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第三章 夜帳のきざし
22 英雄の子孫
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レンが慌ただしい一日を終えて寮に戻ったのは日も傾き始めた夕暮れ時のことだった。
西の空が淡く焦げるような茜色に染まり、天頂では早くも星光がちらほらと瞬き始めていた。
星屑の寮〈ドミトリウム・アストルム〉。これからレンが、イシュ・アルマでの生活を送る場所である。
天空を渡る魔素の流れが天窓から柔らかな光線となって降り注ぎ、寮の中央棟にある古風な食堂は、まるで銀糸で織られた天幕の下にいるかのような幻想的な空間に変わっていた。
この広い食堂は、かつて王室の晩餐会に使われていたという由緒ある場所で、高い天井と荘厳なアーチを支える漆黒の柱が歴史を物語っている。壁際には魔素の結晶を埋め込んだ燭台が規則正しく並び、今もゆらゆらと揺れる光が磨かれた木の床に踊っていた。
そんな場所に、今は生徒たちの声と食器の触れ合う音がにぎやかに響いていた。私服に着替えた生徒たちはそれぞれの席で笑い、語らい、忙しくフォークを動かしている。
長く並んだテーブルの上には、栄養と魔素吸収効率のバランスを追求した多彩な料理がずらりと並んでいたが、それらの設計的意図は、色鮮やかな香草とルビー色の果実ソースがたっぷりかけられた砂鶏肉のローストや、香ばしく焼かれたデカベジグラタンの甘くとろける匂いの前では、どうでもよくなってしまう。空腹の若者にとって、味覚と嗅覚を刺激される誘惑に勝てる理屈など存在しないのだ。
その一角。やや窓に近い席で、イシミネはフォークとナイフを器用に操りながら、向かいに座る少女に笑いかけていた。
「……ってことでさ。炎属性の制御演習で、誰かが袖燃やしちゃってさ!びっくりしたよ」
彼の笑い声は素朴で、どこか緩んだ空気を持っていた。異邦から来た者らしい独特の温度。それがどこか、この空間の「異質」でありながらも、やけに自然に溶け込んでいた。
カナメは目元を少し細めて、パイの皮を器用に崩しながら鼻で笑う。
「いたいた、多分火の魔素と相性悪かったんだね。……てか、あんたも燃やしかけてなかった?」
「う、う……バレてた? あれ、狙ったわけじゃないんだけどな~」
「狙って袖を燃やすバカがどこにいるのよ」
フォークを握るカナメの手が、肩の力を抜いて柔らかく揺れる。どこか警戒していた雰囲気が、ようやく少し解けたような、そんな温度が彼女の中に生まれていた。
ふたりの間には、放課後の疲れをにじませた、静かで心地よい安堵の空気が漂っていた。
レンがこの異質な学園に少しずつ馴染みはじめている——カナメはそれを、無意識に感じ取っていた。
「でもまあ、一日無事に終わってよかったよ。授業、正直ちょっと必死だったけど……でも、すごく楽しかった」
レンの言葉は真っ直ぐだった。嘘がない。その素朴な一言に、カナメはふと視線を落とし、少しだけ表情を緩めた。
「……そっか。楽しめるって、大事よね」
だがその笑みは、一瞬で翳った。ほんの僅かに眉尻が下がり、目元に影が射した。レンはその変化に気づかないまま、パンをちぎりながら話を続けた。
「でも、やっぱり教室の空気って独特だよな。午後もやっぱりちょっとからかわれたよ。『普通の高校から来たんだって?』って」
「……ああ、いるよね。ああいうの」
声のトーンがわずかに下がった。水のグラスに指を添えるカナメの目が、少し遠くを見ていた。
「私も最初はずっと言われてた。『あのヒウラ・クウガの末裔』だってさ」
「……ヒウラ・クウガ?」
レンが聞き返すと、カナメはどこか自嘲気味に小さく笑った。
「大戦期に、異界との裂け目を封じた退魔師。伝説の英雄よ。教本にも載ってる。けど……家系が英雄だったからって、私がそうなれるとは限らないのにね」
その言葉には、長く背負ってきた重圧の重さが滲んでいた。テーブルの上で、フォークの先がかすかに震える。
「異界との……大戦?」
「はぁ、あんたってほんと興味のない事とことんスルーするね。いいよ、少しだけ教えてあげる」
『封獄の守り人と偉大なる扉』
むかしむかし、この世界がまだ荒れ果て、
人々が恐れと不安のなかで暮らしていた頃——
どこからともなく現れたひとりの男がいました。
「封獄の守り人」と呼ばれた、偉大なる退魔師です。
彼は強大な魔獣を一振りの術で鎮め、
世界に突如現れた異形の存在を迷いなく祓い、
人々に安らぎと秩序をもたらしました。
彼の行く先には常に光があり、
その瞳は真実と理を見通していたと言われています。
「この世界は、この世界の命のもの」
そう語った彼の言葉は、時を超えて今も受け継がれています。
やがて人々は、彼のもとに集まりました。
知を学びたい者、魔術を極めたい者、
そして何より、平和の礎を築きたいと願う者たちが。
こうして、偉大なる魔術都市の礎が築かれました。
それは、クウガの理想と信念が形となった、夢の都でした。
しかし——ある夜、空が裂けました。
激しい風が世界を切り裂き、
別の世界とつながる“狭間”が口を開いたのです。
人々は絶望しました。
あまりの力に、誰ひとり抗うことはできませんでした。
けれどその時——
封獄の守り人——ヒウラ・クウガが立ち上がりました。
彼は一歩も引かず、風のなかを歩み出ました。
術を紡ぎ、魂を燃やし、知のすべてをもって、
ついに“狭間”に巨大な封印の扉を築き上げたのです。
誰にも真似できぬ構文、誰にも破れぬ封印。
それは、この世界を守るために生まれた、奇跡の扉でした。
そして扉が閉じられた瞬間、
闇は退き、風は止み、空は再び青く澄みわたりました。
人々は歓喜し、涙を流しました。
こうしてこの世界は救われ、
偉大なる封獄の守り人、ヒウラ・クウガの名は
永遠に語り継がれることとなったのです。
カナメが話し終わった後、レンは呆気に取られてきた。
まだ、知らない世界がたくさんある。
今日の学校生活で自分が知らないと思って触れたのは、まだ始まってすらいないのかもしれない。
「……すごいんだな、ヒウラんちって」
レンは素直に驚いた。彼の反応が心からくるものだと分かっていたカナメは、困ったように笑う。
「……重いんだよね、この名前。誰かに期待されることも、比較されることも。私は私で、ちゃんと勉強して、訓練して、試験を受けてここに来た。でも周りからは、ずっと“あの人の子孫”って目で見られる」
その瞳に宿る痛みは、誰にも完全には理解できない孤独だとレンは直感的に思った。
「でも——」
ふいに、カナメは顔を上げた。微かな光を湛えた瞳は、まっすぐ前を向いていた。
「スメラギ先生だけは、違った。最初から、“君の魔素は興味深い”って。私自身を、ちゃんと見てくれた。血筋じゃなくて、私を」
その言葉には、心の奥から溢れるような尊敬と感謝がにじんでいた。
レンは目を丸くして、それからふと微笑んだ。
「なんか、ちょっとわかるかも。今日、放課後に少し話したんだ。自習室で。ノート見てたら、“復習偉いな”って声かけてくれて」
「……え?」
その瞬間、カナメの動きが止まった。目が、ほんの一瞬、見開かれる。
「……スメラギ先生と、二人きりで?」
「え?うん、でもちょっとだけだよ?授業、難しくてさ……訊いたらさ、丁寧に教えてくれて、」
「……」
レンの言葉に、カナメは思わずフォークをテーブルに置いた。その顔に浮かぶのは、驚き、困惑、そして——少しの嫉妬にも似た感情だった。
「……ほんとに?」
「え、え? なんかまずいことした俺……?」
「ちがう、ちがうの。……驚いただけ。あの人、他人とあんまり関わらない人だから。近づくのも難しいのに、あんた……なんで、そんな自然に……懐かれてるの?」
「懐かれてるって……俺、普通に話しかけただけだよ?」
カナメふぅん、と息を吐いた。まだ何処か、腑に落ちていないようだった。
「……なんか、すごいな、あんたってさ」
その瞬間、背後から包み込むような、ふくよかな声が響いた。
「こらこら、冷める前にちゃんと食べなさいねぇ、坊やたち」
ふたりが振り返ると、そこにはマダム・グラニアの姿があった。豊かな胸元と丸みのある頬、慈愛と迫力を兼ね備えた存在感。エプロンには花と星の刺繍。彼女は、魔素寮の食堂を預かる肝っ玉母ちゃんを自で行く——どんな小さな変化も見逃さない、この寮の番人だ。
その手には、大皿に盛られた自家製プリン。黄金色に輝く表面を、カラメルの艶が包んでいる。
「んふふ、今日は二人とも……少し“ほぐして”あげたほうが良さそうねぇ?」
その目は、すべてを見透かすように優しく、強く、そして温かい。
レンとカナメは目を見合わせ、小さく笑った。
