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イヤーカフと決意〜師団長シグルド視点
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ユーリが起きてから、朝食後にララとセシルが来た。
ユーリは知らないが、セシルは例の誓約を受ける前にララと婚約の話が持ち上がったことがある。ララはその当時伯爵令嬢でセシルはその頃からララを好ましく思っていたらしい。だが、ララが10歳の時に両親が事故でなくなり、伯爵はララの叔父がなることになった。叔父には息子がおり優秀だったので、その頃から聡明で、珍しい2属性持ちの才能があるララが叔父に魔法師になる為の学校に行きたいことと、従兄弟に家を継いでもらい禍根を残さない為に家を出たいと申し出たらしい。
叔父夫妻は止めたがララの意思は強く、セシルが気がついたときには、ララは家を出て、隣国の魔法学園に入学していた。伯爵家から出て平民となって。学費や寮費、生活費はララが働いて生活ができるようになるまで伯爵家が負担したと聞いている。
ララが平民となったと分かって、侯爵家には縁談が多く舞い込んだ。断りにくい王女との縁談もあったようで、ララが好きだったセシルは騎士になり、ララ以外なら意味はないとあの宣誓を受けたらしい。
ララが隣国から戻り、王立騎士魔法師団に入ると俺に公爵家の力を使って同じ師団にしてくれないかと頼んできた。侯爵家の力ももちろん使って根回ししてるが万が一を潰す為だという。どうしてそこまでと聞くと、人は一度無くしたものに、強い執着を抱くのだと、もう絶対手放せないのだという。いつも斜に構えて冷静なセシルが病的なまでに執着しているのをみて協力することにした。
ララに執着しているセシルだけど、やはり自分と同じように騎士を辞めることができない。高位の貴族家の宿命だろう。
セシルとララを呼び出したのは、今後のことを話す為だった。
人払いをして4人で話す。
まずは、俺とセシルがお互いに両想いだったことを報告し合った。団の中ではいままで通りの関係を装うことをユーリとララに伝える。2人には団員に手を出したとなれば自分達の立場では仕事がし難いやユーリとララに遠慮する団員も出るかも知れないなど言い訳を重ねる。
俺とセシルはあの誓約さえ無ければと苦しく思う。
俺とセシルがユーリとララに準備していたイヤーカフを渡す。小さな魔石が埋め込まれていて、対のイヤーカフに位置を知らせる機能と触って質問をすると対のイヤーカフから返信としてYesかnoだけ伝えることができるものだ。
自分達は対の装飾品をつけられないが肌身離さず持っておくので、どうかユーリとララはそれを耳につけてほしいと懇願した。俺達が装飾品をつけられないのは、過去に宣誓している他の隊の師団長がつけていた装飾品と同じものをヒーラーが買い求め、品切れになったそれを奪い合い、乱闘騒ぎになったからだ。その時から誓約をしたものは装飾品をつけることを禁止されたのだ。
一緒にお揃いのイヤーカフもつけれず、その理由もはっきり言えない俺達は彼女達に見限られるんじゃないかと不安になる。
俺達の必死さが伝わったのか、頷いてくれてホッとした。
ララがセシルとのことや、自分が以前、伯爵令嬢だったことをユーリに告白した。セシルに薦められたのだろう。今まで言わなかったのは、2人の仲が微妙になるのを恐れてたと言っていた。
ユーリが、
「私もララに内緒にしていたことがあるの」と切り出した。ユーリの話す内容に予想もつかず、愛する彼女のことが知れるならと話しを待つ。
「私の父は王立騎士魔法師団の騎士総長なの。
父が27歳の時、女性騎士の母との間にできた子なの。
母は私を身籠ったと伝えたとき、愛ある2人の間にできた子だと疑ってなかったそう。
でも父は絶望した顔で、すまないって言ったんだって。それから母は故郷に戻って、一人で私を育ててくれたの。
騎士になるのは反対されたわ。けど、私は剣を振るうのが好きで人を助けたい思いが強かったから、母は剣技を教えてくれた。私が13歳の時に父が家を訪ねてきた。母と一緒になりたいと言っていたわ。私はすぐに父親だと分かったの、色彩が全く一緒でびっくりした。母は今更と言っていたけど、私が騎士になり、王都に行くときに力になることと引き換えに茶のみ友達になることだけは許したの。そしたら、もう大きな男の人なのにポロポロと涙を流して泣くの。なんだか憎めなくて、王都に来てから何度か食事に行ったりしてるのよ。」
俺とセシルは視線をかわす。今の話、騎士総長はきっと、宣誓をしたものだったのだろう。実家は公爵家で魔法にも剣技にも優れた騎士だったとは、今の騎士は皆知っている。先人が尽力して期限が40歳だったのを35歳に下げたとあの宣誓書を説明した人が言っていた。きっと騎士総長の時は40歳だったのだろう。
騎士総長の気持ちが理解できて、気を抜くと涙ぐみそうになる。そうか、だから師団長を拝命したとき、ユーリ嬢を頼むと小声で伝えられたのか。
みんなで昼食をとり、ユーリ達を馬車で送った。
