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第1章 呪われた村
4 呪われた村1
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「邪神の手下を一撃で……!?」
少女がこちらを見ていた。
年齢は十六、七歳ってとこだろうか。
燃えるような赤い髪をツインテールにしている。
身に付けているのは、あちこち錆びついた古めかしい甲冑。
勝ち気そうな顔立ちは、ハッと息を飲むくらいに美しかった。
善行達成 :魔物退治
ポイント付与 :3000
現在のポイント:20000→23000
また空中に文字が現れる。
これは一体──。
「すごい……っ!」
ん?
彼女が俺を見つめていた。
「あなたはもしや……勇者様ですか?」
いやいやいや。
勇者ってのは、神から選ばれた特別な戦士だろ。
今までの歴史だと、SSSランクの冒険者辺りがたまに選ばれる、って聞くけれど。
底辺Eランク冒険者の俺が勇者なんて、あり得ない話だ。
「俺はただの冒険者だ。名前はカイル」
名乗りながら、パーティから追放されたことを思い出して、胸が痛んだ。
「カイル様……」
「様付けされるような人間じゃないよ。普通に呼べばいい」
「いいえ、あなたは村の救世主ですから。カイルさまと呼ばせてください」
「様なんて呼ばれると、くすぐったいよ」
「いいえ、断固カイル様呼びを主張します。断固です!」
なんでそこまで力説するんだ、この娘?
「まあ、そこまで言うなら」
「あ、申し遅れました。あたし、ノエルといいます。よろしくお願いしますっ」
彼女はにっこり笑顔で名乗った。
聖槍グングニール(と説明文字に書いてあったな)はしばらくすると、消滅してしまった。
スキルで生み出したものは一定時間経つと消えてしまうのか。
あるいは何か条件があるのか。
で、モンスター退治の報告やお礼がしたいとのことで、俺はノエルに村長の元まで案内された。
その道すがら、
「なあ、ここはどこなんだ?」
「? この村のことを知って訪れたのではないのですか?」
上目づかいに俺を見上げるノエル。
並んで歩いていると、俺の方が頭一つ分くらい高い。
「ええと、その、道に迷って……」
神様に転移させられた、なんて言っても信じてもらえるか分からないし。
「山奥の一本道ですけど」
「俺、重度の方向音痴なんだよ」
「重度というレベルではないような。伝説級くらいじゃないですか?」
「伝説級……」
「伝説級の方向音痴って、なんかカッコいいと思いません?」
「そ、そうか?」
「だって伝説ですよ、伝説! 後世に名を残すレベルですよ!」
なぜか熱弁するノエル。
でも、方向音痴で後世に名を残しても感があるな。
──なんて話しながら、俺たちは進む。
周囲には紫色の霧みたいなものが、どこまでも漂っていた。
「なあ、この霧はなんなんだ」
「瘴気です。この時間帯は特に濃いんですよ」
瘴気といえば『邪神』がまき散らす悪の気だ。
「この近くに邪神関係の何かがあるのか?」
「というか」
ノエルが俺を見つめる。
「邪神がいます」
「へっ?」
「このジュデッカ村が『呪われた村』と呼ばれているのは、それが理由なんです」
ノエルの表情が一機に暗くなった。
ツギクル様のイラストプレゼントで阿倍野ちゃこ先生が描いてくださったノエルです。(c)Tugikuru Corp. ※転載等はご遠慮ください。
少女がこちらを見ていた。
年齢は十六、七歳ってとこだろうか。
燃えるような赤い髪をツインテールにしている。
身に付けているのは、あちこち錆びついた古めかしい甲冑。
勝ち気そうな顔立ちは、ハッと息を飲むくらいに美しかった。
善行達成 :魔物退治
ポイント付与 :3000
現在のポイント:20000→23000
また空中に文字が現れる。
これは一体──。
「すごい……っ!」
ん?
彼女が俺を見つめていた。
「あなたはもしや……勇者様ですか?」
いやいやいや。
勇者ってのは、神から選ばれた特別な戦士だろ。
今までの歴史だと、SSSランクの冒険者辺りがたまに選ばれる、って聞くけれど。
底辺Eランク冒険者の俺が勇者なんて、あり得ない話だ。
「俺はただの冒険者だ。名前はカイル」
名乗りながら、パーティから追放されたことを思い出して、胸が痛んだ。
「カイル様……」
「様付けされるような人間じゃないよ。普通に呼べばいい」
「いいえ、あなたは村の救世主ですから。カイルさまと呼ばせてください」
「様なんて呼ばれると、くすぐったいよ」
「いいえ、断固カイル様呼びを主張します。断固です!」
なんでそこまで力説するんだ、この娘?
「まあ、そこまで言うなら」
「あ、申し遅れました。あたし、ノエルといいます。よろしくお願いしますっ」
彼女はにっこり笑顔で名乗った。
聖槍グングニール(と説明文字に書いてあったな)はしばらくすると、消滅してしまった。
スキルで生み出したものは一定時間経つと消えてしまうのか。
あるいは何か条件があるのか。
で、モンスター退治の報告やお礼がしたいとのことで、俺はノエルに村長の元まで案内された。
その道すがら、
「なあ、ここはどこなんだ?」
「? この村のことを知って訪れたのではないのですか?」
上目づかいに俺を見上げるノエル。
並んで歩いていると、俺の方が頭一つ分くらい高い。
「ええと、その、道に迷って……」
神様に転移させられた、なんて言っても信じてもらえるか分からないし。
「山奥の一本道ですけど」
「俺、重度の方向音痴なんだよ」
「重度というレベルではないような。伝説級くらいじゃないですか?」
「伝説級……」
「伝説級の方向音痴って、なんかカッコいいと思いません?」
「そ、そうか?」
「だって伝説ですよ、伝説! 後世に名を残すレベルですよ!」
なぜか熱弁するノエル。
でも、方向音痴で後世に名を残しても感があるな。
──なんて話しながら、俺たちは進む。
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「なあ、この霧はなんなんだ」
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瘴気といえば『邪神』がまき散らす悪の気だ。
「この近くに邪神関係の何かがあるのか?」
「というか」
ノエルが俺を見つめる。
「邪神がいます」
「へっ?」
「このジュデッカ村が『呪われた村』と呼ばれているのは、それが理由なんです」
ノエルの表情が一機に暗くなった。
ツギクル様のイラストプレゼントで阿倍野ちゃこ先生が描いてくださったノエルです。(c)Tugikuru Corp. ※転載等はご遠慮ください。
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