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ドタバタ休業→みんなでお出かけ②
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いつの間にか数時間が経っていた。太陽は既に沈み、夜の帷が降り始めていた。
店の前の通りでほなみさんを待つ俺の両手には買い物袋が沢山。これはほなみさんとサクラコが買ったものだ。服や雑貨に本などなど。どれも田舎では入手しにくい物たちだ。
「……サクラコ、お前こんなに買って大丈夫なのか?」
「うん? 全然大丈夫だよー!」
俺の左横でほなみさんが店から出てくるのを今か今かと待っているサクラコはニコー、っと良い笑顔を浮かべながら言う。
サクラコが物を買うのに使ったのは、電車賃として持ってきていた十万円だ。俺が預かっていたが、会計する際に俺が必要分だけ渡す形で支払いをしていた。
車には余裕で詰める量だから持ち帰るのは問題無いのだが……はたしてこの量は小学生の買い物と言えるのだろうか。もう少し節度のある買い方を教えるべきだろうか。
「そろそろお腹も空いてきましたね」
俺の横に並び、顔を覗き込むようにしながらほなみさんが聞いてくる。その動作ひとつひとつが可愛らしいのでいちいち胸が高まってしまう。
「うん――あぁ、もう良い時間だね。そろそろ夕飯にしようか」
いかんいかん、見入ってしまっていた。
今の時間は十八時前。夕飯にはちょうど良いくらいの時間だろう。このまま『Katze』に戻って荷物を置いて外食か、このまま外食か。どうしたものか。
「お肉食べたい!」
そんな事を考えているとサクラコは肉を所望してきた。確かに俺も腹一杯肉を食いたい所だ。肉……そういえばいい所があったな。
「それじゃあこの大荷物を『Katze』に置いたらそのまま肉、食いに行こうか」
それから俺たちは一度荷物を置きに『Katze』に戻ってから、お目当ての飲食店を目指して繁華街の方向に足を進めた。
◇
「わぁ、ここでしたかー!」
店の前に着くと、ほなみさんは懐かしいものでも見る様に手をペチペチと叩きながら目を輝かせた。
サクラコは何のことやら、とでも言うように首を傾げているが、ここは俺とほなみさんにとっては思い出のある場所と言えるだろう。
ここは、俺が引っ越す少し前にほなみさんと一緒に来た焼肉店だ。少し高めではあるが、味は確かだ。今日も空席情報は空きがあるとのことだったからここにしてみた。
「前来たのは七月だったか……少ししか経ってないのになんだか懐かしいなぁ」
そんな事を呟きながら入店し、すぐに席に通された。
適当に注文し、先にやってきたソフトドリンクで乾杯をする。本当は酒も飲みたかったが、この後運転しなきゃだから我慢しなければ。
「お口が、しゅわしゅわ……!」
サクラコがコーラを口に含んだ後に驚いた様に口元を押さえながら言う。どうやら、炭酸飲料を飲んだのがこれが初めてだったみたいだ。
そんなサクラコを見てクスクスと可愛らしく笑うほなみさん。笑われてちょっと恥ずかしそうにしているサクラコ。そしてそれを眺める俺。しみじみと感じるこの多幸感は、とても心地の良いものだった。
それから運ばれてきた肉を美味しく食べながら更に雑談に花を咲かせる。ほなみさんもサクラコも、たくさん食べるものだから俺も負けじと沢山食べてしまった。まったく、二人とも身体は小さいのにどこにそんなに入るんだか……でも、楽しそうだったし美味しそうに食べてくれたんだ。嬉しいものだね。
◇
「ふぅーっ、食った食った! もう入らないよぉ……」
サクラコがぽんぽんと膨らんだお腹を叩きながら、満足そうに椅子の背もたれに寄りかかった。
俺達のテーブルの上には、戦いの跡とも言える空になった皿が何枚も積み重なっている。
