無敗の魔法剣士と禁忌紋章

りた

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第1章 編入

第1話編入試験

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──あの時、俺は何も守れなかった。
  それが、俺の罪だ…


「よっこらしょっと」
カイト=アロンダリアは、収穫した野菜を運んでいる。
その日は快晴で雲ひとつない空だ。

「今日もいい天気だなぁ」
カイトはゆったりとした日々を送っている。

「ありがとうねぇ、若いもんが手伝ってくれて助かったよ」
街の叔母さんがカイトに感謝した。

「まぁ、丁度暇だったから暇つぶしになったから。あんまり気にしないで下さい」

カイトは、適当なところで畑仕事を終わらせた。

「これ持って行きな」

「ありがとうございます!」

叔母さんが、野菜を一つだけお裾分けしてもらい、カイトは野菜をかじりながら家に帰った。
途中で街の住人と顔を合わせたりした。

何でもない日常って素晴らしいなぁ
そう思いながら、歩いていくと家に着いた。

「よしっ、今日は寝るか!」

そう言って、ドアを開けようとした。
そしたら、ドアの隙間から手紙の様な物が落ちた。

なんだ?この手紙?

カイトは、気になって手紙を読んでみた。
そこには、
“貴方をガンダリア帝国魔道剣士学院への編入を認めます”
と書かれていた。

「……」

カイトは、少し考えてから決断した。
「めんどくさい」
カイトは、手紙を破って捨てた。

平凡な日常を終わらせてたまるか!
俺はのんびり過ごすんだぁ
カイトは、手紙を見なかったことにした。

眠たくなったから、今日は寝るかぁ
カイトは、床について眠りに着くことにした…

翌朝、家の前では帝国兵が待ち構えていた。
「突入!!」
帝国兵がカイトの家の中になだれ込んできた。
なんだろう帝国兵がいっぱいいる?
これは……夢だな。カイトは寝ぼけていた…そして、二度寝を始めた。
 帝国兵の指揮官が、「よしっ、捕獲しろ!」と合図を出し、指揮官の合図で眠っているカイトを袋に詰め馬車に乗せた。

「馬を出せ!」

袋詰めにしたカイトを乗せて、王都へとむかった。
カイトは、拉致されている事を知らずにぐっすりと寝ていたのだった。


──王都ガンダリア帝国

カイトを乗せた馬車は、数分ほどで街から王都へと到着し、カイトは帝国兵にかつがれてガンダリア帝国魔道剣士学院の理事長室に連れてこられた。

「ふぁあ~?ここは、何処だ?」カイトは、やっと目を覚ました。

その場では、幼女が腰を据えこちらをみている。

「久しぶりじゃなぁ、カイト=アロンダリア」

「げっ…」

今までに無いほどの嫌な顔をしてしまった。

(ニーナがいるって事は、まさか…)

「ここは、王都か?!」
カイトは現状を確認する為にここが王都なのかと聞いた。

「そうじゃが、それがどうした?」
カイトは呆然とした。

「お前が寝ている合間に、拉…招待させてもらったんじゃよ」

 (今、拉致って言おうとしたか?)

 ニーナは、幼い容姿に合わず俺よりも歳上所謂いわゆるロリババァである。そして幼馴染である。

「だから、俺は編入するとは、言ってないぞ!」
カイトは、編入を断固拒否した。

(そんな面倒い事したくない。)

「そうかぁなら仕方が無いが、貴様は何処で暮らしていくつもりなんじゃ?」

「へっ?どういう事?」

「お前が住んでいた街の住人には、協力してもらったからな」
 まさか、眠くなったのは、あの分けて貰った野菜に睡眠薬が入っていのか?くそッあのババァ!

「更に、王都で住むと伝えたから貴様の家は今頃、解体作業中じゃろうな」

悪魔だぁここに悪魔がいる!

「どうじゃ観念して、編入するのじゃな」
何もかも計算されていたのか…

「だが断る!!」

カイトは、ニーナに言い放った。
 その時、ニーナが怒り交じりの笑みを浮かべ詠唱し始める。

「我、願いたるは空の一つの輝き、神をも一撃でほふる聖撃を!」

 【K

 ニーナが放った魔法は、カイトの横ギリギリの所を通り、一瞬にして壁が壊れた。
「ひぃぃぃ、神殺しの超魔法使ってくるなよ!」

「次は……当てる」
ニーナは、見下す様に言ってきた。
あの目は本気だ。危機を感じたカイトはある行動に出た。
「すいませんでした!」
カイトは、【ザ・土下座】を繰り出した。
体勢を低くして頭を下げ最大限の謝罪とともに「是非、編入させていただきます。」編入の件を渋々了承した。

「覚えてろよ!くそッ」
カイトは、ボソッと言った。

「何か言ったかのぅ…?」

(なんて地獄耳だ…)

面倒くさがりながら「なんで今更編入なんだ?」とカイトは、聞いた。

すると、ニーナは真剣に話始めた。
「どうやら、禁忌紋章がこの学園ででまわっているらしいのじゃ。だから、貴様にこの学園に入って調査してもらおうとしたのじゃよ」

禁忌紋章アルス・ノヴァとは、強い力を得る事が出来るが、逆に使用者の肉体を蝕んでいく紋章。即ち禁忌の紋章である。
「そんなものが何でこの学園に?!どういう事だよ!ニーナ!」
カイトの顔は急に険しくなった。
狼狽うろたえるでない!私にも分からん。だから、貴様に頼んだんだ!同じ禁忌紋章アルス・ノヴァを持つ貴様にな」

 そう、俺は12歳という若さで、訳あってこの力を手に入れる事になった。

そして、国を守る為帝国軍人となって戦場へ行く事になったのだ…俺はそこで大切なものを殺してしまった。

「その仕事引き受けてやるよ!」
「頼むぞ!カイト。私も裏から援助してやるからな」
カイトは、ガンダリア帝国魔道剣士学院への編入を決意した。
「あっ、そうそう」
ニーナはふと思い出した。
「次は、なんだ?」

「編入は頼んだが、編入試験があるのを忘れるなよ」

(うわぁ、めんどくせぇ)
カイトは、本当に面倒くさそうな顔をした。

「久々に貴様の力を見せてくれぬか?」
カイトは、1回溜め息をつき、了承した。
「一体何をすれば、いいんだ?」
とカイトが聞くと。

「なぁに、簡単だよ、力を示せばいいそれだけだよ…しかし、あの力は使うなよ」ニーナは、付け足して紋章の力を使わないよう注意を促した。

(入りたいなら、実力を示せということか…まったく、わかりやすい事で…)
「早速、編入試験を始めよう」

「メリサ、こやつを試験場まで案内してやってくれぬか?」

ニーナが、1人の女性が現れた。
「分かりました、理事長」
「紹介し忘れていたが、そやつはメリサじゃ。わしはの補佐だよ」

(それは、いいご身分で…)

「では、案内致します」
カイトは、メリサに着いて行った。

「幸運を祈っておるぞ!我がDearよ」
ニーナは、カイトが出ていった後にボソッと言った。


カイトは、試験場へと案内されている。

「ここが試験場でございます」
カイトが着いた先は、まるで、闘技場“コロッセオ”のような感じで、なんというか本当に広い。
突如、
「そいつが編入生か?」
観客席から声が聞こえてきた。
「ビルさん、いらしゃっていたのですね」

「正直、暑苦しいから、来なくても良かったのですが…まぁ、試験ですので仕方ないですね」
メリサは、罵倒混じりに言った。
そうすると、観客席からビルが降りてきた。

「ハッハッハ、これは手厳しい」
この時、俺は思った。
(なんか面倒くさそうな人が来た…)

ビルと名乗るその男は、筋肉ムキムキでまるでボディビルダーの様な体格だった。

そう思っていると、ギャラリーが集まってきた。

そして所々から、
「あれが、編入生?なんか意外とイケメンじゃない?」
「頑張れよ編入生!」「負けるなよ!」
などの声が聞こえてきた。

「大分、ギャラリーが集まって来たな」
何かの見世物みたいに集まって来たな…

「それじゃぁはじめるか」

「いいですよ…ハァ」
(本当に面倒くさい…)
カイトは、溜め息をついた。

両者の準備が整ったのを確認して、メリサがルール説明をした。

「どちらが倒れるか、降参をしたら、試験終了とします。武器は、幻想形態とします。」

「それでは、始めます!よーい始め!」
メリサが開始の合図をした。

開始の合図と共に、
両者は、詠唱を始めた。
「我、雷神の覇者なり!いでよ!ニョルニール!」
ビルは、雷神トールの武器のニョルニールのレプリカを顕現させた。

カイトは、模擬戦用の剣を構えた。

「そんな模擬戦用の剣でいくらレプリカであっても雷神トールの武器ニョルニールに勝てると思っているのか?」

「やってみなければわからない無いと思いますけどね」

(なんだか本当に暑苦しいなこの教官…剣を振るのは久々だから、大丈夫かな?)

「さぁ、どこからでもかかってこい」
「……」
「そっちから、来ないのならこっちから行くぞ!」
ビルは、大振りの攻撃を仕掛けた。

破壊力はすごいが、速さがあまり無いな…。

大振りの攻撃を避け、攻撃を与えようとすると、雷の壁がカイトの攻撃を遮った。
ビルが攻撃を繰り出すごとに雷鳴が鳴り響く

「フンッ!甘いな!」

 そして、ビルはまたもや攻撃を与えようとした。

「これで、終わりだ!」

やばい…運動不足で体が鈍ってるなぁ
カイトは、態勢をそらして、その一撃を避けガラ空きになっている所を突いた。
1回目は防がれたが、2回目は当てることができた。
それは、さっきみたいな壁はずっと張っているわけじゃない…攻撃の一瞬の間壁が解除される。

カイトは、その隙を突いたのだ…。

「中々やるじゃないか!だが、これは耐えられるかな?」
ビルは、ニョルニールに魔力を込めた。

魔力を込めたニョルニールで重い一撃を繰り出してきた。

V

カイトは気付いていた。
ビルが大技を繰り出してくることを…
「ここだァ!」

N

カイトはあらゆる神経系を研ぎ澄まし、ビルが繰り出してきた一撃を回避して背後に回り込み首筋に剣を突き付けた。

「俺の勝ちですね!」

「気付いていたのか!?俺が大技を出すと」

「あんたは、あんまりちまちまとした攻撃をしてこないだろうと推測しただけだよ」

「ハッハッハ!全てお見通しという訳か!」

 ビルは、高らかに笑い降参を認めた。そして、握手を求め、手を差し伸べた。

「俺の負けだ!ようこそ、ガンダリア帝国魔術剣士学院へ!」

 その時歓声があがり、観客席のギャラリーの方から
「なんだ、あれ強くね」「一体何が起こったんだ!?」のような声が聞こえてきた。


 カイトは、ガンダリア帝国魔術剣士学院の編入試験の合格することが出来た。

(しかし、大変になっているのは分かるけど…本当に面倒くさい。)


              続く

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