クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath

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四章 武魔闘技全国大会

10話 二体目の従魔

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優勝宣告が終わり宿に戻ったあと、宿で俺の優勝パーティーを開催して久しぶりにはちゃめちゃして楽しんだあと、風呂に入りサリューたちと雑談したあと直ぐに寝た。

まだ日が出でる前の時間帯に目が覚めた俺は、服を着替え人気がない森に転移した。

「来い、ラグラロク」

俺はその場でラグナロクを呼んだ。本来なら長ったらしい詠唱を唱えないといけないが慣れたらこんな風に短縮詠唱ができる。
まだ2回しか呼んでないのに慣れとかあるかだって?そこは俺の才能だな。

『ふぅ、またなんのようだ?主君よ』
「今日はお前の出番だよ」
『ほぅ、やっと妾の出番か』
「言っても、ラグナロクより強い奴なんていないんだからそこまで気を張るつもりはないけどね」
『当然だ。だが、それだと主君もつまらないだろう』
「たしかにつまらないけど…」
『なら新しい従魔を召喚すればいい』
「2体目って召喚できるの?」
『原理ではできるのだ。ただ、従魔は主人の魔力を糧に生きておる。そのため基本は一体だけ契約をするのだ。二体となると主人の魔力が持たなくなるからの。だが、妾の主人はそんなことで魔力枯渇になることはなさそうだからな。魔力だけ解放すれば良い。妾が糧にする分だとしても今の主君の魔力の最低の6割で十分だしの』
「へぇ、じゃあやってみようかな」

俺は魔力だけを最大に解放した。

『妾より弱い存在を召喚できたなら主人も楽しめるだろう』
「うん。じゃあやるよ、でも召喚するための紙がないんだよなぁ。しょうがない、もう一つの方でするか」

俺はそう呟いて空中に魔力を練っていく。

『なにをしておるのだ主君よ』
「召喚魔術を使うんだよ」
『なっ⁉︎それは古代に失われたとされている魔術ではないのか⁉︎』
「ん?そうだよ」

俺は平然とそう返した。この魔術は龍神様が教えてくれた特殊魔術でこの魔術はかつての人類側生み出した禁忌にもなる魔法で魔法とは違い有から有を生み出すものだがその威力は強力で、もともとある火を元に街を燃やしたり、命を糧にして発動するものまである。まぁ普通に薬品を作ったりもするが。
その中の一つである召喚魔術は莫大な魔力を消費する代わりに世界を、時代を超えて魔力の分だけ召喚することができる。
だが、かつての人類がその魔術を悪用しすぎたせいで文明は滅び召喚魔術は永遠に封印された。
勇者召喚とはまた違い、勇者召喚は世界を、時代を超えて勇者がいる範囲メートルの人間を召喚することができる。
この魔術も昔に滅んでいるのだが勇逸残った書物を帝国が所持し悪用している。

それに対し俺の召喚魔術は全ての命あるものを魔力を消費する代わりに召喚することができるのだ。しかし、それは想像力により変化し、例えば竜を召喚しようとしても明確に想像しなければトカゲになったり蛇になったりと難易度が高いのだ。
俺はある魔物を想像し、確実に召喚するために徹底的にイメージをした。

「よし。召喚魔術発動!」

俺はそう叫びながら地面に練った魔力を展開した。すると、地面から幾何学模様な巨大な魔方陣が浮かび上がりそこから俺がイメージをしたものに瓜二つな魔物が出てきた。

「成功だ!」
『我を呼んだのは主か』
「ああ」
『まぁこれも運命だ。お主に忠誠を誓おう』
「よろしく。フェンリル」

俺が召喚したのは狼型の方魔物でも最強とされる存在のフェンリルだ。ラグナロクとは因縁深い動物だから前から気になってたんだよね。本来なら銀色の毛なのだがこいつは何故か黒色だ。フェンリルなのは違いないので俺の実力不足でそこは片付けた。

「そうだ名前を付けないとな。うーん黒い狼だから黒狼か?いや無難すぎるか。うーん……確かフェンリルの涎で出来た川ってのがあったよなぁその名前がなんか格好良かったん気がするんだけど……あ、ヴァンだ!あと川じゃないけどエッダってのもあったな。うーんなぁどれがいいと思う?」
『妾に聞くな』
『我は名をくれるだけで嬉しいぞ』
「うーんそんなこと言われてもなぁ。確かヴァンは希望って意だったよなぁ。フェンリルは雌なの雄なの?」
『雄だ』
「そうか……エッダはどっちかというと女って感じだな。別に男でもいいだろうけど。じゃあ消去法でヴァンってなるけど……うん、ヴァンだ。じゃあ今から君の名前はヴァンだ」
『ありがとうございます主人』
「そんなにかしこまらなくてもいいよ」
『いえ、これが地ですので』
「そうなんだ。じゃ、行こうか」
『分かったぞ』
『畏まりました』
『ところで主君。こんなに強い魔物を呼んでしまって良かったのか?強さだけなら妾にも匹敵するぞ』
「あっ…………テヘッやっちゃった」
『『……可愛くない』』

俺はショックを受けながら2匹を戻して宿に戻った。
因みにヴァンとの契約の印は、ヴァンは右足で俺は左手の甲に紋様ができていた。
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