ほなみさんも、口元をナプキンで拭いながら幸せそうなため息をついていた。
「本当に美味しかったです……! 久しぶりにこんなに沢山お肉を食べました」
「そりゃ良かった。これからしばらく俺の家で過ごすんだ、体力つけとかないとな」
「そうですねっ! ……あ、でも私、明日からお休みなんですよね。体力、使うかなぁ?」
ほなみさんは少し首を傾げるが、俺とサクラコは顔を見合わせてニヤリと笑った。
「甘いな、ほなみさん。田舎暮らしは体力勝負だぞ?」
「そうだよー! 朝は早いし、クロエたちのお世話もあるし、畑仕事だってあるんだから!」
「えぇっ!? 私、のんびり休養しに行くんじゃなかったでしたっけ!?」
目を丸くするほなみさんに、俺達は声を上げて笑った。
もちろん、無理に働かせるつもりはない。けれど、身体を動かして、太陽を浴びて、泥にまみれて眠る。そんな生活こそが、一番の休養になることを俺は知っているからだ。
「ま、強制はしないから安心してよ。気が向いた時に手伝ってくれればいいからさ」
「ふふっ、わかりました。……でも、楽しみです。孝文さんやサクラコちゃんと一緒なら、何でも楽しそうですもん」
ほなみさんのその言葉に、不覚にもドキッとしてしまう。
いかんいかん、今はサクラコもいるんだ。変に意識してる場合じゃない。
「よーし、それじゃあそろそろ帰るとするか! 明日も早いぞー」
「はーい!」
俺達は会計を済ませ(ここでもサクラコが自分の財布を出そうとしたが、流石に俺が止めて奢った)、店を後にした。
●あとがき
お久しぶりです。
マジで投稿サボってて申し訳ございませんでした。
ようやくプライベートが落ち着いてきたので、再びマイペースにではありますが、投稿を再開させていただきます。
久しぶりの執筆ということもあり、「あれ、内容ちょっと違くね……?」みたいなことが多々出てくるかもしれません。
そこは、見逃していただけると大変助かります。
孝文くん、サクラコ、ほなみさん。
ずっと寒空の下、放置しちゃっててごめんね。
引き続き物語を綴っていくから、一緒に頑張っていこう。
店の前の通りでほなみさんを待つ俺の両手には買い物袋が沢山。これはほなみさんとサクラコが買ったものだ。服や雑貨に本などなど。どれも田舎では入手しにくい物たちだ。
「……サクラコ、お前こんなに買って大丈夫なのか?」
「うん? 全然大丈夫だよー!」
俺の左横でほなみさんが店から出てくるのを今か今かと待っているサクラコはニコー、っと良い笑顔を浮かべながら言う。
サクラコが物を買うのに使ったのは、電車賃として持ってきていた十万円だ。俺が預かっていたが、会計する際に俺が必要分だけ渡す形で支払いをしていた。
車には余裕で詰める量だから持ち帰るのは問題無いのだが……はたしてこの量は小学生の買い物と言えるのだろうか。もう少し節度のある買い方を教えるべきだろうか。
「そろそろお腹も空いてきましたね」
俺の横に並び、顔を覗き込むようにしながらほなみさんが聞いてくる。その動作ひとつひとつが可愛らしいのでいちいち胸が高まってしまう。
「うん――あぁ、もう良い時間だね。そろそろ夕飯にしようか」
いかんいかん、見入ってしまっていた。
今の時間は十八時前。夕飯にはちょうど良いくらいの時間だろう。このまま『Katze』に戻って荷物を置いて外食か、このまま外食か。どうしたものか。
「お肉食べたい!」
そんな事を考えているとサクラコは肉を所望してきた。確かに俺も腹一杯肉を食いたい所だ。肉……そういえばいい所があったな。
「それじゃあこの大荷物を『Katze』に置いたらそのまま肉、食いに行こうか」
それから俺たちは一度荷物を置きに『Katze』に戻ってから、お目当ての飲食店を目指して繁華街の方向に足を進めた。
◇
「わぁ、ここでしたかー!」
店の前に着くと、ほなみさんは懐かしいものでも見る様に手をペチペチと叩きながら目を輝かせた。
