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陰謀編 プレイステッド領
人質、黒蛇のターゲットに驚く
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ラファエルの言葉に気になるワードがあった。「豚」じゃないぞ。白豚だったのは自覚しているから、そんなのは気にしない。気にしないったら、気にしないんだから!
それより「餌」ってなんだ? ラファエルが俺を使って釣りあげようとしている「獲物」は誰だ? な、なんか嫌な予感がするんだが……。プレイステッド家ってつい最近、ウェントブルック家に喧嘩を売ってたよね? も、もしかして……。
「お……お前の獲物って……」
ぎゃああああああっ、怖くて最後まで言えねえよっ。
「ええ、お気づきのとおり、ルーカス・ウェントブルックです」
言いやがったあああああああっ。俺がわかってても聞きたくなかった名前をぉぉぉぉぉぉぉっ! マジか、こいつ。俺で国最強の騎士を捕まえるつもりなのか?
「ええっと、俺では、そのぅ、餌の役目は無理かと……」
安全におウチに帰してほしいが、さすがに餌にもならん中年太りの俺では無理ゲーの気がしてきた。あいつが釣れるか、俺で?
「その意見には大いに同意します。ですが……あの男が未だにあなたに執着しているのは確認済です」
そっかぁ……確認済か……。いつ、確認したのか知らんが……。
「学生時代の恋人同士という関係では説明のできない執着です。学園の卒業を待たずにオールポート伯爵令嬢と結婚したあなたを想い続けて結婚もせず、ウェントブルック辺境伯領にも帰らず王都に留まる。社交にも参加しなかったあなたが動きだすと、即座にその身辺をウロつく。みっともない行動ですが、セシル・オールポートへの執着度合がよくわかります」
……そうだね。実際は記憶のないセシル君に求愛しているかわいそうな男だけど、こうして客観的に言われるとストーカー行為だね。セシル君もルーカスが好きだから成り立っているけど、俺は別にルーカスに情はあっても愛は育ってないからなぁ。
「ふふふ、余裕ですね」
「はにゃ?」
なにが? 余裕なんてないよ。こんな部屋に閉じ込められてさぁ。相手は黒蛇のお前だよ。怖くてチビッちゃうよ。たぶん俺のいやぁ~な感情が顔に出ていたんだろう、黒蛇ちゃんはニタリと気味悪く笑むと一歩俺に近づいてきた。ひいいいぃぃぃっ。
「学生時代、天使と崇められた美貌を失っても、変わらずルーカスの心を捉えて離さないと自負しているところです。最強の騎士、男神と称えられる美しさ。知略に長け、穏やかな気性……そんな男が自分だけを見つめる。まぁ……気分がよくなるのはわかりますが……なんですか、その顔は!」
俺はラファエルの言葉にどんどん顔を歪めていった。表現するなら「うわああぁぁぁぁぁっ」ってカンジ。まず、セシル君は天使と崇められていたって点は否定しない。確かにセシル君は外側は麗しいからね。ただ、口が……悪い。口撃の殺傷能力が高すぎるのよ。んで、美意識も人並みだから、あの白豚時代に誰かからか好意を向けられるなんて思ってもいないだろう。俺はその人はその人なりの良さがあると思うタイプだけど。
あと、ルーカスへの賛辞が凄い。ここで俺はあることに気づく。そう、黒蛇ちゃんがルーカスを捕まえたい理由だ。こいつはルーカスのことは認めているみたいだが、俺に対しては嫌悪感というか、侮蔑の眼差しを向けている。そして、ここは異世界。それも男女比がおかしい世界。まだ、慣れることはできないが、この黒蛇ちゃんはきっとルーカスのことが好きなんだっ!
ちょっと、好きだからといって好きな人の故郷を困らせる悪戯の度合いが酷かったり、好きな人の想い人を攫って自分の欲を満たそうと考える思考がアレだけど、黒蛇ちゃんだから仕方ない。
俺は黒蛇ちゃんに対する警戒を解き、菩薩様のような慈愛溢れる表現でうんうんと頷いた。仕方ない、仕方ない。叶うことのない恋情に暴走するのも仕方ない。
しかし、俺の態度がお気に召さなかった黒蛇ちゃんは横にいたゴロツキ騎士の剣を手に取るとスラーッと鞘から刀身を抜いた。んでもって俺の鼻先でキラーン。
「ひえっ」
「なんだか、あなたのその顔が気にいりません。僕より優位に立っていると言わんばかりの顔が」
「顔はしょうがないだろう! こういう顔に生まれたんだから!」
お前は子どものころに「外見のことをあれこれ言ってはいけません」と習わなかったのか! それを言ったら人のことを「豚」呼ばわりするのもタブーだぞ。
ラファエルはフンッと鼻を鳴らしたあと、意外にもあれっ? と首を捻った。
「あなた……もしかして、僕がルーカスを好きだとか誤解してませんか?」
「誤解も何も。こんなことまでして捕まえたいって、お前がルーカスに惚れて結婚するつもりとしか思えんだろうが!」
あれだけルーカスのこと褒めてたし、俺への扱いが雑だしな。お互い辺境伯家の次男同士、結婚できるのかどうかは知らんが、正式に申し込んでルーカスに袖にされたのか? あれは一途と言えば一途だが、頑固と言えば頑固。いまさらセシル君以外の奴と恋愛なんてできないぞ? 政略結婚の場合はまだ僅かばかり期待が持てるが……ウェントブルック辺境伯も結構ブラコン気味だったから、どうだかな?
第一、結婚したい相手の家にトラブル巻き散らすって、どんだけサイコパス野郎なんだ、黒蛇ちゃん。
「はあぁっ。本当にあなたって顔だけなんですね。僕がルーカスに求めているのは……彼にウェントブルック辺境伯になってほしいからですよ」
ぬわんだぁってえええええええぇぇぇぇぇぇっ! え? なんで?
それより「餌」ってなんだ? ラファエルが俺を使って釣りあげようとしている「獲物」は誰だ? な、なんか嫌な予感がするんだが……。プレイステッド家ってつい最近、ウェントブルック家に喧嘩を売ってたよね? も、もしかして……。
「お……お前の獲物って……」
ぎゃああああああっ、怖くて最後まで言えねえよっ。
「ええ、お気づきのとおり、ルーカス・ウェントブルックです」
言いやがったあああああああっ。俺がわかってても聞きたくなかった名前をぉぉぉぉぉぉぉっ! マジか、こいつ。俺で国最強の騎士を捕まえるつもりなのか?
「ええっと、俺では、そのぅ、餌の役目は無理かと……」
安全におウチに帰してほしいが、さすがに餌にもならん中年太りの俺では無理ゲーの気がしてきた。あいつが釣れるか、俺で?
「その意見には大いに同意します。ですが……あの男が未だにあなたに執着しているのは確認済です」
そっかぁ……確認済か……。いつ、確認したのか知らんが……。
「学生時代の恋人同士という関係では説明のできない執着です。学園の卒業を待たずにオールポート伯爵令嬢と結婚したあなたを想い続けて結婚もせず、ウェントブルック辺境伯領にも帰らず王都に留まる。社交にも参加しなかったあなたが動きだすと、即座にその身辺をウロつく。みっともない行動ですが、セシル・オールポートへの執着度合がよくわかります」
……そうだね。実際は記憶のないセシル君に求愛しているかわいそうな男だけど、こうして客観的に言われるとストーカー行為だね。セシル君もルーカスが好きだから成り立っているけど、俺は別にルーカスに情はあっても愛は育ってないからなぁ。
「ふふふ、余裕ですね」
「はにゃ?」
なにが? 余裕なんてないよ。こんな部屋に閉じ込められてさぁ。相手は黒蛇のお前だよ。怖くてチビッちゃうよ。たぶん俺のいやぁ~な感情が顔に出ていたんだろう、黒蛇ちゃんはニタリと気味悪く笑むと一歩俺に近づいてきた。ひいいいぃぃぃっ。
「学生時代、天使と崇められた美貌を失っても、変わらずルーカスの心を捉えて離さないと自負しているところです。最強の騎士、男神と称えられる美しさ。知略に長け、穏やかな気性……そんな男が自分だけを見つめる。まぁ……気分がよくなるのはわかりますが……なんですか、その顔は!」
俺はラファエルの言葉にどんどん顔を歪めていった。表現するなら「うわああぁぁぁぁぁっ」ってカンジ。まず、セシル君は天使と崇められていたって点は否定しない。確かにセシル君は外側は麗しいからね。ただ、口が……悪い。口撃の殺傷能力が高すぎるのよ。んで、美意識も人並みだから、あの白豚時代に誰かからか好意を向けられるなんて思ってもいないだろう。俺はその人はその人なりの良さがあると思うタイプだけど。
あと、ルーカスへの賛辞が凄い。ここで俺はあることに気づく。そう、黒蛇ちゃんがルーカスを捕まえたい理由だ。こいつはルーカスのことは認めているみたいだが、俺に対しては嫌悪感というか、侮蔑の眼差しを向けている。そして、ここは異世界。それも男女比がおかしい世界。まだ、慣れることはできないが、この黒蛇ちゃんはきっとルーカスのことが好きなんだっ!
ちょっと、好きだからといって好きな人の故郷を困らせる悪戯の度合いが酷かったり、好きな人の想い人を攫って自分の欲を満たそうと考える思考がアレだけど、黒蛇ちゃんだから仕方ない。
俺は黒蛇ちゃんに対する警戒を解き、菩薩様のような慈愛溢れる表現でうんうんと頷いた。仕方ない、仕方ない。叶うことのない恋情に暴走するのも仕方ない。
しかし、俺の態度がお気に召さなかった黒蛇ちゃんは横にいたゴロツキ騎士の剣を手に取るとスラーッと鞘から刀身を抜いた。んでもって俺の鼻先でキラーン。
「ひえっ」
「なんだか、あなたのその顔が気にいりません。僕より優位に立っていると言わんばかりの顔が」
「顔はしょうがないだろう! こういう顔に生まれたんだから!」
お前は子どものころに「外見のことをあれこれ言ってはいけません」と習わなかったのか! それを言ったら人のことを「豚」呼ばわりするのもタブーだぞ。
ラファエルはフンッと鼻を鳴らしたあと、意外にもあれっ? と首を捻った。
「あなた……もしかして、僕がルーカスを好きだとか誤解してませんか?」
「誤解も何も。こんなことまでして捕まえたいって、お前がルーカスに惚れて結婚するつもりとしか思えんだろうが!」
あれだけルーカスのこと褒めてたし、俺への扱いが雑だしな。お互い辺境伯家の次男同士、結婚できるのかどうかは知らんが、正式に申し込んでルーカスに袖にされたのか? あれは一途と言えば一途だが、頑固と言えば頑固。いまさらセシル君以外の奴と恋愛なんてできないぞ? 政略結婚の場合はまだ僅かばかり期待が持てるが……ウェントブルック辺境伯も結構ブラコン気味だったから、どうだかな?
第一、結婚したい相手の家にトラブル巻き散らすって、どんだけサイコパス野郎なんだ、黒蛇ちゃん。
「はあぁっ。本当にあなたって顔だけなんですね。僕がルーカスに求めているのは……彼にウェントブルック辺境伯になってほしいからですよ」
ぬわんだぁってえええええええぇぇぇぇぇぇっ! え? なんで?
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