こうして、星屑の降る学寮の夜は、ゆっくりと、しかし確かに、二人の心を繋ぎながら更けていく。
西の空が淡く焦げるような茜色に染まり、天頂では早くも星光がちらほらと瞬き始めていた。
星屑の寮〈ドミトリウム・アストルム〉。これからレンが、イシュ・アルマでの生活を送る場所である。
天空を渡る魔素の流れが天窓から柔らかな光線となって降り注ぎ、寮の中央棟にある古風な食堂は、まるで銀糸で織られた天幕の下にいるかのような幻想的な空間に変わっていた。
この広い食堂は、かつて王室の晩餐会に使われていたという由緒ある場所で、高い天井と荘厳なアーチを支える漆黒の柱が歴史を物語っている。壁際には魔素の結晶を埋め込んだ燭台が規則正しく並び、今もゆらゆらと揺れる光が磨かれた木の床に踊っていた。
そんな場所に、今は生徒たちの声と食器の触れ合う音がにぎやかに響いていた。私服に着替えた生徒たちはそれぞれの席で笑い、語らい、忙しくフォークを動かしている。
長く並んだテーブルの上には、栄養と魔素吸収効率のバランスを追求した多彩な料理がずらりと並んでいたが、それらの設計的意図は、色鮮やかな香草とルビー色の果実ソースがたっぷりかけられた砂鶏肉のローストや、香ばしく焼かれたデカベジグラタンの甘くとろける匂いの前では、どうでもよくなってしまう。空腹の若者にとって、味覚と嗅覚を刺激される誘惑に勝てる理屈など存在しないのだ。
その一角。やや窓に近い席で、イシミネはフォークとナイフを器用に操りながら、向かいに座る少女に笑いかけていた。
「……ってことでさ。炎属性の制御演習で、誰かが袖燃やしちゃってさ!びっくりしたよ」
彼の笑い声は素朴で、どこか緩んだ空気を持っていた。異邦から来た者らしい独特の温度。それがどこか、この空間の「異質」でありながらも、やけに自然に溶け込んでいた。
カナメは目元を少し細めて、パイの皮を器用に崩しながら鼻で笑う。
「いたいた、多分火の魔素と相性悪かったんだね。……てか、あんたも燃やしかけてなかった?」
「う、う……バレてた? あれ、狙ったわけじゃないんだけどな~」
「狙って袖を燃やすバカがどこにいるのよ」
フォークを握るカナメの手が、肩の力を抜いて柔らかく揺れる。どこか警戒していた雰囲気が、ようやく少し解けたような、そんな温度が彼女の中に生まれていた。
ふたりの間には、放課後の疲れをにじませた、静かで心地よい安堵の空気が漂っていた。
レンがこの異質な学園に少しずつ馴染みはじめている——カナメはそれを、無意識に感じ取っていた。
「でもまあ、一日無事に終わってよかったよ。授業、正直ちょっと必死だったけど……でも、すごく楽しかった」
レンの言葉は真っ直ぐだった。嘘がない。その素朴な一言に、カナメはふと視線を落とし、少しだけ表情を緩めた。
「……そっか。楽しめるって、大事よね」
だがその笑みは、一瞬で翳った。ほんの僅かに眉尻が下がり、目元に影が射した。レンはその変化に気づかないまま、パンをちぎりながら話を続けた。
「でも、やっぱり教室の空気って独特だよな。午後もやっぱりちょっとからかわれたよ。『普通の高校から来たんだって?』って」
「……ああ、いるよね。ああいうの」
声のトーンがわずかに下がった。水のグラスに指を添えるカナメの目が、少し遠くを見ていた。
「私も最初はずっと言われてた。『あのヒウラ・クウガの末裔』だってさ」
「……ヒウラ・クウガ?」
レンが聞き返すと、カナメはどこか自嘲気味に小さく笑った。
「大戦期に、異界との裂け目を封じた退魔師。伝説の英雄よ。教本にも載ってる。けど……家系が英雄だったからって、私がそうなれるとは限らないのにね」
その言葉には、長く背負ってきた重圧の重さが滲んでいた。テーブルの上で、フォークの先がかすかに震える。
「異界との……大戦?」
「はぁ、あんたってほんと興味のない事とことんスルーするね。いいよ、少しだけ教えてあげる」
『封獄の守り人と偉大なる扉』
むかしむかし、この世界がまだ荒れ果て、
人々が恐れと不安のなかで暮らしていた頃——
どこからともなく現れたひとりの男がいました。
「封獄の守り人」と呼ばれた、偉大なる退魔師です。
彼は強大な魔獣を一振りの術で鎮め、
世界に突如現れた異形の存在を迷いなく祓い、
人々に安らぎと秩序をもたらしました。
彼の行く先には常に光があり、
