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第一章 出会い編
第47話 大夜会③〜恥知らずな親子(後)〜
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※ミラベル視点→ロザベラ視点→記者・エドモンド君視点へと変化します。
………………………………………………………………………………
side:ミラベル
「お母様どういうことですか!?お父様にお母様と私のエスコート役の男性を用意していただけるようお願いするって言っていたじゃない!」
「ちょっと落ち着きなさい、ベル。それに仕方がないじゃない、旦那様もお忙しいのよ」
ああ、イライラする!
国一番の催事、この大夜会にカリス帝国の麗しい皇帝陛下を伴って出席することも叶わず、仕方なしにお母様にお願いしておいた別のエスコート役も王都について早々いないことが判明し。
折角2週間吟味に吟味を重ねて選んだ素敵なドレスも宝石も、一人で入場したせいで誇る相手もいない。
惨めさにその場で地団駄を踏む。
自分はちゃっかりと愛人である子爵家の美青年を隣に侍らせて仕方のない子ね、とため息を吐く母親を憎々しげに睨め付ける。
でもお母様、私知っていてよ?
王城でお父様に会おうとして取り次ぎをして貰えなかった時のお母様が酷く苛立っていたのを。
偶々彼を侍従扱いで伴っていたからエスコート役が間に合っただけでお母様だってお父様に振られてるんだってこと。
(………少し気分が晴れたら、何だかお腹が空いてきたわね。)
視線を彷徨わせ沢山の美味しそうな食べ物が立ち並ぶテーブルに荒い足取りで向かう。
私が取りたいお肉料理の前に数人の子供が集まっている。
(ああもう!!だから子供って嫌いよ、うるっさいし邪魔だし、そんな風に何人もで取ってしまったら私の分が無くなるじゃない!気遣いも出来ないなんて、親の顔が見てみたいものだわ!?)
このままでは食べたいものがなくなってしまう、と少ーしその子供を押しやって漸くお肉を取ることが出来たわ、全くホント邪魔だったら。
ガチャンと何かが落ちる音と煩い子供の泣き声がするのだけれど、私には関係のないことね?
それにしても王族や招待された皇帝陛下はまだかしら。
いくら入場するのが最後の方といってもそろそろ来てもおかしくない時間だと思うのに……進行役は何を勿体つけてるのかしら!
ああ……。早くお会いしたいわ、私の皇帝陛下!
一度目と目が合えば、きっときっと私のことを見初めて下さる筈だもの!!
………………………………………………………………………………
side:ロザベラ
(折角の社交の場なのに、あの人ときたら、一体どういうつもりかしら!)
9年経った今でも一度も会ったことのない夫だけれども見目麗しいとの評判だし、美しい私を伴って出席できることを誇るべきなのに。多忙だからとか訳の分からない言い訳をつけて一緒に会場入りするのを避けるだなんて…。
非常識にも程があるわ!
……まぁ、偶々可愛い私のリチャードを共に連れてきていたから良かったけれど、娘にも悪いことをしたわ。それもこれも、手紙でお願いしておいたのにも関わらず相手を用意をしてくれなかったあの人がいけないのよ!
それにしてもベルったら、あんなに怒って。
でも仕方がないじゃない?本来男というものは自分の手で掴み取るものだもの。エスコート役などいなくても、もうすぐ会場に足を運ばれる皇帝陛下を射止めれば良いのよ。
「レディ・ロザベラ、お飲み物を取ってきましょうか」
「ふふ…ありがとうリチャード。お願いするわ」
ふふ、本当リチャードの可愛いこと。
あの人もこれくらい妻の私を気遣い尽くすべきだわ。
飲み物を待っていると、何やら古臭いデザインのドレスを着た年寄り女が目つきの悪い性悪そうな若い女を連れてこちらにやってきた。
若い女が口を開いた。
「少しよろしくって?」
「……何ですのいきなり」
「ロザベラ様でいらっしゃいますね?」
「人の名前を聞く時はご自分から名乗るのが礼儀ではなくって?突然話しかけてきておいて…全く、礼儀のなってない方ねぇ」
「……何ですって?
