149 / 234
恋愛編① 冬ごもり
セシル、仮装……はしていない
しおりを挟む
き、気まずぅぅぅぅぅぅぅっ。
俺は俯き、ひたすらカップに注がれた茶を啜る。前に座るは王都から無事に帰還した我が兄上と愛娘。隣に座るのは王国騎士団副団長ルーカス・ウェントブルック。セシル君の元カレ。
ん? 座る並びがおかしくないか? なんで、お前が俺の隣に座ってんだよっ。
ギリギリと歯を鳴らしてルーカスの面を睨むけど、奴は涼しい顔で兄上と歓談してやがる。
兄上もザ・社交辞令のオンパレードで、本当はルーカスよりも俺の膝の上でカジカジと干し肉を齧っているリヒトに興味津々だ。兄上、かわいいモン好きだものね。もふもふしたくて、さっきから右手がワキワキ動いているのは、見なかったことにしてあげよう。だから、ルーカスを説得してこの屋敷から追い出してください!
「お父様。ヴァゼーレでは危ないことはなかったのですか?」
胸の前で両手を組み合わせ、コテンと首を傾げて問いかけてくるシャーロットちゃんのあざとさよ……。でも知っている。俺、知っている。この子、無意識なの。天然ものなの。はぁぁぁぁぁぁぁっ、かわいい!
「大丈夫だよ。魔獣の狼は話が通じて、最終的にはヴァゼーレを守る神獣扱いになったから。春の社交シーズンが過ぎたらヴァゼーレに一緒に行こうね」
冬ごもりのあとは春の社交シーズンの準備に入るし、父上が突貫工事で整備するといっても、三ヶ月ぐらいで町全部を整えられるわけもない。来年の春の終わりごろにシャーロットちゃんを連れてヴァゼーレに行くのが、タイミング的にバッチリだと思う。
「はい。楽しみにしています」
にっこり笑顔のシャーロットちゃんも、目は俺の膝の上の毛玉に釘付けだ。モテモテだなリヒト。ま……お前はシャーロットちゃんが俺の娘だと知ったとき、愕然とした表情で口から食べていた肉の塊を零していたが。俺もまさか、理人より先に結婚して子どもができるとは思わなかったよ……って、拓海じゃなくてセシル君のことだけど。
「その頃、都合がつけば私も行こう。トレヴァーも連れて行きたいが、いいか?」
「はい。イライアス様もどうぞご一緒に」
父上はシャーロットちゃんに蟠りがあるみたいだが、兄上はシャーロットちゃんに対して、とても親切で紳士に接してくれる。さすが、兄上! やっぱり、兄上は頼りになります!
「王都ではシャーロットのことも気にかけてくださり、ありがとうございます」
ペコリと頭を下げると、兄上は目を優しく細めて俺の頭をわしゃわしゃと撫でてくれる。本当はリヒトをわしゃわしゃしたいのだろう。その代役を甘んじて受けとめます。
「シャーロットは王都で立派に伯爵代理を務めていたよ。褒めてあげなさい」
「はい」
わーい! シャーロットちゃんが褒められたーっ! 俺もあとでいーっぱい褒めよう!
「父上もすぐにシャーロットのことを受け入れよう。いつまでも片意地は張ってられないさ。シャーロットは我らが愛するハーディング家の天使、セシルの娘なんだからね」
「……は、ははは、ハハハ」
乾いた笑いが出ちゃう。どうして、この白豚に成り果てた姿をした弟を見て「天使」というワードが出てくるのか……。兄上、さてはブラコン重症者だな? うん、知ってた。
「……愛するセシルの娘……シャーロット嬢は、セシルの子ども」
「なに、呟いてんだ? シャーロットちゃんは俺の娘だと言っただろうが」
どうした、ルーカス? 頭が沸いたか? なら、王都へ帰れ。帰って医者に頭を診てもらえ。
ルーカスは頭をブルルッと振ると、爽やかな笑顔をシャーロットちゃんに向けた。
「そうですね、貴女はセシルが愛する娘だ。なら……俺にとっても大事な人だ。これからもよろしく」
サッと手を差し出すと、戸惑うシャーロットちゃんの手を握りくるりと向きを変え、その白い手の甲にチュッとリップ音。おい、てめえ! なにしてやがるっ。
「は……はい、よろしくお願いします」
ポッと頬をピンクに染めたシャーロットちゃんに俺の顎が外れるかと思ったわ! くっそう、シャーロットちゃんに手を出したら絶対に許さんぞ!
