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5月17日 螺旋怪談
第24話 明日坊の戯言
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【聖人ミイラ】
ダンッ。
書類に力強く判子を押す。あまりに勢いが付き過ぎてずれてしまった。はああと声に出しつつ朱肉に判子をぎゅっと押しつけ、再び勢いをつけて印を押す。
「……あの、無名さん、どうされたのですか?」
勝山が恐る恐る書類を差し出しながら控えめに聞いてくる。
「別に。いつもと、変わらん、やろ!」
ダン。朱肉をこれでもかというほど染み込ませ、「やろ!」の言葉と共に書類に判子を押す。こなくそっ、またずれた。
「書類に適当に判子を押しているのはいつも通りなのですが――」
僕が目を細めると、勝山は乾いた咳ばらいをする。
「――いや失礼。とにかく今日はやけに機嫌が悪いな、と」
「当たり前やろ。目の前で犯人どもを逃しとるんやぞ。とんでもない失態やわ」
思い出しただけでも忌々しい。凶悪犯たちが目の前に集結してくれたのに全員取り逃がし、あろうことかそのことを忘れて、のんきに茶をしばいていたのだ。
すぐに部下にあの場にいた化け物どもの捜索と月の影が無くなったときにすれ違った少年の行方を追わせている。しかし連絡がないということはあまり捜査もうまくいっていないらしい。当然だ。青魂影に自在に入り込める奴や瞬時に人の記憶を抜きとれる猫が相手なのだ。そう簡単には尻尾を出してはくれまい。
次こそは全員ひっ捕らえてやる。とくにあの黒猫。あいつだけは絶対に許さん。決意を込めて判を念入りに押す。
勝山は身をかがめて、耳打ちしてくる。
「……我々はいいんですがね。若い衆が怖がりますよ。衣山なんて今月頭に配属されたばっかりなんですから」
僕はちらりと右端のデスクを見やると、白狼天狗の衣山が白い耳を逆立てて、さっと書類の山の中に消えた。隠れきれない耳先がこちらを気にする様子でピクピク動いている。
「……なんで僕は若い子から怖がられとるんぞ」
「皮肉めいた喋り方が怖いんでしょう。しかも親睦会で将棋誘ったでしょう? あれもよくないですよ」
「なんでぞ! 天狗といえば将棋やろうが!」
「今はスイッチ2ですよ、スイッチ2!」
「いや、スイッチ2もおかしいですよ。新人と上司がマリオカートしてどないするんですか」
小声の応酬を聞いていたのか、書類を持ってきた桐原が割って入ってくる。
「中央から上員が派遣されてくるそうです。緊急時には指揮権を移せ、と」
桐原から受け取った紙を流し見する。派遣されてくる予定の上員の名前を確認して、下唇を突き出す。
「昨日手合わせした感じやとな、このリストでアイツらの勝負の場に立てるんは警備隊長殿だけやぞ」
「戦闘はその警備隊長殿にすべて任せる気なんでしょう。それで今まで万事解決してきましたし」
それはそうだ。大和最強の名をほしいままにして、現界でも知らぬものはいない英雄の末裔だ。アイツに任せてほかは補佐に徹するのが、いちばん効率がいい。
「……あのべしゃり野郎が来るんか。口うるさいんは桐原だけで充分やのに」
「ほら、そういうところですよ。部下に怖がられるんは」
そう苦笑して、桐原と勝山は自分のデスクに戻っていく。僕は背もたれに深く身を委ねる。
居場所がない。いつまでも老けない僕に中央も手を焼いているのか、特別顧問という誰一人役割を理解していない肩書を与えられて、職場の隅っこに追いやられている。やっていることといえば、必要なのかわからない押印作業と、緊急時の戦闘だけ。いっそ衰えてくれれば、楽になるのに。
ブーッ。机の上のスマホが着信を告げている。画面に映った番号に心当たりはない。眉をひそめながらも電話をとる。
「はい、無名です」
「……あんな、夢見たん」
「! 明日坊か!」
弾けた声が職場に響く。僕は慌てて手刀を切りながら、部屋から退出する。これ以上部下たちから変な目で見られたくない。
明日郎は曾孫の町田夫妻の子どもで、つまりは玄孫ということになる。何世代と隔てるにつれて、疎遠になったり絶縁されたり、紆余曲折あるなかで、毎年直接会ってくれる唯一の家族なのだ。
……まあここ数年は父親である健太にしか会えていないのだが、それでも繋がりとしては充分だ。何度番号を変更しても明日郎がなぜか僕の電話番号を突き止めてかけてくるので、母親が気味悪がって明日郎とかかわるなと怒鳴りこんできたこともあったが、いいのだ。明日郎が元気であることが知れるだけで充分だ。
ただちょっと母親にバレるとまずい。かかわりを断つようにきつく言われているのだ。冗談抜きで、次は包丁で刺されかねない。僕は明日郎に優しく問いかける。
「明日坊、お母ちゃんはそばにおらんか?」
「夢見たん」
マイペースだ。三歳でこれは、将来大物になるに違いない。僕はスマホを頬に押し付けて頷く。
「ほうかほうか、どんな夢みたんよ?」
「怪獣が来るん」
怪獣。笑顔が少し引き攣る。
「火ぃ噴く怪獣がな、城から出てくるん」
ヴェルナーの絵が頭の中に思い浮かぶ。まさか予知の能力までめざめてしまったのだろうか。いやいや、きっとただの戯言や。
「にせもんに気ぃつけんと、いかんよ」
「明日坊、いったいなにを――」
「猫を掴むんよ、大丈夫やけん」
猫。クローイのことか? 任せとけ、ひっ捕らえたるけんな。
「おじいちゃんは、英雄やけん」
ああ。僕は胸をおさえる。
これよ。これでええんや。これだけで、僕は頑張れる。意味もわかっていない戯言だとしても、僕には充分やわ。
僕は安らかな顔で明日坊に話しかける。
「明日坊、ありがとうな。ほんでもな、あんま電話かけてきたらアカンで。お母ちゃんに怒られる――」
「ほんなら、バイバイ」
「まっ、今はええんよ、おじいちゃんともっと話そう――」
「バイバイ」
無慈悲に電話が切れた。判断が速い。将来は総理大臣になるかもしれない。
さて。僕は履歴から今しがたかかってきた電話番号を確認して、「発信者を着信拒否」の表示を押す。悲しいが仕方ない。明日郎との会話は本来禁止されているのだ。ひとまず着信拒否にしておいて、後で電話番号をまた変えておかなければ。
表示された「連絡先を着信拒否」に親指をかける。
数秒固まってから、その下の「キャンセル」の表示を押す。
おっと指が滑ってもうた。このまま指が滑り続けそうやわ。
滑り散らかした僕の親指は、電話番号を「明日郎」と名付けて連絡先に登録していた。
よく考えたら、ここで着信拒否にしたところで今の明日郎はなんらかの方法で突破してくるだろう。母親がタイミングよく発信履歴を見ることもあるまい。形だけでも繋がりを残しておいたっていいじゃないか。
それよりも重要なのは明日郎の力をおさえることだ。知り合いの祈祷師に依頼しているが、進捗はどうなのだろうか。祈祷師の連絡先に指をかけたときだった。
(至急至急、桶川です!)
パトロールに出ていた桶川からの念波通信が入った。
湯ノ石中学校裏門の護封の御札の防覚法理が解かれており、護符の存在が生徒及び教員に知れ渡っているとの連絡。
破られた?
護封の御札は昨日設置しておいた。聖者の糸を門に張り巡らせ、その糸に結界を張る御札を吊るしておいたのだ。もちろん、ニンゲンには見えないように法理を施して。
腕には自信がある。簡単に破れられるものではないはずだ。というか守護者である綴喜はなにをしとるんや?
