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褒賞と再会〜師団長シグルド視点
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俺達が目覚めて一週間後に、ドラゴンとの戦いで亡くなった騎士の慰霊祭と慰労祭、それから祝賀祭が王宮で催されることになった。
慰霊祭は100人近くの騎士魔法師が亡くなり粛々と執り行われた。
続いての慰労祭で俺とセシルは王前に呼ばれた。
陛下から発表があると前置きがあってから
「第7師団長 シグルド-リンバーグ、並びに副師団長 セシル-リンゲル両名は ドラゴンスレイヤーの称号とドラゴンの眷属を使役できる力を手にしたとここに発表する。このかつてない偉業に対して、2人には余の力で出来うる限りの褒賞を与えようとおもう。シグルド、セシル、何でも思うものを言ってみよ」
俺は少し考えた後、
「全ての宣誓したものの魔法契約の解除を。宣誓をなかったことに」
と述べた。
会場の中は「宣誓とは?」とざわめきも聞こえた。
王は何か思案しているようで無言だった。
「我々、騎士魔法師は命は国に、王に捧げております。でも心は愛するものに捧げたいと思っています。騎士であっても私達は人です。心を捻じ曲げても壊れてしまうだけです。騎士であっても魔法師であっても普通の人と同じようにささやかな幸せを甘受できるようお願い申し上げます」
セシルからは
「私の願いは、ヒーラーの報酬に対する見直しです。ヒーラーの力が使える期間は有限で、騎士魔法師団での遠征への帯同は危険であるのに、王宮のヒーラーと報酬が殆ど変わらない。魔獣の脅威から国民を守るのですから正しい評価で報酬を高くし、その誇りとやり甲斐で騎士魔法師団で働いてほしいと思います。」
しばらく王は無言だったが、
「承知した。必ずその願いは叶えよう」と言ってくれた。
その後王宮のホールで祝賀会が催され、ダンスや会食を皆が楽しんでいる。
俺とセシルに令嬢がまとわりついていたが、無言で無視をしていた。会も終盤になってくると、他の師団の騎士が帰りの挨拶を装って、宣誓の解除へのお礼を言ってきた。自分達より目上の騎士も多く、苦しんできた騎士が多いことに驚いた。
自分はユーリを失ってしまったけど、同じ苦しみを味わっていた同僚を助けることができて、同じ苦しみを味わう騎士を新たに造らないですんで、これだけで充分だと思えた。
これからはセシルと2人、新しい力の研究と後進の育成をしながら、ユーリのことを思い出し穏やかに過ごそうとそう考えていた。
それから1ヵ月が過ぎ、各国にもドラゴンスレイヤーの話しが伝わった頃、隣国のリグルド王国から、騎士総長と俺とセシルに招待状が届いた。招待状には我が国にも被害を出したドラゴンを倒して頂いたお礼がしたいとあった。
リグルド王国は姉が嫁いでいたが、姉が難しい立場だったので連絡などは殆どとっていない。今回の訪問でも弟として会うのは難しいかもしれないが、元気かどうかさえでも分かれば、父や母、兄も安堵するだろうと思った。
リグルド王国の舞踏会に騎士の礼装で参加する。視線を集めるが仕方ない。
リグルド王が、俺達を貴族に紹介する。その時に俺が王妃の弟だと付け加えた。
リグルド王国では竜が空を旋回した時、王都は恐慌に陥ったそうだ。1時間くらい旋回してからどこかに飛び立ったがまた戻ってくるのではないかと街の人や貴族は不安に思っていた。ドラゴンの討伐が成された報が入り、次いでドラゴンを退治したのが自国の王妃の実の弟だと王宮から正式な発表があった。これに民衆は大喜びで強い騎士の身内の王妃に一気に歓迎のムードになった。貴族達も後押しを受け、王妃容認となったようだ。その頃には俺がドラゴンスレイヤーとなってドラゴンの眷属を従えたこと、甥のアレックス王子に武の才能があることも伝わり、アレックス王子が立太子するのも満場一致で可決された。この舞踏会はそのことの披露目の意味もかねて企画されたらしい。
姉や甥に及ぼした影響は全く想定外だが、姉と甥が幸せになるなら俺も嬉しい。
王から討伐に対する感謝の言葉を受け、それから王に
「貴公達に会わせたい者がいる。あの者達をこちらへ」
奥の扉が開いて、そこにいたのは俺達の色のドレスを着て、はにかむような笑顔の愛しい人だった。
俺達の目から一筋の涙が溢れた。
慰霊祭は100人近くの騎士魔法師が亡くなり粛々と執り行われた。
続いての慰労祭で俺とセシルは王前に呼ばれた。
陛下から発表があると前置きがあってから
「第7師団長 シグルド-リンバーグ、並びに副師団長 セシル-リンゲル両名は ドラゴンスレイヤーの称号とドラゴンの眷属を使役できる力を手にしたとここに発表する。このかつてない偉業に対して、2人には余の力で出来うる限りの褒賞を与えようとおもう。シグルド、セシル、何でも思うものを言ってみよ」
俺は少し考えた後、
「全ての宣誓したものの魔法契約の解除を。宣誓をなかったことに」
と述べた。
会場の中は「宣誓とは?」とざわめきも聞こえた。
王は何か思案しているようで無言だった。
「我々、騎士魔法師は命は国に、王に捧げております。でも心は愛するものに捧げたいと思っています。騎士であっても私達は人です。心を捻じ曲げても壊れてしまうだけです。騎士であっても魔法師であっても普通の人と同じようにささやかな幸せを甘受できるようお願い申し上げます」
セシルからは
「私の願いは、ヒーラーの報酬に対する見直しです。ヒーラーの力が使える期間は有限で、騎士魔法師団での遠征への帯同は危険であるのに、王宮のヒーラーと報酬が殆ど変わらない。魔獣の脅威から国民を守るのですから正しい評価で報酬を高くし、その誇りとやり甲斐で騎士魔法師団で働いてほしいと思います。」
しばらく王は無言だったが、
「承知した。必ずその願いは叶えよう」と言ってくれた。
その後王宮のホールで祝賀会が催され、ダンスや会食を皆が楽しんでいる。
俺とセシルに令嬢がまとわりついていたが、無言で無視をしていた。会も終盤になってくると、他の師団の騎士が帰りの挨拶を装って、宣誓の解除へのお礼を言ってきた。自分達より目上の騎士も多く、苦しんできた騎士が多いことに驚いた。
自分はユーリを失ってしまったけど、同じ苦しみを味わっていた同僚を助けることができて、同じ苦しみを味わう騎士を新たに造らないですんで、これだけで充分だと思えた。
これからはセシルと2人、新しい力の研究と後進の育成をしながら、ユーリのことを思い出し穏やかに過ごそうとそう考えていた。
それから1ヵ月が過ぎ、各国にもドラゴンスレイヤーの話しが伝わった頃、隣国のリグルド王国から、騎士総長と俺とセシルに招待状が届いた。招待状には我が国にも被害を出したドラゴンを倒して頂いたお礼がしたいとあった。
リグルド王国は姉が嫁いでいたが、姉が難しい立場だったので連絡などは殆どとっていない。今回の訪問でも弟として会うのは難しいかもしれないが、元気かどうかさえでも分かれば、父や母、兄も安堵するだろうと思った。
リグルド王国の舞踏会に騎士の礼装で参加する。視線を集めるが仕方ない。
リグルド王が、俺達を貴族に紹介する。その時に俺が王妃の弟だと付け加えた。
リグルド王国では竜が空を旋回した時、王都は恐慌に陥ったそうだ。1時間くらい旋回してからどこかに飛び立ったがまた戻ってくるのではないかと街の人や貴族は不安に思っていた。ドラゴンの討伐が成された報が入り、次いでドラゴンを退治したのが自国の王妃の実の弟だと王宮から正式な発表があった。これに民衆は大喜びで強い騎士の身内の王妃に一気に歓迎のムードになった。貴族達も後押しを受け、王妃容認となったようだ。その頃には俺がドラゴンスレイヤーとなってドラゴンの眷属を従えたこと、甥のアレックス王子に武の才能があることも伝わり、アレックス王子が立太子するのも満場一致で可決された。この舞踏会はそのことの披露目の意味もかねて企画されたらしい。
姉や甥に及ぼした影響は全く想定外だが、姉と甥が幸せになるなら俺も嬉しい。
王から討伐に対する感謝の言葉を受け、それから王に
「貴公達に会わせたい者がいる。あの者達をこちらへ」
奥の扉が開いて、そこにいたのは俺達の色のドレスを着て、はにかむような笑顔の愛しい人だった。
俺達の目から一筋の涙が溢れた。
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