リンの異世界満喫ライフ

水月

文字の大きさ
191 / 219

191:これから

しおりを挟む
「逆に言うとよく半年も探したな、って感じはするけどな」

師匠が苦笑しながらそう言う。

「....本当ですよね。なんでそこまでして私を探し出したいのか理解不能なんですけど」

そりゃあスタンピードで溢れた魔獣を一掃できるぐらいの力が使える人物が自分達の国に居たら今より更に安心出来るのかも知れないけど、まだ子供ってわかってて政治利用しようなんて健全な大人の、ましてや国の頂点に立つおうぞがする事じゃないと思うんだけど.....それともこの世界ではそれが普通なんだろうか?

「上の奴らの考える事はわからないな。そんな事をする暇があれば一体でも多く魔獣を狩った方が有意義だと思うんだけどな」
「私もそう思います」

本当だよね。王族の我が儘に振り回される騎士の人の苦労が忍ばれる。

「....でも思ってたより早く諦めてくれたのは嬉しいです」

もっと年単位で人の国に行けないかと思ってたから。その点は堪え性のない人の国の王族で良かったなとしか言いようが無いけどね。

「まぁそうだな。俺ももっとしつこいかと思ってたからなぁ.....リン、どうする?」
「何がですか?」
「いやだから、王族がお前を探すのを諦めた訳だからいつでもこのエルフの国を出ても良いようになった訳だろ。このままこの国で修行を続けるか、ミルトンの自分の家に戻るか....お前の好きなように選択出来るようになったって事だ」

言われて気づく。
ああ、そうか。確かに師匠の言うとおりもう自分の家に戻っても問題ないんだ。そもそもが王族からの干渉を防ぐために雲隠れしたんだし....それが無くなった以上、元の国の元の場所に戻っても良いわけで....。


でも.....


「私がこの屋敷に居ても問題がないならまだエルフの国に居たいです。まだまだ修行も途中だし、翻訳の仕事も少ししか進んでないし....」

まぁ、街に一人で住んで良いならそれでも構わないけど。別に師匠の実家の屋敷を拠点にする必要は全くないんだしね。ああ、でもその場合は馬車で送り迎えをしてくれてるエルフさんが大変かもしれない。

「それは問題ない。父さん達もウェズンやアルドラもお前の事を気に入って家族みたいに思ってるからな。特にアルドラなんかは今まで末っ子だったからか、妹が出来たみたいで嬉しいみたいだぞ」
「え!?」

マジですか.....あのツンデレ具合は妹相手のツンデレだったのか.....うん、嬉しいのは嬉しいけどちょっとだけ微妙な感じも.....

複雑な思いもあるけど家族みたいに思って貰えるのは素直に嬉しいかな。

「だから住む家の事を考えているなら心配はいらない。今まで通り家に住めば良い」
「.....それなら修行を続けたいし、翻訳の仕事も最後までキッチリとやりたいです」

蔵書数が多いから何年掛かるかわからないけど、人の国に戻って何かやらなきゃいけない事が有るわけでもなく、それならエルフの国でミッチリと修行した方が将来的には役に立つだろう。幸い、私はまたまだ若いんだしね。

「そうか。じゃあ明日からもっと厳しくするか!」
「.....それとこれとは話が別です!」


師匠の爆弾発言に私は慌てて止めに入った。






しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… 沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。 誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。 感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢 ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!

饕餮
ファンタジー
  書籍化決定!   2024/08/中旬ごろの出荷となります!   Web版と書籍版では一部の設定を追加しました! 今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。 救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。 一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。 そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。 だが。 「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」 森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。 ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。 ★主人公は口が悪いです。 ★不定期更新です。 ★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

1人生活なので自由な生き方を謳歌する

さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。 出来損ないと家族から追い出された。 唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。 これからはひとりで生きていかなくては。 そんな少女も実は、、、 1人の方が気楽に出来るしラッキー これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

処理中です...