60 / 108
第3章 関係の変化
第14話 コンサート後1 シゲル(攻め)視点
しおりを挟む
※エロなし
「あ~~~~スッキリしたぁ!」
コンサート会場を出て、予約してあったホテルのラウンジに来た
あの『フルムーン』の口直しをしたい、とユウキが言うから
黙っていようと思ってたけど、あんまりなアサヒくんの言い方に
ついカチンときて言い返してしまった
そもそも、「あなたとのセックスに満足してなかったようですよ?」なんて
自分にそのままブーメランとして刺される言葉だったけど…
出しゃばったかな、とも思っていたけど、ユウキには喜んでもらえたようだ
「見た?シゲルが言い返した時の、アサヒくんのあの顔!!」
お気に入りのカクテルがある!と大喜びでオーダーした
シンガポールスリングを一気飲みでもするかの勢いで飲む
「う~ん…でも言い過ぎちゃったかなって…ユウキ、同門でしょ?
先生との関係もあるし…」
「もういいよ、正直今日の演奏を聴いて
これまで憧れてたのは何だろうって思ってて…
プログラムを見た時から、違和感はあったんだけどめ
それで、楽屋であれでしょ?
今日でホントの意味でフッ切れちゃったよ…
一体、何があったんだろうってくらい、人が変わっちゃったのか
……もともとああいう人だったのか…」
俺はアサヒくんと直接話したのは初めてだったけど
いきなりあんなこと言い出すから、ちょっとビックリした
ユウキの元カレだから、あんまり悪く言いたくはないけど、さすがにアレはちょっと…
「ふふ…実はさ、今日の演奏聴く前、アサヒくんの写真見て
やっぱり指長いな~とか、昔のこととか思い出してたんだよね
トウマにも言われたけど、未練みたいなのはどこかにあったんだよ
でもさ、一気に夢が壊れたというか
これはないな、と思ったね
あ~~~俺の初恋も、ホントにこれでおしまい!」
ユウキが、もう空になってるんじゃないかと思えるくらい、少ししかカクテルが入っていないグラスを持ち上げた
「初恋終了記念~~~~!
かんぱ~~い!」
グイッと飲み干し、オーダーをしようとするところを
慌てて手を持って止める
「ちょっと!ユウキ…結構酔ってるんじゃない?
もっと飲みたいなら、部屋で飲もう
好きなカクテル、ルームサービスでオーダーもできるから…」
テンションの高さは、アルコールのせいもあるかもしれない
まだアルコールにそんなに慣れているわけじゃないし
少し赤くなった頬と、トロンとした目元で俺を見つめる
「ここからの夜景、綺麗じゃん…」
都心の最上階にあるバーからの夜景はたしかに綺麗だ
「目元が赤くなってる…
……そんなユウキの顔、他の人に見せたくないから」
酔っているのか、もしかしたら少し涙ぐんでいるのか
誘われるようにユウキの目元に触れる
「予約してある部屋も、このバーの1階下ってだけだよ
角部屋を取ってあるから、ここよりもっと綺麗な夜景が見れるかも」
「……分かった」
「あ~~~~スッキリしたぁ!」
コンサート会場を出て、予約してあったホテルのラウンジに来た
あの『フルムーン』の口直しをしたい、とユウキが言うから
黙っていようと思ってたけど、あんまりなアサヒくんの言い方に
ついカチンときて言い返してしまった
そもそも、「あなたとのセックスに満足してなかったようですよ?」なんて
自分にそのままブーメランとして刺される言葉だったけど…
出しゃばったかな、とも思っていたけど、ユウキには喜んでもらえたようだ
「見た?シゲルが言い返した時の、アサヒくんのあの顔!!」
お気に入りのカクテルがある!と大喜びでオーダーした
シンガポールスリングを一気飲みでもするかの勢いで飲む
「う~ん…でも言い過ぎちゃったかなって…ユウキ、同門でしょ?
先生との関係もあるし…」
「もういいよ、正直今日の演奏を聴いて
これまで憧れてたのは何だろうって思ってて…
プログラムを見た時から、違和感はあったんだけどめ
それで、楽屋であれでしょ?
今日でホントの意味でフッ切れちゃったよ…
一体、何があったんだろうってくらい、人が変わっちゃったのか
……もともとああいう人だったのか…」
俺はアサヒくんと直接話したのは初めてだったけど
いきなりあんなこと言い出すから、ちょっとビックリした
ユウキの元カレだから、あんまり悪く言いたくはないけど、さすがにアレはちょっと…
「ふふ…実はさ、今日の演奏聴く前、アサヒくんの写真見て
やっぱり指長いな~とか、昔のこととか思い出してたんだよね
トウマにも言われたけど、未練みたいなのはどこかにあったんだよ
でもさ、一気に夢が壊れたというか
これはないな、と思ったね
あ~~~俺の初恋も、ホントにこれでおしまい!」
ユウキが、もう空になってるんじゃないかと思えるくらい、少ししかカクテルが入っていないグラスを持ち上げた
「初恋終了記念~~~~!
かんぱ~~い!」
グイッと飲み干し、オーダーをしようとするところを
慌てて手を持って止める
「ちょっと!ユウキ…結構酔ってるんじゃない?
もっと飲みたいなら、部屋で飲もう
好きなカクテル、ルームサービスでオーダーもできるから…」
テンションの高さは、アルコールのせいもあるかもしれない
まだアルコールにそんなに慣れているわけじゃないし
少し赤くなった頬と、トロンとした目元で俺を見つめる
「ここからの夜景、綺麗じゃん…」
都心の最上階にあるバーからの夜景はたしかに綺麗だ
「目元が赤くなってる…
……そんなユウキの顔、他の人に見せたくないから」
酔っているのか、もしかしたら少し涙ぐんでいるのか
誘われるようにユウキの目元に触れる
「予約してある部屋も、このバーの1階下ってだけだよ
角部屋を取ってあるから、ここよりもっと綺麗な夜景が見れるかも」
「……分かった」
48
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる