔法具で私にお知らせください。使わないことを祈っておりますが」
グリムは笑っていたがどこか悲しそうにそう言った。
「心配しすぎだ。俺は使徒だぞ?」
グリムはアランを心配していたようだが、それは杞憂のようだ。
「てっきり忘れておりました」
そう言い、手を顔に当てわざとらしく笑った。
「ふざけるなよ。まあいい。それでは、行ってくる」
気に食わないとこがあったのか、しかし今はそんなことに構っている余裕などアランには無かった。
女の子に会いたい。
現在、彼の脳内はそのこと以外どうでもよくなっていた。
グリムに背を向け、歩き始める。
が、しばらくすると歩みを止め、振り返り口を開く。
「で、俺どこに向かえばいいんだ?」
グリムは思った。自分の決断は間違っていたのだと。
「・・・地図をお持ちします。少々お待ちを」
彼の物語はまだ始まってすらいなかった。
玉座と思われる椅子に足を組み座りながら『使徒』アラン=ノルヴェルドは言葉を発した。
玉座の間には陽光を取り入れる窓がなく、明かりは蝋燭の火のみなので薄暗い。
闇より深い漆黒の服を身に纏い、淡い紅に光るその目で射抜かれた者は恐れを抱くであろう。
しかし、例外がここにはいた。
「何言っているのですか。冗談も大概にしてください」
アランの言葉に反応した男、グリムは溜息を吐きながらそう言った。全くたじろぐこともなく普通に会話ができている。
「いやいや、冗談じゃない。お前の言いつけ通り、掃除に洗濯、食器洗いなど家事というものをあらかたこなし、やり続けることおよそ1000年。こんなどことも知らない鬱蒼とした森の中での生活はもう耐えられん」
その言葉を聞いてまたも溜息をもらすグリム。
「もしかして人間界で大暴れして、森を燃やしたこと忘れてるんですか?」
「違う! あれは森が邪魔だって人間が言ってたからやっただけだって何度も言っているだろ?」
アランにそう言われグリムは一拍間をおいてから口を開いた。
「いいですか。何度も言っているようにあなたの行動を私は悪く思っていません。しかし実際に私の子飼いの隠密部隊に情報を探ってみさせたところ、森を焼いたということだけが広まっていたようです。良かれと思ってやったことだと思いますが、もう少し後のことを考えてから行動に移したほうがよいでしょう」
さすがにこれには同意とばかりに、言い返す言葉を失った。少し冷静になり、己の昔の行動を思い返す。
(――ああ、さすがに考えずに行動しすぎた。まあ、そうした行動の結果が1000年間のどこぞと知れぬ森の中での監禁、・・・いや、修行か。)
「――そうだな。俺のためを思って言ってくれているんだな」
「わかってもらえたのなら何よりです」
二人はクスッと笑いあった。
あれから数日が経った。
「もう家事はしなくていいですよ」
グリムがいきなり馬鹿なことを言い出した。
(一体こいつは何を企んでいるんだ?)
アランは内心そう思い、首を傾げてグリムに発言の理由を聞いてみた。
「いきなり、どうしたんだ?」
「さっきふと思ったのですが、この1000年間、あなた私としか喋ってませんよね?」
「なんだ今更、馬鹿にしてんのか? というかまず、話したくても俺のこと知ってるやつの大半は俺のこと避けるからな」
何を当たり前のことをとアランは思った。この建物にはアランとグリムしか住んでいない。グリムの子飼いの隠密部隊とやらの素性はグリムのみぞ知ることなのだ。
「だからですよ。私思ったんです。正体を知られないところに行けばいいんですよ」
「まさか、それが人間の住む町ということか?」
ようやくグリムの言いたいことが伝わったのか、アランは少し思考の海に沈む。
「そういうことです。昔はあまり見なかったですが学園とやらができているらしいです」
「学園? 聞き慣れない言葉だな」
「ええ、300年前ほどから出来始めたらしいですよ」
「300年前からか。というか、それはどういう建物なんだ?」
そうアランが言うと、その質問待ってましたとばかりにグリムはニッコリと笑った。
「なんでも、同年代の子供たちが同じ建物に決められた日、時間に色々と学ぶようです。あなたの容姿は人間でいう10代後半くらいでしょう。学園に行っても問題ないと思いますよ」
そう。アランは1000年の時を生きているが、容姿は10代後半の男子である。使徒は年齢という概念にとらわれないのだ。事実上の不老である。
(なんだか今日は一段とぐいぐい来るな。やはり何か企んでいるのか?)
