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マオ。
なんということだろう。
もしかして、あの一日で、彼女は孕ったというのか!?
頭が割れるほどの衝撃に打ちのめされつつ、それでもこっそりと応接室を覗き込む。
ひと目見て、納得した。
ああ、この子は自分の子だ、と。
顔立ちはフローラによく似ているが、その黄金の髪とサファイヤブルーの瞳は間違いない。自分の、この家系の証だ。
そして、その瞳から漏れる魔力も、自分自身の魔力とよく似ていると感じる。
これは、他人にはわからないかもしれないが、自分自身にはわかる。そう、確信していた。
他の貴族、親戚すじの血、ではない。
間違いなく自分の血を引いた、我が子、だと。
「なぜ、フローラは私にこのことを伝えないようにお前に……」
そこまで言葉にし、思い返す。
ああ。
違う。
自分が彼女に言ったのだ。
「この結婚は3年間の期限付き、契約婚だ。お互いに恋愛感情などなしに偽装夫婦を演じよう」
彼女と契約を結んだあの時、エドワードは確かにそう言ったではないか。
エドワードは子供がいらないのだ、と。
むしろ迷惑なことなのだ、と。
彼女がそう思ったのだとすれば……。
彼女が身を隠したのも、子供がいることを内緒にしたのも、全てエドワードのため。
それでも、そんな彼女が自分の子供を産み育ててくれたということは、決して嫌われていたのではなかったのでは……? そうも思う。
いや、逆だ。
彼女はエドワードを愛してくれていたのだ。
だから、エドワードの迷惑にならないようにと姿を消したのでは、ないか……。
そう考えると、全てが納得できた。
もしかしたら違うのかもしれない。
だけれど、エドワードにはもう、そうとしか思えなくなっていた。
コーラルは改めて、娘を自分に紹介してくれる場を設けてくれた。
「マオくん。君はこの屋敷でお世話になることに決まった。さあ、挨拶しなさい」
そういうコーラルに従い顔をあげるマオ。
そこにはフローラの子供の頃はこうだったのだろうと思える愛らしい顔が会った。
その青い瞳は、サファイヤのように煌めいて。
「マオ、というのか。君は」
「ええ、母さんは、真実の愛という意味があるのだと、そう教えてくれました」
「そうか。良い名だ」
そう言って、マオの頭をくしゃくしゃって撫でる。
我慢しようと思っていたけれど、愛おしさについつい手が出てしまっていた。
泣くのを我慢していたのか、彼女の感情の塊が込み上げてくるのがわかる。
彼女の魔力が、そんな感情の色に染まっているのが感じられた。
「良いんだ。もう、我慢しなくていい」
頭をなでながら、そう囁く。
「ごめんなさい、旦那様……、我慢、できな、くて……」
マオの涙が止まらない。留めなく頬を伝い、ボトボトと落ちていく。
「もう、大丈夫だ。大丈夫、だよ……」
エドワードはその大きな体を屈めて、マオをふんわりと抱きしめて。
マオの体温が、温かくなっていくのがわかった。緊張の糸が途切れたのか、マオはそのままエドワードの腕の中で寝入ってしまっていた。
もしかして、あの一日で、彼女は孕ったというのか!?
頭が割れるほどの衝撃に打ちのめされつつ、それでもこっそりと応接室を覗き込む。
ひと目見て、納得した。
ああ、この子は自分の子だ、と。
顔立ちはフローラによく似ているが、その黄金の髪とサファイヤブルーの瞳は間違いない。自分の、この家系の証だ。
そして、その瞳から漏れる魔力も、自分自身の魔力とよく似ていると感じる。
これは、他人にはわからないかもしれないが、自分自身にはわかる。そう、確信していた。
他の貴族、親戚すじの血、ではない。
間違いなく自分の血を引いた、我が子、だと。
「なぜ、フローラは私にこのことを伝えないようにお前に……」
そこまで言葉にし、思い返す。
ああ。
違う。
自分が彼女に言ったのだ。
「この結婚は3年間の期限付き、契約婚だ。お互いに恋愛感情などなしに偽装夫婦を演じよう」
彼女と契約を結んだあの時、エドワードは確かにそう言ったではないか。
エドワードは子供がいらないのだ、と。
むしろ迷惑なことなのだ、と。
彼女がそう思ったのだとすれば……。
彼女が身を隠したのも、子供がいることを内緒にしたのも、全てエドワードのため。
それでも、そんな彼女が自分の子供を産み育ててくれたということは、決して嫌われていたのではなかったのでは……? そうも思う。
いや、逆だ。
彼女はエドワードを愛してくれていたのだ。
だから、エドワードの迷惑にならないようにと姿を消したのでは、ないか……。
そう考えると、全てが納得できた。
もしかしたら違うのかもしれない。
だけれど、エドワードにはもう、そうとしか思えなくなっていた。
コーラルは改めて、娘を自分に紹介してくれる場を設けてくれた。
「マオくん。君はこの屋敷でお世話になることに決まった。さあ、挨拶しなさい」
そういうコーラルに従い顔をあげるマオ。
そこにはフローラの子供の頃はこうだったのだろうと思える愛らしい顔が会った。
その青い瞳は、サファイヤのように煌めいて。
「マオ、というのか。君は」
「ええ、母さんは、真実の愛という意味があるのだと、そう教えてくれました」
「そうか。良い名だ」
そう言って、マオの頭をくしゃくしゃって撫でる。
我慢しようと思っていたけれど、愛おしさについつい手が出てしまっていた。
泣くのを我慢していたのか、彼女の感情の塊が込み上げてくるのがわかる。
彼女の魔力が、そんな感情の色に染まっているのが感じられた。
「良いんだ。もう、我慢しなくていい」
頭をなでながら、そう囁く。
「ごめんなさい、旦那様……、我慢、できな、くて……」
マオの涙が止まらない。留めなく頬を伝い、ボトボトと落ちていく。
「もう、大丈夫だ。大丈夫、だよ……」
エドワードはその大きな体を屈めて、マオをふんわりと抱きしめて。
マオの体温が、温かくなっていくのがわかった。緊張の糸が途切れたのか、マオはそのままエドワードの腕の中で寝入ってしまっていた。
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