貴方の娘とやらが食事を楽しんでいた私の子供を転ばせて泣かせた上、謝りもしないという礼儀知らずだったが為に、母親だという貴方に直接抗議しにきているのにその言い方…」
「だから、名前は?私と娘を非難される前にご自分の礼儀のなさを嘆いた方が良くってよ」
「なっ!!」
「少し落ち着きなさい、サルメ。
名乗らず失礼しましたわロザベラ様。
私はエインズ辺境伯家のラステル、こちらは娘のサルメと申しますわ。
これで宜しいかしら?」
いきなり隣の年寄り女がしゃしゃりでてきた。
(全く……娘も娘なら親も親よね。それにしても辺境伯如きが)
辺境伯といえば田舎貴族もいいところじゃない。王城で宰相も務める伯爵位の夫を持つ私に向かって随分と強気なこと。
見ればドレスもさることながら装飾品も時代遅れな物ばかり。きっと田舎領主なだけあって新しいものを買ってもらうだけの余裕がないのね。どこをとっても私に至らないこの二人に娘や私を非難される謂れはないわ。
二人の後ろには可愛いリチャードが飲み物を手に顔を青褪めて立ち尽くしている。
優しい子ね、この私に難癖をつけてくるこんな人たちの立場まで心配してあげているなんて。
「そう。私はロザベラ・レイランドルフ。
この国の宰相を務めるロイド・レイランドルフ伯爵の妻ですわ。
…名乗ったのですし、もう用は済んだでしょう?それに子供が転んだ位、何だというの?そんな些末なことで私を非難している暇があるなら今の旦那様より裕福な紳士を探してみては如何?」
「「なっ!!?」」
さっさと会話を打ち切り、踵を返す。
おおやだ!顔が醜いこと。
今の旦那より稼ぎのいい男でも捕まえたらいいと助言して差し上げただけですのに。
まぁ……あのような化石女と非常識女では他に相手を見つけるのも難しそうね……あら?
先ほどまで女達の後ろにいたリチャードがいないわ。
もしかしてお花摘みにでも行ったのかしら……?
………………………………………………………………………………
side:エドモンド
(………ぅうわぁ~…無いわぁ~…)
事の一部始終を不運にも(?)目撃してしまった俺、エディことエドモンドはげんなりと肩を落とした。
目の前であの親子がとった行動、言動のあり得なさと非常識さ。
兎に角、彼女らを取り巻く全てに驚愕し、呆れ果て、そして冷や汗が止まらない。
今のたった十数分の間に自分の体重は5キロばかり落ちたのではと邪推できる程度に疲れてしまった。
まずはベルとか呼ばれてたあの娘。
会場に入るやキィキィと母親に文句をつけた挙句、優雅さの欠片も無い足取りでやけ食いしに食事コーナーに突撃。更に自分が料理を欲しているからと小さな子供を押し除けて転ばし、放置。
気遣いも品性もない、本当に貴族の令嬢なのかすら疑わしい。
あの母親に至っては完全に論外だ。
娼婦か!!とツッコミを入れたくなるような、胸も背中も開いた毒々しい濃赤のドレスを身に纏って若い男とイチャイチャイチャイチャ。
やっと男が離れたかと思えば、今度はあの娘に泣かされた子供の母親とその親も登場。
あの娘の振る舞いに抗議しにきたらしい二人を馬鹿にした挙句、言うに事欠いて旦那とは別に男を漁れ、だと!?
その瞬間俺は心の中で全力で叫んだね。
『正 気 か お 前!!?』って。
エインズ辺境伯家。通称、“武のエインズ”
質実剛健にして常勝無敗。先先代の王より絶大の信頼を王家より寄せられるこの家こそこのトリアドル王国の武の要と言われる程に有名且つ得難き名家。親類にはあの“トリアドルの鬼”と呼ばれるロッテン卿もいることから、
“エインズ辺境伯家に喧嘩を売ることなかれ”と囁かれているとか。
さして大国でもないこの国が侵略もされずに国として生き残れているのも辺境伯家のおかげといっても間違いない。
位は伯爵家であれども重要度では公爵家にも劣らないとされる家の先代当主夫人、現当主夫人、次代を担う跡継ぎと3代纏めて扱き下ろして馬鹿にするなんて、本当に正気を疑うレベルなのだ。
(伯爵位の宰相の妻だからなんだ!そんな幾らでも替えのきく家とは格が違うんだよ!!
ってか、宰相…レイランドルフ卿だっけ、趣味悪すぎる)
その証拠に、周りで様子を見ていた貴族達はこぞって方々へ散っていってるし、あの女に侍っていた貴族の青年も青い顔をしてどこぞに行ってしまった。
……きっともうこの会場に戻ってくることはないだろう。
2年に一度の喜ばしい催事の筈なのに、蓋を開けてみれば……散々たる空気でのスタート。
最早一刻も早く登場してこの空気を変えてくれ!!と今なお姿を見せないかの帝国の客人やこの国の王族に心から願ったのはいうまでもない。
ー果たしてその願いが叶ったのか、時を置かずして会場に一際大きく名乗りが挙げられた。
「カリス帝国、ベルナード・イグニス・カロル・カリスティリア皇帝陛下
及び、シェイラ・レイランドルフ伯爵令嬢のご入場ー!!」
待ってました皇帝陛下!!
そしてお連れの…
………。
…………、ん?
……『レイランドルフ』??
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
※次の更新は20時頃を予定してます!!
(多少前後するかもしれませんが、ご容赦を……:(;゙゚'ω゚'):)
………………………………………………………………………………
side:ミラベル
「お母様どういうことですか!?お父様にお母様と私のエスコート役の男性を用意していただけるようお願いするって言っていたじゃない!」
「ちょっと落ち着きなさい、ベル。それに仕方がないじゃない、旦那様もお忙しいのよ」
ああ、イライラする!
国一番の催事、この大夜会にカリス帝国の麗しい皇帝陛下を伴って出席することも叶わず、仕方なしにお母様にお願いしておいた別のエスコート役も王都について早々いないことが判明し。
折角2週間吟味に吟味を重ねて選んだ素敵なドレスも宝石も、一人で入場したせいで誇る相手もいない。
惨めさにその場で地団駄を踏む。
自分はちゃっかりと愛人である子爵家の美青年を隣に侍らせて仕方のない子ね、とため息を吐く母親を憎々しげに睨め付ける。
でもお母様、私知っていてよ?
王城でお父様に会おうとして取り次ぎをして貰えなかった時のお母様が酷く苛立っていたのを。
偶々彼を侍従扱いで伴っていたからエスコート役が間に合っただけでお母様だってお父様に振られてるんだってこと。
(………少し気分が晴れたら、何だかお腹が空いてきたわね。)
視線を彷徨わせ沢山の美味しそうな食べ物が立ち並ぶテーブルに荒い足取りで向かう。
私が取りたいお肉料理の前に数人の子供が集まっている。
(ああもう!!だから子供って嫌いよ、うるっさいし邪魔だし、そんな風に何人もで取ってしまったら私の分が無くなるじゃない!気遣いも出来ないなんて、親の顔が見てみたいものだわ!?)
このままでは食べたいものがなくなってしまう、と少ーしその子供を押しやって漸くお肉を取ることが出来たわ、全くホント邪魔だったら。
ガチャンと何かが落ちる音と煩い子供の泣き声がするのだけれど、私には関係のないことね?
それにしても王族や招待された皇帝陛下はまだかしら。
いくら入場するのが最後の方といってもそろそろ来てもおかしくない時間だと思うのに……進行役は何を勿体つけてるのかしら!
ああ……。早くお会いしたいわ、私の皇帝陛下!
一度目と目が合えば、きっときっと私のことを見初めて下さる筈だもの!!
………………………………………………………………………………
side:ロザベラ
(折角の社交の場なのに、あの人ときたら、一体どういうつもりかしら!)
9年経った今でも一度も会ったことのない夫だけれども見目麗しいとの評判だし、美しい私を伴って出席できることを誇るべきなのに。多忙だからとか訳の分からない言い訳をつけて一緒に会場入りするのを避けるだなんて…。
非常識にも程があるわ!
……まぁ、偶々可愛い私のリチャードを共に連れてきていたから良かったけれど、娘にも悪いことをしたわ。それもこれも、手紙でお願いしておいたのにも関わらず相手を用意をしてくれなかったあの人がいけないのよ!
それにしてもベルったら、あんなに怒って。
でも仕方がないじゃない?本来男というものは自分の手で掴み取るものだもの。エスコート役などいなくても、もうすぐ会場に足を運ばれる皇帝陛下を射止めれば良いのよ。
「レディ・ロザベラ、お飲み物を取ってきましょうか」
「ふふ…ありがとうリチャード。お願いするわ」
ふふ、本当リチャードの可愛いこと。
あの人もこれくらい妻の私を気遣い尽くすべきだわ。
飲み物を待っていると、何やら古臭いデザインのドレスを着た年寄り女が目つきの悪い性悪そうな若い女を連れてこちらにやってきた。
若い女が口を開いた。
「少しよろしくって?」
「……何ですのいきなり」
「ロザベラ様でいらっしゃいますね?」
「人の名前を聞く時はご自分から名乗るのが礼儀ではなくって?突然話しかけてきておいて…全く、礼儀のなってない方ねぇ」
「……何ですって?
貴方の娘とやらが食事を楽しんでいた私の子供を転ばせて泣かせた上、謝りもしないという礼儀知らずだったが為に、母親だという貴方に直接抗議しにきているのにその言い方…」
「だから、名前は?私と娘を非難される前にご自分の礼儀のなさを嘆いた方が良くってよ」
「なっ!!」
「少し落ち着きなさい、サルメ。
名乗らず失礼しましたわロザベラ様。
私はエインズ辺境伯家のラステル、こちらは娘のサルメと申しますわ。
これで宜しいかしら?」
いきなり隣の年寄り女がしゃしゃりでてきた。
(全く……娘も娘なら親も親よね。それにしても辺境伯如きが)
辺境伯といえば田舎貴族もいいところじゃない。王城で宰相も務める伯爵位の夫を持つ私に向かって随分と強気なこと。
見ればドレスもさることながら装飾品も時代遅れな物ばかり。きっと田舎領主なだけあって新しいものを買ってもらうだけの余裕がないのね。どこをとっても私に至らないこの二人に娘や私を非難される謂れはないわ。
二人の後ろには可愛いリチャードが飲み物を手に顔を青褪めて立ち尽くしている。
優しい子ね、この私に難癖をつけてくるこんな人たちの立場まで心配してあげているなんて。
「そう。私はロザベラ・レイランドルフ。
この国の宰相を務めるロイド・レイランドルフ伯爵の妻ですわ。
…名乗ったのですし、もう用は済んだでしょう?それに子供が転んだ位、何だというの?そんな些末なことで私を非難している暇があるなら今の旦那様より裕福な紳士を探してみては如何?」
「「なっ!!?」」
さっさと会話を打ち切り、踵を返す。
おおやだ!顔が醜いこと。
今の旦那より稼ぎのいい男でも捕まえたらいいと助言して差し上げただけですのに。
まぁ……あのような化石女と非常識女では他に相手を見つけるのも難しそうね……あら?
先ほどまで女達の後ろにいたリチャードがいないわ。
もしかしてお花摘みにでも行ったのかしら……?
………………………………………………………………………………
side:エドモンド
(………ぅうわぁ~…無いわぁ~…)
事の一部始終を不運にも(?)目撃してしまった俺、エディことエドモンドはげんなりと肩を落とした。
目の前であの親子がとった行動、言動のあり得なさと非常識さ。
兎に角、彼女らを取り巻く全てに驚愕し、呆れ果て、そして冷や汗が止まらない。
今のたった十数分の間に自分の体重は5キロばかり落ちたのではと邪推できる程度に疲れてしまった。
まずはベルとか呼ばれてたあの娘。
会場に入るやキィキィと母親に文句をつけた挙句、優雅さの欠片も無い足取りでやけ食いしに食事コーナーに突撃。更に自分が料理を欲しているからと小さな子供を押し除けて転ばし、放置。
気遣いも品性もない、本当に貴族の令嬢なのかすら疑わしい。
あの母親に至っては完全に論外だ。
娼婦か!!とツッコミを入れたくなるような、胸も背中も開いた毒々しい濃赤のドレスを身に纏って若い男とイチャイチャイチャイチャ。
やっと男が離れたかと思えば、今度はあの娘に泣かされた子供の母親とその親も登場。
あの娘の振る舞いに抗議しにきたらしい二人を馬鹿にした挙句、言うに事欠いて旦那とは別に男を漁れ、だと!?
その瞬間俺は心の中で全力で叫んだね。
『正 気 か お 前!!?』って。
エインズ辺境伯家。通称、“武のエインズ”
質実剛健にして常勝無敗。先先代の王より絶大の信頼を王家より寄せられるこの家こそこのトリアドル王国の武の要と言われる程に有名且つ得難き名家。親類にはあの“トリアドルの鬼”と呼ばれるロッテン卿もいることから、
“エインズ辺境伯家に喧嘩を売ることなかれ”と囁かれているとか。
さして大国でもないこの国が侵略もされずに国として生き残れているのも辺境伯家のおかげといっても間違いない。
位は伯爵家であれども重要度では公爵家にも劣らないとされる家の先代当主夫人、現当主夫人、次代を担う跡継ぎと3代纏めて扱き下ろして馬鹿にするなんて、本当に正気を疑うレベルなのだ。
(伯爵位の宰相の妻だからなんだ!そんな幾らでも替えのきく家とは格が違うんだよ!!
ってか、宰相…レイランドルフ卿だっけ、趣味悪すぎる)
その証拠に、周りで様子を見ていた貴族達はこぞって方々へ散っていってるし、あの女に侍っていた貴族の青年も青い顔をしてどこぞに行ってしまった。
……きっともうこの会場に戻ってくることはないだろう。
2年に一度の喜ばしい催事の筈なのに、蓋を開けてみれば……散々たる空気でのスタート。
最早一刻も早く登場してこの空気を変えてくれ!!と今なお姿を見せないかの帝国の客人やこの国の王族に心から願ったのはいうまでもない。
ー果たしてその願いが叶ったのか、時を置かずして会場に一際大きく名乗りが挙げられた。
「カリス帝国、ベルナード・イグニス・カロル・カリスティリア皇帝陛下
及び、シェイラ・レイランドルフ伯爵令嬢のご入場ー!!」
待ってました皇帝陛下!!
そしてお連れの…
………。
…………、ん?
……『レイランドルフ』??
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※次の更新は20時頃を予定してます!!
(多少前後するかもしれませんが、ご容赦を……:(;゙゚'ω゚'):)
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