イミテーションアース~神々の試験場~

赤崎巧一

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54.日本の混乱

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 日本の世情
 宗国の工作員部隊による皇居と国会議事堂への襲撃。そして飛行命令を無視し皇居と国会議事堂へと到着した英国空挺部隊による防衛線。
 ある程度の問題にはなったが、では対応しなかった場合どうなっていたかは明白。国会議事堂では会議の最中であった為に政治家は皆殺しもしくは人質、皇居では天皇両陛下が滞在していたことから同様の事が起きた可能性が高い。最悪国内政治機構の完全停止、皇族の生死不明。
 そして何度も英国連邦から注意を受けていながら、対応処置を取らなかった日本政府の怠慢、英国の行動に関して政府としては事後承認するしかなかった。

「英国との条約により、英国政府の支援を得たと公表を行う」

「そのようなことを。 そもそも自衛隊が動けば英国の手を借りる事もなかった!」

「勝手に動けば法律違反になる。 命令が無ければ自衛隊は何もできん」
「ならば何が出来たというのだ! 自衛隊は命令なく動けず、通信網は寸断されていたんだぞ!」

 回答のない無駄な責任の押し付け合い。そのような暇があるならば制止を振り切り、非常時脱出経路から勝手に逃げた連中にとりあえず罪を押し付け、今後の対応策でも練ればよいのだが自己保身に必死でそのような事にさえ頭が回っていなかった。
 ごく一部ではあるが、英国と繋がりのある議員は今回の一件を利用して躍進を考えており、その為には自衛隊等が動けるように法改正に向けた発言や政治的力を持つ行動や手駒に報道を向けさせる。

「非常時には自衛隊が防衛出動を行えるよう法整備の概要を作り、国民の安全に向けた取り組みを行いましょう」

 一部の政治家とメディアは癒着しており、都合の良い発言内容を切り取った報道や新聞での主直を繰り返す。
 日本だからとメディアとの癒着などを放置しているのだが、そろそろ手間をかければ日本の政治を英国の影響下に置ける。
 やるかどうかは英国政府の判断次第ではあるが、そういった情報を持っていると匂わせた上で振舞うだけで実際にはなにもしない。それが何よりも恐ろしく、手札は持っていると匂わせ、最悪なタイミングで使われないよう圧力をかけながら都合がよい動きを行わせる。それだけでいいのだ、使えばそれまでだが使われないように各所が行動する方が長らく見て利が大きいのだから。

 特定の情報によって過熱していく報道と世論、英国が動かなかった場合どうなっていたのか、それは想像力が欠けるか思考放棄している者以外には明確に“日本という統治・政務機構は一時喪失していた”と理解できた。
 公安の権限抑制、自衛隊の低予算、スパイ・工作員取り締まりの甘さ、どれをとってもこの事態を引き起こした理由であり、抑制し反対していた政党や団体は生きた心地がしないほど日本各地から“口撃”や“差別”を受ける事になる。
 それでもまだ日本は甘い対応をしている。まだ大多数の民間人が身近な危険性を感じていないために。
 そして英国の狙い通り、今回の一件を防いだことで防諜技術・即応部隊訓練協力・公安組織の再編成協力など、英国には日本政府から正式に依頼が入り、再び英国の影響力強化へと繋がった。
 英国王室として日本皇室との関係だけではない、英国として利があるからこそ動いている。国家は利の為に動く、英国王室は英国を利する為に発言し、そこにある程度の正義や互いの関係性はあるがそこを曲げることなどない。
 この星の英国は地球と異なり非常に狡猾で冷酷であるが、連邦筆頭であるためにベビーフェイスを被る時を誤らず、英国王室はその力を使用するタイミングを正確に理解していた。むろんある程度の善性、英国王室と皇家との長年の関係ももちろんあったが。


 世界
 襲撃が発生したのは日本だけではない。規模や標的こそ異なるが米国や英国でも、そしてそれは露西亜国内でも起き、即応部隊によって対処された事、これがG7と呼ばれる世界各国である程度のこと、宗国に対する準備の遅延など発生したのだがそれが止めとなってしまった。英国ではそもそも起こさせずに組織そのものが行動実行当日に、保安局によって動きは把握され即応部隊によって壊滅処理が行われている。
 それが英国の諜報能力であり保安局の力でもある。地球と比べてベビーフェイスかつ真っ当な顔をしている以上、その分はフランスがかなり各国で悪どい裏工作を繰り返しながらEUの利益を守っているのだが、動くときに限って言えば英国連邦の権益を守る為に容赦ない行動を行いそれは連邦内で是とされていた。

「宗国の武装工作員による犯罪行為の数々は悪質極まりなく、各国に犯罪組織を立ち上げていることを確認した」
「国際平和を乱している事は明確であり、平和への冒涜行為であると言える」

 国際及び人権の法に則って世界各国では表の顔と共に裏の組織が動いているのは当然の事、それを悪用し各国に違法組織・違法に武器を所持など判明してしまえば宗国に目を向ける余裕がなくなると宗国は考えてしまった。
 そもそもだ、宋国人を守るにしろ諸外国がその国で無許可で武器を集積し勝手に警察の真似事をするなど容認できるはずがない。宗国は捉えている組織名とフロント企業の名称をいくつも揚げ、他国を巻き込む事で煙に巻くつもりであり宗国は世界各国で動いている事を暴露した。

「G7などと呼ばれる犯罪国家群は第三世界各国に犯罪組織を作り上げ、その者達から宋国人を守る為に武装警察組織を作っているのだ!」

 米英露など先進国の組織が動き、第三世界各地で武器を不法所持し犯罪行為を行っているなど、自らが持っている情報を公開しなんとか矛先を変え第三世界の国々を味方につけようとした。
 もちろん米英仏露などG7である列強は当然のように行っているのだが、それは暗に伏せている上に互いの利害もあって追求せず、組織同士で潰し合い殺し合うだけで済ませ死体処理も相応に身元不明になるようにもしていた。裏でやり合う故の暗黙の了解とは異なるが、自らの組織の存在を知られないようにとの意図が大きい。
 それを国際上でどの国もやっており、宗国は情報として各国の裏組織を上げて追及し誤魔化そうとした。

「ふむ。 その組織は本当にあるのですか?」
「事実かどうか調べなくてはいけませんね。 こと中立性を考えICPOに捜査を願いましょうか」

 完全に公的仮面をかぶり、感情を表に出さない国際会議場における外交官の発言は静かな物だ。ICPOが動くのには該当国での許可や人員選別などで一週間以上の時間がかかる。そのため発言そのものは即座に組織へと回され撤退や人員の抹消などにより隠滅したが、暗黙の了解を潰したのはどの国も不快感では済まされない損害を被った。
 それは完全に証拠隠滅されており追及したところで、当事国の警察機構やメディアなどを含めて行方不明者や突然の病死など怪しむ点はあるが、そのような手段とはいえ追求すべき対象人物と隠れ蓑の企業や組織がすでにないのではどうしようもない。

 推測される該当国家に追求したところで回答があるわけではなく、万が一正当だったとしても政治的取引によって何かしらの利と引き換えに政府機関はだんまりを選び、表裏含めその国家は今まで得られていた利益を失った。それが公的反応であり、さらに裏と繋がっていた現地の犯罪組織や闇商人はかなりの利益を喪失した。
 つまり公的にも裏社会においても世界にとって“不利益を与える国家”と認定された。世界にとって都合が良い資源地帯切り取り対象と判断され、すでにG7において秘密会議が行われどこまで互いに守るかはともかくとして利害調整は一応済んでいる。
 つまり国際会議場でのやり取りはすでに茶番であり、宗華人民共和国は解体分割される。

「国際連合は宗国に対し、大量破壊兵器に関わる技術の封印及び破棄を求め議決いたしました」

 国際会議場で決定された条件、それは軍事・生化学技術の全面公開と放棄、そして国際機関による監視を受けるという屈辱的内容であり、独立した国家であるならば到底受け入れられるものではなかった。
 どうあがいても技術放棄をすることなどありえず、核兵器・生物兵器による恫喝についても考えられた。しかし米露が保有する核の矛先を集中して向け、さらに特殊部隊による奪取を行うとして問題とされていなかった。
 英国から随時回されてくる兵器の保管場所の情報により危険度と運用状況は正確に把握されており、脅威及び問題であると認識されていないためだ。
 どの国も情報源はミグラント国と理解しているがその事は問わず、今は利を得る事を重視し少数の監視だけに留め、英国に対して迅速な情報展開と共有による

「宗華人民共和国は民族の誇りと尊厳を守る為! 国際連合から脱退を行う!」

 宗華人民共和国は国際連合の離脱と共に、世界に対して宗国の自由と尊厳の為に軍事力の拡大の宣言を行った。
 国際連合始まって以来の事態であり、脱退を抑える為に妥協を第三世界国家群は考えるもG7の判断は妥協の拒否、ここで妥協したところで何も変わらぬと第三世界国家を説得(脅迫・賄賂)によって国際連合の場においてなんとか議決へとこぎ着ける。各国に居た諜報及び工作員は宗国への帰還や強制送還が行われ、最終的作戦に向けての下準備は着実に進んでいく。
 そして久しぶりの大規模作戦に各国軍隊や兵器会社は戦争特需による利益を想定し、大規模発注と兵器の充足為に一時停滞しかけていた景気は無理やり回り始めた。大量の弾薬を製造するための設備更新だけでは留まらず、低所得層の移民や難民は国籍取得の条件緩和として従軍するための訓練が米国では行われ、着々侵攻に向けた軍備というものが整えられている。

 国際社会からの前段階である経済圧力や最終調整として最短1年後を目途としていた。もちろん露西亜が守るはずもないことは明確であり、米国の訓練の都合上1年としたのも現有戦力とは別途として考えていた。
 ただし露国としても内部の引き締めと軍の拡大によって一気に突破する戦略上、確かに一年の猶予は欲しい所であり一応は守る予定ではあった。
 G7、悪く言えば経済によってお互いに牽制と権力・権限の奪い合いをする集団、そして利権争いはするが全面戦争による弱体化でG7脱落は望まず、裏での諜報機関や組織で殺し合いで済ませていた。
 この領土獲得戦争では、あらゆる利害により主要国は標的を定めている。


 露西亜連邦

「現在、40%ほど確認が進んでおりますが、サボタージュによる未更新が酷く準備に要する時間の短縮は不可能であります」

 連日、軍人や政治家が吊るされていた。物資の横流しであれば良い方であり、戦車に搭載されていたエンジンが保守整備で取り外されたまま横流しされ行方不明、武装ヘリの弾薬が全て腐り交換されていないなど、サボタージュでは済まされない現状はどうしようもない。問題がある兵器ではなく動かせない兵器と化していたからだ。

「対処せよ。 猶予はない」

 米国との約束は最短一年、守るつもりなどはなかったのだが、引き締め直すにも物資の再備蓄にも時間を要する。兵士の数や練度の問題ではない、軍需物資がなくては流石にどうしようもないのだ。作戦内容は単純にして明快、同盟国と共に国境線から津波のごとく押しつぶしながら前進するのみ。その為の兵器の用意だけが問題。

「必要に応じ行動せよ。 優先度はウラルとベエムペー・トリーにするように。 あぁ、ウラジーミルに関してはサボタージュを働いた者は厳しく処罰するよう情報を得ておきなさい」

 人権の考え方が違うのもあるが、主義は近くとも恨みがないわけでもない、そして資源よりも日本とかち合う海域とはいえ太平洋沿いに新たな不凍港は何よりも欲しいものであった。


 英国連邦議会
 議題としてはかなり荒れたのだが、カナダやミグラント国の賛成票、少々故有って連邦議会にオブザーバー参加して居たインドでも宋国人による問題行動が確認されており、積極的ではないにせよ総案として軍の派遣は好意的判断を下している。

「では、戦力は各国からということで議決いたします」

 内政干渉は原則としてせず、英国連邦は総意として問題ないとしての判断が下された以上、香港を起点とした周辺の制圧による利害と米国への協力によるレアアースを好条件での売却という利権の為に英国連邦軍は派兵を行う。

「国境線の問題も発生している。 当国からも一軍を出しましょう」

 インドも今回の一件では香港地域での好条件での交易権利取得、そして隣接する国境線での安全確保を目的とした侵攻、それなりの理由と共に行動を選択した。
 もっとも戦力を出すのは英国連邦 南アフリカであった。アパルトヘイトが終わってから数年経ったこと、世界の貿易に関わるには国連総意による行動に率先して行うことで存在を示し、アフリカ大陸での筆頭に近い立場であるとの主張を含め、もっとも危険な陸軍の派遣という方法を選んだ。


