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頭の上のミーシャ。
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でもさ、寝ちゃってたけどマジカルレイヤーそのままだったのはなんでだろう?
レイアのマトリクスがよっぽど馴染んでるから、かな?
もう魔力も同じ色だしね、マギア・キャッツアイなんて所有者の区別ついてないんじゃ無い?
あたしはなるべく簡単にレイチェルと最後に別れてからこれまでの事を説明した。
最後のレイアの中に転移したくだりはほぼレイアに説明した通りにして。
流石に事象の果てまで行ってきましたーとか、ちょっと荒唐無稽過ぎるしね?
「じゃぁラギレスったらほんとに死んじゃったんだ?」
「うん。死んで猫に転生したんだよ?」
「それもちょっと信じ難いけど、っていうかラギレスが死ぬなんて思っても見なかったし? ワタシ」
「えー? それってどういうことよ?」
「だってラギレス、粉々になったって復活するでしょう?」
——え? なにそれ?
あうあう。
「そんな昔の事……」
「ワタシ覚えてるからね。ワタシ達庇って敵の攻撃まともに受けて粉々になった筈だったのに、そのまま不死鳥の様に復活した事」
——えー。ちょっとそれ凄く無い?
まあ、魔力が残ってればね。少しでも肉体の破片が残ってたらそのまま再生だって出来なくはなかったよ?
——流石に引くー。ミーシャ、それってもう人間辞めてない?
うきゅう……、レイアいくらなんでもそれってひどくない?
——あは。でも、ほんとすごかったんだラギレスって。
「だから絶対に死なないと思ってたよ」
「まあ。あの時はこの世界と引き換えだったからね……」
「それでもやっぱり復活したわけだし。やっぱり不死身だよねー」
「だからちゃんと死んだの! 不死身じゃないの!」
「っていうかさ、ラギレス? 普通の人は命は一個しかないんだよ? 死んだら終わりなの。貴女みたいにぽいぽい転生したりしないんだからね?」
あたしの頭をポンポンはたきながらそういうレイチェル。
そりゃあ、そうだけど、さぁ。でもねえ。
「あ、そうだ。ワタシてっきりレイアちゃんがラギレスの転生体だと思ってたんだけどさ、そっくりだし魔力紋も一緒だし。でも違うってことでいいんだよね?」
「そそ。っていうか魔力紋が一緒だって話、どこまで広まってるの?」
「えー。国の重鎮さんはみんな知ってるんじゃないかな? ラギレスの事だもん。話題になるに決まってるでしょ?」
「それはあんまり嬉しくないかなぁ」
「じゃぁ分離すればいいじゃない? できるでしょ? ラギレスだったら」
「それもちょっとね……」
実は今すぐ分離するのはちょっとまずいかもで。
今、レイアのインナースペースの中にあたしのインナースペースがある状態。
風船を水で膨らましたみたいなもの? って比喩ならわかりやすい?
あたしのマナでレイアのインナースペースはパンパンに膨らんでる。
このままあたしが完全に分離したらちょっとしおしおのふにゃぁになっちゃう。
だから。
分離するなら少しづつ、レイア自身のマナを育てながらじゃないと、かな。
——そっか。ごめんねミーシャ。
でも。
「じゃぁちょっとレイヤー解除するね」
「え? 待って」
「んー?」
「もうちょっと話あるんだけどな」
じゃぁ。しょうがないな。
完全に分離するのは無理でもインナースペースが繋がってる状態のままならなんとかなるかな?
あたしはマジカルレイヤー解除。
身体を完全にレイアに返す。
レイアから耳もしっぽも消えたけど……。
「う、頭重いよー」
——にゃぁ。あたし軽いよ? 大丈夫だよ?
「あはは、かわいい!」
そーでしょう? レイチェルも猫好きだもんね?
——まだレイアから離れられないけどこれくらいならね?
あたし、ミーシャの姿をマナで形作って、そんでレイアの頭の上におさまった。
「もうしょうがないなぁ。頭重いけど許してあげる! でも、嬉しいミーシャ、また一緒にあそぼーね!」
レイアが頭の上にのったあたしをふしゃふしゃなでて。そう笑った。
レイアのマトリクスがよっぽど馴染んでるから、かな?
もう魔力も同じ色だしね、マギア・キャッツアイなんて所有者の区別ついてないんじゃ無い?
あたしはなるべく簡単にレイチェルと最後に別れてからこれまでの事を説明した。
最後のレイアの中に転移したくだりはほぼレイアに説明した通りにして。
流石に事象の果てまで行ってきましたーとか、ちょっと荒唐無稽過ぎるしね?
「じゃぁラギレスったらほんとに死んじゃったんだ?」
「うん。死んで猫に転生したんだよ?」
「それもちょっと信じ難いけど、っていうかラギレスが死ぬなんて思っても見なかったし? ワタシ」
「えー? それってどういうことよ?」
「だってラギレス、粉々になったって復活するでしょう?」
——え? なにそれ?
あうあう。
「そんな昔の事……」
「ワタシ覚えてるからね。ワタシ達庇って敵の攻撃まともに受けて粉々になった筈だったのに、そのまま不死鳥の様に復活した事」
——えー。ちょっとそれ凄く無い?
まあ、魔力が残ってればね。少しでも肉体の破片が残ってたらそのまま再生だって出来なくはなかったよ?
——流石に引くー。ミーシャ、それってもう人間辞めてない?
うきゅう……、レイアいくらなんでもそれってひどくない?
——あは。でも、ほんとすごかったんだラギレスって。
「だから絶対に死なないと思ってたよ」
「まあ。あの時はこの世界と引き換えだったからね……」
「それでもやっぱり復活したわけだし。やっぱり不死身だよねー」
「だからちゃんと死んだの! 不死身じゃないの!」
「っていうかさ、ラギレス? 普通の人は命は一個しかないんだよ? 死んだら終わりなの。貴女みたいにぽいぽい転生したりしないんだからね?」
あたしの頭をポンポンはたきながらそういうレイチェル。
そりゃあ、そうだけど、さぁ。でもねえ。
「あ、そうだ。ワタシてっきりレイアちゃんがラギレスの転生体だと思ってたんだけどさ、そっくりだし魔力紋も一緒だし。でも違うってことでいいんだよね?」
「そそ。っていうか魔力紋が一緒だって話、どこまで広まってるの?」
「えー。国の重鎮さんはみんな知ってるんじゃないかな? ラギレスの事だもん。話題になるに決まってるでしょ?」
「それはあんまり嬉しくないかなぁ」
「じゃぁ分離すればいいじゃない? できるでしょ? ラギレスだったら」
「それもちょっとね……」
実は今すぐ分離するのはちょっとまずいかもで。
今、レイアのインナースペースの中にあたしのインナースペースがある状態。
風船を水で膨らましたみたいなもの? って比喩ならわかりやすい?
あたしのマナでレイアのインナースペースはパンパンに膨らんでる。
このままあたしが完全に分離したらちょっとしおしおのふにゃぁになっちゃう。
だから。
分離するなら少しづつ、レイア自身のマナを育てながらじゃないと、かな。
——そっか。ごめんねミーシャ。
でも。
「じゃぁちょっとレイヤー解除するね」
「え? 待って」
「んー?」
「もうちょっと話あるんだけどな」
じゃぁ。しょうがないな。
完全に分離するのは無理でもインナースペースが繋がってる状態のままならなんとかなるかな?
あたしはマジカルレイヤー解除。
身体を完全にレイアに返す。
レイアから耳もしっぽも消えたけど……。
「う、頭重いよー」
——にゃぁ。あたし軽いよ? 大丈夫だよ?
「あはは、かわいい!」
そーでしょう? レイチェルも猫好きだもんね?
——まだレイアから離れられないけどこれくらいならね?
あたし、ミーシャの姿をマナで形作って、そんでレイアの頭の上におさまった。
「もうしょうがないなぁ。頭重いけど許してあげる! でも、嬉しいミーシャ、また一緒にあそぼーね!」
レイアが頭の上にのったあたしをふしゃふしゃなでて。そう笑った。
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