包んで、重ねて ~歳の差夫婦の極甘新婚生活~

吉沢 月見

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 僕の健康診断は無事に終わったが、よのぎさんのおじいさんがケガをしたと一報が入る。
「心臓がトゥクトゥクする」

 夜に知らせがあって、両手で僕の片手を掴みながらよのぎさんが弱音を吐く。
「明日になってからにする? すぐ車で向かってもいいよ」

 よのぎさんの弟の譲くんは今、留学中だという。バイトをしても追いつかないほど金がかかる理由がわかる。

「七さんの迷惑じゃないなら行きたい」
「うん、行こう」
 よのぎさんのためならなんでもしてあげたい。


 簡単に荷物をまとめて車を発進させる。

 震えるよのぎさんの手を握ってあげたいのに無駄に広い車内のせいで停車したときにしか触れられない。

「七さん眠くならない? 私、歌いましょうか?」
「うん。歌うと呼吸が深くなっていいらしいよ」

 ラジオから古い歌が流れる。よのぎさんと同じ歌が歌えるとは思わなかった。歌っていいよね。世代が違ってもいい歌は残る。服もそうだといいな。

 寝ていいのに、よのぎさんは鼻歌を続けた。時折、涙声で。

 君の恐怖を拭うならなんだってしてあげたいが、神様にはなれないし、人生にはいろんなことがあるからせめて長く寄り添う努力をするよ。
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