 日本
 首相官邸で面々は頭を抱え頭痛と胃痛に表情を歪めていた。国際連合の決定と米国からの圧力、国内で行われた虐殺騒動とその対応への遅れだ。
 皇居及び国会議事堂の一件以降、一部とはいえ在留外国人による占拠行動が起こり、銃火器を持つ事から警察機動隊では手におえずかなりの数の日本人が殺された。総面積でいえば一つの区に匹敵する広さが占拠され、銃などによって武装し一般警官では対応も出来ずに手をこまねくだけであった。
 ただしあくまで男女年齢問わず合わせても100万人未満のうち問題を起こしたのは5万人未満、保有している自動小銃や手りゅう弾と合わせても数の限界として被害者は1万人にも満たない程度ではある。
 重装備を持つ相手に被害を抑えつつ、対象を生きたまま捕縛するという日本の法では対処ができなかった。だからこそ日本人がどれだけ虐殺されようとも、自衛隊で強硬的に排除できずに機動隊などによっての封鎖しか対応できず、それが法であり日本の限界ともいえる。

「話し合いで解決しろ~!」
「銃による対処は殺人だ!」

 プラカードや垂れ幕を作り首相官邸が国会議事堂前に集まり声を上げる集団。戦争や戦いを否定し過ぎた愚かな馬鹿達、武力のない平和など存在はせず、そして言える事は“現在自分の身内に被害がないから平和を訴えられる”わけだ。自衛隊の派遣を渋っている間にも、そしてこの事態に陥っても平和的解決をと叫ぶ集団が国会議事堂と首相官邸地域に集まり妨害していた。
 日本の壊れ狂った民意、世界ではすでに非常事態宣言ということで武力蜂起には警察及び軍によって排除されている状況でもこの有様。防衛出動の命令を出せばよいだけなのだが、責任は取れないと、誰が責任を持つのかと議論は堂々巡り。肝心なところで躓き、前例がないと及び腰になり、馬鹿に傾注し過ぎて自縛に陥り、手遅れ寸前まで動かない日本らしい行動である。
 一方でまったく逆の反応、親族や友人を殺されてしまった日本人による集団が対峙していた。

「これ以上躊躇するな! 早く犯罪者どもを射殺しろ!」
「侵略行為に武器を取らずに生き残れるか!」

 この星の日本人も他国の人間よりも自分に被害が及ばない限り温厚な気質が強い。それでも被害が明確に及ぶとなると行動は一気に過熱しやすく暴走状態に陥りやすい面があった。
 場所によっては政党の事務所に日本国民による襲撃などが発生するなど、連日にもわたる苛烈なデモ活動は暴動へと変化し、怪しい外国人排斥や追放運動などが物理的に行われかけ警察によってある程度は防がれるも、その警察に対しても信頼の問題からある程度は抑えられていても不安定化は激しい。
 否定する者と賛同する者、国家議事堂の前では時折殴り合いの争いの中、ナイフ等により死傷事件が起きるなどまともな状況ではない。
 国会議事堂では、議員たちが与野党の区別なく頭を抱えどうしようもなくなっていた。

「どうしたらいいのだ。 防衛出動を命令しても、しなかったとしても大きな反発を招いてしまう」
「しかし、警察では占拠されたビルを包囲する事しかできません。 SATの損害も甚大であり自衛隊でなくてはもはや手が回りません」

 どちらに転んでも与野党を含む現政権は終わりを告げる地獄の道、なぁなぁで済ませ多方面に良い顔だけをしていたツケが一気に回ったに過ぎない。せめて公安がしっかりしており未然に防げていたなら違ったのだろうが、会議をするための会議を纏める為の会議と一歩も進まぬ状況に手遅れと化していた。
 そのような状況を米英は諜報から得ており、在日米軍基地で会談が行われていた。

「日本は相変わらず、米国が甘やかした結果ですかね」
「ここまでとは我々も考えていませんでしたよ。 少々第二次大戦で牙を折り過ぎたようだ。 いい加減武力行使してもらわなければな」

