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197:カノープスさんが来た・3
「でも休暇が終われば国に帰るんですよね?だったら聖女も態々エルフの国に来る必要なくないですか?カノープスさんが戻るのを待ってからまた近づけば良い訳ですよね?」
休暇と言っても宮廷魔導師長なんだから、長くても一週間とか、二週間とかだよね?ならエルフの国まで追い掛けて来るなんて馬鹿な事しないでしょうに。だって絶対に国に戻って来るんだから。
「いや、実は今まで貯まりに貯まってた休暇を一気に申請したんだよ。だから一年ぐらいはエルフの国に滞在するつもりだから。宜しくな、シリウス!」
「「はぁ!?」」
カノープスさんの爆弾発言に思わず師匠と声が重なる。
「お前、宮廷魔導師長が一年も職場放棄してどうするんだ!?」
「一応緊急事態が発生したら連絡が来る手筈になってるし、俺のハンコが必要な書類は俺の所に転送してくるように魔道具を渡してきたから大丈夫だぞ」
なんて事ないようにカノープスさんはあっけらかんと言い募り、師匠はそんなカノープスさんを見て肩を落とした。ああ、昔からこんな感じで冒険者時代も付き合ってたんだろうなぁと簡単に予想が出来た。
「一年も此方に居たら流石にあのクソ聖女も諦めて他の奴にすり寄るか、第二王子と結婚させられるだろうから俺的には安心だな。あ、そうだ!その間にリンに魔法を教えるのも良いかもしれないな」
「......お前....余程その聖女が嫌いなんだな....まぁ、魔法に関してはリン次第だな。俺の方の修行は無事に終わったから今以上に魔法をレベルアップさせたいならカノープスから教えをこうのもひとつの手だな」
師匠が私にそう話すとカノープスさんは何だか楽しそうに私を見てくる。
「シリウスの修行を終わらせたのは凄いな!でも魔法に関してはシリウスよりも俺の方が本職だから任せろ」
「.....そうですねぇ……」
確かに師匠にも修行の中で魔法を教えて貰ってたけど師匠曰く、あれは魔法を扱う上での基礎訓練だと云われたし、実際にコントロールやら持続性やらの属性に関係ない部分が多かったのは確か。
そのお陰でコントロールはスゴく良くなったし、魔法を繰り出す速さも段違いに良くなった。
属性魔法に関しては賢者直々に教えて貰えるなら私にはメリットしかないよね?カノープスさんも何だか私に教えたそうな顔してるしねぇ.....
そもそもにして......
「カノープスさんは今まで弟子を取った事はないんですか?宮廷魔導師の中に弟子が居るとか?」
ずっと魔導師長をやってたなら、一人ぐらい弟子が居ても良さそうなのに。
「居ないぞ?」
「カノープスは今まで一人も弟子を取った事はないな」
師匠とカノープスさんが同時に言う。
「どうして取らなかったんですか?周りには沢山魔導師の人が居たんですよね?」
「ん~……単純に俺が直々に教えたいと思う奴がいなかっただけだな。基本的に宮廷魔導師達は人よりは魔力も多いからその役職につけてるけど、俺から見たら魔力が少なすぎてな.....俺が教える魔法を使えないから教えても無意味なんだよ。だから弟子にしない。それだけだな」
「.......魔力少ないんですか?」
スタンピードの時、他の魔導師さんも結構活躍してたと思うんだけど.....カノープスさんから見たらあれでも魔力が少ないんだ?
ちょっとカノープスさんが思う魔力量のハードル高すぎない?
