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程無くして、騎馬を操れる14名が、リュカの前に整列した。ほとんどの者が、何故リュカの前に並ばされているのかを理解出来ていなかった。
ただ、モーガンと、ホフマンの態度から、リュカには逆らわない方が良さそうだと空気を読む。リュカは集められた新人騎士達をぐるっと見渡す、その瞳に怖じける様であれば、使わないつもりだったが、彼らは血気盛んな年頃で、使命に燃えていた。
「まず、先に言っておく、お前達は囮だ」
「!?」
リュカの発言に、ぎょっとする新兵達は、助けを求めるようにモーガンを見つめた。モーガンも、てっきり、馬に乗りながら戦う覚悟をしていたので動揺を隠せなかった。
「リュカ将軍、囮とは……リザードベアを何処かへ誘い出すのですか?」
「いや、別に特定の場所にと言うわけではない、俺が狩る間、暫く引き付けておいてくれという意味だ」
ごくりと、その他大勢が唾を飲み込む。何を言っているんだろうと誰もが思った。
「まさかお独りで狩るおつもりですか?10頭を?幾らなんでも無謀かと」
「無謀?では、お前は、目の前にベアがいたとして急所がどこか直ぐに解るのか?解ったとして直ぐに刺せる?鋼並みに硬い奴等の肉をどの程度の力で、どの角度から貫けるか知ってるのか?いま、その練習する時間があるとでも?」
「それは……」
「今のお前達には無理だろう、逃げ回れるだけの技量があれば良い、だが流石に俺も10頭を一気にヤるのは避けたい、なるべく共闘にならないよう撹乱し、オアシスへは絶対に近づけさせないよう、考えて逃げてくれればいい、こちらにベアを誘導して欲しい目星は、この鷹がつける、鷹が鳴き俺の方へ連れてきた順に倒す」
「そんな無茶苦茶な戦法では、もし貴方に何か有れば作戦はどうなりますか」
「どうなるもなにも、殺れるから大丈夫だ、心配するな」
その自信の根拠はいったいなんなのか、だが、古参の兵士達は頷くばかりで、新兵達の動揺を理解していない。
副団長ホフマンが、ちらりと横のモーガン隊長をみる。モーガンも、ホフマンをみたが、こちらは古参の兵士と同じく、リュカの戦法で納得しているようだった。
◇◇◇◇◇
軍義が終わり、馬の用意のために移動中、ホフマンは耐えきれずに、モーガンに問うた。
「団長、あの男は何者なのです」
「リュカ将軍の事か?」
「はい」
「砂漠都市サララの、サリザーラ公爵の三男」
「何ですって!?何故そんなお偉方が新人騎士団に?」
ホフマンは、手にしていた剣を驚きのあまり落としそうになった。モーガンは、自分にも詳しくは解らないがと、ただ、リュカ·サリザーラ将軍の名は、何度も聞いたことがあった。
「サリザーラ公爵の三男は、優秀な将軍だと聞いている、サララ領土の護りを一手に任される程の」
「そんなに……強いんですか?」
「俺も調べたが、クライス王国で開かれた過去四年の剣術大会、武術大会、馬術大会の優勝者だった」
「さ、三冠ですか、えぐすぎますね、それは事実だとしたら」
「過去戦った事がある者にも聞いたが、化物じみた強さだそうだ、その手腕、間近で見れるなら俺は囮でも何でも良い」
「なるほど、それは興味深いですね」
10頭のリザードベアを1人で狩ると言い切れる強さに、確かに同じ男として興味がある。
「なに、もし、彼が失敗した時は我等で倒すまでだ」
「鋼の固さの肉を?まぁ、頑張ります」
ホフマンは、部屋で遺書を書く暇も無かったなと、だが何故かあの自信たっぷりな狂暴な瞳を見てしまっては、その必要もないような気がした。あの人なら本当に10頭を軽々と倒してしまうのではと、そんな期待がいつの間にか心に芽生えていた。