サクラコは何のことやら、とでも言うように首を傾げているが、ここは俺とほなみさんにとっては思い出のある場所と言えるだろう。
ここは、俺が引っ越す少し前にほなみさんと一緒に来た焼肉店だ。少し高めではあるが、味は確かだ。今日も空席情報は空きがあるとのことだったからここにしてみた。
「前来たのは七月だったか……少ししか経ってないのになんだか懐かしいなぁ」
そんな事を呟きながら入店し、すぐに席に通された。
適当に注文し、先にやってきたソフトドリンクで乾杯をする。本当は酒も飲みたかったが、この後運転しなきゃだから我慢しなければ。
「お口が、しゅわしゅわ……!」
サクラコがコーラを口に含んだ後に驚いた様に口元を押さえながら言う。どうやら、炭酸飲料を飲んだのがこれが初めてだったみたいだ。
そんなサクラコを見てクスクスと可愛らしく笑うほなみさん。笑われてちょっと恥ずかしそうにしているサクラコ。そしてそれを眺める俺。しみじみと感じるこの多幸感は、とても心地の良いものだった。
それから運ばれてきた肉を美味しく食べながら更に雑談に花を咲かせる。ほなみさんもサクラコも、たくさん食べるものだから俺も負けじと沢山食べてしまった。まったく、二人とも身体は小さいのにどこにそんなに入るんだか……でも、楽しそうだったし美味しそうに食べてくれたんだ。嬉しいものだね。
◇
「ふぅーっ、食った食った! もう入らないよぉ……」
サクラコがぽんぽんと膨らんだお腹を叩きながら、満足そうに椅子の背もたれに寄りかかった。
俺達のテーブルの上には、戦いの跡とも言える空になった皿が何枚も積み重なっている。
ほなみさんも、口元をナプキンで拭いながら幸せそうなため息をついていた。
「本当に美味しかったです……! 久しぶりにこんなに沢山お肉を食べました」
「そりゃ良かった。これからしばらく俺の家で過ごすんだ、体力つけとかないとな」
「そうですねっ! ……あ、でも私、明日からお休みなんですよね。体力、使うかなぁ?」
ほなみさんは少し首を傾げるが、俺とサクラコは顔を見合わせてニヤリと笑った。
「甘いな、ほなみさん。田舎暮らしは体力勝負だぞ?」
「そうだよー! 朝は早いし、クロエたちのお世話もあるし、畑仕事だってあるんだから!」
「えぇっ!? 私、のんびり休養しに行くんじゃなかったでしたっけ!?」
目を丸くするほなみさんに、俺達は声を上げて笑った。
もちろん、無理に働かせるつもりはない。けれど、身体を動かして、太陽を浴びて、泥にまみれて眠る。そんな生活こそが、一番の休養になることを俺は知っているからだ。
「ま、強制はしないから安心してよ。気が向いた時に手伝ってくれればいいからさ」
「ふふっ、わかりました。……でも、楽しみです。孝文さんやサクラコちゃんと一緒なら、何でも楽しそうですもん」
ほなみさんのその言葉に、不覚にもドキッとしてしまう。
いかんいかん、今はサクラコもいるんだ。変に意識してる場合じゃない。
「よーし、それじゃあそろそろ帰るとするか! 明日も早いぞー」
「はーい!」
俺達は会計を済ませ(ここでもサクラコが自分の財布を出そうとしたが、流石に俺が止めて奢った)、店を後にした。
●あとがき
お久しぶりです。
マジで投稿サボってて申し訳ございませんでした。
ようやくプライベートが落ち着いてきたので、再びマイペースにではありますが、投稿を再開させていただきます。
久しぶりの執筆ということもあり、「あれ、内容ちょっと違くね……?」みたいなことが多々出てくるかもしれません。
そこは、見逃していただけると大変助かります。
孝文くん、サクラコ、ほなみさん。
ずっと寒空の下、放置しちゃっててごめんね。
引き続き物語を綴っていくから、一緒に頑張っていこう。
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