「その点リンの魔力量は俺と同等....もしくは俺よりも多いかも知れないから教えがいがあってな。だから弟子になるかって聞いたんだよ」
「.....はぁ.....まぁ、私も魔法を教えて貰えるのは嬉しいので問題はないですけど、私今、王宮で翻訳の仕事をしているので修行時間を調整して貰えるならお願いしたいです」
私がそう伝えると師匠がカノープスさんと話し合いをして一日のスケジュールに組み込んでくれることになり、翌日には早速スケジュール表が手渡された。素早すぎる。
こうして私に、現役の賢者と呼ばれる師匠がひとり、加わる事になったのだった。
休暇と言っても宮廷魔導師長なんだから、長くても一週間とか、二週間とかだよね?ならエルフの国まで追い掛けて来るなんて馬鹿な事しないでしょうに。だって絶対に国に戻って来るんだから。
「いや、実は今まで貯まりに貯まってた休暇を一気に申請したんだよ。だから一年ぐらいはエルフの国に滞在するつもりだから。宜しくな、シリウス!」
「「はぁ!?」」
カノープスさんの爆弾発言に思わず師匠と声が重なる。
「お前、宮廷魔導師長が一年も職場放棄してどうするんだ!?」
「一応緊急事態が発生したら連絡が来る手筈になってるし、俺のハンコが必要な書類は俺の所に転送してくるように魔道具を渡してきたから大丈夫だぞ」
なんて事ないようにカノープスさんはあっけらかんと言い募り、師匠はそんなカノープスさんを見て肩を落とした。ああ、昔からこんな感じで冒険者時代も付き合ってたんだろうなぁと簡単に予想が出来た。
「一年も此方に居たら流石にあのクソ聖女も諦めて他の奴にすり寄るか、第二王子と結婚させられるだろうから俺的には安心だな。あ、そうだ!その間にリンに魔法を教えるのも良いかもしれないな」
「......お前....余程その聖女が嫌いなんだな....まぁ、魔法に関してはリン次第だな。俺の方の修行は無事に終わったから今以上に魔法をレベルアップさせたいならカノープスから教えをこうのもひとつの手だな」
師匠が私にそう話すとカノープスさんは何だか楽しそうに私を見てくる。
「シリウスの修行を終わらせたのは凄いな!でも魔法に関してはシリウスよりも俺の方が本職だから任せろ」
「.....そうですねぇ……」
確かに師匠にも修行の中で魔法を教えて貰ってたけど師匠曰く、あれは魔法を扱う上での基礎訓練だと云われたし、実際にコントロールやら持続性やらの属性に関係ない部分が多かったのは確か。
そのお陰でコントロールはスゴく良くなったし、魔法を繰り出す速さも段違いに良くなった。
属性魔法に関しては賢者直々に教えて貰えるなら私にはメリットしかないよね?カノープスさんも何だか私に教えたそうな顔してるしねぇ.....
そもそもにして......
「カノープスさんは今まで弟子を取った事はないんですか?宮廷魔導師の中に弟子が居るとか?」
ずっと魔導師長をやってたなら、一人ぐらい弟子が居ても良さそうなのに。
「居ないぞ?」
「カノープスは今まで一人も弟子を取った事はないな」
師匠とカノープスさんが同時に言う。
「どうして取らなかったんですか?周りには沢山魔導師の人が居たんですよね?」
「ん~……単純に俺が直々に教えたいと思う奴がいなかっただけだな。基本的に宮廷魔導師達は人よりは魔力も多いからその役職につけてるけど、俺から見たら魔力が少なすぎてな.....俺が教える魔法を使えないから教えても無意味なんだよ。だから弟子にしない。それだけだな」
「.......魔力少ないんですか?」
スタンピードの時、他の魔導師さんも結構活躍してたと思うんだけど.....カノープスさんから見たらあれでも魔力が少ないんだ?
ちょっとカノープスさんが思う魔力量のハードル高すぎない?
「その点リンの魔力量は俺と同等....もしくは俺よりも多いかも知れないから教えがいがあってな。だから弟子になるかって聞いたんだよ」
「.....はぁ.....まぁ、私も魔法を教えて貰えるのは嬉しいので問題はないですけど、私今、王宮で翻訳の仕事をしているので修行時間を調整して貰えるならお願いしたいです」
私がそう伝えると師匠がカノープスさんと話し合いをして一日のスケジュールに組み込んでくれることになり、翌日には早速スケジュール表が手渡された。素早すぎる。
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