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第一章『出会い編』 【1-18】抜け穴
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和解した直後、俺たちは一矢報いてやるという決意の下、服飾系の店が集まっている町の一角へ移動し、気になったお店に入る。
「ど、どうするの? 」
イザベルからの問いに、俺は懐から生徒手帳を取り出し答える。
「生徒手帳? 」
「そうだ。これには服装に関することも書かれていてな」
ベラベラとページをめくる。
そして、探していた場所に辿り着くと、それをイザベルの顔に押し当てるように見せつけた。
■服裝規定
当校指定の制服が、やむを得ない理由で着用が出来なくなった場合指定以外の衣服の着用を認める。
「へ? 」
「このルールにのっとれば、制服が着れなくなったらどんな服を着てもいいと取れる」
すると、イザベルは 『んー』 と考え込んでから言った。
「騒ぎにならない? それに、貴族出身の人なら、まだしも平民出身の私がそんな事をしたら学院側は抑え込みにくるんじゃない? 」
イザベルの不安は当然のものだ。
この方法は下手をすれば、より彼女の立場を悪くしてしまうというリスクがある。 イザベルは、今のリスクと未来を秤にかけ、その間で揺れていた。
俺は、秤を傾けるために、そこにもう一声かけた。
「まぁ確かに、可能性はあるな。だが、それは普段の場合だったらだ。だけど明日は特別な日だろ」
「特別な日? 」
ポツリと吐かれた言葉。それを素直に打ち返した。
「明日は、公爵家の令嬢が来る日だろ」
イザベルの肩がビクリと動いた。それを見て俺は努めてゆっくりと話す。
「そっちの方で、お前をどうこうする暇なんてないさ。それにこっちは校則にのっとってるんだ。お咎めはなし。ご令嬢様のおかげで最高の結果をだす」
一息にまくしたてると、 イザベルは目をぱちくりと動かした。
もし仮に、アメリアや、 エドワード、 俺の作ったキャラ達がブロット通りの性格ならば、上手くいくはずだ。それに賭けるしかない。
「・・・・・・君ってもしかして頭いい? 」
「まぁな」
イザベルは、ふっと微笑みのような吐息を漏らした。
「まぁ、何もしなくても状況は変わらないですし、これ以上、笑われるのも」
途中で言葉を区切ると、 イザベルは店の中にあった様々な服を手に試着室に乗り込んだ。
「き、着替えるので意見お願いします」
「へいよ」
その後、イザベルのファッションショーは店が閉店するまで続いた。
「ど、どうするの? 」
イザベルからの問いに、俺は懐から生徒手帳を取り出し答える。
「生徒手帳? 」
「そうだ。これには服装に関することも書かれていてな」
ベラベラとページをめくる。
そして、探していた場所に辿り着くと、それをイザベルの顔に押し当てるように見せつけた。
■服裝規定
当校指定の制服が、やむを得ない理由で着用が出来なくなった場合指定以外の衣服の着用を認める。
「へ? 」
「このルールにのっとれば、制服が着れなくなったらどんな服を着てもいいと取れる」
すると、イザベルは 『んー』 と考え込んでから言った。
「騒ぎにならない? それに、貴族出身の人なら、まだしも平民出身の私がそんな事をしたら学院側は抑え込みにくるんじゃない? 」
イザベルの不安は当然のものだ。
この方法は下手をすれば、より彼女の立場を悪くしてしまうというリスクがある。 イザベルは、今のリスクと未来を秤にかけ、その間で揺れていた。
俺は、秤を傾けるために、そこにもう一声かけた。
「まぁ確かに、可能性はあるな。だが、それは普段の場合だったらだ。だけど明日は特別な日だろ」
「特別な日? 」
ポツリと吐かれた言葉。それを素直に打ち返した。
「明日は、公爵家の令嬢が来る日だろ」
イザベルの肩がビクリと動いた。それを見て俺は努めてゆっくりと話す。
「そっちの方で、お前をどうこうする暇なんてないさ。それにこっちは校則にのっとってるんだ。お咎めはなし。ご令嬢様のおかげで最高の結果をだす」
一息にまくしたてると、 イザベルは目をぱちくりと動かした。
もし仮に、アメリアや、 エドワード、 俺の作ったキャラ達がブロット通りの性格ならば、上手くいくはずだ。それに賭けるしかない。
「・・・・・・君ってもしかして頭いい? 」
「まぁな」
イザベルは、ふっと微笑みのような吐息を漏らした。
「まぁ、何もしなくても状況は変わらないですし、これ以上、笑われるのも」
途中で言葉を区切ると、 イザベルは店の中にあった様々な服を手に試着室に乗り込んだ。
「き、着替えるので意見お願いします」
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その後、イザベルのファッションショーは店が閉店するまで続いた。
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