「他に俺がそこに行くメリットはあるのか?」
あまり期待せずにアランはそう言った。
「まず、教養が身に着けられます。次にあなたにはまだいない友達ができる可能性があります。そして最後にかわいい女の子と一緒に学ぶことができます」
「なんか皮肉言われた気がするけど、最後のでどーでもよくなったわ」
「で、どうされますか」
「行く」
アランはグリムの提案に即乗った。
しかしグリムの胸中は様々な思いが交錯していた。
(私では教えられないものを学園では学べるはず。あなたは力に対して精神が脆弱すぎる。およそ1000年間家事をやり遂げたことは素晴らしいことですが、言動が全く変わっていません。まあ、おそらくは肉体年齢に引っ張られて精神年齢も固定されているのでしょう。私がお手伝いできることはここまでです。)
グリムは自分の限界を悟っていた。どれだけ自分が頑張っても、友人というものはこの環境ではできない。
そのようなことも考えたうえでの提案だったのだ。
「わかりました。私はついていきませんが宜しいですね?」
グリムがそう言った瞬間、場に静寂が訪れた。
「――今、なんて・・・」
何を言っているんだ。そんなことを言いたげな顔だった。
「・・・私はついていかないと言ったのです」
少し間をおいてから、自分の気持ちを押し殺すように、そして絶対に譲らないという確たる思いをその目に宿し、グリムは目の前の主に視線を向けた。
「・・・お前なりの考えがあるということだな」
「さすがは使徒様ですね」
「こういうときだけ使徒呼ばわりするな。まあ、なんだ、お前との付き合いも長い。そのくらいわかって当然だろうが」
アランは恥ずかしいのか、顔を逸らしながらそう言った。心なしか顔が赤いような気もする。
「――そうですか。もう一度お聞きします。私はあなたについていきません。よろしいですか?」
グリムはそんなアランの態度を見てホッとしたのか、先程とは打って変わって自信に満ち溢れていた態度でそう言った。
「ああ、構わない。すぐに行動を起こすが吉と聞いたことがある。早速だが準備をして今日中には出発したい」
「そういわれると思って準備は私がしております。しかし今日の掃除はまだです。終わらすことができたら行ってもよろしいでしょう」
グリムは冗談で言ったつもりだった。とたん、アランは黙り込む。
周囲に再び沈黙が訪れる。
《第一層開放=法則介入》
《介入対象=埃》
「『収束』」
そう言葉を発するや否や、彼の前にどこからかものすごい勢いで埃が集まってきた。握りこぶしくらい。
「これだけのために、使徒の権能を使用するとは・・・」
グリムは呆れていた。
「それでは、掃除も終わったし出発の準備をしてくれ」
「埃以外にも汚れはたくさんあると思いますが?」
「毎日掃除しているからもういいだろ」
「・・・わかりました」
グリムは折れた。こうなったアランは諦めが悪いことを知っているからだ。
その後、彼らはグリムの用意した荷物を手に持ち、屋敷の外の門に移動した。
「お気をつけて。何かあればこの通信魔法具で私にお知らせください。使わないことを祈っておりますが」
グリムは笑っていたがどこか悲しそうにそう言った。
「心配しすぎだ。俺は使徒だぞ?」
グリムはアランを心配していたようだが、それは杞憂のようだ。
「てっきり忘れておりました」
そう言い、手を顔に当てわざとらしく笑った。
「ふざけるなよ。まあいい。それでは、行ってくる」
気に食わないとこがあったのか、しかし今はそんなことに構っている余裕などアランには無かった。
女の子に会いたい。
現在、彼の脳内はそのこと以外どうでもよくなっていた。
グリムに背を向け、歩き始める。
が、しばらくすると歩みを止め、振り返り口を開く。
「で、俺どこに向かえばいいんだ?」
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