異世界トリップしたら女神(見習い)でしたが一般人として自由に生きていこうと思います

瑞多美音

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第8章

105.女神見習い、冒険者ギルドから呼び出される(2)

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 サブマスからポーションの代金を受け取りギルドを後にした。

 「あー、なんか疲れたー……」

 それにしても公認さんって呼ばれてるのも知らなかったし……目立ちたくないってのも、すでに手遅れらしいし。ドネルさんも公認さんって呼ばれてるのかなー?

 「ま、考えても仕方ないか……」

 女神見習いに関することだけバレなければいっか……あ、あとは瞬間移動もだね。

 さて、ドーラに鱗を持っていくかー……あれ、結構硬いし防具にしたらいいんじゃないかと思うんだよね……ま、私には防具があるんですけどねー。

 [防具や革製品、日用使いから一張羅までなんでも承ります! 従魔の装身具などもお気軽にどうぞ! ドーラの防具屋]

 「いらっしゃいませー。ってエナさんじゃないっすか?」
 「どーも……魔物の鱗いる?」
 「鱗……欲しいっす!でもお高いんでしょう?」
 「今回限りお安くしときますよー」

 ストレージから釣りで倒した?直径5センチほどの鱗を取り出すと……

 「こ、これって……めちゃくちゃ貴重な素材じゃないっすか!?」
 「え、そうなの?」

 ユリスさんも特に何も言ってなかったけど……

 「そうっすよ!この辺りじゃ滅多にないっす!エナさんどこで見つけたんすかっ」
 「えっと……秘密?」

 だって家のそばの湖でバンバン釣れちゃうなんて言えないでしょー……しかも食用目的だし。あれ、この鱗も貴重ならオークションに出せばよかったかな?いやいや、サブマスに言わなくてよかったー。出品させられるところだったわ……

 「ぜひ買いたいっす!っていうか目の前に出されたのに売らないとかなしっすよ!どれくらいの量がありますかっ?」
 「まー、どうせ使わないからいいけど……んーさっきの大きさが20枚?」

 ちょっと少なめに言ってみる……あんまり持ってるってわかったら大変そうだし。

 「ちょっとお金をかき集めてくるっす!待っててくださいね!絶対他の人に渡しちゃダメっすよ!」

 え、もうユリスさんにあげちゃったよ……ま、ユリスさんは例外でいいよね?美味しい食事代だもん。 

 「お待たせしましたっ!今手持ちはこれしかないっす……これじゃ半分にもならないんですけど……」

 ドーラが差し出したのは銀貨2枚だった。ドーラはそばでこの前素材を大量に買い込んでしまって売れるまでこれしかないっす!と素材を見せながら訴えている。

 ……え、これで半分ってことは本来は鱗1枚が小銀貨2枚もするってことなの?高すぎじゃない?湖で釣り放題だよ?

 「これってそんなに価値あるんだ。そーだなー……あっ、前に買った防具をこれで強化できたりする?」
 「それは可能っす!胸辺りにつけると結構いいと思うっす!」
 「じゃあ、リディの分と2人分つけてくれたら……あ、鱗が足りないかー」
 「多分、2人で10枚あれば十分足りるはずっす」
 「そっか……じゃあドーラには銀貨1枚で鱗10枚売ってあげるね。残りはとりあえず私の防具預けるから、できるだけ地味に強化して欲しい」

 リディがいらないって言えばその分もドーラにあげよう。

 「うわー!まじっすか!めちゃくちゃ気合い入れて作るっす……でも、この鱗自体派手なんで極力努力はしますが、ちょっと難しいかもしれないっす」
 「うん、わかってた……こんな派手な鱗地味にできるのかなーって思ってた。できる限りシンプルでお願い!変な模様とかいらないから!」
 「了解っす!」

 念を押しつつ鱗と防具を渡し、ドーラから銀貨1枚を受け取る。

 「じゃ、そのうち取りに来るから!」
 「いえ!お家までお届けしますから!」

 いや、ドーラ……完全キュリエル目当てだろ……

 「多分、来ても家には入れてもらえないよ?」
 「えっ……」
 「この前入れたのはキュリエルのリュックを作るためだからね?そうじゃなきゃキュリエルが追い出してるはず……」
 「まじっすか……」

 なんかものすごいへこんでるだけど……

 「じ、じゃあよろしくね?」
 「……はい、頑張ります」

 今度、キュリエルに聞いてあげよう……見返りを要求されそうで嫌なんだけど……その時はドーラを巻き込めばいいや。

 「ただいまー……あれ、リディ来てたんだね」
 「ん、ご飯作った」
 「今日はこっちで食べていきますか?」
 「そうですねー」

 少し早いけど夕飯にすることに……あれ、私お昼食べ忘れてるじゃん……はぁ。どおりでお腹が空いてるわけだ。

 「「「「いただきますっ」」」」

 美味しー……今日の疲れが吹き飛ぶようだ。今日もこっちのお風呂に入って帰ろう。みんなで食べるとあっという間にお皿が空になってしまった……

 「あー、美味しかった。ごちそうさまでした!」
 「ん」
 
 食後のお茶くらいは私が準備しましょう……ふっふっふっ、なぜかお茶は美味しくいれられるからね!もちろん全員分用意しましたとも……忘れると後々まで影響が出るからね。

 「あ、そうだ……さっきドーラのところに鱗持って行ったんだけどあれ、結構貴重なんだって!」
 「……へぇ」
 「やっぱりそうですよね?エナさんだからそうかなーとは思ってたんですけど……」

 ユリスさんは鱗の価値に薄々気づいていたけど言っても無駄だと思ってたらしい。どうやら魔道具などにも使えるらしい。

 「ドーラが防具強化できるって言うから預けてきたんだけど……」
 「確かにあの硬さなら防具に向いてますね」
 「でしょー?……派手になりそうなのが難点ですけど」
 「あー……確かに」
 「あ、ランプシェードとかにしたら綺麗かも……派手だけど」 
 「ん」
 「エナさん……そんなの高級すぎて庶民には手が出ませんよ」
 「そうかなー……でも釣ればほぼ無料で手に入る上、美味しいんだよ?」
 「ん、美味しい……」
 「僕もあれ好きー」
 「ほら、ね?」
 「は、はぁ……」

 どうもユリスさんはそれを作れる技術があるらしい。鱗が大量に余っているので依頼してみた……あくまでもドーラに渡したのは一体からとれた分だから。うん、ちょっと調子に乗って釣りすぎたとも言う。簡単に作れるようなら店舗においてみるのもアリかも……材料費としてユリスさんにお金を預けておく。

 あとはタイルがわりにどっかに貼るくらいしか思いつかないけど、派手すぎて目がチカチカしそうだ。
 あ、紐でつないでのれんやガーランドにしたら綺麗かも……鱗に穴あけられるかな?ユリスさんに穴だけ開けてもらおう。紐は雑貨屋さんで手に入るし今度作ってみよーっと。ほら、派手好きな神様なら喜んでくれるかもしれないし……

 宝飾品にするには技術がいりそうだし、変な人に依頼すればすぐに噂が広がるからなぁ……とりあえず保留だな。

 「キュリエル、そういえばドーラがこの家に入りたがってたよ」
 「ふーん……考えとく」

 うん、美味しい料理で陥落できそうな予感……

 ちなみにリディは私の防具の仕上がりを見てから考えるとのこと……うん、派手になることが目に見えてるからだね。
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