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二章 王都学院編

5話 王都へ

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明日の早朝、アランは村から旅に出る。昨日中に、村のみんなには報告した。

「そういやロイドはどうすんの?一緒に来るの?」
「そうじゃな、前みたいに霊魂に入って一緒に行こうと思う」
「王都を目指すようじゃが何しに行くんじゃ?」

「あぁ、ねぇちゃんを探しに行く。」
「すまん。野暮なことを聞いたの」
「王都の冒険者ギルドにも登録したいし、ねぇちゃんは死んでるかも知れないけど…まぁ探して損はないはずだ」



⬛︎
翌朝、早朝

「村長、行ってきます。」
「うむ、アランの旅路にご武運を」


村を出て2ヶ月、森を抜けて、山を越えて、森を抜けて、山を越えた。俺が見たことのない魔物ともたくさん戦った。冬の川に落ちて、風邪を引きかけた。

さらに一週間後

「おぉぉ、隣町だ~」
「ゆっくりしてる暇ないけども」

さらに1ヶ月後

「着いたぁ!王都アイエナ!」

王都の門の前にいた。

「すみません、王都に入りたいんですけど」
「はい、わかりました。では身分がわかるものを見せてください。」
「え、えっとぉ果ての村から来たので、持ってないです。」
「それではお作りいたしますので、名前と年齢を教えてください。」
「アランです。18歳です。」
「ありがとうございます。少々お待ちください。」


誰か近付いてきた。めっちゃデッカい、色黒のイカつい男だ。

「おい、お前みたいな下民が俺様の時間を使ってんじゃねぇよぉお」

色黒男は、そう言いながら殴りかかって来る。

俺はすぐに反応して、腕を持って投げ飛ばす。

「がは、ごほ、ごほ、覚えてろよ、この下民風情が!」

言いながら走り去っていった。

「あ、あのーどうしました?」
「なんかよくわからないデッカい色黒のイカつい男が殴りかかってきたので、投げ飛ばしただけです。」
「そ、そうですか。」
「こちらが今作ってきた身分を証明できるカードです。このカードは1ヶ月に一回更新しないと使えなくなってしまうので、ご注意ください。王都学院の学生証なら、卒業まで更新はいりません。」

「王都学院?なんですか?それ」
「あ、入学試験が近いので、てっきり入学試験を受ける方と思っておりました。すみません。」
「王都学院というのはですね。研究をしたい人や何かを調べたい人が通う学校です。18歳から入学できて、なんらかの実績を残せば、王城に招かれることもあるのだとか。例えば年に一回行われる学院選抜大会で学・院・選・抜・大・会・で結果を残したりとかですね。あ、」

「すみません!喋りすぎました!」
「その学院の入学試験って今から申し込みできますか?場所は?」
「可能です。場所は王城の手前の大きな建物あるでしょう。あそこです。」
「ありがとうございましたぁぁ!」


その後、申し込みをした。


⬛︎
その日の夜、宿にて

「アランよ、なぜ学院になんか入る気になったんじゃ?」


「王・城・に招かれるためだよ」

「なんのために?」

「王城には騎士団があるだろ?そこにもしかしたら、あ・い・つ・が居るかも知れない、居なくてもなんらかの情報は掴めるだろうと思ってな」

「なるほど、全てはマリアのためか、姉思いじゃの」

「灯り消すぞ」

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