明日は冬まつり当日。今夜は屋敷に泊っていけば? と兄上を誘ったら、家族で冬まつりを迎える約束をしていると笑顔で帰られていった。ありがとう、兄上! でも分厚い報告書はいらんかった! ベンジャミンが両手に捧げ持ち俺に目を通すように迫ってくるようううぅぅっ。
シャーロットちゃんはライオネルが作った冬まつり用のドレスとコートの試着中。マリーとライラでサイズ直しをしてくれるそうだ。晩餐のデザートにはトビー作のレアチーズケーキが出て、満面の笑顔で頬張っていた。うんうん、たんとお食べ。
そうして、迎えた冬まつり当日。領都クレモナでは賑やかに始まっているお祭りだが、領主である俺は夕方から参加。一足先にシャーロットちゃんは領都へ行っている。孤児院への奉仕やホテルでのイベントへの参加など、地道な努力が花咲き、シャーロットちゃんの悪役令嬢という悪評は聞こえなくなった。今頃、仲良くなった孤児たちとシスターと冬まつりを楽しんでいるだろう。
「さて、俺たちもでかけるか」
ようやく報告書を読み終わったと思ったら、ラスキン博士から「魔獣研究所に関する提案書」が届きやがった。目を通してダメな箇所を赤字で直し送り返してやったわ。
「……セシル様。もしかして仮装ですか?」
「なにバカなことを言ってんだ、ディーン?」
俺はライオネルが用意した白い毛皮のフワフワコートで防寒しているが、どこが仮装なんだよ?
「だって、クラークに描いて渡した雪だるまにそっくりですよ?」
うがーっ! ちがう、ちがうわっ!
今年の冬は白豚から雪だるま伯爵へとモデルチェンジした俺でした……って、ちがうわああああぁぁぁぁっ!
俺は俯き、ひたすらカップに注がれた茶を啜る。前に座るは王都から無事に帰還した我が兄上と愛娘。隣に座るのは王国騎士団副団長ルーカス・ウェントブルック。セシル君の元カレ。
ん? 座る並びがおかしくないか? なんで、お前が俺の隣に座ってんだよっ。
ギリギリと歯を鳴らしてルーカスの面を睨むけど、奴は涼しい顔で兄上と歓談してやがる。
兄上もザ・社交辞令のオンパレードで、本当はルーカスよりも俺の膝の上でカジカジと干し肉を齧っているリヒトに興味津々だ。兄上、かわいいモン好きだものね。もふもふしたくて、さっきから右手がワキワキ動いているのは、見なかったことにしてあげよう。だから、ルーカスを説得してこの屋敷から追い出してください!
「お父様。ヴァゼーレでは危ないことはなかったのですか?」
胸の前で両手を組み合わせ、コテンと首を傾げて問いかけてくるシャーロットちゃんのあざとさよ……。でも知っている。俺、知っている。この子、無意識なの。天然ものなの。はぁぁぁぁぁぁぁっ、かわいい!
「大丈夫だよ。魔獣の狼は話が通じて、最終的にはヴァゼーレを守る神獣扱いになったから。春の社交シーズンが過ぎたらヴァゼーレに一緒に行こうね」
冬ごもりのあとは春の社交シーズンの準備に入るし、父上が突貫工事で整備するといっても、三ヶ月ぐらいで町全部を整えられるわけもない。来年の春の終わりごろにシャーロットちゃんを連れてヴァゼーレに行くのが、タイミング的にバッチリだと思う。
「はい。楽しみにしています」
にっこり笑顔のシャーロットちゃんも、目は俺の膝の上の毛玉に釘付けだ。モテモテだなリヒト。ま……お前はシャーロットちゃんが俺の娘だと知ったとき、愕然とした表情で口から食べていた肉の塊を零していたが。俺もまさか、理人より先に結婚して子どもができるとは思わなかったよ……って、拓海じゃなくてセシル君のことだけど。
「その頃、都合がつけば私も行こう。トレヴァーも連れて行きたいが、いいか?」
「はい。イライアス様もどうぞご一緒に」
父上はシャーロットちゃんに蟠りがあるみたいだが、兄上はシャーロットちゃんに対して、とても親切で紳士に接してくれる。さすが、兄上! やっぱり、兄上は頼りになります!
「王都ではシャーロットのことも気にかけてくださり、ありがとうございます」
ペコリと頭を下げると、兄上は目を優しく細めて俺の頭をわしゃわしゃと撫でてくれる。本当はリヒトをわしゃわしゃしたいのだろう。その代役を甘んじて受けとめます。
「シャーロットは王都で立派に伯爵代理を務めていたよ。褒めてあげなさい」
「はい」
わーい! シャーロットちゃんが褒められたーっ! 俺もあとでいーっぱい褒めよう!
「父上もすぐにシャーロットのことを受け入れよう。いつまでも片意地は張ってられないさ。シャーロットは我らが愛するハーディング家の天使、セシルの娘なんだからね」
「……は、ははは、ハハハ」
乾いた笑いが出ちゃう。どうして、この白豚に成り果てた姿をした弟を見て「天使」というワードが出てくるのか……。兄上、さてはブラコン重症者だな? うん、知ってた。
「……愛するセシルの娘……シャーロット嬢は、セシルの子ども」
「なに、呟いてんだ? シャーロットちゃんは俺の娘だと言っただろうが」
どうした、ルーカス? 頭が沸いたか? なら、王都へ帰れ。帰って医者に頭を診てもらえ。
ルーカスは頭をブルルッと振ると、爽やかな笑顔をシャーロットちゃんに向けた。
「そうですね、貴女はセシルが愛する娘だ。なら……俺にとっても大事な人だ。これからもよろしく」
サッと手を差し出すと、戸惑うシャーロットちゃんの手を握りくるりと向きを変え、その白い手の甲にチュッとリップ音。おい、てめえ! なにしてやがるっ。
「は……はい、よろしくお願いします」
ポッと頬をピンクに染めたシャーロットちゃんに俺の顎が外れるかと思ったわ! くっそう、シャーロットちゃんに手を出したら絶対に許さんぞ!
明日は冬まつり当日。今夜は屋敷に泊っていけば? と兄上を誘ったら、家族で冬まつりを迎える約束をしていると笑顔で帰られていった。ありがとう、兄上! でも分厚い報告書はいらんかった! ベンジャミンが両手に捧げ持ち俺に目を通すように迫ってくるようううぅぅっ。
シャーロットちゃんはライオネルが作った冬まつり用のドレスとコートの試着中。マリーとライラでサイズ直しをしてくれるそうだ。晩餐のデザートにはトビー作のレアチーズケーキが出て、満面の笑顔で頬張っていた。うんうん、たんとお食べ。
そうして、迎えた冬まつり当日。領都クレモナでは賑やかに始まっているお祭りだが、領主である俺は夕方から参加。一足先にシャーロットちゃんは領都へ行っている。孤児院への奉仕やホテルでのイベントへの参加など、地道な努力が花咲き、シャーロットちゃんの悪役令嬢という悪評は聞こえなくなった。今頃、仲良くなった孤児たちとシスターと冬まつりを楽しんでいるだろう。
「さて、俺たちもでかけるか」
ようやく報告書を読み終わったと思ったら、ラスキン博士から「魔獣研究所に関する提案書」が届きやがった。目を通してダメな箇所を赤字で直し送り返してやったわ。
「……セシル様。もしかして仮装ですか?」
「なにバカなことを言ってんだ、ディーン?」
俺はライオネルが用意した白い毛皮のフワフワコートで防寒しているが、どこが仮装なんだよ?
