リンの異世界満喫ライフ

水月

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61:シーダーの街・3

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蒼天の牙の皆とハーマル商会の前で別れた私はその足でロベルトさんの所へ行き、お店の中を見せて貰っても良いか聞いてみる。もしかしたら大きな商会なので商品をお店に卸す事はあっても、店頭販売はしていないかも?と思ったからだ。

聞けば店頭での販売も普通に行っているし、誰でも入れますよとの返事を貰ったので早速入ってみる事にした。

店の中は外観と同じ様に広く、沢山の棚に色んな商品が並べられたり積み上げられていた。

入り口から順番に棚を見ていくと奥に食料品の棚があったので自分の持っていない日本の食材に似た何かがないかと慎重に見ていく。この世界は微妙に日本と同じ名前の食材があったり、名前は違うが良く似た食材があるので一見名前や見た目だけでは判断がしづらいのが難点だけど.....。

「ん?」

そんな中、瓶の中に入った見たことがある黒い小さめの豆を発見する。

「苦豆(にがまめ).....?」

瓶の横には商品名らしき物が記載されていて聞いた事はないが何となく名称の理由がわかるような気がする。もしかしてもしかしなくてもアレでは?

「何か気になる物はあったかい?」
「あ、ロベルトさん」

いつの間に背後に立っていたのだろうか?と思う程足音が全く聞こえなかったんだけど??

「あのこれなんですけど.....」
「ん?ああ苦豆かい?この国ではまだまだ知名度が低くてあまり嗜む人は少ないけどこれはカフェと言う飲み物なんだそうだ」

まさかの " カフェ " が名前だった!!

「この苦豆を細かく粉砕してお湯を居れると飲み物になるんだよ。少し苦味が強いから苦豆と呼ばれてるそうだよ」
「あの!この苦豆と、これを細かく砕く道具があれば一緒に欲しいんですけど!」

まさかここでコーヒーに会えるとは予想してなかったなぁ!実は私は会社員をしてる時、地味にカフェイン中毒かってぐらいのコーヒー好きだったのだ。この世界にもあるなら是非とも欲しい!!
しかも豆を砕いてお湯を入れるだけでコーヒーになるお手軽仕様なんて有りか!?有だよ!!

「おや、リンさんはカフェをご存知なんですね。大丈夫ですよ、両方とも店に有りますのでご用意させて貰いますね」
「ありがとうございます!後はまだ他の商品も見てて良いですか?」
「構いませんよ」

ロベルトさんが従業員の人に手配している間に他の商品も見て回ると意外とまだ私が持っていない、見つけていない食材があったので嬉々として購入した。その中に小豆(あずき)があったので、これで和菓子が作れるなぁと。

他の国はわからないけど、この国製菓関係があんまり発展してないのか甘いお菓子が少ないんだよね。今のところ広く広げたりする気はないけど、自分は食べたいんだよね。お茶請けに和菓子とか最高じゃない??

いや~、早くメントスに帰って作りたい!










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