 日本政府が対応に手間取り時間をかけている間に米国と英国が取り決めを行っていた。宗国に対する準備として物資集積を行いたいのに、このようなゴタゴタに時間を掛けられても米英共に困る。日本政府に圧力をかけ防衛出動を早急に行うか、米英両軍による排除行動を容認するかとの問いかけは十分過ぎた。ただでさえ国会議事堂と皇居防衛について英国の救援が無ければ何もできなかった可能性が高い。

「防衛出動を、命じます」

 最終的に日本政府は防衛出動を選択し、自衛隊による対応が決定され行動を開始してから1か月かからずに鎮圧されたが、代償として首相の辞任が行われた。防衛出動について反対意見を考慮した上での決断ということでの辞任であるのだが、また防衛出動が遅れた故にでた被害者への責任に対してでもある。

「日本は平和のために中立国家として武力放棄をすべきなのです!」

「そうだ! NATOに今まで協力したからこそこの事態を招いたのだ!」
「平和のために武力を放棄すべきだ!」

 この機を利用して戦争反対の意思を持つ野党が躍進をしようとした。NATOへの協力がこのような事招いたと虚偽を風潮し、日本の民意を操作することで非戦・非武装主義の中立国家を目指そうとしている。むろん民意操作は国家を繁栄させるため政治家の仕事であり問題ではない。だがそのような政党になっては欧米各国は困る。NATOに積極的に協力し戦力を出し共同軍事費の出金が望ましいのだ。

 そもそも中立国家という存在は、極めて攻撃的であり全国民が兵士であり軍が重装備を持った国家でなくては成立しない。中立とは全てが敵、味方など居ないという事を理解していない。非武装など侵略し奪い殺してくれと言っているようなものだ。
 ミグラント国も建前として世界に対して中立国家ではあるが、明確に英国連邦所属であり極めて軍事力に傾倒した先進技術国家であるからこそ成り立っている。非武装・完全中立であるならば先進技術を求め複数の国家から侵略されていたことだろう。侵略して得る物より損失が大きい、だからこそ国家として存続して居られるのだ。

 そして第一次英国保安協力に基き、秘密裏に多数の政治家や有力者の処理が行われた。公安や自衛隊予算と権限の増強に反対の声と非武装化を訴えていた特定の人間が行方不明となるが、宗国から多大な贈与を受けていたという情報が住居や貸金庫から見つかるも、警察などは足取りさえ見つからず、真相を知っているのは米国と英国の諜報機関だけ。すでに骨まで粉微塵に処理され地中深くに片付けられた彼らが見つかる事は二度とない。
 政治機構は清濁まとめて行動できなければならない、横領や政治資金など裏金の濁ではなく、国家反逆者への殺人と抹消という汚濁行動をだ。
 人間はそれほど賢くなく欲望に弱い、どの国も綺麗ごとだけでは成り立たない。自らが生きている間さえよければ子や孫さえもどうなろうと構わない。その程度、だから必要に応じて国家は反逆者に対処し国家を保たせるしかない。


 ミグラント国 HITAKAMI

≪ようやく捉えたが、やっかいな≫

 これだけの事態が起きても神候補が動くさまが見えなかったのだが、ようやくと言うべきかネットメディア系において思考誘導を行っている事を発見した。居場所はネットワークという電子世界を利用し常に居場所を変化させ続けているが一度補足してしまえば追跡は可能。
 ただし戦争を止める事は不可能と判断しているのか、素早い制圧と大規模破壊兵器の奪取・破壊に向けた方向へと民意操作による平和と戦争の制御に腐心している様子がある。情報源となる場所を探すだけに留め動向に注視していく方針とし、あくまで知的生命体の文明を制御するに値する力があるかを計るだけの任務であり意図して滅ぼす事も排除する必要もない。

≪世界を滅びへと向かわぬよう御そうとしているだけならば、今は監視強化だけに留める≫

 ワールドネットに関する世界への影響力は2010年以降特に酷くなり、虚偽情報の拡散や非合法品の販売など挙げればきりがない。英国連邦の一員としても監視及び制御能力向上は必要であり、さらなる追跡・感知能力向上に向けAI増設を行っていく。

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