俺とセシルは騎士総長の話しを聞いて、彼女達を二の舞にすることはできないから、身体の関係は持たないようにすると誓う。本当に辛いけど。、
ユーリは知らないが、セシルは例の誓約を受ける前にララと婚約の話が持ち上がったことがある。ララはその当時伯爵令嬢でセシルはその頃からララを好ましく思っていたらしい。だが、ララが10歳の時に両親が事故でなくなり、伯爵はララの叔父がなることになった。叔父には息子がおり優秀だったので、その頃から聡明で、珍しい2属性持ちの才能があるララが叔父に魔法師になる為の学校に行きたいことと、従兄弟に家を継いでもらい禍根を残さない為に家を出たいと申し出たらしい。
叔父夫妻は止めたがララの意思は強く、セシルが気がついたときには、ララは家を出て、隣国の魔法学園に入学していた。伯爵家から出て平民となって。学費や寮費、生活費はララが働いて生活ができるようになるまで伯爵家が負担したと聞いている。
ララが平民となったと分かって、侯爵家には縁談が多く舞い込んだ。断りにくい王女との縁談もあったようで、ララが好きだったセシルは騎士になり、ララ以外なら意味はないとあの宣誓を受けたらしい。
ララが隣国から戻り、王立騎士魔法師団に入ると俺に公爵家の力を使って同じ師団にしてくれないかと頼んできた。侯爵家の力ももちろん使って根回ししてるが万が一を潰す為だという。どうしてそこまでと聞くと、人は一度無くしたものに、強い執着を抱くのだと、もう絶対手放せないのだという。いつも斜に構えて冷静なセシルが病的なまでに執着しているのをみて協力することにした。
ララに執着しているセシルだけど、やはり自分と同じように騎士を辞めることができない。高位の貴族家の宿命だろう。
セシルとララを呼び出したのは、今後のことを話す為だった。
人払いをして4人で話す。
まずは、俺とセシルがお互いに両想いだったことを報告し合った。団の中ではいままで通りの関係を装うことをユーリとララに伝える。2人には団員に手を出したとなれば自分達の立場では仕事がし難いやユーリとララに遠慮する団員も出るかも知れないなど言い訳を重ねる。
俺とセシルはあの誓約さえ無ければと苦しく思う。
俺とセシルがユーリとララに準備していたイヤーカフを渡す。小さな魔石が埋め込まれていて、対のイヤーカフに位置を知らせる機能と触って質問をすると対のイヤーカフから返信としてYesかnoだけ伝えることができるものだ。
自分達は対の装飾品をつけられないが肌身離さず持っておくので、どうかユーリとララはそれを耳につけてほしいと懇願した。俺達が装飾品をつけられないのは、過去に宣誓している他の隊の師団長がつけていた装飾品と同じものをヒーラーが買い求め、品切れになったそれを奪い合い、乱闘騒ぎになったからだ。その時から誓約をしたものは装飾品をつけることを禁止されたのだ。
一緒にお揃いのイヤーカフもつけれず、その理由もはっきり言えない俺達は彼女達に見限られるんじゃないかと不安になる。
俺達の必死さが伝わったのか、頷いてくれてホッとした。
ララがセシルとのことや、自分が以前、伯爵令嬢だったことをユーリに告白した。セシルに薦められたのだろう。今まで言わなかったのは、2人の仲が微妙になるのを恐れてたと言っていた。
ユーリが、
「私もララに内緒にしていたことがあるの」と切り出した。ユーリの話す内容に予想もつかず、愛する彼女のことが知れるならと話しを待つ。
「私の父は王立騎士魔法師団の騎士総長なの。
父が27歳の時、女性騎士の母との間にできた子なの。
母は私を身籠ったと伝えたとき、愛ある2人の間にできた子だと疑ってなかったそう。
でも父は絶望した顔で、すまないって言ったんだって。それから母は故郷に戻って、一人で私を育ててくれたの。
騎士になるのは反対されたわ。けど、私は剣を振るうのが好きで人を助けたい思いが強かったから、母は剣技を教えてくれた。私が13歳の時に父が家を訪ねてきた。母と一緒になりたいと言っていたわ。私はすぐに父親だと分かったの、色彩が全く一緒でびっくりした。母は今更と言っていたけど、私が騎士になり、王都に行くときに力になることと引き換えに茶のみ友達になることだけは許したの。そしたら、もう大きな男の人なのにポロポロと涙を流して泣くの。なんだか憎めなくて、王都に来てから何度か食事に行ったりしてるのよ。」
俺とセシルは視線をかわす。今の話、騎士総長はきっと、宣誓をしたものだったのだろう。実家は公爵家で魔法にも剣技にも優れた騎士だったとは、今の騎士は皆知っている。先人が尽力して期限が40歳だったのを35歳に下げたとあの宣誓書を説明した人が言っていた。きっと騎士総長の時は40歳だったのだろう。
騎士総長の気持ちが理解できて、気を抜くと涙ぐみそうになる。そうか、だから師団長を拝命したとき、ユーリ嬢を頼むと小声で伝えられたのか。
みんなで昼食をとり、ユーリ達を馬車で送った。
俺とセシルは騎士総長の話しを聞いて、彼女達を二の舞にすることはできないから、身体の関係は持たないようにすると誓う。本当に辛いけど。、
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