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負の連鎖 カルマへ
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山下が部屋に入ると手錠をかけられたまま下を向いて座っている男がいた。記録席にいた吉田が山下に耳打ちしてくる。
「ここに座ってからもう1時間近くあの様子。自ら出頭したみたいだけど、後悔しまくっている感じだね。」
「ああ、俺もそう思うよ。」
山下は席に座ると手元の資料を見る。
「面談を始める。お前の担当する山下篤志だ。よろしく。」
「よろしくお願いします。」
男はか細い声で答えた。
まともな会話ができるかどうか不安だったがやるしかない。山下は自分に言い聞かせ面談を始めた。
「名前は美作傑。28歳。永留瑠奈さんを殺害した容疑で逮捕起訴され、2週間前にSaBへの執行委託を命じられた。間違いないな。」
「はい。」
男は俯きながら返事をした。
「まだ若いのにもったいないことを。俺とそんなに変わらないじゃないか。」
山下の励ましを美作は無視していた。手ごたえを感じなかった山下は次の質問をしようとする。
「あの…」
美作が自分から声を出した。
「どうした?」
「こんなお願いするのはおかしいと思いますが、自分に下される罰を自分で選ぶことはできますか?」
「は?そんなのできるわけ」
「わかんないよ。」
山下の言葉を遮り吉田が答えた。
「執行内容を決める会議であなたのリクエストが罰にふさわしいと判断された場合、その罰を執行できるかもしれない。」
「本当ですか?」
吉田はゆっくり頷く。
「おい、勝手なことを言うなよ。」
「でも自首してきてそれなりに反省してるなら要望くらいは聞いてあげてもいいんじゃない。それにどうせ観察対象者だから監視されるんでしょう。自由が効かない分、これくらい許してあげたら?100%通るわけじゃないけど。」
吉田の言葉に一理あると思った山下は念の為聞いてみた。
「どういう罰を考えてきた?」
「もし通るなら俺への罰は…」
この罰がきっかけで美作は奇妙で恐怖の体験をある親子と共にするのであった。
「ここに座ってからもう1時間近くあの様子。自ら出頭したみたいだけど、後悔しまくっている感じだね。」
「ああ、俺もそう思うよ。」
山下は席に座ると手元の資料を見る。
「面談を始める。お前の担当する山下篤志だ。よろしく。」
「よろしくお願いします。」
男はか細い声で答えた。
まともな会話ができるかどうか不安だったがやるしかない。山下は自分に言い聞かせ面談を始めた。
「名前は美作傑。28歳。永留瑠奈さんを殺害した容疑で逮捕起訴され、2週間前にSaBへの執行委託を命じられた。間違いないな。」
「はい。」
男は俯きながら返事をした。
「まだ若いのにもったいないことを。俺とそんなに変わらないじゃないか。」
山下の励ましを美作は無視していた。手ごたえを感じなかった山下は次の質問をしようとする。
「あの…」
美作が自分から声を出した。
「どうした?」
「こんなお願いするのはおかしいと思いますが、自分に下される罰を自分で選ぶことはできますか?」
「は?そんなのできるわけ」
「わかんないよ。」
山下の言葉を遮り吉田が答えた。
「執行内容を決める会議であなたのリクエストが罰にふさわしいと判断された場合、その罰を執行できるかもしれない。」
「本当ですか?」
吉田はゆっくり頷く。
「おい、勝手なことを言うなよ。」
「でも自首してきてそれなりに反省してるなら要望くらいは聞いてあげてもいいんじゃない。それにどうせ観察対象者だから監視されるんでしょう。自由が効かない分、これくらい許してあげたら?100%通るわけじゃないけど。」
吉田の言葉に一理あると思った山下は念の為聞いてみた。
「どういう罰を考えてきた?」
「もし通るなら俺への罰は…」
この罰がきっかけで美作は奇妙で恐怖の体験をある親子と共にするのであった。
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