俺はモブなので。

バニラアイス

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サイドストーリー⑥諦めないアメリアと逃げられないカエサル3

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(...おかしい。)

ここ1週間、本当におかしい。


「なぜ来ないんだ...?」

ここ数ヶ月、毎日何回も来ていたアメリア皇女が来ない。

(いや、本当は皇城に毎日来ない事が普通なんだが、こう毎日顔を合わせてたら不安というか、心配になるというか....)

何かあったんじゃないかと思ってしまうじゃないか。

「...仕方ない。」

仕事に集中できない。仕方ないから散歩に行こう。

「少し散歩に出る。」

「お供いたします。」

「いや、庭を少し歩くだけだ。護衛は必要ない。」

「承知いたしました。」

 
一人で庭に出てふらふらと綺麗に咲く花を鑑賞しながらも、頭に浮かぶ事は彼女の事だった。

どうして急に会いに来なくなったのか。怪我をして動けなくなったのか。それとも俺に愛想を尽かしたのか。隣国へ戻ったのか。

色々な憶測が頭の中をぐるぐると巡る。


(...なぜ、こんなにも彼女の事が気になるんだ?)

あんなに彼女を拒否しておいて、いなくなったら気になるなんて、俺はどうかしている。


そして庭の中央部分へと差し掛かった時だった。



「本当に、もう諦めるのか?」


聞いた事のある声に視線を向けると、そこにはブラコンのジルベルトと、私の脳を支配していた人物が座って二人でお茶をしていた。


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