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第8章
110.女神見習い、仲間が増える(2)
しおりを挟む「ねえ、一緒にくる?ちょっと遠いけど……さらに時々スライムゼリー時々分けてくれると嬉しい」
「きゅ?きゅきゅっ!」
スライムが手?を作り、差し出してきたのでメンバーに止められる前に触ってみる。うん、いざとなったら残りの薬包があるから大丈夫。
『あなた、気に行ったのです!みんな話かけずいきなり攻撃してくるのです!ここはお婿さん候補がいないので、見つけに行くです!よろしくです!スライムゼリーは気がむいたら分けてあげるです!』
と声が聞こえた。ていうか性別あるんだ……スライムに結婚て必要なのかな?分裂するのかと思ってたよ……わーい、スライムゼリーも分けてもらえるかも。
でもさ、人間とか恨んだりしてないのかな?ほら、冒険者に襲われてるでしょ?特に冒険者でも初心者のうちは絶対依頼受けてるだろうし……まあ、私は襲われない限り不可抗力を除いてほとんど攻撃しないからスライムは狩ったことないけど。
質問してみると……
『それが摂理なのです!時には反撃してとかして食べるです!』
何やら物騒な話も聞こえたけど攻撃されなければ何もしないというので問題ない。うん、私と一緒だね。
「お、おい……エナ?」
「……エナが取り込まれる?」
「いや、なんか会話してるみたいだよね?」
「あ、ああ……」
他のメンバーに話すとうるさそうだからほっておこう。質問や異議は受け付けません。
「と、いうことでスライムちゃんが仲間に加わりましたー……パチパチ」
「「「「は?」」」」
「あれ?みんなポカンとしちゃってどうしたの?」
「エナ、なにがどうして仲間になったのか全く理解できないんだけど……」
「え?」
4人は状況が飲み込めてないみたい……そっか、じゃあ説明しよう。
「うん、だから草原でスライムゼリー分けてって言ったらこの子が分けてくれたのね」
「ああ、それは俺も見てた」
「「「はあ……」」」
「で、知らない間に付いてきてたけど、攻撃してくるわけでもないし、スライムゼリー美味しかったし、お婿さん探しに一緒に来るってことになったんだよ」
「「「「……はぁ?」」」」
あれ?ちゃんと説明したっていうのに全然納得してないじゃん!
「……エナ、スライムと話せるの?」
「ん?あー、そっか!なんか触れてるとスライムと会話できるっぽいんだよー!すごくない?」
「よし!俺が試してみる!」
心配そうに見守るメンバーをよそにジョセフは手を差し出す。おおー、スライムと握手してるのってこんな風に見えるのか……
おお、会話している。傍から見たら独り言をスライムに言ってるみたいだけど。
「た、確かに会話できるな……俺の妄想じゃなきゃ」
「ん……わたしも試す」
なになに……両親が孫を待ちわびているとか、妹に先を越されそうだとか……ああ、あれだよね。ステラさんは早くジョセフとどうにかなればいいと思うよ。うん。相手がいるだけいいよ……ぐすん
「次はわたしっ」
「お、俺も……」
メンバーはそれぞれ言葉を交わし、驚いたり頭を抱えたりしている。
スライムちゃんは家の近くにちょっと強めのスライムがいるからそこでお婿さん探しをしてもらおう。女神の心眼で見たらラージスライムってなってるし、たぶん同じタイプのスライムだろう。
というわけでスライムが仲間に加わった。ちゃっちゃらー。
そうそう、全員が触れていれば会話できるとわかったので円陣を組んでスライムちゃんに触れるという変な格好だけどいちいち通訳するのも面倒なので仕方ないよね?
「で、スライムちゃんは名前とかあるの?」
『名前はないです!スライムです!』
「そっか、つけてもいいかな?」
『はいです!』
「うーん……スライムのライムちゃんはどう?」
「エナ、それ安易すぎじゃ……」
「あ、やっぱり?」
『気に入ったです!今からわたしはライムです!』
「気に入ったってよ?」
「「「「あっ、そう……」」」」
ちなみにライムは手と同様に足を生やして歩くこともできるみたい。うん、ある程度なら変幻自在的な?
見た目はお腹タプタプの人みたいな感じで体が地面につきそうになほど垂れ下がっているものだったけど……しっかり歩いてたよ!
歩くより飛び跳ねる方が進むスピードが早かったことは言わない……
「さて、帰るか……」
「そうね。そうだ、エナ!後でちゃんと従魔登録に来てね」
「あー……そっか」
あれ?スライムに従魔の証ってどうやってつけるんだ?
ライムに聞いてみる。
「ライム、なんか付いて来るには私の従魔ってことにしないといけないみたいなんだけど……」
『別にいいです!お婿さんさえ探すの手伝ってくれるなら問題ないです!』
「でね、それには従魔の証っていうのをつけなきゃいけないんだけどつけられるのかな?」
『問題ないです!』
どうやらスライムは2重構造になっていて核を包むジェルの部分が毒や酸などで外側の部分がスライムゼリーになる無害な部分らしい。だから触っても安全てことだね。
とりあえずリボンでも巻いておけばいっか……さっそく巻いてあげるとライムも気にいってくれたみたい。
ふふ、ちょっとハチマキ姿でポテポテ歩いてるの可愛い。
ライムのその姿に癒されながら頑張って歩く……
「そうだ、エナ。さっきの薬包ってなんなの?」
「ん?あれはポーションパウダーだよ?」
「「「「ポーションパウダー?」」」」
「そう。ポーションが粉になってるってこと」
「へぇ、初めて聞いた……」
「ああ、効果が変わらないないなら使い所によっては便利かもしれないな」
「でしょ?そう思って作ってみたんだよ。特許を取得したのに全く話題にもならなくてさぁ……」
「え?これエナが作り出したの?ってか、そのことサブマスは知ってるの?」
「さぁ?メリンダさんから聞いてるんじゃないの?」
「……メリンダさん、特許に関してはサブマスにも秘密にしてるはず。そういうの厳しいって聞く」
「へー」
みんなが薬包を珍しがり試してみたいというので在庫処分もかねてプレゼント……って言っても初級ばっかりしか残ってないけど。
「これはサブマスに献上しないと後が怖いわね……」
「「そうだな……」」
えー……サブマスに教えたらまた面倒なことになるんじゃ……
「……エナ、ライムのこともあるしサブマスが出てくるのは間違いないわよ」
「そっか……あっ!」
「どうしたの?」
「いや、なんでもない……」
ポーションとかポイント交換すればよかったんじゃないかってたった今、気付いちゃったんだよね……それに瞬間移動っていう手もあった……意外と気が動転してたのかも。
ま、そのおかげでライムとも出会えたし、結果良ければ全て良しかな?
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