◇◇◇◇◇
「他のやつら、囮だっていってたぞ、悪魔なのかあの人は」
「いや、犠牲にする訳じゃないだろ?オアシスから引き離す為と聞いたが」
新人騎士達がざわざわと噂するのを、オロオロとしながら聞く羽目になったリズは、とうとう、軍義に出ていた騎士に走りよった。
「あのっ、すみません、今回の作戦はどういったものなのですか?リュカさんは」
「え?あ、先生、俺たちも詳しくは……ただ、馬に乗れる奴等がオアシスからベアを引き離して、その引き離されたベアをリュカ将軍が倒すらしいですが」
「皆で倒すのじゃないのですか?リュカさんだけ?そんな、絶対危険です、あの、リザードベアについての資料を読んできたのですが、あの、皆さんで」
リュカを助けて欲しいと訴えるリズに、騎士達は確かにそうしてやりたいがと、上からの命令は騎士にとっては鋼の掟みたいなもので勝手に動くわけにもいかない。
「いや、でも俺たちはオアシスの周りに配置されるだけで実際に戦うのは避けるように言われて」
リズは、自分のかき集めた資料を掴む指から血の気が引くのを感じた。
「だって、リザードベアの肋骨は厚く平で前からの攻撃は刃が通りません盾を胸に付けてるようなもので、そんなの1人で倒すなんて……リュカさんはどこに」
怖くて怖くて、リズの綺麗な銀色の瞳に涙が競り上がってきた。
「将軍達は南の入り口から岩場に」
そう聞くや否や、リズは、走り出した。心の中に嵐が吹き荒れるみたいな、不安。走っている途中でベアの資料を何枚も落とした。髪を隠すフードははだけ、瞳からぽたぽたと涙を流しながら走った。
「リュカさんっ、リュカさん」
目の前に、人の集り、掻き分けて、飛び出ると、十五頭の馬、先頭の真っ黒な馬にリュカが乗っていて、リズに気づき、リュカは馬から降りた。そこに、弾丸みたいに、リズが飛び付いた。リュカの胸にしがみつく。
「リュ……カさんっ、あぶ、ない、で、す、ベアの肋骨は」
「リズ」
「前からの、攻撃は」
「リズ、落ち着け」
「聞いてるんです、かっ、ぐすっ、リュカさん、いつも、僕の話、聞いて」
「聞いている」
「危ないんです、1人でなんて、やめて」
リズの瞳から大粒の涙がぼろぼろと落ちた。しがみつくリズを抱き締め、一呼吸したリュカは、リズ耳元へ唇を寄せた。
「まいったな、こんなに強烈だとは……あんたに泣かれるのはたまらない、リズ」
「1人でや、めて、ぐすっん」
「リズ、心配してくれて嬉しいが、大丈夫だ、アイツらに前からの攻撃がきかないことはよく知ってる。首の付け根から斜めに刃を入れて心臓を突き刺すんだろ?」
リズは、ようやく顔を上げた。綺麗な銀色の瞳が涙に濡れている、自分を心配してすがりつく姿は何といじらしく、このまま抱き締めて拐いたい情欲をリュカはガリッと奥歯噛み耐えた。
「あんたに泣かれると……やばいな、こんなに心臓がばくばくなるものなのか、ははっ、心が乱れるなんてもんじゃないな」
リュカは、ふいっと顔を反らし、視界に入ったモーガン隊長を手招きした。
「リズを頼む」
「いやっリュカさん」
リュカは、リズをひょいっと抱き上げて、モーガンへ押し付けた。
「だ、っこしないで!」
「他の男にお前を預ける俺の気持ちにもなれ、大人しくしててくださいよ」
ポンポンとリズの頭を優しく叩いて、名残惜しそうにその鼠色の愛しい柔らかな髪の一房をそっと離した。
一連のやり取りを、固唾を飲んで見守っていた騎士達は、リュカが馬に乗り直し、行くぞと言うまで、鬼の霍乱を見たかの様に固まっていた。
ただ、モーガンと、ホフマンの態度から、リュカには逆らわない方が良さそうだと空気を読む。リュカは集められた新人騎士達をぐるっと見渡す、その瞳に怖じける様であれば、使わないつもりだったが、彼らは血気盛んな年頃で、使命に燃えていた。
「まず、先に言っておく、お前達は囮だ」
「!?」
リュカの発言に、ぎょっとする新兵達は、助けを求めるようにモーガンを見つめた。モーガンも、てっきり、馬に乗りながら戦う覚悟をしていたので動揺を隠せなかった。
「リュカ将軍、囮とは……リザードベアを何処かへ誘い出すのですか?」
「いや、別に特定の場所にと言うわけではない、俺が狩る間、暫く引き付けておいてくれという意味だ」
ごくりと、その他大勢が唾を飲み込む。何を言っているんだろうと誰もが思った。
「まさかお独りで狩るおつもりですか?10頭を?幾らなんでも無謀かと」
「無謀?では、お前は、目の前にベアがいたとして急所がどこか直ぐに解るのか?解ったとして直ぐに刺せる?鋼並みに硬い奴等の肉をどの程度の力で、どの角度から貫けるか知ってるのか?いま、その練習する時間があるとでも?」
「それは……」
「今のお前達には無理だろう、逃げ回れるだけの技量があれば良い、だが流石に俺も10頭を一気にヤるのは避けたい、なるべく共闘にならないよう撹乱し、オアシスへは絶対に近づけさせないよう、考えて逃げてくれればいい、こちらにベアを誘導して欲しい目星は、この鷹がつける、鷹が鳴き俺の方へ連れてきた順に倒す」
「そんな無茶苦茶な戦法では、もし貴方に何か有れば作戦はどうなりますか」
「どうなるもなにも、殺れるから大丈夫だ、心配するな」
その自信の根拠はいったいなんなのか、だが、古参の兵士達は頷くばかりで、新兵達の動揺を理解していない。
副団長ホフマンが、ちらりと横のモーガン隊長をみる。モーガンも、ホフマンをみたが、こちらは古参の兵士と同じく、リュカの戦法で納得しているようだった。
◇◇◇◇◇
軍義が終わり、馬の用意のために移動中、ホフマンは耐えきれずに、モーガンに問うた。
「団長、あの男は何者なのです」
「リュカ将軍の事か?」
「はい」
「砂漠都市サララの、サリザーラ公爵の三男」
「何ですって!?何故そんなお偉方が新人騎士団に?」
ホフマンは、手にしていた剣を驚きのあまり落としそうになった。モーガンは、自分にも詳しくは解らないがと、ただ、リュカ·サリザーラ将軍の名は、何度も聞いたことがあった。
「サリザーラ公爵の三男は、優秀な将軍だと聞いている、サララ領土の護りを一手に任される程の」
「そんなに……強いんですか?」
「俺も調べたが、クライス王国で開かれた過去四年の剣術大会、武術大会、馬術大会の優勝者だった」
「さ、三冠ですか、えぐすぎますね、それは事実だとしたら」
「過去戦った事がある者にも聞いたが、化物じみた強さだそうだ、その手腕、間近で見れるなら俺は囮でも何でも良い」
「なるほど、それは興味深いですね」
10頭のリザードベアを1人で狩ると言い切れる強さに、確かに同じ男として興味がある。
「なに、もし、彼が失敗した時は我等で倒すまでだ」
「鋼の固さの肉を?まぁ、頑張ります」
ホフマンは、部屋で遺書を書く暇も無かったなと、だが何故かあの自信たっぷりな狂暴な瞳を見てしまっては、その必要もないような気がした。あの人なら本当に10頭を軽々と倒してしまうのではと、そんな期待がいつの間にか心に芽生えていた。
◇◇◇◇◇
「他のやつら、囮だっていってたぞ、悪魔なのかあの人は」
「いや、犠牲にする訳じゃないだろ?オアシスから引き離す為と聞いたが」
新人騎士達がざわざわと噂するのを、オロオロとしながら聞く羽目になったリズは、とうとう、軍義に出ていた騎士に走りよった。
「あのっ、すみません、今回の作戦はどういったものなのですか?リュカさんは」
「え?あ、先生、俺たちも詳しくは……ただ、馬に乗れる奴等がオアシスからベアを引き離して、その引き離されたベアをリュカ将軍が倒すらしいですが」
「皆で倒すのじゃないのですか?リュカさんだけ?そんな、絶対危険です、あの、リザードベアについての資料を読んできたのですが、あの、皆さんで」
リュカを助けて欲しいと訴えるリズに、騎士達は確かにそうしてやりたいがと、上からの命令は騎士にとっては鋼の掟みたいなもので勝手に動くわけにもいかない。
「いや、でも俺たちはオアシスの周りに配置されるだけで実際に戦うのは避けるように言われて」
リズは、自分のかき集めた資料を掴む指から血の気が引くのを感じた。
「だって、リザードベアの肋骨は厚く平で前からの攻撃は刃が通りません盾を胸に付けてるようなもので、そんなの1人で倒すなんて……リュカさんはどこに」
怖くて怖くて、リズの綺麗な銀色の瞳に涙が競り上がってきた。
「将軍達は南の入り口から岩場に」
そう聞くや否や、リズは、走り出した。心の中に嵐が吹き荒れるみたいな、不安。走っている途中でベアの資料を何枚も落とした。髪を隠すフードははだけ、瞳からぽたぽたと涙を流しながら走った。
「リュカさんっ、リュカさん」
目の前に、人の集り、掻き分けて、飛び出ると、十五頭の馬、先頭の真っ黒な馬にリュカが乗っていて、リズに気づき、リュカは馬から降りた。そこに、弾丸みたいに、リズが飛び付いた。リュカの胸にしがみつく。
「リュ……カさんっ、あぶ、ない、で、す、ベアの肋骨は」
「リズ」
「前からの、攻撃は」
「リズ、落ち着け」
「聞いてるんです、かっ、ぐすっ、リュカさん、いつも、僕の話、聞いて」
「聞いている」
「危ないんです、1人でなんて、やめて」
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「まいったな、こんなに強烈だとは……あんたに泣かれるのはたまらない、リズ」
「1人でや、めて、ぐすっん」
「リズ、心配してくれて嬉しいが、大丈夫だ、アイツらに前からの攻撃がきかないことはよく知ってる。首の付け根から斜めに刃を入れて心臓を突き刺すんだろ?」
リズは、ようやく顔を上げた。綺麗な銀色の瞳が涙に濡れている、自分を心配してすがりつく姿は何といじらしく、このまま抱き締めて拐いたい情欲をリュカはガリッと奥歯噛み耐えた。
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リュカは、ふいっと顔を反らし、視界に入ったモーガン隊長を手招きした。
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「いやっリュカさん」
リュカは、リズをひょいっと抱き上げて、モーガンへ押し付けた。
「だ、っこしないで!」
「他の男にお前を預ける俺の気持ちにもなれ、大人しくしててくださいよ」
ポンポンとリズの頭を優しく叩いて、名残惜しそうにその鼠色の愛しい柔らかな髪の一房をそっと離した。
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物語お楽しみいただけたら幸いです。
***
2022.12.26「第10回BL小説大賞」で奨励賞をいただきました!
応援してくれた皆様のお陰です。
ご投票いただけた方、お読みくださった方、本当にありがとうございました!!
☆☆☆
2024.3.13 書籍発売&レンタル開始いたしました!!!!
応援してくださった読者さまのお陰でございます。本当にありがとうございます。書籍化にあたり連載時よりも読みやすく書き直しました。お楽しみいただけたら幸いです。