その瞳は真実と理を見通していたと言われています。
「この世界は、この世界の命のもの」
そう語った彼の言葉は、時を超えて今も受け継がれています。
やがて人々は、彼のもとに集まりました。
知を学びたい者、魔術を極めたい者、
そして何より、平和の礎を築きたいと願う者たちが。
こうして、偉大なる魔術都市の礎が築かれました。
それは、クウガの理想と信念が形となった、夢の都でした。
しかし——ある夜、空が裂けました。
激しい風が世界を切り裂き、
別の世界とつながる“狭間”が口を開いたのです。
人々は絶望しました。
あまりの力に、誰ひとり抗うことはできませんでした。
けれどその時——
封獄の守り人——ヒウラ・クウガが立ち上がりました。
彼は一歩も引かず、風のなかを歩み出ました。
術を紡ぎ、魂を燃やし、知のすべてをもって、
ついに“狭間”に巨大な封印の扉を築き上げたのです。
誰にも真似できぬ構文、誰にも破れぬ封印。
それは、この世界を守るために生まれた、奇跡の扉でした。
そして扉が閉じられた瞬間、
闇は退き、風は止み、空は再び青く澄みわたりました。
人々は歓喜し、涙を流しました。
こうしてこの世界は救われ、
偉大なる封獄の守り人、ヒウラ・クウガの名は
永遠に語り継がれることとなったのです。
カナメが話し終わった後、レンは呆気に取られてきた。
まだ、知らない世界がたくさんある。
今日の学校生活で自分が知らないと思って触れたのは、まだ始まってすらいないのかもしれない。
「……すごいんだな、ヒウラんちって」
レンは素直に驚いた。彼の反応が心からくるものだと分かっていたカナメは、困ったように笑う。
「……重いんだよね、この名前。誰かに期待されることも、比較されることも。私は私で、ちゃんと勉強して、訓練して、試験を受けてここに来た。でも周りからは、ずっと“あの人の子孫”って目で見られる」
その瞳に宿る痛みは、誰にも完全には理解できない孤独だとレンは直感的に思った。
「でも——」
ふいに、カナメは顔を上げた。微かな光を湛えた瞳は、まっすぐ前を向いていた。
「スメラギ先生だけは、違った。最初から、“君の魔素は興味深い”って。私自身を、ちゃんと見てくれた。血筋じゃなくて、私を」
その言葉には、心の奥から溢れるような尊敬と感謝がにじんでいた。
レンは目を丸くして、それからふと微笑んだ。
「なんか、ちょっとわかるかも。今日、放課後に少し話したんだ。自習室で。ノート見てたら、“復習偉いな”って声かけてくれて」
「……え?」
その瞬間、カナメの動きが止まった。目が、ほんの一瞬、見開かれる。
「……スメラギ先生と、二人きりで?」
「え?うん、でもちょっとだけだよ?授業、難しくてさ……訊いたらさ、丁寧に教えてくれて、」
「……」
レンの言葉に、カナメは思わずフォークをテーブルに置いた。その顔に浮かぶのは、驚き、困惑、そして——少しの嫉妬にも似た感情だった。
「……ほんとに?」
「え、え? なんかまずいことした俺……?」
「ちがう、ちがうの。……驚いただけ。あの人、他人とあんまり関わらない人だから。近づくのも難しいのに、あんた……なんで、そんな自然に……懐かれてるの?」
「懐かれてるって……俺、普通に話しかけただけだよ?」
カナメふぅん、と息を吐いた。まだ何処か、腑に落ちていないようだった。
「……なんか、すごいな、あんたってさ」
その瞬間、背後から包み込むような、ふくよかな声が響いた。
「こらこら、冷める前にちゃんと食べなさいねぇ、坊やたち」
ふたりが振り返ると、そこにはマダム・グラニアの姿があった。豊かな胸元と丸みのある頬、慈愛と迫力を兼ね備えた存在感。エプロンには花と星の刺繍。彼女は、魔素寮の食堂を預かる肝っ玉母ちゃんを自で行く——どんな小さな変化も見逃さない、この寮の番人だ。
その手には、大皿に盛られた自家製プリン。黄金色に輝く表面を、カラメルの艶が包んでいる。
「んふふ、今日は二人とも……少し“ほぐして”あげたほうが良さそうねぇ?」
その目は、すべてを見透かすように優しく、強く、そして温かい。
レンとカナメは目を見合わせ、小さく笑った。
こうして、星屑の降る学寮の夜は、ゆっくりと、しかし確かに、二人の心を繋ぎながら更けていく。
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