桶川では処理がしきれないだろう。自分がこれから向かうこと、それまで綴喜の力を借りるように要請した。
しかし、桶川から帰ってきた言葉は、予想外のものだった。
(それがどこにも見当たらんのですよ! 校庭の桜の下どころか、学校中探しても気配がないんです!)
ダンッ。
書類に力強く判子を押す。あまりに勢いが付き過ぎてずれてしまった。はああと声に出しつつ朱肉に判子をぎゅっと押しつけ、再び勢いをつけて印を押す。
「……あの、無名さん、どうされたのですか?」
勝山が恐る恐る書類を差し出しながら控えめに聞いてくる。
「別に。いつもと、変わらん、やろ!」
ダン。朱肉をこれでもかというほど染み込ませ、「やろ!」の言葉と共に書類に判子を押す。こなくそっ、またずれた。
「書類に適当に判子を押しているのはいつも通りなのですが――」
僕が目を細めると、勝山は乾いた咳ばらいをする。
「――いや失礼。とにかく今日はやけに機嫌が悪いな、と」
「当たり前やろ。目の前で犯人どもを逃しとるんやぞ。とんでもない失態やわ」
思い出しただけでも忌々しい。凶悪犯たちが目の前に集結してくれたのに全員取り逃がし、あろうことかそのことを忘れて、のんきに茶をしばいていたのだ。
すぐに部下にあの場にいた化け物どもの捜索と月の影が無くなったときにすれ違った少年の行方を追わせている。しかし連絡がないということはあまり捜査もうまくいっていないらしい。当然だ。青魂影に自在に入り込める奴や瞬時に人の記憶を抜きとれる猫が相手なのだ。そう簡単には尻尾を出してはくれまい。
次こそは全員ひっ捕らえてやる。とくにあの黒猫。あいつだけは絶対に許さん。決意を込めて判を念入りに押す。
勝山は身をかがめて、耳打ちしてくる。
「……我々はいいんですがね。若い衆が怖がりますよ。衣山なんて今月頭に配属されたばっかりなんですから」
僕はちらりと右端のデスクを見やると、白狼天狗の衣山が白い耳を逆立てて、さっと書類の山の中に消えた。隠れきれない耳先がこちらを気にする様子でピクピク動いている。
「……なんで僕は若い子から怖がられとるんぞ」
「皮肉めいた喋り方が怖いんでしょう。しかも親睦会で将棋誘ったでしょう? あれもよくないですよ」
「なんでぞ! 天狗といえば将棋やろうが!」
「今はスイッチ2ですよ、スイッチ2!」
「いや、スイッチ2もおかしいですよ。新人と上司がマリオカートしてどないするんですか」
小声の応酬を聞いていたのか、書類を持ってきた桐原が割って入ってくる。
「中央から上員が派遣されてくるそうです。緊急時には指揮権を移せ、と」
桐原から受け取った紙を流し見する。派遣されてくる予定の上員の名前を確認して、下唇を突き出す。
「昨日手合わせした感じやとな、このリストでアイツらの勝負の場に立てるんは警備隊長殿だけやぞ」
「戦闘はその警備隊長殿にすべて任せる気なんでしょう。それで今まで万事解決してきましたし」
それはそうだ。大和最強の名をほしいままにして、現界でも知らぬものはいない英雄の末裔だ。アイツに任せてほかは補佐に徹するのが、いちばん効率がいい。
「……あのべしゃり野郎が来るんか。口うるさいんは桐原だけで充分やのに」
「ほら、そういうところですよ。部下に怖がられるんは」
そう苦笑して、桐原と勝山は自分のデスクに戻っていく。僕は背もたれに深く身を委ねる。
居場所がない。いつまでも老けない僕に中央も手を焼いているのか、特別顧問という誰一人役割を理解していない肩書を与えられて、職場の隅っこに追いやられている。やっていることといえば、必要なのかわからない押印作業と、緊急時の戦闘だけ。いっそ衰えてくれれば、楽になるのに。
ブーッ。机の上のスマホが着信を告げている。画面に映った番号に心当たりはない。眉をひそめながらも電話をとる。
「はい、無名です」
「……あんな、夢見たん」
「! 明日坊か!」
弾けた声が職場に響く。僕は慌てて手刀を切りながら、部屋から退出する。これ以上部下たちから変な目で見られたくない。
明日郎は曾孫の町田夫妻の子どもで、つまりは玄孫ということになる。何世代と隔てるにつれて、疎遠になったり絶縁されたり、紆余曲折あるなかで、毎年直接会ってくれる唯一の家族なのだ。
……まあここ数年は父親である健太にしか会えていないのだが、それでも繋がりとしては充分だ。何度番号を変更しても明日郎がなぜか僕の電話番号を突き止めてかけてくるので、母親が気味悪がって明日郎とかかわるなと怒鳴りこんできたこともあったが、いいのだ。明日郎が元気であることが知れるだけで充分だ。
ただちょっと母親にバレるとまずい。かかわりを断つようにきつく言われているのだ。冗談抜きで、次は包丁で刺されかねない。僕は明日郎に優しく問いかける。
「明日坊、お母ちゃんはそばにおらんか?」
「夢見たん」
マイペースだ。三歳でこれは、将来大物になるに違いない。僕はスマホを頬に押し付けて頷く。
「ほうかほうか、どんな夢みたんよ?」
「怪獣が来るん」
怪獣。笑顔が少し引き攣る。
「火ぃ噴く怪獣がな、城から出てくるん」
ヴェルナーの絵が頭の中に思い浮かぶ。まさか予知の能力までめざめてしまったのだろうか。いやいや、きっとただの戯言や。
「にせもんに気ぃつけんと、いかんよ」
「明日坊、いったいなにを――」
「猫を掴むんよ、大丈夫やけん」
猫。クローイのことか? 任せとけ、ひっ捕らえたるけんな。
「おじいちゃんは、英雄やけん」
ああ。僕は胸をおさえる。
これよ。これでええんや。これだけで、僕は頑張れる。意味もわかっていない戯言だとしても、僕には充分やわ。
僕は安らかな顔で明日坊に話しかける。
「明日坊、ありがとうな。ほんでもな、あんま電話かけてきたらアカンで。お母ちゃんに怒られる――」
「ほんなら、バイバイ」
「まっ、今はええんよ、おじいちゃんともっと話そう――」
「バイバイ」
無慈悲に電話が切れた。判断が速い。将来は総理大臣になるかもしれない。
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数秒固まってから、その下の「キャンセル」の表示を押す。
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滑り散らかした僕の親指は、電話番号を「明日郎」と名付けて連絡先に登録していた。
よく考えたら、ここで着信拒否にしたところで今の明日郎はなんらかの方法で突破してくるだろう。母親がタイミングよく発信履歴を見ることもあるまい。形だけでも繋がりを残しておいたっていいじゃないか。
それよりも重要なのは明日郎の力をおさえることだ。知り合いの祈祷師に依頼しているが、進捗はどうなのだろうか。祈祷師の連絡先に指をかけたときだった。
(至急至急、桶川です!)
パトロールに出ていた桶川からの念波通信が入った。
湯ノ石中学校裏門の護封の御札の防覚法理が解かれており、護符の存在が生徒及び教員に知れ渡っているとの連絡。
破られた?
護封の御札は昨日設置しておいた。聖者の糸を門に張り巡らせ、その糸に結界を張る御札を吊るしておいたのだ。もちろん、ニンゲンには見えないように法理を施して。
腕には自信がある。簡単に破れられるものではないはずだ。というか守護者である綴喜はなにをしとるんや?
桶川では処理がしきれないだろう。自分がこれから向かうこと、それまで綴喜の力を借りるように要請した。
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