「だって、クラークに描いて渡した雪だるまにそっくりですよ?」
うがーっ! ちがう、ちがうわっ!
今年の冬は白豚から雪だるま伯爵へとモデルチェンジした俺でした……って、ちがうわああああぁぁぁぁっ!
659
あなたにおすすめの小説
【土壌改良】スキルで追放された俺、辺境で奇跡の野菜を作ってたら、聖剣の呪いに苦しむ伝説の英雄がやってきて胃袋と心を掴んでしまった
水凪しおん
BL
戦闘にも魔法にも役立たない【土壌改良】スキルを授かった伯爵家三男のフィンは、実家から追放され、痩せ果てた辺境の地へと送られる。しかし、彼は全くめげていなかった。「美味しい野菜が育てばそれでいいや」と、のんびり畑を耕し始める。
そんな彼の作る野菜は、文献にしか存在しない幻の品種だったり、食べた者の体調を回復させたりと、とんでもない奇跡の作物だった。
ある嵐の夜、フィンは一人の男と出会う。彼の名はアッシュ。魔王を倒した伝説の英雄だが、聖剣の呪いに蝕まれ、死を待つ身だった。
フィンの作る野菜スープを口にし、初めて呪いの痛みから解放されたアッシュは、フィンに宣言する。「君の作る野菜が毎日食べたい。……夫もできる」と。
ハズレスキルだと思っていた力は、実は世界を浄化する『創生の力』だった!?
無自覚な追放貴族と、彼に胃袋と心を掴まれた最強の元英雄。二人の甘くて美味しい辺境開拓スローライフが、今、始まる。
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
森で助けた記憶喪失の青年は、実は敵国の王子様だった!? 身分に引き裂かれた運命の番が、王宮の陰謀を乗り越え再会するまで
水凪しおん
BL
記憶を失った王子×森の奥で暮らす薬師。
身分違いの二人が織りなす、切なくも温かい再会と愛の物語。
人里離れた深い森の奥、ひっそりと暮らす薬師のフィンは、ある嵐の夜、傷つき倒れていた赤髪の青年を助ける。
記憶を失っていた彼に「アッシュ」と名付け、共に暮らすうちに、二人は互いになくてはならない存在となり、心を通わせていく。
しかし、幸せな日々は突如として終わりを告げた。
彼は隣国ヴァレンティスの第一王子、アシュレイだったのだ。
記憶を取り戻し、王宮へと連れ戻されるアッシュ。残されたフィン。
身分という巨大な壁と、王宮に渦巻く陰謀が二人を引き裂く。
それでも、運命の番(つがい)の魂は、呼び合うことをやめなかった――。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】婚約者の王子様に愛人がいるらしいが、ペットを探すのに忙しいので放っておいてくれ。
フジミサヤ
BL
「君を愛することはできない」
可愛らしい平民の愛人を膝の上に抱え上げたこの国の第二王子サミュエルに宣言され、王子の婚約者だった公爵令息ノア・オルコットは、傷心のあまり学園を飛び出してしまった……というのが学園の生徒たちの認識である。
だがノアの本当の目的は、行方不明の自分のペット(魔王の側近だったらしい)の捜索だった。通りすがりの魔族に道を尋ねて目的地へ向かう途中、ノアは完璧な変装をしていたにも関わらず、何故かノアを追ってきたらしい王子サミュエルに捕まってしまう。
◇拙作「僕が勇者に殺された件。」に出てきたノアの話ですが、一応単体でも読めます。
◇テキトー設定。細かいツッコミはご容赦ください。見切り発車なので不定期更新となります。
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!
めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈
社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。
もらった能力は“全言語理解”と“回復力”!
……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈
キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん!
出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。
最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈
攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉
--------------------
※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!
悪役令息の兄って需要ありますか?
焦げたせんべい
BL
今をときめく悪役による逆転劇、ザマァやらエトセトラ。
その悪役に歳の離れた兄がいても、気が強くなければ豆電球すら光らない。
これは物語の終盤にチラッと出てくる、折衷案を出す兄の話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる