137 / 234
領地経営編③
領主、タロウからの贈り物を受け取る?
しおりを挟む
俺だけルーカス副団長と仲良くお手々繋いで鉱山へ入る。いや……ルーカスさんよ、片手に灯りの魔道具を持っているんだから、俺と手を繋いでると両手が空かないんだし、アンタ騎士でしょ? いざとなったときに剣が握れなかったらどうすんだよっ! と、心の中では悪態吐いてますが、実際は無言で歩いてます。
例の魔石がわかる虫眼鏡型魔道具は、クラークが嬉々として持ってあちこち覗いている。バカめ、魔石は下だ。地下に埋まっていると教えただろうが。
俺の後ろにはニヤニヤ顔のディーンがついている……はず。敢えて聞かない。奴は敢えて俺に聞いてこない。ルーカス副団長とのことを! くっそう、聞いてこいよ。図々しく聞いてこいっ。そうしたら、俺だって素直に助けてってSOS出せるのにぃぃぃぃぃぃぃぃっ。
「あぶない。セシル、ちゃんと足元をみて」
「う……うむ」
俺もうむ、じゃねぇよっ。まずは手を離せっ、手を!
「あ、ありましたよ、セシル様。魔石がありましたーっ!」
景品に当たった子どものようにはしゃぐクラークへ冷たい視線を送り、俺はクルリと方向転換する。
「目当てのモノがあったなら、戻るぞ」
プリプリ。まったく、クラークが魔石を見たいって駄々をこねるから、俺が貧乏クジを引くことになったんだぞ。まったく、早くコイツと別れて愛娘の待つ屋敷に帰りたい……って、シャーロットちゃんは王都か……。
「セシル様~。待ってくださいよー」
「魔石の採掘に関してはハーディング家の専門家と相談して決めるから、ここはしばらく立ち入り禁止にするぞ!」
鉱山町に近いここ二つの山だけでなく、クエットリ山も立ち入り禁止にしておこう。素行の悪い鉱山夫たちが、こっそり小遣い稼ぎに魔石を掘りにくるかもしれないからな。
ルーカス副団長の手を振りほどく勢いで歩いているのに、奴の手はがっしりと俺の手を掴んで離さない。やーめーれー。こっちの手汗が気になるから。
もう、やりにくいなぁ。
俺たちが鉱山から出てくると、輿を担いでいた鉱山夫たちが目を真ん丸にして見てきた。
「は、早くないですか?」
「……」
そうだな。お前たちはこれから酒盛りするつもりだったみたいだな? ハリソンみたいに剣を振り回すのも困るが、お前たちも昼前から酒を飲むな。そして、酔っぱらった状態で俺の輿を担ごうとするな! 危ないだろうがっ。
眼を三角にしてそう怒鳴ると、鉱山夫たちはブツブツ口を尖らして文句を言いながら酒瓶やコップを片付ける。
「お~い、セシル様~」
ラスキン博士ののんびりとした声に、やや気が抜けた俺が声のした方向へと顔を向けると、ラスキン博士が狼たちに囲まれていた。え? 大丈夫? ラスキン博士ってば、襲われていないよね?
「ガルルッ」
「タロウとハナコもいたか」
このヴァゼーレの守り神となったタロウとハナコにお別れの挨拶でもしようと、俺はゆっくりとラスキン博士のいる場所まで歩きだす。当然、ルーカス副団長と手を繋いだまま。もう、いやっ。
「クゥ~ン」
ぽてぽて。ドテッ。
俺の前にハナコの腹から毛玉がひと塊転げ出てきて、短い足で歩き、尻もちついた。きょとんとした顔はまだあどけなくてかわいい。タロウのように黒毛でなく、ハナコのように真っ白い毛でもない。ブルーグレーのキレイな毛並みに黒くてクリクリ丸い瞳が俺をじっと見ている。
か~わ~い~い!
あまりのかわいさにクネクネと体を捩らせていたいたら、ディーンがドン引きしていた。
「お~よちよち。どうちまちたか?」
なぜ、仔犬や仔猫には赤ちゃん言葉で喋りかけてしまうのだろう。仔狼相手でもその癖は変わらないようだ。だって、かわいいんだも~ん。
「ガルゥ?」
母狼から離れた我が子を心配して、父狼のタロウが情けない顔でこっちにきた。
「やぁ、タロウ」
わしわしと仔狼の背中や腹、頭を撫でながらご挨拶。ルーカス副団長はようやく俺の手を離し、少し離れた場所で見守っている。タロウとハナコが認めたのは俺とラスキン博士とメイだけ。あとは俺の身内だと認定した者には手を出さない。それ以外には、きっちりと威嚇するので、王国騎士団の連中は一人残らずタロウとハナコに吠えられていた。
タロウもルーカス副団長の頭から足先までチェックするように眺め、フンッと鼻を鳴らした。それは合格なの? 不合格なの?
「ん? なんだよ」
クイクイッと仔狼を顔で押して、こちらへと押し付けてきますが? なんの意味?
「キュウ~ン」
仔狼がキュンキュンと鳴いて、俺にめっちゃ懐く。お~よしよし。お前はかわいいなぁ。
「アオーンッ」
ハナコが突然吠え、その声に釣られるように周りの狼たちが立ち上がって「アオーンッ」「アオーンッ」と応える。
「な、なんだ?」
俺が立ち上がってキョロキョロと周りを見渡すと、ハナコの慈愛溢れる瞳と目が合った。そして……ペコリと頭を下げた?
「へ?」
ハナコの周りに集まった他の狼たちも俺へと頭を下げると、一匹また一匹と山の奥へと走り去っていく。
「ガルッ」
どんっとタロウの前足が俺の太腿にかかる。俺の腕の中の仔狼とタロウは鼻でチュッと挨拶を交わすと、タロウはこちらを何度も振り向きながら、山の奥へと去るハナコたちを追いかけていく。
「え? タロウ! おい、お前、自分の子どもを忘れているぞーっ」
俺の言葉に振り向いたタロウは、狼の魔獣のくせに悲しそうに顔を歪め、「アオーン」とひと吠え。俺の腕の中の仔狼が応えるように「キュウーン」と。……え、待って。まるで「元気でなーっ」「さようならー」って言ってるみたい?
「噓だろ……」
シャーロットちゃんへのお土産……生後間もない仔狼一匹です?
例の魔石がわかる虫眼鏡型魔道具は、クラークが嬉々として持ってあちこち覗いている。バカめ、魔石は下だ。地下に埋まっていると教えただろうが。
俺の後ろにはニヤニヤ顔のディーンがついている……はず。敢えて聞かない。奴は敢えて俺に聞いてこない。ルーカス副団長とのことを! くっそう、聞いてこいよ。図々しく聞いてこいっ。そうしたら、俺だって素直に助けてってSOS出せるのにぃぃぃぃぃぃぃぃっ。
「あぶない。セシル、ちゃんと足元をみて」
「う……うむ」
俺もうむ、じゃねぇよっ。まずは手を離せっ、手を!
「あ、ありましたよ、セシル様。魔石がありましたーっ!」
景品に当たった子どものようにはしゃぐクラークへ冷たい視線を送り、俺はクルリと方向転換する。
「目当てのモノがあったなら、戻るぞ」
プリプリ。まったく、クラークが魔石を見たいって駄々をこねるから、俺が貧乏クジを引くことになったんだぞ。まったく、早くコイツと別れて愛娘の待つ屋敷に帰りたい……って、シャーロットちゃんは王都か……。
「セシル様~。待ってくださいよー」
「魔石の採掘に関してはハーディング家の専門家と相談して決めるから、ここはしばらく立ち入り禁止にするぞ!」
鉱山町に近いここ二つの山だけでなく、クエットリ山も立ち入り禁止にしておこう。素行の悪い鉱山夫たちが、こっそり小遣い稼ぎに魔石を掘りにくるかもしれないからな。
ルーカス副団長の手を振りほどく勢いで歩いているのに、奴の手はがっしりと俺の手を掴んで離さない。やーめーれー。こっちの手汗が気になるから。
もう、やりにくいなぁ。
俺たちが鉱山から出てくると、輿を担いでいた鉱山夫たちが目を真ん丸にして見てきた。
「は、早くないですか?」
「……」
そうだな。お前たちはこれから酒盛りするつもりだったみたいだな? ハリソンみたいに剣を振り回すのも困るが、お前たちも昼前から酒を飲むな。そして、酔っぱらった状態で俺の輿を担ごうとするな! 危ないだろうがっ。
眼を三角にしてそう怒鳴ると、鉱山夫たちはブツブツ口を尖らして文句を言いながら酒瓶やコップを片付ける。
「お~い、セシル様~」
ラスキン博士ののんびりとした声に、やや気が抜けた俺が声のした方向へと顔を向けると、ラスキン博士が狼たちに囲まれていた。え? 大丈夫? ラスキン博士ってば、襲われていないよね?
「ガルルッ」
「タロウとハナコもいたか」
このヴァゼーレの守り神となったタロウとハナコにお別れの挨拶でもしようと、俺はゆっくりとラスキン博士のいる場所まで歩きだす。当然、ルーカス副団長と手を繋いだまま。もう、いやっ。
「クゥ~ン」
ぽてぽて。ドテッ。
俺の前にハナコの腹から毛玉がひと塊転げ出てきて、短い足で歩き、尻もちついた。きょとんとした顔はまだあどけなくてかわいい。タロウのように黒毛でなく、ハナコのように真っ白い毛でもない。ブルーグレーのキレイな毛並みに黒くてクリクリ丸い瞳が俺をじっと見ている。
か~わ~い~い!
