異世界オブドラゴン!やっぱり異世界にはドラゴンがいました

黒華勇人

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異世界学園生活スタート

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 祠堂は目を覚ました。そこは今までの自分の部屋ではない。そう、ここは
異世界、N・フィールドで、イングリッド大陸の中のウェーリアズという
街だ。その街の中にある学園、A・フィールド学園。ここに祠堂は入学し
寮に入っていた。
 どうしてかわからないが祠堂凍夜はこの世界に飛ばされ、いきなり
ドラゴンとの戦闘になったが、ドラゴンバスターと呼ばれる彼女達に
助けられ、この学園に入学させてもらった。

 ここはドラゴンを倒す為の訓練をする場所で、剣術、魔法、召喚等を
習う。学園なので、卒業したらプロのドラゴンバスターになれるのだが
ドラゴンだけでなく、街を襲う魔物達も退治する。
 それというのも、どんなに強いバスターも未だにドラゴンを倒した者は
いないからだ。
 それでも、街を守る者として学園の生徒達やプロのバスターは
人々から尊敬されていた。

 祠堂は寮から出て、教室に向かう途中、祠堂は空を見上げた。

「ここ、本当に異世界なんだな」

 まだ完全には信じてはいなかった祠堂。これも夢だったらと
昨日、寝る前もそう思いながら就寝していた。
 そうやって空を見ていると、誰かに声をかけられた。

「何、空を見てるんだ?」
「!?ああ、えっと」
「私はセリアだ」
「セリアさん。おはようございます」
「ああ。それで、空に何かあるのか?」
「いえ、ただ、ここは異世界なんだなって」
「それは本当なのか?ここがお前の居た世界と違うと言うのは?」
「本当ですよ。俺の世界にドラゴンなんていません。どう考えても
ここは異世界です」
「そうか」

 セリアは豊満な胸の下で腕を組み考える。彼女はあの時
助けてもらった一人で、性格は暗いというか厳しい感じのする
女の子だ。
 二人は一緒に教室に向かった。彼女も祠堂と同じクラスだ。

 教室に入るとそこには他の生徒が居た。学園全体の生徒数は
少なく、百人程で、一クラス十人程の生徒が居る。
 学園というよりは軍の養成所の様な感じだ。
 この祠堂のいるクラスは『ファーストクラス』でバスターには
階級クラスがつけられている。それは学生の時も同じで
階級は全部で四つあり、一番下がこのファーストで、そこから
セカンド、そしてサードクラスと上がっていき、さらにその上が
マスタークラスだ。
 祠堂は入学したばかりの生徒達と同じこのクラスに入った。
 
 席につき、チャイムが鳴り教官が入ってくる。祠堂の
教官となるこの人は元ドラゴンバスターで、サードクラスだった
チェルシーだ。
 美人で爆乳だが、厳しいので生徒達からは恐れられる程の
教官だった。
 最初は祠堂がいるという事もあり、チェルシーがこの
世界の事とドラゴンについての授業をした。
 それから午後は体育の授業、ここでは戦術訓練という授業を
行った。
 そこで祠堂の力が試される。

「これから一対一の試合を行う。試合というか訓練だ。それと
祠堂の力を見る為でもある。いいか祠堂?」
「大丈夫です。やりますよ」
「よし、じゃぁお前が戦う相手はエリザ、頼む」
「了解!」

 出てきたのはエリザだ。短い髪に、スレンダーで少し大きい胸で
そこまで強くは見えないが、エリザは相手を見て戦うタイプ
なので祠堂には適格な相手だった。

「よろしく祠堂くん」
「ああって言いたが、それ、本物の武器か?」
「大丈夫、本物じゃないよ。でも、当たると痛いからね」
「そうか。だったら鎧着とけばよかったかな。まぁいいや。じゃぁ
始めようぜ」

 二人は距離をとり、構えた。祠堂は竹刀で剣道の構えをする。それを
見た全員が驚いた。
 それは見たことない構えだったので、チェルシーが祠堂に聞いた。

「祠堂、それがお前の構えか?」
「ハイ。これは剣道の構えですけどね。まぁこの世界に剣道なんて
ないでしょうけど」
「ケンドウ?まぁいい。見せてもらうぞ。それじゃ始め」
「行くよ祠堂くん」

 エリザはまっすぐ向かって、剣を振りかざした。祠堂はそれを
避けた。しかも、避けたのは後ろに下がってだ。祠堂は
そこから突きを繰り出す。

「ここだ!!」
「甘い!」
 
 祠堂の突きをはじき返すエリザ。そこから二人の攻防が続くが
祠堂の戦い方にエリザもいつもの戦い方ができてなかった。

 そして、決着は数分後に訪れた。それは、祠堂の弱点、体力が
ない事だ。剣道の試合はすぐに決着がつくが、本物の戦いは
すぐには終われない。だから祠堂はすぐに体力がなくなって
しまった。

「そこまで!!」

 エリザが祠堂を吹き飛ばし、そこで試合が終わった。それまでは
祠堂が有利に見えたが、祠堂の動きが鈍くなったのを見て
エリザが決めたのだ。
 負けた祠堂だが、他の生徒からは面白いなどと言われとりあえず
嫌われる事はなかった。

 そうして今日の授業が終わり、祠堂はボロボロのまま自分の
部屋に戻り、ベッドに倒れこんで、これが異世界の日常かと
思いながら眠りについた。
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