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ルート分岐1/ルカ(前編)
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某所でキャラ投票をやったら、ルカがぶっちぎり1位だったので
※幕間的な位置付けです
※時間軸は本編より少しだけ先ですが、ネタバレ等はないので無問題
※割とルカがゲスい
※ちょっとだけ背後注意
***
ハーツイーズ国を樹立してちょっとだけ経ち、体制を整えるためバタバタしていたのも少しだけ落ち着いてきた今日この頃。私はめずらしく予定のない午後を迎えていた。エントランスホールで「んん~っ」と伸びをしながら、ここ数日ですっかり酷使してしまった身体をほぐすようにあっちこっちグルグルと回す。
(どうしよう、予定してた事が急にキャンセルになっちゃったから暇なんだよね。誰かのところに顔でも出してみようかな?)
そう考えた私は三階まで上がり、誰か居ないかと幹部たちの部屋を片っ端から覗いていく。
「あ」
最後にあけた執務室。うず高く積もれた書類の束の向こうで、もうすっかり見慣れてしまった金髪が見え隠れしていた。
「主様ですか?」
声で気付いたんだろう。書類で出来たタワーの隙間から顔を覗かせたルカはスクエア型の眼鏡をかけていた。それを外すと疲れたように目を押さえてまた掛けなおす。この世界に眼鏡ってあったんだ。
「何か御用でも?」
「ううん、そうじゃないんだけど時間が空いたから、みんな何してるかなーって」
そう言いながら近寄ると、机の上で広大に広げられた書類が見えてくる。細かい数字の羅列にうっと少しだけ後ずさりしてしまう。
「建国時のデータをまとめている最中です」
「ふーん、それって大事なことなの?」
ルカの事だしムダな作業はしないとは思うんだけど、それほど重要なのかと首を傾げる。彼は乱雑に走り書きされた一枚を手にデータの重要さを説いてくれた。
「主様にもわかるように説明しますと、スタートの状態を記録しておくというのは非常に有用な事なんですよ。例えば半年後、下の村の住人が千五百人になったとします」
「ピンとこない……千五百人ってどのくらい?」
「そうなるでしょう? 千五百人は意外と少なくて村落から小さな町程度の人口なのですが――まぁ今はそれはどうでもいいです。重要なのは、ここで初期値が三百人いたというデータさえあれば『わずか半年で国民数が五倍に!』という宣伝文句が使えるわけですよ」
「おぉ~! すごく発展してるっぽい!」
そっか、単に「千五百人突破」と広告を打つより、その横に「人口増加五倍!」って足しておけばイメージ的にプラスだよね。
「なので、集めたデータをまとめているところなんですが……こうゼロからの状態だと面積やら収穫量やら膨大すぎて……ヒマなら手伝って下さいよ」
渋い顔したルカにジト目を向けられてギクリとする。あ、あー、えーと、元いた世界でも経理とか数学はちょーっと苦手だったり、したなぁ。借方? 貸方? なにそれおいしいの?
「あ、あはは。あっ、これなに?」
話を逸らそうと部屋の中に視線を走らせた私は、暖炉の側に飾ってあった剣に駆け寄った。両手を広げたぐらいある大きな物で、持ち手の部分には暗黒城おなじみの禍々しい装飾がほどこされている。飾りにしてはよく出来てるなぁ、と中指を滑らせた瞬間、鋭い痛みが走った。
「っ!」
「主様!」
見れば指先が少しだけ切れていて、僅かに血が滲みだしていた。いっ、いたぁぁぁぁあ!!
「あぁもう、何をやってるんですか、この部屋にあるのは全て本物ですから気を付けて下さいよ」
「し、知らない、先に言ってよぉ~」
びええと泣きながらも止血するため清潔な布を探す。あ、そうだ手首ちゃんがくれたハンカチがある。ポケットから取り出した布を指先に当てていると、ふと妙な視線を感じた。見ればルカが眼鏡の奥から物欲しそうなまなざしを向けている。
「……」
「……な、なに?」
傷口を隠すようにサッと身体をひねると、机を回り込んできた彼がすぐ目の前に立つ。血がにじんで赤く染まり始めている白いハンカチから視線を外さず静かに口を開いた。
「頂いても?」
「!?」
引きつり笑顔のまま顔がこわばるのを感じる。頂くって、何を? いや予想は着くけど、いや、でも……
固まっていると、ごく自然な動作でケガをした右手を持ち上げられる。ハンカチを外されて、傷口からあふれた真っ赤な血が紅い珠をつくる。
「だ、だめっ! 汚いよ! このまま押さえてれば止まるからっ」
「お忘れのようですが、私はバンパイアですよ? 主様は美味しいゴハンを目の前で廃棄されても平気なのですか?」
急な例えに二、三度目を瞬く。目の前で?
「例えばこのテーブルいっぱいに、よだれが垂れそうなほど美味しそうなご馳走が並べられているとします」
「ご馳走」
ぽやぁと幻覚が現れる。七面鳥の丸焼きに色とりどりのオードブル、目にも楽しいババロアやムースなどのドルチェ、種類豊富なフレッシュジュース――
「全て私が生ゴミとして廃棄します」
「あぁぁっ!?」
それらのご馳走を笑顔のルカがずさぁぁーとビニール袋に入れて窓からポイと投げ捨てる。幻覚とは言え、あんまりな仕打ちに精神的ダメージを負った私は目の前の男につかみかかって抗議した。
「ひどい、なんでそんなことするのっ」
「主様は今、そういう事をしようとしているのですよ?」
しれっとした切り返しに何も言えなくなってしまう。そ、そうなのか、そんな非道な事を私はしてるのか……
「それに吸血鬼の唾液には簡単な傷をふさぐ効果もあります、よろしいですね?」
「う、うぅ……」
ここまで押し切られてしまうと拒否しづらい。私はおそるおそる指を彼の前に差し出した。
「じゃあ、血が止まるまでなら、いいよ」
ニコッと笑ったルカが優しく手を引き寄せる。スッと目を開くと見せつけるかのようにゆっくりと傷口に舌を這わせ始めた。
「っ――」
※幕間的な位置付けです
※時間軸は本編より少しだけ先ですが、ネタバレ等はないので無問題
※割とルカがゲスい
※ちょっとだけ背後注意
***
ハーツイーズ国を樹立してちょっとだけ経ち、体制を整えるためバタバタしていたのも少しだけ落ち着いてきた今日この頃。私はめずらしく予定のない午後を迎えていた。エントランスホールで「んん~っ」と伸びをしながら、ここ数日ですっかり酷使してしまった身体をほぐすようにあっちこっちグルグルと回す。
(どうしよう、予定してた事が急にキャンセルになっちゃったから暇なんだよね。誰かのところに顔でも出してみようかな?)
そう考えた私は三階まで上がり、誰か居ないかと幹部たちの部屋を片っ端から覗いていく。
「あ」
最後にあけた執務室。うず高く積もれた書類の束の向こうで、もうすっかり見慣れてしまった金髪が見え隠れしていた。
「主様ですか?」
声で気付いたんだろう。書類で出来たタワーの隙間から顔を覗かせたルカはスクエア型の眼鏡をかけていた。それを外すと疲れたように目を押さえてまた掛けなおす。この世界に眼鏡ってあったんだ。
「何か御用でも?」
「ううん、そうじゃないんだけど時間が空いたから、みんな何してるかなーって」
そう言いながら近寄ると、机の上で広大に広げられた書類が見えてくる。細かい数字の羅列にうっと少しだけ後ずさりしてしまう。
「建国時のデータをまとめている最中です」
「ふーん、それって大事なことなの?」
ルカの事だしムダな作業はしないとは思うんだけど、それほど重要なのかと首を傾げる。彼は乱雑に走り書きされた一枚を手にデータの重要さを説いてくれた。
「主様にもわかるように説明しますと、スタートの状態を記録しておくというのは非常に有用な事なんですよ。例えば半年後、下の村の住人が千五百人になったとします」
「ピンとこない……千五百人ってどのくらい?」
「そうなるでしょう? 千五百人は意外と少なくて村落から小さな町程度の人口なのですが――まぁ今はそれはどうでもいいです。重要なのは、ここで初期値が三百人いたというデータさえあれば『わずか半年で国民数が五倍に!』という宣伝文句が使えるわけですよ」
「おぉ~! すごく発展してるっぽい!」
そっか、単に「千五百人突破」と広告を打つより、その横に「人口増加五倍!」って足しておけばイメージ的にプラスだよね。
「なので、集めたデータをまとめているところなんですが……こうゼロからの状態だと面積やら収穫量やら膨大すぎて……ヒマなら手伝って下さいよ」
渋い顔したルカにジト目を向けられてギクリとする。あ、あー、えーと、元いた世界でも経理とか数学はちょーっと苦手だったり、したなぁ。借方? 貸方? なにそれおいしいの?
「あ、あはは。あっ、これなに?」
話を逸らそうと部屋の中に視線を走らせた私は、暖炉の側に飾ってあった剣に駆け寄った。両手を広げたぐらいある大きな物で、持ち手の部分には暗黒城おなじみの禍々しい装飾がほどこされている。飾りにしてはよく出来てるなぁ、と中指を滑らせた瞬間、鋭い痛みが走った。
「っ!」
「主様!」
見れば指先が少しだけ切れていて、僅かに血が滲みだしていた。いっ、いたぁぁぁぁあ!!
「あぁもう、何をやってるんですか、この部屋にあるのは全て本物ですから気を付けて下さいよ」
「し、知らない、先に言ってよぉ~」
びええと泣きながらも止血するため清潔な布を探す。あ、そうだ手首ちゃんがくれたハンカチがある。ポケットから取り出した布を指先に当てていると、ふと妙な視線を感じた。見ればルカが眼鏡の奥から物欲しそうなまなざしを向けている。
「……」
「……な、なに?」
傷口を隠すようにサッと身体をひねると、机を回り込んできた彼がすぐ目の前に立つ。血がにじんで赤く染まり始めている白いハンカチから視線を外さず静かに口を開いた。
「頂いても?」
「!?」
引きつり笑顔のまま顔がこわばるのを感じる。頂くって、何を? いや予想は着くけど、いや、でも……
固まっていると、ごく自然な動作でケガをした右手を持ち上げられる。ハンカチを外されて、傷口からあふれた真っ赤な血が紅い珠をつくる。
「だ、だめっ! 汚いよ! このまま押さえてれば止まるからっ」
「お忘れのようですが、私はバンパイアですよ? 主様は美味しいゴハンを目の前で廃棄されても平気なのですか?」
急な例えに二、三度目を瞬く。目の前で?
「例えばこのテーブルいっぱいに、よだれが垂れそうなほど美味しそうなご馳走が並べられているとします」
「ご馳走」
ぽやぁと幻覚が現れる。七面鳥の丸焼きに色とりどりのオードブル、目にも楽しいババロアやムースなどのドルチェ、種類豊富なフレッシュジュース――
「全て私が生ゴミとして廃棄します」
「あぁぁっ!?」
それらのご馳走を笑顔のルカがずさぁぁーとビニール袋に入れて窓からポイと投げ捨てる。幻覚とは言え、あんまりな仕打ちに精神的ダメージを負った私は目の前の男につかみかかって抗議した。
「ひどい、なんでそんなことするのっ」
「主様は今、そういう事をしようとしているのですよ?」
しれっとした切り返しに何も言えなくなってしまう。そ、そうなのか、そんな非道な事を私はしてるのか……
「それに吸血鬼の唾液には簡単な傷をふさぐ効果もあります、よろしいですね?」
「う、うぅ……」
ここまで押し切られてしまうと拒否しづらい。私はおそるおそる指を彼の前に差し出した。
「じゃあ、血が止まるまでなら、いいよ」
ニコッと笑ったルカが優しく手を引き寄せる。スッと目を開くと見せつけるかのようにゆっくりと傷口に舌を這わせ始めた。
「っ――」
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