あまりのかわいさにクネクネと体を捩らせていたいたら、ディーンがドン引きしていた。
「お~よちよち。どうちまちたか?」
なぜ、仔犬や仔猫には赤ちゃん言葉で喋りかけてしまうのだろう。仔狼相手でもその癖は変わらないようだ。だって、かわいいんだも~ん。
「ガルゥ?」
母狼から離れた我が子を心配して、父狼のタロウが情けない顔でこっちにきた。
「やぁ、タロウ」
わしわしと仔狼の背中や腹、頭を撫でながらご挨拶。ルーカス副団長はようやく俺の手を離し、少し離れた場所で見守っている。タロウとハナコが認めたのは俺とラスキン博士とメイだけ。あとは俺の身内だと認定した者には手を出さない。それ以外には、きっちりと威嚇するので、王国騎士団の連中は一人残らずタロウとハナコに吠えられていた。
タロウもルーカス副団長の頭から足先までチェックするように眺め、フンッと鼻を鳴らした。それは合格なの? 不合格なの?
「ん? なんだよ」
クイクイッと仔狼を顔で押して、こちらへと押し付けてきますが? なんの意味?
「キュウ~ン」
仔狼がキュンキュンと鳴いて、俺にめっちゃ懐く。お~よしよし。お前はかわいいなぁ。
「アオーンッ」
ハナコが突然吠え、その声に釣られるように周りの狼たちが立ち上がって「アオーンッ」「アオーンッ」と応える。
「な、なんだ?」
俺が立ち上がってキョロキョロと周りを見渡すと、ハナコの慈愛溢れる瞳と目が合った。そして……ペコリと頭を下げた?
「へ?」
ハナコの周りに集まった他の狼たちも俺へと頭を下げると、一匹また一匹と山の奥へと走り去っていく。
「ガルッ」
どんっとタロウの前足が俺の太腿にかかる。俺の腕の中の仔狼とタロウは鼻でチュッと挨拶を交わすと、タロウはこちらを何度も振り向きながら、山の奥へと去るハナコたちを追いかけていく。
「え? タロウ! おい、お前、自分の子どもを忘れているぞーっ」
俺の言葉に振り向いたタロウは、狼の魔獣のくせに悲しそうに顔を歪め、「アオーン」とひと吠え。俺の腕の中の仔狼が応えるように「キュウーン」と。……え、待って。まるで「元気でなーっ」「さようならー」って言ってるみたい?
「噓だろ……」
シャーロットちゃんへのお土産……生後間もない仔狼一匹です?
770
あなたにおすすめの小説
【土壌改良】スキルで追放された俺、辺境で奇跡の野菜を作ってたら、聖剣の呪いに苦しむ伝説の英雄がやってきて胃袋と心を掴んでしまった
水凪しおん
BL
戦闘にも魔法にも役立たない【土壌改良】スキルを授かった伯爵家三男のフィンは、実家から追放され、痩せ果てた辺境の地へと送られる。しかし、彼は全くめげていなかった。「美味しい野菜が育てばそれでいいや」と、のんびり畑を耕し始める。
そんな彼の作る野菜は、文献にしか存在しない幻の品種だったり、食べた者の体調を回復させたりと、とんでもない奇跡の作物だった。
ある嵐の夜、フィンは一人の男と出会う。彼の名はアッシュ。魔王を倒した伝説の英雄だが、聖剣の呪いに蝕まれ、死を待つ身だった。
フィンの作る野菜スープを口にし、初めて呪いの痛みから解放されたアッシュは、フィンに宣言する。「君の作る野菜が毎日食べたい。……夫もできる」と。
ハズレスキルだと思っていた力は、実は世界を浄化する『創生の力』だった!?
無自覚な追放貴族と、彼に胃袋と心を掴まれた最強の元英雄。二人の甘くて美味しい辺境開拓スローライフが、今、始まる。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
森で助けた記憶喪失の青年は、実は敵国の王子様だった!? 身分に引き裂かれた運命の番が、王宮の陰謀を乗り越え再会するまで
水凪しおん
BL
記憶を失った王子×森の奥で暮らす薬師。
身分違いの二人が織りなす、切なくも温かい再会と愛の物語。
人里離れた深い森の奥、ひっそりと暮らす薬師のフィンは、ある嵐の夜、傷つき倒れていた赤髪の青年を助ける。
記憶を失っていた彼に「アッシュ」と名付け、共に暮らすうちに、二人は互いになくてはならない存在となり、心を通わせていく。
しかし、幸せな日々は突如として終わりを告げた。
彼は隣国ヴァレンティスの第一王子、アシュレイだったのだ。
記憶を取り戻し、王宮へと連れ戻されるアッシュ。残されたフィン。
身分という巨大な壁と、王宮に渦巻く陰謀が二人を引き裂く。
それでも、運命の番(つがい)の魂は、呼び合うことをやめなかった――。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
悪役令息の兄って需要ありますか?
焦げたせんべい
BL
今をときめく悪役による逆転劇、ザマァやらエトセトラ。
その悪役に歳の離れた兄がいても、気が強くなければ豆電球すら光らない。
これは物語の終盤にチラッと出てくる、折衷案を出す兄の話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる