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帰省期間前日
しおりを挟む時は過ぎ、帰省期間前日の夜_______
「荷物はこれで良し!」
荷造りを終え、俺はベットに倒れ込んだ。
今日はとにかく疲れる一日だった。
母親から指定されたスイーツ店を何軒も周り、買い漁った。
有名なショートケーキ等も買ってこいと書いてあったが、学園から実家までは馬車で最低三日は掛かる。さすがに無理だと断り、代わりに日持ちするクッキーや飴などを多めに買った。
「ていうか、物を強請る前に金をくれよ.....」
今回のお菓子達はすべて、俺の財布から支払ったものだ。
母親は強請るだけで、スイーツを買うお金はくれない。自分用のスイーツを買う為に貯めていたお金だというのに。
本当に酷い。酷すぎる。
「帰ったら絶対に文句言ってやる。」
コンコン________.....
そんな事を考えていると、突然扉からノック音が聞こえた。
(こんな時間に一体誰だ?)
「はい。」
俺は立ち上がり、扉を開ける。
「クレノ。」
「殿下?」
そこには私服姿の第二皇子が立っていた。
「こんな時間にすまない。荷造りで忙しかったか?」
「いえ、今終わったところです。
あ、廊下じゃなんですし、中に入ってください。」
他の生徒に見られたら困るかなと思い、第二皇子を部屋の中へ入れた。
「あの....どうして俺の部屋に....?」
「帰省期間前に会いたくてな。」
そう言って第二皇子は俺を優しく包み込んだ。
「クレノを充電しておこうと思って。」
「充電って.....」
でも、帰省期間前に第二皇子に会えて嬉しかった。
一ヶ月間会えないし、少し寂しい。
「しばらくこのまま、抱き締めていても良いか?」
「.....はい。」
俺と第二皇子は、会えなくなる一ヶ月を埋めるように強く抱き締め合った。
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