復讐こそ我が人生

kazu

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相談しようぜ!

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 俺はさっそく後ろの席の玲奈に声を掛ける、玲奈はやはりと言うべきか、涙目寸前で困惑していた。


  「 玲奈さん、大丈夫?困ってるなら一緒に相談しながら決めようか? 」

  「 本当に!?助かったよ~私、ゲームとかあんまりしないから、どうしたら良いのか分からなかったの、ありがとう明君 」

 

 はい、好感度UP来ました!俺には高感度UPのスキルなんて必要無し!あ、早太もパソコンもって彼女とコッチに来る気だな?ッチ邪魔しやがって、って最初からそのつもりだし今回は許してやるか。


  
  「 おう、九王、どうするよ?これってまんまゲームだよな?まあ、得意分野だから俺は助かるけどな 」

  「 だな、一応この4人で相談し合ってスキルとか魔法決めようぜ、とりあえず女子には後護職を取って貰おう 」



 ここで玲奈と香織が反応する、あ、香織は早太の彼女でショートカットの文系の女子だ、早太には勿体無いくらいの良い子で優しくて可愛い、何か腹立って来た、後で早太にはデコピンしとこう。


   
  「 あの、質問良いですか? 」

  「 はい、玲奈さん、何でしょうか? 」

  「 ゴエイショク?って何? 」

  「 良い質問ですね、後護職とは後ろを護る職業と書きます、文字通り後方で前衛が戦ってる場合にそれをサポート・支援する事ですね、分かりましたか? 」

  「 は、はい、分かりました 」

  「 主に後護職は回復魔法とエンチャットで前衛、つまりは前で戦う人達をサポートします 」

  「 し、質問です!エンチャットって何でしょうか? 」

  「 はい、エンチャットとは簡単に言えば肉体強化です、攻撃力UPとか守備力UP等の肉体強化の魔法を総称してエンチャットと言います 」

  「 ほ~明君すごいね~物知りだ~ 」

  「 ははは、伊達に勉強そっちのけでゲームはしてませんよ?ふははは! 」

 
  玲奈が尊敬の眼差しで手をパチパチ叩いて俺を賛美している、どうしたことだ一体!俺の株がストップ高じゃないか!今日は素晴らしい日だ!


  「 という事は私と香織ちゃんは、回復魔法とエンチャット魔法を取れば良いんですね!で?どれが回復魔法とエンチャット魔法なの? 」

  「 え?・・・・・・・・・え~と・・・・・・・さあ? 」

  「 ・・・・・・・・ 」
  「 ・・・・・・・・ 」
  「 ・・・・・・・・ 」
 


 だって書いてないもん!分からんよ!いくらゲームマスターの俺でもそこまでは分かんないもん!だからその冷たい眼は止めてくれませんか!


 「 とりあえず・・・・・・聖魔法とかは回復魔法とかありそうだよね?なあ早太? 」

 「 そうだな、回復魔法が属するのは聖魔法って言うのが常識みたいなゲームもあるからな 」

 「 分かったじゃあ、私が聖魔法取って確かめてみるよ、それで回復魔法があったら香織ちゃんも取れば良いし 」


 玲奈が自分のパソコンで魔法のアイコンをクリックし聖魔法を1段階取得する、俺たち3人の視線が玲奈に集中した。



  「 取ったけど、これで回復魔法が使えるの? 」

  「 どうだろ?ステータスとか見てみたらどう? 」

  「 ステータスね、了解です・・・・・・これかな? 」



 3人が玲奈のパソコンを覗き込む、そこには・・・・・・・・・・


 
  【所有魔法】

   ヒール(小) レベル1 【聖】



 ヒール来たあああああああああ!


  「 それ!それだよ玲奈さん!それが回復魔法! 」

  「「「「「 おお~! 」」」」」

 これには俺以外の3人だけではなく、様子を見ていたクラス全員が玲奈に拍手を送る、そりゃそうだよね!最初の1歩は怖いもんね!

 当の本人は自慢げに胸を張りドヤ顔していた、超可愛いな、ハグしたい!

 ヒールが聖魔法にあると分かったクラスメイトが数人、聖魔法を取った様だな、香織も取ったしこれで一先ずは安心だ。



  「 あとはエンチャットだけど、これは流石にどれか分からないし、エンチャット自体が存在するかも分からない、よってエンチャットはスキルを取りながら確認していこう、良いですね? 」

  「「「 はい!、OK 」」」

  「 えと基本的に玲奈さんと香織さんには魔法を主体に覚えて貰います、これは後方からの攻撃をメインにして貰うので当然の事ですね、それでは2人は火とかの元素魔法を・・・・元素と言うのは、この表を見る限りだと火・水・木・土・風ですね、をバランス良く1づつ取ってみましょう 」

  「「 はい! 」」


  
 そして2人がバランス良くとった結果がこれ・・・・・



  【所有魔法】

        ヒール(小)レベル1 【聖】
       速度向上(小)レベル1 【風】
        ガード(小)レベル1 【土】
        ルーツ(小)レベル1 【木】
   ファイヤーボール(小)レベル1 【火】
 ウォーターストライク(小)レベル1 【水】


 
   「 はい、叫びましょうか、エンチャット来たあああああああ! 」

   「「「「「 おおおお~! 」」」」」」


  
 気付けばクラスの全員が俺たちの所に来て玲奈と香織のパソコンを覗いている。



   「 良いですね~!実に良い具合に魔法を覚えれましたね、これで30pt使って2人の残りのptは70ptですね、では次を考えましょう 」

   「「「 はい!OK 」」」

   「 基本的には生存の確率を上げたいので、聖魔法を試しにもう1段階上にしてみましょう 」

   「 あ、質問です! 」

   「 はい、香織さん! 」

   「 これ取得の【下げる+1】って言うのがあるんですけど、これは下げたらPtが貰えるんですか? 」

   「 良い所に気付きましたね香織さん、実は私も気になっていたんですが、極力【下げる】は使わない方向で行きたいと思います 」

   「 Pt貰えるのに下げないの?使わないやつを下げてpt増やせば強くなるんじゃないの? 」

   「 そうですね、確かに香織さんの意見はごもっともだと思います、だがしかし!そう美味い話があるとは私には思えません!下手すれば生死に関る事になるかも知れませんしね?安易にするのは良くないと思います、それに【下げる】を使って元に戻らない可能性もあります!今この時点でそれをするのは愚策です! 」

   「 な、なるほど、凄いね九王君って・・・・勉強はアレなのに・・・・ 」

   「 はいそこ!勉強の事は言わない!地味にダメージが大きいからね! 」


 今度は香織が聖魔法を1段階上にあげてみる。


  
   「 ・・・・・・九王先生!大変です! 」

   「 どうしましたか香織さん? 」

   「 ptが凄く高いです!高級品になってます! 」

   「 え? 」


  
   聖魔法1 【上げる30pt】【下げる10pt】



 うわ、本当だ、しかも【下げる】のコストが高い!上げるのに確か5ptだったからこれで下げたら-5ptで損するじゃん!やはり予想は悪い方向で当たっていたな、まじでセーフ!良かった下げなくて!たぶん下げるの方も似たような感じだぞこれ。


   「 ちょ、ちょっと待とうか、早太、作戦会議だ 」

   「 おう 」

   「 どうする?これ安易にスキル取れないぞ? 」

   「 一番の目標は女子を護るだから聖魔法を上げてヒールの威力が向上するのに賭けるか、無難にHPかMPを上げるか、どっちかだな 」

   「 そうだな、どっちにするか・・・・・・2人のHPとMPを聞くか 」

   「 OK 」

   「 だそうです、2人のHPとMPを教えて下さい 」

  
  聞いた結果、玲奈がHP40・MP50、香織がHP45・MP55でした。


   「 2人とも似たような感じだな、これはスキルで守りを補正するか 」

   「 そうだな、ざっと見た感じだと、護身術と盾技があるな、少しptは高いけど硬質化ってのも使えるんじゃね?取らせるか? 」

   「 そうだな、硬質化はどんな効果があるか分からないし、とりあえず護身術を1段階取らせよう 」



 その結果・・・・・・


  
   【所有スキル】

   護身術1 防御力3%UP・速度2%UP




  「 おお~地味に2つも補正が効くのか、良いなこれ 」

  「 でも3%と2%だよ?あんまり意味ないんじゃないの? 」

  「 甘いですぞ香織さん!3%でも積もり積もれば山となる!数%が生きるか死ぬかを分ける境界線となる時もあるのです!これはテストに出ますよ!覚えておきましょう! 」

  「 は、はい!ごめんなさい! 」

 

 残り65ptか・・・・・この熟練者ってスキルはどうだろうか?俺の勘だと中位に位置するスキルだと思うのだが・・・・俺が取ってみるか?いや、でも俺は攻撃メインでスキルと魔法取りたいし、悩むなこれは!



  「 香織さんか玲奈さん?このスキルの所にある熟練者って取ってみる気ない?俺の予想では守りも上昇するはず?自信は余りないけど・・・・・ 」

  「 私とってみる!明君を信じる! 」



 玲奈さん!やはり君は僕の理想の女神様だ!その言葉だけで俺はご飯3杯は食えますよ!

 そして玲奈が熟練者のスキルを取ってみた結果・・・・・



  【所有スキル】

   護身術1 防御力3%UP・速度2%UP
   熟練者1 武器全般スキル1・速度10%UP・守り10%UP・HP+30
        攻撃力15%UP



  「 うお・・・・・・・すげえ・・・・・ 」
  「 なにこれ、神スキルじゃん・・・・ 」



 俺と早太は思わず絶句した後に上記の感想を述べた、結果から言って大当たりですね、ビンゴですビンゴ!

  はい、即効で香織にも熟練者スキルを取らせました、当然ですよね?


  
  「 これで残るは15ptか残りはMPに回そう、MP1個取って次も必要ポイントが同じだったらそれに10pt分取らせて残りはアイテムで使おう 」

  「 食料とかか?確かに必要かもな 」

  「 そうだけど、服とかも取っておいたほうが良いかもな 」

  「 でもここに書いてあるのって布性の服でしょ?ステータスに回すか、食料で使った方が良くない? 」

 
 
 俺は人差し指を左右に振り「っちっちっち」とドヤ顔で言ってみた。


 
   「 まあ、これは俺の予想でしかないけどな、アイテムの所に1ptの服が用意されている時点で少し変だと思うのだよ 」

   「 ・・・・・・・・・・!?おい、それってまさか・・・・・・ 」

   「 早太は気付いたか?恐ろしい可能性に! 」

   「 なに?そんなに怖い事が起きるの? 」

   「 まあ厳密に言えば男子はそんなに怖くない!怖いのは女子だな 」

   「 もったいぶらずに教えてよ明君 」

   「 よかろう、それはな・・・・・・・異世界に移動した瞬間に全裸になる可能性があるのだ! 」


   
 俺のその言葉にクラスの女子の声が止み、マウスを動かす手も止まる、そして俺の方を向き女子全員が口パクで「マジで?」と言っていた。

 俺は頷きながら「 あくまでも可能性だがな 」そう言うとクラスの女子全員が急いでアイテムから布の服を選んだ。

 玲奈が俺を見つめて。


 「 もしも明君の予想が当たったら、明君は女子の救世主になるね 」

 
 そう言って微笑む、本当に可愛いな!惚れちゃいそうだよ!まあ、とっくの昔に惚れてるけどな!

 こうして玲奈と香織のptは水と食料の分だけ残して使い切った、次は俺と早太の番だな!燃えてきたぜえええええ!


  
 









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