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領地経営編③
領主、タロウとハナコの助命嘆願する
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フンフンッとタロウが鼻で四つの毛玉……じゃなくて仔狼たちをあやしている。この仔たちの母親であるハナコは熊野郎に大打撃を与えたことを誇るように、ムシャムシャとハリソンたちが狩った兎肉を食べていた。
うん……お乳が必要な仔狼が四匹いるんだもん、いっぱいお食べ。その間は仔狼にメロメロなお父さんが子守りをしてくれるだろう。
俺も、現実を見たくないから手伝います。
「お前が熊との戦いに集中できなかったのって、この仔たちのことが気になっていたからか」
俺の問いかけにタロウはプイッと顔を横に向けた。ピュルルと動く耳が照れ隠しみたいだ。俺とタロウ、そして魔獣の仔狼を一心不乱にスケッチしているラスキン博士を除く他の奴らは、熊の魔獣を囲んでなにやら相談している。
「タロウ。お前たち熊野郎はいらないのか?」
倒したのは王国騎士団の騎士だが、ほしいなら熊の肉をあげるぞ?
「セシル様。魔獣はなぜか魔獣の肉を食べません。必要以上に魔素を体内に取り込むのを避けるためとも言われてますぞ」
思い出したように披露されるラスキン博士の魔獣講義。そうか……魔獣の肉は食えないのか……。ちっ、粗大ゴミなだけかよ、使えねぇ。
俺の凶悪顔にディーンがチベスナ顔で見てくるが無視である。お前も怪我がなくてよかったが、タロウと仔狼にビビッて近づいてこれないヘタレに用はない。
メイ? メイはせっせと仔狼の汚れをタオルで拭いて櫛でブラッシングしているよ。「はわわわ」と言葉にならない何かを呟きながら恍惚と仔狼を愛でています。
俺はねぇ……タロウとの話も重要なんだけどさ……王国騎士団たちと顔を合わせたくないの。う~ん、その騎士団を率いてきた指揮官である、王国騎士団副団長様と顔を合わせたくないんだ……。熊野郎から助けてもらったんだけどね……命の恩人なんだけどさぁ。タロウとハナコへの攻撃も止めてくれたんだどさああああぁぁぁぁぁっ。
だって、その人。ルーカス・ウェントブルック副団長様は、セシル君の元恋人。そう、この白豚の元カレなんだよおおおおおぉぉぉぉっ。
ああ……このまま気を失ってしまいたい。
「セシル様。魔獣の狼……。コホン。タロウとハナコのことで王国騎士団から意見があるそうです」
うわーっ、きたよ、きたきた、きちゃったよ。どうする? こりゃ、タロウとハナコも魔獣だから討伐対象ですって責められるよね? 魔獣なら魔獣同士から生まれたこの仔狼たちも討伐対象だよねぇ。メイが鬼の形相でしっかりと抱えているけど。
「わかった……。俺の周りにはハリソンとレナード、ブランドンで、がっちりしっかり固めてくれ」
お願い、一人にしないで! あ、ヘタレのディーンはどっちでもいいや。
「ワシも行くぞ。貴重な魔獣じゃ。簡単に排除されてたまるかっ」
ほとんど私情だけど、ラスキン博士の助言も聞き届けられたらいいなぁ。キューンと鳴く四つの毛玉のあざとかわいさにノックダウンのメイはともかく、俺だって意思疎通ができる動物を排除する気にはならない。
よしっ! と気合を入れたが、こっちを真っ直ぐに見つめる副団長様の視線に射抜かれ、心臓がドキーッ! と止まった気がした。
ハァーッ、ハァーッ、イケメン滅びろ。くそっ、ちょっと顔がよくてスタイルがいいと思って、フェロモンダダ漏れさせてんじゃねぇ。白豚の僻み根性を甘くみるんじゃねぇぞっ。
ふんすふんすと鼻息荒く、俺は歩きだした。
「わかってます? アレ、魔獣ですよ? しかも狼型。足が速く気を抜いていたらここヴァゼーレどころか他の村や町まで被害が出ますよ?」
ペカペッカな騎士服を着た若い兄ちゃんにアホの子を見る冷たい目で睨まれながら説教をされる三十路の白豚。ブヒブヒ、哀愁たっぷりに泣いちゃうよ。
「タロウとハナコは頭がよく、人様に迷惑をかける子ではないので……」
人差し指同士をチョンチョンと突っつき言い訳をしていると、若い兄ちゃんはこれ見よがしに大きなため息を吐いた。
「あのですね、魔獣に名前を付けてどうするんです? 魔獣は即討伐。これ常識です」
腰に手を当てフンッと鼻で笑われた。おのれ~、騎士ごときが伯爵様に逆らうのか? と凄んでやりたいが、悲しいかな結婚してからついと最近まで社交をサボっていたので、たかが騎士といえども強く出れない。この騎士を贔屓にしている貴族がいるかもしれんし、王国騎士団だと貴族の三男、四男の就職先としても人気だからな。こいつが伯爵位よりも上の出身だと詰んでしまう。
ハーディング家の威光は利用しない。さすがに魔獣を庇うマイナス面をハーディング家に押し付けるのは憚れる。兄上なら喜んで根回ししてくれそうだけど。
「これこれ、若いの。あの魔獣たちは学術的にも貴重なゆえ、ワシも討伐には反対じゃ」
ラ、ラスキン博士~って、アンタ、権力持ってんの? なんだこのジジイ? って目で騎士から見られているけど、もしかしてラスキン博士って無名の博士? それとも昔の人過ぎて忘れられている?
俺たちが揉めているのが他の騎士たちにも気づかれて、わらわらと王国騎士団の人たちが集まってきちゃった。もちろん、その中にはあの、セシル君の元カレもいます。ひいぃぃぃっ。
「とにかく、即刻魔獣は討伐します。これで俺たちの任務も完了するので!」
あーっ、お前。ただ、早く任務を終えて王都に帰りたいだけじゃないか! このヤロウ、俺だって愛娘が待つ屋敷に帰りたいわ!
「ぐぎぎぎっ。ダメだって言ってんだろう! あのタロウとハナコはただの魔獣じゃないの! ちゃんと意思疎通ができる……その……魔獣じゃなくて……このヴァゼーレの地を守る、そのぅ守り神……そう、ヴァゼーレの神獣なの!」
ババーンと俺が胸を張って嘘八百を言い切ると、タイミングよくタロウとハナコが、アオーンッ! と吠えた。
うん……お乳が必要な仔狼が四匹いるんだもん、いっぱいお食べ。その間は仔狼にメロメロなお父さんが子守りをしてくれるだろう。
俺も、現実を見たくないから手伝います。
「お前が熊との戦いに集中できなかったのって、この仔たちのことが気になっていたからか」
俺の問いかけにタロウはプイッと顔を横に向けた。ピュルルと動く耳が照れ隠しみたいだ。俺とタロウ、そして魔獣の仔狼を一心不乱にスケッチしているラスキン博士を除く他の奴らは、熊の魔獣を囲んでなにやら相談している。
「タロウ。お前たち熊野郎はいらないのか?」
倒したのは王国騎士団の騎士だが、ほしいなら熊の肉をあげるぞ?
「セシル様。魔獣はなぜか魔獣の肉を食べません。必要以上に魔素を体内に取り込むのを避けるためとも言われてますぞ」
思い出したように披露されるラスキン博士の魔獣講義。そうか……魔獣の肉は食えないのか……。ちっ、粗大ゴミなだけかよ、使えねぇ。
俺の凶悪顔にディーンがチベスナ顔で見てくるが無視である。お前も怪我がなくてよかったが、タロウと仔狼にビビッて近づいてこれないヘタレに用はない。
メイ? メイはせっせと仔狼の汚れをタオルで拭いて櫛でブラッシングしているよ。「はわわわ」と言葉にならない何かを呟きながら恍惚と仔狼を愛でています。
俺はねぇ……タロウとの話も重要なんだけどさ……王国騎士団たちと顔を合わせたくないの。う~ん、その騎士団を率いてきた指揮官である、王国騎士団副団長様と顔を合わせたくないんだ……。熊野郎から助けてもらったんだけどね……命の恩人なんだけどさぁ。タロウとハナコへの攻撃も止めてくれたんだどさああああぁぁぁぁぁっ。
だって、その人。ルーカス・ウェントブルック副団長様は、セシル君の元恋人。そう、この白豚の元カレなんだよおおおおおぉぉぉぉっ。
ああ……このまま気を失ってしまいたい。
「セシル様。魔獣の狼……。コホン。タロウとハナコのことで王国騎士団から意見があるそうです」
うわーっ、きたよ、きたきた、きちゃったよ。どうする? こりゃ、タロウとハナコも魔獣だから討伐対象ですって責められるよね? 魔獣なら魔獣同士から生まれたこの仔狼たちも討伐対象だよねぇ。メイが鬼の形相でしっかりと抱えているけど。
「わかった……。俺の周りにはハリソンとレナード、ブランドンで、がっちりしっかり固めてくれ」
お願い、一人にしないで! あ、ヘタレのディーンはどっちでもいいや。
「ワシも行くぞ。貴重な魔獣じゃ。簡単に排除されてたまるかっ」
ほとんど私情だけど、ラスキン博士の助言も聞き届けられたらいいなぁ。キューンと鳴く四つの毛玉のあざとかわいさにノックダウンのメイはともかく、俺だって意思疎通ができる動物を排除する気にはならない。
よしっ! と気合を入れたが、こっちを真っ直ぐに見つめる副団長様の視線に射抜かれ、心臓がドキーッ! と止まった気がした。
ハァーッ、ハァーッ、イケメン滅びろ。くそっ、ちょっと顔がよくてスタイルがいいと思って、フェロモンダダ漏れさせてんじゃねぇ。白豚の僻み根性を甘くみるんじゃねぇぞっ。
ふんすふんすと鼻息荒く、俺は歩きだした。
「わかってます? アレ、魔獣ですよ? しかも狼型。足が速く気を抜いていたらここヴァゼーレどころか他の村や町まで被害が出ますよ?」
ペカペッカな騎士服を着た若い兄ちゃんにアホの子を見る冷たい目で睨まれながら説教をされる三十路の白豚。ブヒブヒ、哀愁たっぷりに泣いちゃうよ。
「タロウとハナコは頭がよく、人様に迷惑をかける子ではないので……」
人差し指同士をチョンチョンと突っつき言い訳をしていると、若い兄ちゃんはこれ見よがしに大きなため息を吐いた。
「あのですね、魔獣に名前を付けてどうするんです? 魔獣は即討伐。これ常識です」
腰に手を当てフンッと鼻で笑われた。おのれ~、騎士ごときが伯爵様に逆らうのか? と凄んでやりたいが、悲しいかな結婚してからついと最近まで社交をサボっていたので、たかが騎士といえども強く出れない。この騎士を贔屓にしている貴族がいるかもしれんし、王国騎士団だと貴族の三男、四男の就職先としても人気だからな。こいつが伯爵位よりも上の出身だと詰んでしまう。
ハーディング家の威光は利用しない。さすがに魔獣を庇うマイナス面をハーディング家に押し付けるのは憚れる。兄上なら喜んで根回ししてくれそうだけど。
「これこれ、若いの。あの魔獣たちは学術的にも貴重なゆえ、ワシも討伐には反対じゃ」
ラ、ラスキン博士~って、アンタ、権力持ってんの? なんだこのジジイ? って目で騎士から見られているけど、もしかしてラスキン博士って無名の博士? それとも昔の人過ぎて忘れられている?
俺たちが揉めているのが他の騎士たちにも気づかれて、わらわらと王国騎士団の人たちが集まってきちゃった。もちろん、その中にはあの、セシル君の元カレもいます。ひいぃぃぃっ。
「とにかく、即刻魔獣は討伐します。これで俺たちの任務も完了するので!」
あーっ、お前。ただ、早く任務を終えて王都に帰りたいだけじゃないか! このヤロウ、俺だって愛娘が待つ屋敷に帰りたいわ!
「ぐぎぎぎっ。ダメだって言ってんだろう! あのタロウとハナコはただの魔獣じゃないの! ちゃんと意思疎通ができる……その……魔獣じゃなくて……このヴァゼーレの地を守る、そのぅ守り神……そう、ヴァゼーレの神獣なの!」
ババーンと俺が胸を張って嘘八百を言い切ると、タイミングよくタロウとハナコが、アオーンッ! と吠えた。
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